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第二部 旅のはじまり~小さな娼婦編~
小さな娼婦編 第五十五話
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宿に帰ると、何故かセイラじゃなくてリインが拗ねていた。それも盛大に。
雷砂は首を傾げてぷくっと頬を膨らませて涙目でこちらを睨んでくるリインを見てから、戸惑ったようにセイラを見上げた。
本来怒っているべきセイラはまるで怒っている様子はない。
彼女は雷砂の眼差しに苦笑を返し、困ったように拗ねた妹を見つめた。
空気が、何とも重い。
だが、それより何より、目を合わせようとするとぷいっと目をそらされてしまう事が、何とも胸にこたえた。
その、ズキンとした痛みが教えてくれる。リインが、大切なんだという事を。
近づいて、拒絶されることが怖かった。
だが、離れたまま立ちすくんでいたら、いつまでたってもリインに許してもらえない。
それは嫌だった。
勇気を出して、リインの前に進み出る。
彼女はセイラと並んでベッドに腰掛けたまま、上目遣いで雷砂を睨むと、再び目も合わせたくないとばかりに顔を背けてしまった。
リインに嫌われたかもしれないと思うとどうしようもなく辛くて、なんだか泣きたいような気持ちにさせられる。
どうしようとセイラに目で助けを求めれば、彼女は雷砂の背を押すように優しく微笑んでくれた。大丈夫だから頑張ってと言うように。
自分が口を出さない方が良いと、彼女は判断したのだろう。
言葉に出さずにただ頷いた彼女にそれを感じた雷砂は、再度リインを真っ直ぐに見つめ、彼女の足下に両膝を着いた。
唇が震え出さないように噛みしめて、そっと手を伸ばす。
彼女の膝の上で堅く握りあわされた、リインの手に向かって。
振り払われたらどうしようと、不安と恐怖を感じながら。
震える指先が触れても、リインの手は動かなかった。
振り払われなかった事にほっとしながら、両方の手のひらで彼女の両手を包み込むように握り、
「リイン?」
そっと、彼女の名前を呼んだ。
彼女の蒼い瞳がちらりと雷砂を見た。
ほんの一瞬目があって、その事に少し救われたように目を細めて、雷砂はリインの手を包む己の手に少しだけ力を込めた。
「オレに、怒ってるんだよな?ごめん」
「何に怒っているかも分からないのに、ただ謝られても不快なだけ」
彼女の声を久し振りに聞いた気がした。
ここ数日、すれ違いばかりでまともに顔も会わせていなかったのだ。
忙しかったからと、言い訳をしようとすればいくらでも出来る。
だが、雷砂はそれをよしとせずにリインの硬質な蒼の瞳を見上げた。
作ろうと思えば時間はきっと作れた。それをしなかったのは雷砂の甘えと怠慢だ。
「ずっと会えなくてごめん。リインなら許してくれると思って甘えてた」
甘えてたーその言葉に反応して、リインが少しだけ瞳を揺らす。
だが、すぐにはっとしたように、表情を固めると唇を尖らせた。
「それ、だけ?」
リインの問いかけに、雷砂は頭をフル回転させる。
他にリインを怒らせるような事を、何かやらかしているとしたら、後はもう一つしか思い浮かばない。
ミカの事だ。
ミカは雷砂に宣言したとおり、セイラの元を訪れたはず。
その時、リインも立ち会っていたとしたら、雷砂の不実さに気分を害していてもおかしくはないだろう。
「ミカの事も、ごめん」
素直に、謝る。
言い訳はしない。
ただまっすぐにリインを見上げて謝罪した。
それを聞いたリインの眉間のしわが、ほんのりとだが和らいだ気がしてほっと気を緩めた瞬間、
「他、には?」
更なる問いが雷砂を追いつめた。
一生懸命に記憶を探るが、答えが中々見つからない。
