13 / 15
第3章
悪役令嬢は出会う。
しおりを挟む
目を覚ましたら、黒髪の男の顔が目の前にあった。
「ああ、お目覚めになられましたか。」
「ここ、は?」
どうやらそこは、外のようだった。
(夢でも、見ているのだろうか。それとも…夢を見ていた?)
エリザベスは、混乱する頭と視点の合わない目で、まわりを見回す。男は心配そうに、エリザベスの顔を覗き込んでいる。どうやら、彼に抱きかかえられているらしい。
彼の向こう側に、マーガレットと皇太子殿下が並んでいるのが見えた。なんだか、とても大人びて見える二人の姿に、少しずつ記憶が戻ってくる。
倒れたらしいエリザベスを見つめる不安そうな様子は昔のままではあったが、純白のドレスを纏い、背筋を伸ばし立つマーガレットの姿は、皇太子妃となるに相応しい優雅さと、何もかもを包み込むようなおおらかさに溢れていた。
「夢を…、夢を見ていたみたいです。」
エリザベスがそう呟くと、最近のちょっとおかしかったエリザベスと様子が違うことに、周囲が騒然となったようだった。
「お、お姉さま!」
目に涙を浮かべてエリザベスに縋りつこうとしたマーガレットは、目の前の男に「しっ!」と静止され、口に両手を当てて慌てて後退る。
男の黒髪が、エリザベスの頬に触れる。先ほどの夢の中、愛しい黒髪の人たちと姿が重なり、思わず手を伸ばしそっと触れた。
(…柔らかい、のね。)
ビクリと彼が一瞬強張ったような気がしたが、彼は何事も無かったかのようにゆっくりと微笑んで「痛みはありませんか?」と聞いてきた。
「は…い。」
特に、これといった痛みは感じなかった。今の状況が、全く読めていないだけで。エリザベスは、友梨たちがいる世界を初めて見た時もこんな感じだったな―――なんて、どこか夢心地で考えていた。
咳払いが聞こえ、そちらに目を向ければ、そこには純白の衣装に身を包んだ皇太子が涙を流すマーガレットに寄り添っている。
「お姉さま、ごめんなさい。」
花嫁衣裳を着たマーガレットが、涙を流している。あまりにも綺麗な涙に、思わずといったように溜息をついたエリザベスは、なんだかその一言で今までの全てを許せるような気がした。
「私こそ、…ごめんなさいね。マーガレット。」
ゆるゆると首を振ってそう言えば、マーガレットは「お姉さま!」と言いながら、より一層の涙をこぼす。化粧が落ちてしまうのではないかと、エリザベスが思わず「人前でそんなに泣きじゃくるなんて!」と声をかければ、それに気が付いたマーガレットが困ったように笑った。
「大丈夫かい?」
数日前まで婚約者だったはずの皇太子殿下が、エリザベスに手を伸ばす。意識がはっきりしてきて、裏側に何かを隠した様な笑顔に思わず顔が引きつりそうになったが、耐えた。
(この人が、ヤンデレ…。)
あまりにも不敬な感情に、エリザベスは慌てて「はい。全然、大丈夫です。」と答え、その手を借りることなく一気に立ち上がった。目の前の黒髪の男が、ふっと笑った気がした。
行き場を失った手を、苦笑しながら引っ込める皇太子が「ラウル・ザクセン、ご苦労だった。」と黒髪の男に声をかけた。
「急にお呼び立ていたしまして、申し訳ございませんでした。」
マーガレットが、黒髪の男、ラウル・ザクセンに礼を言えば、彼は「お役に立てたようで、何よりでございました。」と、恭しく頭を下げた。
(ああ、彼があの筆頭魔術師であるラウル・ザクセン様…。)
エリザベスが、まだ少し混乱した頭で彼をじっと見ていると、彼はエリザベスの視線に気が付いたのか、エリザベスを見て少し困ったように笑い、「何か不調があれば、遠慮無く魔術師塔の方へ。」と言った。
そして、くるりと背中を向けて去って行くラウルの黒髪が揺れるのを、そして「闇色が…」とコソコソ言い合っているまわりの貴族達を、エリザベスは不思議な気持ちで見ていた。
夢ではなかった。絵梨のいた世界は、外伝のとおり、とても優しい世界になっていた。エリザベスと再び入れ替わる時を想定したのか、絵梨がこちらに来てからの出来事が書かれたメモが大量に見つかり、淑女らしからぬ絵梨のしでかしに、エリザベスは呆然としたが、外伝を読んで知っていなければ、きっと腰を抜かしただろう。
