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第一部 幸せな日々、そして旅立ち
第四章 第十三話
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その鳥かごには居るべきはずの小鳥の姿は無く、人形ほどの大きさの、小さな人影があった。
美しい青年だった。
流れるような銀糸の髪が腰まで伸びて、彼の容貌に華を添えている。
切れ長の相貌は黄金の宝玉。
だが、その瞳も今は憂いに沈んでいる。
陰りを帯びてもなお美しい横顔は、何かを待つように一心に籠の外を見つめ、微動だにしない。
まるで動かぬその姿は、整いすぎた美貌と相まってまるで人形のようにも見えた。
だが、もちろん人形などではない。
恐らくは魔法で姿を変えられているか、あるいは入れられている鳥かごに特殊な魔法がかけられているのだろう。
その小さな小さな青年の視線の先で、ほんの僅かに空間が揺らいだ。
次の瞬間。
瞬き一つほどの僅かな間に、大きな黒い人影がその場に現れていた。
男だ。まだ若い。
それは鳥かごの青年とほとんど変わらぬ年に見える、しなやかな体躯の青年の姿だった。
無造作に切られた黒髪に真紅の瞳。
笑わぬ瞳のその人物は、つい先程まで雷砂と共に居たあの男だ。
彼は形のいい唇を歪めるようにして笑い、鳥かごの中を覗き込んで目を細める。
そして、
「ちゃんと大人しくしてたみたいだね、フォスカ」
と、親しげに声をかけた。
フォスカと呼びかけられた青年は、その美貌を冷たく凍らせたまま、男の方を見ようともしない。
その頑なな態度に、思わずといったように苦笑を浮かべ、
「相変わらずだね、フォスカ。俺はフォスカとの約束を守って雷砂に傷一つつけずに戻ってきたってのに、その態度は無いんじゃない?ま、フォスカは怖い顔をしててもキレイだから構わないけどさ」
「気安くあの子の名前を口にするな」
「良いじゃないか。減るもんじゃないし」
「あの子の父親に頼まれて私が付けた名だ。お前などが気安く口にしていい名ではない」
「ふぅん。貴方が付けた名か。それならさぞかし力在る名なんだろうな。貴方は、その名の他にどれだけの恩恵をあの子に授けたの?」
答える義務は無いとばかりにそっぽを向く美しき麗人に、男は苛立つ様子も見せずにただ笑みを深めた。
「答えたくないなら、まぁそれでもいいさ。例え何の力も恩恵も無かったとしても、あの子は十分に魅力的で稀有な存在だ。ねぇ、フォスカ」
「……なんだ」
「俺はあの子が気に入ったよ」
その言葉は、何事にも動じない泰然とした様子に劇的な変化をもたらした。
「雷砂には手を出すな!!!」
決して破る事の出来ない鳥かごの支柱を握り締め、青年は叫んだ。
そのまま、こちらを面白そうに見下ろしている男をきつく睨み上げた。
怒りのためて鮮やかに色づいた頬が艶やかで、目が覚めるような美しさだった。
その姿をめでるように目を細め、男は恭しくも仰々しい仕草で深々と一礼する。
「仰せのままに。聖龍王陛下」
「ふざけるな!」
だが、そんな態度も仕草も、青年の怒りに油を注ぐだけ。
解けぬ怒りに肩をすくめ、男はくるりと身体の向きを変えて悠々と部屋を後にする。
「待て!」
鋭く飛んだ青年の声に引き止められた訳でもないだろうが、扉の前で足を止め、顔だけで振り向いた。
「貴方の仰せのままに。その言葉の通りだよ。貴方がダメと言うのなら、あの子には手を出さないさ」
それだけ告げると、今度こそドアの向こうへその姿を隠した。
部屋には囚われの身の、青年の姿だけ。
扉の向こうで男が呟く。唇を歪ませ、酷薄な笑みを浮かべながら、
「今はまだ……ね」
と。
部屋にぽつんと一人残された青年には、その言葉はもちろん届かない。
青年は男の誓約の言葉にほんの少し安堵し、だが信用しきれぬと不安にかられ、最後には祈るように一人の少女の事を想った。
彼が唯一救いを求めたただ一人の人の子を。
最後に見た時にはまだ乳飲み子だった。
やっと開いたばかりの目は左右色違いで、父親と母親の瞳を片方ずつ受け継いでいた。
美しく人懐こい、愛らしい赤子だった。
人間の赤ん坊を見たのは初めてではなかったが、それまでに見たどんな赤ん坊よりも愛おしく、離れ難いと感じた。
だが、ずっと共に居るわけにはいかなかった。
彼には祖国にやらなければ事があったし、残してきた物が多すぎた。
だから。
用意していた名前と有り余るほどの守護を与え、別れを告げた。
それから何年も時は過ぎ……。
自分の根城で休んでいたフォスカは不意に、かつて後ろ髪引かれる思いで別れた幼子の気配を鮮明に感じた。
(なぜ、あの子が子の世界に?)
反射的に考え、そして甦った記憶に目を見開いた。
あの日。別れの朝。
名前を与え、加護を与え、最後にほんの思いつきである魔法をかけた。万が一の為の、保険のような魔法を。
それは世界を渡る為の転移魔法。
彼はその魔法に発動条件を組み込み、条件が揃ったその瞬間に発動するように設定した。
条件は二つ。
一つ目は、彼女の母親に万に一つの不幸が訪れた時。つまり、彼女が母親と死に別れる事。
もう一つは、彼女が強くもう一人の肉親……つまり、父親の存在を求める事。
その二つが揃って初めて発動するように、慎重に慎重に設定した。
念の為と、そんな魔法をかけたものの、発動する可能性はほぼ無いとふんでいた。
彼女の母親はまだ若く並外れて健康であったし、彼女の暮らす世界はこちらに比べて驚くほど平和で安全だった。
だから、もう二度と会うことも無かろうと、そう思っていた。
今、この瞬間を迎えるまでは。
だが、彼女はこの世界に現れた。
一体どんな不幸が、まだ幼い少女に襲い掛かったのかと考えると、何とも言えず胸が痛くなった。
とにかく迎えに行かねばと、とるものもとりあえず、急いで己の住処を飛び出した。
結界に守られた聖域を出てすぐに、追尾してくる見えない眼差しに気がついた。
しかし、引き返さず進んだ。己の力を過信し、相手を見くびっていたからだ。
だが、その油断を後悔する間もなく、気がついたときには大きな魔力に捕らわれ、がんじがらめにされていた。
驚愕し、悟る。姿見えぬ相手の、人とは思えぬ桁違いの能力を。
己の慢心に歯噛みし、すぐさま反撃に出ようと力を練る。
だが遅かった。
不意に転地が反転したかのような感覚に襲われ、気がついた時には小さな鳥かごに捕らわれていたのだ。
(雷砂)
声に出さずにその名を呼ぶ。
出来れば危険な目にあわせたくない。だが、頼れる者は彼女以外にいなかった。
フォスカがかつて彼女に与えた加護は強大だ。余すことなく使いこなせればフォスカの力すら凌ぐほどに。
「雷砂……」
捕らわれ、自由も力も奪われた今、彼にできることは祈りを込めてその名を呼ぶ事だけだった。
ふと、名前を呼ばれたような気がして空を見上げた。
だが、そこに誰かが居るわけも無く。
しばらくそうして、周囲を見渡した後、雷砂は再び走り始めた。
もうすぐ太陽が沈む。夜が近い。
少しでも早く大切な家族の元へ向かう為、少女は強く大地を蹴った。
そんな少女の姿を見つめる1対の瞳があった。勘の鋭い彼女ですら気付けないほど遠く、遥か上空に。
それは不思議な生き物だった。
腕にすっぽり収まる猫のような体躯に翼が生えて、危なげなく空を飛んでいる。
その体毛は周囲の色に対応して、少しずつ色を変えているようだ。
トパーズをはめ込んだような両の瞳は、真っ直ぐに揺らぐ事無く雷砂に注がれていた。
その瞳に感情は無い。
彼はただの使い走り。ただの道具に過ぎない作られた生き物だった。
宝玉の様な瞳を通して、カレは雷砂を見ていた。
興味深そうに、心底楽しそうに。真紅の双眸を、冷酷な輝きに染めながら。
雷砂は知らない。自分が何に見つめられているのか。見つめられている事すら分からない。
彼女は信じていた。今日と同じ変わらない明日がまた訪れる事。平凡だが平和な日常が未来永劫続いていく事を。
彼女は気付いていない。もう日常がほころび始めているという事を。
平穏な時間の終わりが近付いていた。
美しい青年だった。
流れるような銀糸の髪が腰まで伸びて、彼の容貌に華を添えている。
切れ長の相貌は黄金の宝玉。
だが、その瞳も今は憂いに沈んでいる。
陰りを帯びてもなお美しい横顔は、何かを待つように一心に籠の外を見つめ、微動だにしない。
まるで動かぬその姿は、整いすぎた美貌と相まってまるで人形のようにも見えた。
だが、もちろん人形などではない。
恐らくは魔法で姿を変えられているか、あるいは入れられている鳥かごに特殊な魔法がかけられているのだろう。
その小さな小さな青年の視線の先で、ほんの僅かに空間が揺らいだ。
次の瞬間。
瞬き一つほどの僅かな間に、大きな黒い人影がその場に現れていた。
男だ。まだ若い。
それは鳥かごの青年とほとんど変わらぬ年に見える、しなやかな体躯の青年の姿だった。
無造作に切られた黒髪に真紅の瞳。
笑わぬ瞳のその人物は、つい先程まで雷砂と共に居たあの男だ。
彼は形のいい唇を歪めるようにして笑い、鳥かごの中を覗き込んで目を細める。
そして、
「ちゃんと大人しくしてたみたいだね、フォスカ」
と、親しげに声をかけた。
フォスカと呼びかけられた青年は、その美貌を冷たく凍らせたまま、男の方を見ようともしない。
その頑なな態度に、思わずといったように苦笑を浮かべ、
「相変わらずだね、フォスカ。俺はフォスカとの約束を守って雷砂に傷一つつけずに戻ってきたってのに、その態度は無いんじゃない?ま、フォスカは怖い顔をしててもキレイだから構わないけどさ」
「気安くあの子の名前を口にするな」
「良いじゃないか。減るもんじゃないし」
「あの子の父親に頼まれて私が付けた名だ。お前などが気安く口にしていい名ではない」
「ふぅん。貴方が付けた名か。それならさぞかし力在る名なんだろうな。貴方は、その名の他にどれだけの恩恵をあの子に授けたの?」
答える義務は無いとばかりにそっぽを向く美しき麗人に、男は苛立つ様子も見せずにただ笑みを深めた。
「答えたくないなら、まぁそれでもいいさ。例え何の力も恩恵も無かったとしても、あの子は十分に魅力的で稀有な存在だ。ねぇ、フォスカ」
「……なんだ」
「俺はあの子が気に入ったよ」
その言葉は、何事にも動じない泰然とした様子に劇的な変化をもたらした。
「雷砂には手を出すな!!!」
決して破る事の出来ない鳥かごの支柱を握り締め、青年は叫んだ。
そのまま、こちらを面白そうに見下ろしている男をきつく睨み上げた。
怒りのためて鮮やかに色づいた頬が艶やかで、目が覚めるような美しさだった。
その姿をめでるように目を細め、男は恭しくも仰々しい仕草で深々と一礼する。
「仰せのままに。聖龍王陛下」
「ふざけるな!」
だが、そんな態度も仕草も、青年の怒りに油を注ぐだけ。
解けぬ怒りに肩をすくめ、男はくるりと身体の向きを変えて悠々と部屋を後にする。
「待て!」
鋭く飛んだ青年の声に引き止められた訳でもないだろうが、扉の前で足を止め、顔だけで振り向いた。
「貴方の仰せのままに。その言葉の通りだよ。貴方がダメと言うのなら、あの子には手を出さないさ」
それだけ告げると、今度こそドアの向こうへその姿を隠した。
部屋には囚われの身の、青年の姿だけ。
扉の向こうで男が呟く。唇を歪ませ、酷薄な笑みを浮かべながら、
「今はまだ……ね」
と。
部屋にぽつんと一人残された青年には、その言葉はもちろん届かない。
青年は男の誓約の言葉にほんの少し安堵し、だが信用しきれぬと不安にかられ、最後には祈るように一人の少女の事を想った。
彼が唯一救いを求めたただ一人の人の子を。
最後に見た時にはまだ乳飲み子だった。
やっと開いたばかりの目は左右色違いで、父親と母親の瞳を片方ずつ受け継いでいた。
美しく人懐こい、愛らしい赤子だった。
人間の赤ん坊を見たのは初めてではなかったが、それまでに見たどんな赤ん坊よりも愛おしく、離れ難いと感じた。
だが、ずっと共に居るわけにはいかなかった。
彼には祖国にやらなければ事があったし、残してきた物が多すぎた。
だから。
用意していた名前と有り余るほどの守護を与え、別れを告げた。
それから何年も時は過ぎ……。
自分の根城で休んでいたフォスカは不意に、かつて後ろ髪引かれる思いで別れた幼子の気配を鮮明に感じた。
(なぜ、あの子が子の世界に?)
反射的に考え、そして甦った記憶に目を見開いた。
あの日。別れの朝。
名前を与え、加護を与え、最後にほんの思いつきである魔法をかけた。万が一の為の、保険のような魔法を。
それは世界を渡る為の転移魔法。
彼はその魔法に発動条件を組み込み、条件が揃ったその瞬間に発動するように設定した。
条件は二つ。
一つ目は、彼女の母親に万に一つの不幸が訪れた時。つまり、彼女が母親と死に別れる事。
もう一つは、彼女が強くもう一人の肉親……つまり、父親の存在を求める事。
その二つが揃って初めて発動するように、慎重に慎重に設定した。
念の為と、そんな魔法をかけたものの、発動する可能性はほぼ無いとふんでいた。
彼女の母親はまだ若く並外れて健康であったし、彼女の暮らす世界はこちらに比べて驚くほど平和で安全だった。
だから、もう二度と会うことも無かろうと、そう思っていた。
今、この瞬間を迎えるまでは。
だが、彼女はこの世界に現れた。
一体どんな不幸が、まだ幼い少女に襲い掛かったのかと考えると、何とも言えず胸が痛くなった。
とにかく迎えに行かねばと、とるものもとりあえず、急いで己の住処を飛び出した。
結界に守られた聖域を出てすぐに、追尾してくる見えない眼差しに気がついた。
しかし、引き返さず進んだ。己の力を過信し、相手を見くびっていたからだ。
だが、その油断を後悔する間もなく、気がついたときには大きな魔力に捕らわれ、がんじがらめにされていた。
驚愕し、悟る。姿見えぬ相手の、人とは思えぬ桁違いの能力を。
己の慢心に歯噛みし、すぐさま反撃に出ようと力を練る。
だが遅かった。
不意に転地が反転したかのような感覚に襲われ、気がついた時には小さな鳥かごに捕らわれていたのだ。
(雷砂)
声に出さずにその名を呼ぶ。
出来れば危険な目にあわせたくない。だが、頼れる者は彼女以外にいなかった。
フォスカがかつて彼女に与えた加護は強大だ。余すことなく使いこなせればフォスカの力すら凌ぐほどに。
「雷砂……」
捕らわれ、自由も力も奪われた今、彼にできることは祈りを込めてその名を呼ぶ事だけだった。
ふと、名前を呼ばれたような気がして空を見上げた。
だが、そこに誰かが居るわけも無く。
しばらくそうして、周囲を見渡した後、雷砂は再び走り始めた。
もうすぐ太陽が沈む。夜が近い。
少しでも早く大切な家族の元へ向かう為、少女は強く大地を蹴った。
そんな少女の姿を見つめる1対の瞳があった。勘の鋭い彼女ですら気付けないほど遠く、遥か上空に。
それは不思議な生き物だった。
腕にすっぽり収まる猫のような体躯に翼が生えて、危なげなく空を飛んでいる。
その体毛は周囲の色に対応して、少しずつ色を変えているようだ。
トパーズをはめ込んだような両の瞳は、真っ直ぐに揺らぐ事無く雷砂に注がれていた。
その瞳に感情は無い。
彼はただの使い走り。ただの道具に過ぎない作られた生き物だった。
宝玉の様な瞳を通して、カレは雷砂を見ていた。
興味深そうに、心底楽しそうに。真紅の双眸を、冷酷な輝きに染めながら。
雷砂は知らない。自分が何に見つめられているのか。見つめられている事すら分からない。
彼女は信じていた。今日と同じ変わらない明日がまた訪れる事。平凡だが平和な日常が未来永劫続いていく事を。
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