焦る雷砂の顔を見つめて、リインが顔を曇らせた。
「覚えて、ない?」
怒った顔の仮面が外れ、彼女は悲しそうな表情を浮かべた。
彼女は怒っていなかった。ただ悲しんでいたのだ。
その悲しみを隠そうとして、拗ねて怒ったふりをしていた。
彼女を悲しませたのは自分だ。
何とかしてリインの悲しみを取り除かねばと、雷砂は必死になって最近の記憶を反芻した。
そしてふと、何かが引っかかった。
それは、この街に来る途中の馬車の中での出来事。
雷砂が眠りに落ちる寸前に交わした約束。
この街に着いてからの忙しさに追いやられすっかり忘れていた約束を、雷砂はやっと思い出した。
「か、買い物!!」
雷砂の口をついてでた単語に、リインの目が見開かれる。
「買い物、だよな?一緒に、二人きりで」
「……うん。そう」
そう呟いたリインの蒼い目から、透明な涙がぽろぽろとこぼれ落ちた。
これには流石の雷砂も慌てた。
「うわ、リイン。ごめん、泣かないで……」
おろおろと彼女の頬を撫で、それでどうにもならないと悟ると、よくセイラにするように、リインの膝によじ登ってぴったりとその体を抱きしめた。
銀色の髪を何度も撫で、肩に預けられた彼女の頭の重みを感じながら、
「全部、オレが悪い。ほんとにごめん。だから、お願い。泣かないで?リインが泣くと、胸が痛いよ」
懇願するように耳元でささやく。
「ん」
小さな肯定の返事は返ってきたが、それでもしばらくリインの涙が止まることは無かった。
そしてようやく泣きやんだ後、
「私のこと、嫌いじゃない?」
まだ涙の余韻で震える声が発した問いに、雷砂は心底驚いて、
「オレがリインを嫌いな訳ないだろう?」
何でそう思ったの?と返すと、
「だって、セイラとは一緒に寝てたし、ロウにも用事を頼んだりして会ってた。雷砂が会わなかったの、私だけ、でしょ?」
それを聞いた瞬間、後悔と共に思う。
何もかも、オレが全部悪かった、と。
雷砂がリインを嫌うはずがない。
それは雷砂にとっては当たり前の事実だったけど、リインにとっては違ったのだろう。
この街に入って数日の事ではあったけれど、自分とだけ積極的に会おうとしない雷砂の様子に不安を感じさせてしまった。
もちろん、あえてリインを避けていたわけではない。
ただ合うタイミングが無くて今日まできてしまった、それだけのことだが、リインにとっては辛い事だったのだ。
雷砂自身は時折リインの姿を垣間見るだけで満足していたから、その事に気づいてやれなかった。
(オレってやつは……)
外の出来事にかまけて自分の足下すらきちんと見ていなかった事実に、思わずため息が漏れる。
それを聞いたリインがびくりと体をふるわせたのを感じて、雷砂は彼女の頬を両手で優しく包んでその瞳をのぞき込んだ。
「オレがリインを嫌う事なんてない。リインが、大好きだよ」
心からの、言葉を告げる。
言わなければ心は伝わらない。
そんな簡単で当たり前の事なのに、ついつい忘れてしまうことが多くて、ダメだなぁと思いながら。
「ほんと?」
「うん。大好き。さっきも言ったけど、リインに甘えてたんだ。リインなら許してくれるって。でも、不安にさせちゃったよな?」
揺れる瞳のリインはまだ不安そうで。
だから雷砂は言葉を重ねる。少しずつでも、彼女の不安を拭い去る事が出来るように。
「ん……」
「許して、くれる?オレのこと、嫌いになってない?」
「ん。許す。私だって、雷砂を嫌うなんて事ない」
「……ありがとう、リイン」
やっと、微かに笑ってくれたリインを見て、雷砂は大きく安堵の息をついた。全身の力が抜けて、彼女の体に寄りかかるようにして目を閉じた雷砂の耳に、リインの声が滑り込んでくる。
「その、あの……」
「ん?」
何か言いたいことがあるのに言えない。そんなリインを雷砂は優しく促した。