(こちらにもスマホがあれば、絵梨にお礼が言えるのに。)
エリザベスは、スマホの使い方についても簡単に教わったが、それは魔法の杖のようで扱いが難しかった。こちらの世界では「念話」と言って、魔力のある者同士であれば会話ができるといった話を聞いたことがあったが、向こうではスマホさえあれば、どこでも誰とでも会話ができる。
絵梨の可愛らしい字を指でなぞりながら、会ったことの無い誰よりも元気な彼女に、頭を下げた。
婚約破棄されたエリザベスに、王家から婚約の打診が来たのは、それからしばらくしてのことだった。まさか、こんなにも早く新たな婚約の話が浮上するとは思わなかったのだが、それでもどこかで「もしかしたら」と思う部分があった。
そう。それは、外伝の最後。エリザベスに伸ばされた手。
それはきっと、国の筆頭魔術師であるラウル・ザクセンのものだったのだ。
先日の出来事がどんな形で報告されたのかわからないが、それでも嫌悪されがちな魔術師の結婚相手探しは苦労を要するものだ。エリザベスが候補にあがるのも、状況だけを考えれば、当然のことのように思えた。
エリザベスの両親は、婚約破棄されて傷物であるエリザベスをもらってくれること、そして彼が国の筆頭魔術師であることを理由に、闇色と忌み嫌っているにも関わらずこの婚約を受けることにしたらしい。
そこに、エリザベスへの配慮が少しでもあったかどうかはわからないが、エリザベスにとってはもうどうでも良いことだった。家のために結婚することは、貴族の家に生まれたならば当然のことだと思っていたし、何よりあの時のラウルの柔らかい空気と、そしてあの髪色が…エリザベスにとってはとても温かくて、もう一度会ってみたいと思っていたからだ。
深くフードを被り、その黒髪を隠してやってきた筆頭魔術師は、その闇色に恐れを隠せないでいるヴァリエール家の使用人達の様子を気にも留めていないようだった。
フードをとり、その黒髪を晒したラウルが、「本日は…」と両親に挨拶をしている。エリザベスは、その懐かしい色に、思わず笑顔を向けた。
懐かしい佐伯家。もうひとつの我が家。
「ようこそ、おいでくださいました。エリザベス・ヴァリエールでございます。先日は、ありがとうございました。」
「ラウル・ザクセンです。」
エリザベスの少し上。少しばかり見上げた先で、少し不思議そうな顔をしたラウルが挨拶するのを、エリザベスは微笑みながら見ていた。
(ああ、この人だ。)
なぜかはわからない自信がエリザベスの中で沸きあがり、嬉しくて泣きそうになる気持ちを押し込めた。
「私の闇色が、怖くはないのですか?」
庭を案内するようにと父親に言われ、二人でその入口へと向かっているところで、ラウルにそう問われた。エリザベスは、微笑みながらゆるゆると首を振った。
「その人が誰かを傷つけようとしていれば、魔力だって武力だって、言葉の暴力でさえ恐ろしいものです。その人の優しさがわかれば、何も恐れる必要などないと知っています。」
エリザベスの言葉に、目を見開いていたラウルが、エリザベスから目を逸らす。少し鼻を啜ったようだ。そして、気を取り直したように再びエリザベスの方を見ると、「でも、私は元孤児です。そんな人間とこれからを共にするなど、嫌だとは思わないのですか? 断るなら、今のうちです。」と、不安そうなに聞いた。
あまりにも、断って欲しいかのような言動に、エリザベスは悲しくなった。それでも、美知に「エリザベスは、言わなきゃいけない言葉が言えないだけ。」と言われたことを思い出し、丁寧に言葉を紡ぐ。できれば、自分の気持ちが伝わるように。
「ザクセン卿は、このお話がご迷惑でいらっしゃっるのでしょうか。」
「そんな! 私にとっては、これ以上ないお話です。…本当に、本当に私で良いのですか?」
申し訳なさそうなラウルに、エリザベスは笑いかけ、そして「はい、喜んで。」と言った。
「ああ、お目覚めになられましたか。」
「ここ、は?」
どうやらそこは、外のようだった。
(夢でも、見ているのだろうか。それとも…夢を見ていた?)
エリザベスは、混乱する頭と視点の合わない目で、まわりを見回す。男は心配そうに、エリザベスの顔を覗き込んでいる。どうやら、彼に抱きかかえられているらしい。
彼の向こう側に、マーガレットと皇太子殿下が並んでいるのが見えた。なんだか、とても大人びて見える二人の姿に、少しずつ記憶が戻ってくる。
倒れたらしいエリザベスを見つめる不安そうな様子は昔のままではあったが、純白のドレスを纏い、背筋を伸ばし立つマーガレットの姿は、皇太子妃となるに相応しい優雅さと、何もかもを包み込むようなおおらかさに溢れていた。
「夢を…、夢を見ていたみたいです。」
エリザベスがそう呟くと、最近のちょっとおかしかったエリザベスと様子が違うことに、周囲が騒然となったようだった。
「お、お姉さま!」
目に涙を浮かべてエリザベスに縋りつこうとしたマーガレットは、目の前の男に「しっ!」と静止され、口に両手を当てて慌てて後退る。
男の黒髪が、エリザベスの頬に触れる。先ほどの夢の中、愛しい黒髪の人たちと姿が重なり、思わず手を伸ばしそっと触れた。
(…柔らかい、のね。)
ビクリと彼が一瞬強張ったような気がしたが、彼は何事も無かったかのようにゆっくりと微笑んで「痛みはありませんか?」と聞いてきた。
「は…い。」
特に、これといった痛みは感じなかった。今の状況が、全く読めていないだけで。エリザベスは、友梨たちがいる世界を初めて見た時もこんな感じだったな―――なんて、どこか夢心地で考えていた。
咳払いが聞こえ、そちらに目を向ければ、そこには純白の衣装に身を包んだ皇太子が涙を流すマーガレットに寄り添っている。
「お姉さま、ごめんなさい。」
花嫁衣裳を着たマーガレットが、涙を流している。あまりにも綺麗な涙に、思わずといったように溜息をついたエリザベスは、なんだかその一言で今までの全てを許せるような気がした。
「私こそ、…ごめんなさいね。マーガレット。」
ゆるゆると首を振ってそう言えば、マーガレットは「お姉さま!」と言いながら、より一層の涙をこぼす。化粧が落ちてしまうのではないかと、エリザベスが思わず「人前でそんなに泣きじゃくるなんて!」と声をかければ、それに気が付いたマーガレットが困ったように笑った。
「大丈夫かい?」
数日前まで婚約者だったはずの皇太子殿下が、エリザベスに手を伸ばす。意識がはっきりしてきて、裏側に何かを隠した様な笑顔に思わず顔が引きつりそうになったが、耐えた。
(この人が、ヤンデレ…。)
あまりにも不敬な感情に、エリザベスは慌てて「はい。全然、大丈夫です。」と答え、その手を借りることなく一気に立ち上がった。目の前の黒髪の男が、ふっと笑った気がした。
行き場を失った手を、苦笑しながら引っ込める皇太子が「ラウル・ザクセン、ご苦労だった。」と黒髪の男に声をかけた。
「急にお呼び立ていたしまして、申し訳ございませんでした。」
マーガレットが、黒髪の男、ラウル・ザクセンに礼を言えば、彼は「お役に立てたようで、何よりでございました。」と、恭しく頭を下げた。
(ああ、彼があの筆頭魔術師であるラウル・ザクセン様…。)
エリザベスが、まだ少し混乱した頭で彼をじっと見ていると、彼はエリザベスの視線に気が付いたのか、エリザベスを見て少し困ったように笑い、「何か不調があれば、遠慮無く魔術師塔の方へ。」と言った。
そして、くるりと背中を向けて去って行くラウルの黒髪が揺れるのを、そして「闇色が…」とコソコソ言い合っているまわりの貴族達を、エリザベスは不思議な気持ちで見ていた。
夢ではなかった。絵梨のいた世界は、外伝のとおり、とても優しい世界になっていた。エリザベスと再び入れ替わる時を想定したのか、絵梨がこちらに来てからの出来事が書かれたメモが大量に見つかり、淑女らしからぬ絵梨のしでかしに、エリザベスは呆然としたが、外伝を読んで知っていなければ、きっと腰を抜かしただろう。
(こちらにもスマホがあれば、絵梨にお礼が言えるのに。)
エリザベスは、スマホの使い方についても簡単に教わったが、それは魔法の杖のようで扱いが難しかった。こちらの世界では「念話」と言って、魔力のある者同士であれば会話ができるといった話を聞いたことがあったが、向こうではスマホさえあれば、どこでも誰とでも会話ができる。
絵梨の可愛らしい字を指でなぞりながら、会ったことの無い誰よりも元気な彼女に、頭を下げた。