彼女は白い頬を赤く染め、じっと雷砂の目を見つめた。そして、
「好き。私も」
とてもとても小さな声で、何とも言えず恥ずかしそうに、その想いを告げた。
雷砂は首を傾げてぷくっと頬を膨らませて涙目でこちらを睨んでくるリインを見てから、戸惑ったようにセイラを見上げた。
本来怒っているべきセイラはまるで怒っている様子はない。
彼女は雷砂の眼差しに苦笑を返し、困ったように拗ねた妹を見つめた。
空気が、何とも重い。
だが、それより何より、目を合わせようとするとぷいっと目をそらされてしまう事が、何とも胸にこたえた。
その、ズキンとした痛みが教えてくれる。リインが、大切なんだという事を。
近づいて、拒絶されることが怖かった。
だが、離れたまま立ちすくんでいたら、いつまでたってもリインに許してもらえない。
それは嫌だった。
勇気を出して、リインの前に進み出る。
彼女はセイラと並んでベッドに腰掛けたまま、上目遣いで雷砂を睨むと、再び目も合わせたくないとばかりに顔を背けてしまった。
リインに嫌われたかもしれないと思うとどうしようもなく辛くて、なんだか泣きたいような気持ちにさせられる。
どうしようとセイラに目で助けを求めれば、彼女は雷砂の背を押すように優しく微笑んでくれた。大丈夫だから頑張ってと言うように。
自分が口を出さない方が良いと、彼女は判断したのだろう。
言葉に出さずにただ頷いた彼女にそれを感じた雷砂は、再度リインを真っ直ぐに見つめ、彼女の足下に両膝を着いた。
唇が震え出さないように噛みしめて、そっと手を伸ばす。
彼女の膝の上で堅く握りあわされた、リインの手に向かって。
振り払われたらどうしようと、不安と恐怖を感じながら。
震える指先が触れても、リインの手は動かなかった。
振り払われなかった事にほっとしながら、両方の手のひらで彼女の両手を包み込むように握り、
「リイン?」
そっと、彼女の名前を呼んだ。
彼女の蒼い瞳がちらりと雷砂を見た。
ほんの一瞬目があって、その事に少し救われたように目を細めて、雷砂はリインの手を包む己の手に少しだけ力を込めた。
「オレに、怒ってるんだよな?ごめん」
「何に怒っているかも分からないのに、ただ謝られても不快なだけ」
彼女の声を久し振りに聞いた気がした。
ここ数日、すれ違いばかりでまともに顔も会わせていなかったのだ。
忙しかったからと、言い訳をしようとすればいくらでも出来る。
だが、雷砂はそれをよしとせずにリインの硬質な蒼の瞳を見上げた。
作ろうと思えば時間はきっと作れた。それをしなかったのは雷砂の甘えと怠慢だ。
「ずっと会えなくてごめん。リインなら許してくれると思って甘えてた」
甘えてたーその言葉に反応して、リインが少しだけ瞳を揺らす。
だが、すぐにはっとしたように、表情を固めると唇を尖らせた。
「それ、だけ?」
リインの問いかけに、雷砂は頭をフル回転させる。
他にリインを怒らせるような事を、何かやらかしているとしたら、後はもう一つしか思い浮かばない。
ミカの事だ。
ミカは雷砂に宣言したとおり、セイラの元を訪れたはず。
その時、リインも立ち会っていたとしたら、雷砂の不実さに気分を害していてもおかしくはないだろう。
「ミカの事も、ごめん」
素直に、謝る。
言い訳はしない。
ただまっすぐにリインを見上げて謝罪した。
それを聞いたリインの眉間のしわが、ほんのりとだが和らいだ気がしてほっと気を緩めた瞬間、
「他、には?」
更なる問いが雷砂を追いつめた。
一生懸命に記憶を探るが、答えが中々見つからない。
焦る雷砂の顔を見つめて、リインが顔を曇らせた。
「覚えて、ない?」
怒った顔の仮面が外れ、彼女は悲しそうな表情を浮かべた。
彼女は怒っていなかった。ただ悲しんでいたのだ。
その悲しみを隠そうとして、拗ねて怒ったふりをしていた。
彼女を悲しませたのは自分だ。
何とかしてリインの悲しみを取り除かねばと、雷砂は必死になって最近の記憶を反芻した。
そしてふと、何かが引っかかった。
それは、この街に来る途中の馬車の中での出来事。
雷砂が眠りに落ちる寸前に交わした約束。
この街に着いてからの忙しさに追いやられすっかり忘れていた約束を、雷砂はやっと思い出した。
「か、買い物!!」
雷砂の口をついてでた単語に、リインの目が見開かれる。
「買い物、だよな?一緒に、二人きりで」
「……うん。そう」
そう呟いたリインの蒼い目から、透明な涙がぽろぽろとこぼれ落ちた。
これには流石の雷砂も慌てた。
「うわ、リイン。ごめん、泣かないで……」
おろおろと彼女の頬を撫で、それでどうにもならないと悟ると、よくセイラにするように、リインの膝によじ登ってぴったりとその体を抱きしめた。
銀色の髪を何度も撫で、肩に預けられた彼女の頭の重みを感じながら、
「全部、オレが悪い。ほんとにごめん。だから、お願い。泣かないで?リインが泣くと、胸が痛いよ」
懇願するように耳元でささやく。
「ん」
小さな肯定の返事は返ってきたが、それでもしばらくリインの涙が止まることは無かった。
そしてようやく泣きやんだ後、
「私のこと、嫌いじゃない?」
まだ涙の余韻で震える声が発した問いに、雷砂は心底驚いて、
「オレがリインを嫌いな訳ないだろう?」
何でそう思ったの?と返すと、
「だって、セイラとは一緒に寝てたし、ロウにも用事を頼んだりして会ってた。雷砂が会わなかったの、私だけ、でしょ?」
それを聞いた瞬間、後悔と共に思う。
何もかも、オレが全部悪かった、と。
雷砂がリインを嫌うはずがない。
それは雷砂にとっては当たり前の事実だったけど、リインにとっては違ったのだろう。
この街に入って数日の事ではあったけれど、自分とだけ積極的に会おうとしない雷砂の様子に不安を感じさせてしまった。
もちろん、あえてリインを避けていたわけではない。
ただ合うタイミングが無くて今日まできてしまった、それだけのことだが、リインにとっては辛い事だったのだ。
雷砂自身は時折リインの姿を垣間見るだけで満足していたから、その事に気づいてやれなかった。
(オレってやつは……)
外の出来事にかまけて自分の足下すらきちんと見ていなかった事実に、思わずため息が漏れる。
それを聞いたリインがびくりと体をふるわせたのを感じて、雷砂は彼女の頬を両手で優しく包んでその瞳をのぞき込んだ。
「オレがリインを嫌う事なんてない。リインが、大好きだよ」
心からの、言葉を告げる。
言わなければ心は伝わらない。
そんな簡単で当たり前の事なのに、ついつい忘れてしまうことが多くて、ダメだなぁと思いながら。
「ほんと?」
「うん。大好き。さっきも言ったけど、リインに甘えてたんだ。リインなら許してくれるって。でも、不安にさせちゃったよな?」
揺れる瞳のリインはまだ不安そうで。
だから雷砂は言葉を重ねる。少しずつでも、彼女の不安を拭い去る事が出来るように。
「ん……」
「許して、くれる?オレのこと、嫌いになってない?」
「ん。許す。私だって、雷砂を嫌うなんて事ない」
「……ありがとう、リイン」
やっと、微かに笑ってくれたリインを見て、雷砂は大きく安堵の息をついた。全身の力が抜けて、彼女の体に寄りかかるようにして目を閉じた雷砂の耳に、リインの声が滑り込んでくる。
「その、あの……」
「ん?」
何か言いたいことがあるのに言えない。そんなリインを雷砂は優しく促した。
彼女は白い頬を赤く染め、じっと雷砂の目を見つめた。そして、
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