婚約破棄されたエリザベスに、王家から婚約の打診が来たのは、それからしばらくしてのことだった。まさか、こんなにも早く新たな婚約の話が浮上するとは思わなかったのだが、それでもどこかで「もしかしたら」と思う部分があった。
そう。それは、外伝の最後。エリザベスに伸ばされた手。
それはきっと、国の筆頭魔術師であるラウル・ザクセンのものだったのだ。
先日の出来事がどんな形で報告されたのかわからないが、それでも嫌悪されがちな魔術師の結婚相手探しは苦労を要するものだ。エリザベスが候補にあがるのも、状況だけを考えれば、当然のことのように思えた。
エリザベスの両親は、婚約破棄されて傷物であるエリザベスをもらってくれること、そして彼が国の筆頭魔術師であることを理由に、闇色と忌み嫌っているにも関わらずこの婚約を受けることにしたらしい。
そこに、エリザベスへの配慮が少しでもあったかどうかはわからないが、エリザベスにとってはもうどうでも良いことだった。家のために結婚することは、貴族の家に生まれたならば当然のことだと思っていたし、何よりあの時のラウルの柔らかい空気と、そしてあの髪色が…エリザベスにとってはとても温かくて、もう一度会ってみたいと思っていたからだ。
深くフードを被り、その黒髪を隠してやってきた筆頭魔術師は、その闇色に恐れを隠せないでいるヴァリエール家の使用人達の様子を気にも留めていないようだった。
フードをとり、その黒髪を晒したラウルが、「本日は…」と両親に挨拶をしている。エリザベスは、その懐かしい色に、思わず笑顔を向けた。
懐かしい佐伯家。もうひとつの我が家。
「ようこそ、おいでくださいました。エリザベス・ヴァリエールでございます。先日は、ありがとうございました。」
「ラウル・ザクセンです。」
エリザベスの少し上。少しばかり見上げた先で、少し不思議そうな顔をしたラウルが挨拶するのを、エリザベスは微笑みながら見ていた。
(ああ、この人だ。)
なぜかはわからない自信がエリザベスの中で沸きあがり、嬉しくて泣きそうになる気持ちを押し込めた。
「私の闇色が、怖くはないのですか?」
庭を案内するようにと父親に言われ、二人でその入口へと向かっているところで、ラウルにそう問われた。エリザベスは、微笑みながらゆるゆると首を振った。
「その人が誰かを傷つけようとしていれば、魔力だって武力だって、言葉の暴力でさえ恐ろしいものです。その人の優しさがわかれば、何も恐れる必要などないと知っています。」
エリザベスの言葉に、目を見開いていたラウルが、エリザベスから目を逸らす。少し鼻を啜ったようだ。そして、気を取り直したように再びエリザベスの方を見ると、「でも、私は元孤児です。そんな人間とこれからを共にするなど、嫌だとは思わないのですか? 断るなら、今のうちです。」と、不安そうなに聞いた。
あまりにも、断って欲しいかのような言動に、エリザベスは悲しくなった。それでも、美知に「エリザベスは、言わなきゃいけない言葉が言えないだけ。」と言われたことを思い出し、丁寧に言葉を紡ぐ。できれば、自分の気持ちが伝わるように。
「ザクセン卿は、このお話がご迷惑でいらっしゃっるのでしょうか。」
「そんな! 私にとっては、これ以上ないお話です。…本当に、本当に私で良いのですか?」
申し訳なさそうなラウルに、エリザベスは笑いかけ、そして「はい、喜んで。」と言った。
1
あなたにおすすめの小説
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
「『お前に書く手紙などない』と言った婚約者へ、私は7年間手紙を書き続けた——ただし、届け先は別の人でした」
歩人
ファンタジー
辺境伯令嬢リゼットは、婚約者に7年間手紙を書き続けた。返事は一度もなかった。
「お前に書く手紙などない。顔も覚えていない」——婚約破棄。しかしリゼットは
泣かなかった。手紙の本当の届け先は、最初から別にあったから。前世の情報分析
能力で辺境の異変を読み解き、暗号として織り込んだ7年分の手紙。それを受け取り
続けていたのは第一王子。リゼットは誰にも知られず、王国を守っていた。
婚約破棄の翌朝、王子からの手紙が届く。「7年間、ありがとう。迎えに行く」
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。
しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる