70 / 545
第一部 幼年期
第七十話 守護者はやっぱりあの人①
しおりを挟む
その人は今や、警備隊の下っ端兵士達のあこがれの的だった。
数日前までは、ごく普通の大して目立ちもしない人であったはずなのに、彼女は一体何がきっかけだったのか、みるみるうちに頭角を現した。
激しくもたゆまぬ努力と、おそらくは元々持ち合わせていた才能にもよって。
毎日、その日の終わりにはベッドに倒れ込むほどに己をいじめぬき、鍛える姿勢は鬼気迫るものもあった。
彼女をそこまで駆り立てる理由はなんなのか、同僚達は噂をしたが、皆一様に首を傾げるばかり。
親しい者も、それほど親しくない者も、はたまた彼女の家族でさえも、その理由にたどり着く者はいなかった。
彼女が己を鍛え、高みを見つめるその理由。
それが、ただ一人の赤ん坊にあるなどとは、誰もが想像し得ないことであった。
その日も早朝から、その姿は兵舎近くの訓練場にあった。
栗色の髪を一つにまとめ、凛々しい眼差しで剣を振るう。
だが、その美貌はどちらかと言えば優しげで、垂れ目がちな目元にある泣きぼくろがそこはかとない色気を感じさせ、ストイックに訓練を繰り返す姿は美しくさえあった。
そんな姿に魅了され、彼女に想いを告げる者はここ数日でかなりの数に上ったが、彼女はそのすべてを柔らかな口調で、だがきっぱりとお断りしていた。
そんな彼女の態度に、もう想い人がいるに違いないとの噂が流れるも、相手が誰かと言うことはようとして知れなかった。
彼女に直接尋ねる強者もいたが、そんな質問にも彼女は困ったような笑みを浮かべるだけで、明確な答えを返すことはないのだった。
早朝の澄んだ空気の中、彼女は真摯な眼差しで繰り返し剣を振るう。
素振りの後は、剣技の型を一通りなぞり、それから剣や軽鎧を身につけたまま、黙々とランニングを始めた。
いつもであれば、そのランニングは朝食の時間まで続けられるのだが、その日はいつもと同じようにはいかなかった。
ランニングの最中、彼女は何かを感じたようにふいに足を止め、剣に手をかけたまま油断なく周囲を見回す。
かすかな気配と、それに混じる殺気を感じたのだ。
「私に、何か用かしら?」
底冷えするような声で、彼女は問う。
するとその問いに答えるように、一枚の封書が彼女の目の前に落ちてきた。
そしてそれと同時に、かすかな気配も殺気も、霞のように消えていた。
警戒を解かぬまま、彼女はその封書を拾い上げ、封を開けるとその中身に目を落とす。
そこに、誰よりも大切な人の名前を見つけて目を見開き、慌てて内容を読み進めた彼女は、その手紙を怒りにふるえる拳で握りつぶした。
彼女が握りつぶしたその手紙。そこにはこう書かれていた。
シュリナスカ・ルバーノは預かった。無事に返して欲しくば、誰にも告げず、一人で助けに来い。この事を誰かに漏らせば、人質の命はないと思えーと。
彼女は無言のまま駆け出すと、わき目もふらずに隊長の私室へ向かった。
朝食前のこの時間、彼がまだ隊長室にはいないだろうと判断しての事である。
「ジャンバルノ隊長!!」
ノックもせずに飛び込めば、彼女の予測通りに彼はそこに居たのだが、間の悪いことに絶賛お着替え中だった。
パンツ一丁で着替えのシャツに手を伸ばした姿勢のままジャンバルノは固まり、だがそんな事はお構いなしにカレンはズカズカと室内へ入り込んだ。
「ひ、人の着替え中に何の用だ!?」
流石に部下とはいえ妙齢の女性に着替えを見られて恥ずかしかったのか、ジャンバルノが少しうわずった声で問えば、カレンは全く悪びれずに彼を見返した。
普段の彼女なら、絶対にしないような暴挙だが、今の彼女はせっぱ詰まっていた。
愛しい相手が誘拐されたのである。一刻の猶予もない。
当然、ジャンバルノの着替えが終わるまで待つという選択肢などかけらもなく、
「隊長、今日は休暇をいただきます!!」
何の前置きもなく己の主張を真っ直ぐに告げた。
「休暇?休暇届は三日前までだ。そんなわがままは許さん」
だが、パンいち姿のジャンバルノから即座に却下され、カレンは更に言い募る。
「腹痛がひどくて、歩けないので勤務は無理です!!」
「歩けないってなぁ、お前……今、すごい勢いで走って来たろうが。大体、なんの腹痛だ?」
ジャンバルノが呆れたように問えば、打てば響くようにカレンが答えた。
「女の月のモノが原因の腹痛であります。今日は特に酷くて、血がドバドバ出て、今にも倒れそうです。なので、なんとしても休暇を!!」
月のモノという、男には理解不能な単語を出されて、ジャンバルノはかすかに顔を赤らめた。
対して、カレンはどこまでも真剣な真顔である。
普段の彼女であれば、恥ずかしくて決して言えないセリフであったが、重ねていうが今は緊急事態であった。
恥ずかしいなどと、かわいこぶっている場合ではないのである。
「つ、月のモノか。そ、そうだな。人によっては結構大変だと聞くしな」
揺れるジャンバルノ。
「はい!血塗れです。今にも倒れそうです。このまま私が倒れたら、隊長は責任をとって血塗れの私の下半身の処理をして下さるのでしょうか?」
今がチャンスとばかりに、女慣れしてないが故に純情な警備隊長へ追い打ちをかける。
ジャンバルノは、彼女の言葉に思わずその光景を想像してしまい、端正な顔を青くした。
「う……わ、わかった。そう言う事情なら仕方がない。今日は体調不良と言うことで休暇扱いにしておく。早く兵舎に戻って休め」
そして根負けしたように、ため息混じりの声音で休暇の許可を告げた。
それを聞いたカレンがぱっと顔を輝かせる。
どう見ても、具合が悪い様には見えなかったが、これ以上、戦闘とは無縁の血塗れ話を聞くことは耐えられそうになかった。
ジャンバルノが、さっさと行けとばかりに手を振ると、カレンは勢いよく頭を下げて、
「ありがとうございます、隊長!!このご恩はいずれ必ず!!!」
そう言いおいて、来たときと同様ものすごいスピードで部屋を飛び出していった。
その後ろ姿をジャンバルノは疲れ果てた様な顔で見送る。
常日頃、なかなか男前だと評判の高い警備隊長は、パンツ一丁の間抜けな姿のまま、しばらく呆然とし、そして思った。
次からは、女性の腹痛に無闇につっこむのはやめよう、と。
数日前までは、ごく普通の大して目立ちもしない人であったはずなのに、彼女は一体何がきっかけだったのか、みるみるうちに頭角を現した。
激しくもたゆまぬ努力と、おそらくは元々持ち合わせていた才能にもよって。
毎日、その日の終わりにはベッドに倒れ込むほどに己をいじめぬき、鍛える姿勢は鬼気迫るものもあった。
彼女をそこまで駆り立てる理由はなんなのか、同僚達は噂をしたが、皆一様に首を傾げるばかり。
親しい者も、それほど親しくない者も、はたまた彼女の家族でさえも、その理由にたどり着く者はいなかった。
彼女が己を鍛え、高みを見つめるその理由。
それが、ただ一人の赤ん坊にあるなどとは、誰もが想像し得ないことであった。
その日も早朝から、その姿は兵舎近くの訓練場にあった。
栗色の髪を一つにまとめ、凛々しい眼差しで剣を振るう。
だが、その美貌はどちらかと言えば優しげで、垂れ目がちな目元にある泣きぼくろがそこはかとない色気を感じさせ、ストイックに訓練を繰り返す姿は美しくさえあった。
そんな姿に魅了され、彼女に想いを告げる者はここ数日でかなりの数に上ったが、彼女はそのすべてを柔らかな口調で、だがきっぱりとお断りしていた。
そんな彼女の態度に、もう想い人がいるに違いないとの噂が流れるも、相手が誰かと言うことはようとして知れなかった。
彼女に直接尋ねる強者もいたが、そんな質問にも彼女は困ったような笑みを浮かべるだけで、明確な答えを返すことはないのだった。
早朝の澄んだ空気の中、彼女は真摯な眼差しで繰り返し剣を振るう。
素振りの後は、剣技の型を一通りなぞり、それから剣や軽鎧を身につけたまま、黙々とランニングを始めた。
いつもであれば、そのランニングは朝食の時間まで続けられるのだが、その日はいつもと同じようにはいかなかった。
ランニングの最中、彼女は何かを感じたようにふいに足を止め、剣に手をかけたまま油断なく周囲を見回す。
かすかな気配と、それに混じる殺気を感じたのだ。
「私に、何か用かしら?」
底冷えするような声で、彼女は問う。
するとその問いに答えるように、一枚の封書が彼女の目の前に落ちてきた。
そしてそれと同時に、かすかな気配も殺気も、霞のように消えていた。
警戒を解かぬまま、彼女はその封書を拾い上げ、封を開けるとその中身に目を落とす。
そこに、誰よりも大切な人の名前を見つけて目を見開き、慌てて内容を読み進めた彼女は、その手紙を怒りにふるえる拳で握りつぶした。
彼女が握りつぶしたその手紙。そこにはこう書かれていた。
シュリナスカ・ルバーノは預かった。無事に返して欲しくば、誰にも告げず、一人で助けに来い。この事を誰かに漏らせば、人質の命はないと思えーと。
彼女は無言のまま駆け出すと、わき目もふらずに隊長の私室へ向かった。
朝食前のこの時間、彼がまだ隊長室にはいないだろうと判断しての事である。
「ジャンバルノ隊長!!」
ノックもせずに飛び込めば、彼女の予測通りに彼はそこに居たのだが、間の悪いことに絶賛お着替え中だった。
パンツ一丁で着替えのシャツに手を伸ばした姿勢のままジャンバルノは固まり、だがそんな事はお構いなしにカレンはズカズカと室内へ入り込んだ。
「ひ、人の着替え中に何の用だ!?」
流石に部下とはいえ妙齢の女性に着替えを見られて恥ずかしかったのか、ジャンバルノが少しうわずった声で問えば、カレンは全く悪びれずに彼を見返した。
普段の彼女なら、絶対にしないような暴挙だが、今の彼女はせっぱ詰まっていた。
愛しい相手が誘拐されたのである。一刻の猶予もない。
当然、ジャンバルノの着替えが終わるまで待つという選択肢などかけらもなく、
「隊長、今日は休暇をいただきます!!」
何の前置きもなく己の主張を真っ直ぐに告げた。
「休暇?休暇届は三日前までだ。そんなわがままは許さん」
だが、パンいち姿のジャンバルノから即座に却下され、カレンは更に言い募る。
「腹痛がひどくて、歩けないので勤務は無理です!!」
「歩けないってなぁ、お前……今、すごい勢いで走って来たろうが。大体、なんの腹痛だ?」
ジャンバルノが呆れたように問えば、打てば響くようにカレンが答えた。
「女の月のモノが原因の腹痛であります。今日は特に酷くて、血がドバドバ出て、今にも倒れそうです。なので、なんとしても休暇を!!」
月のモノという、男には理解不能な単語を出されて、ジャンバルノはかすかに顔を赤らめた。
対して、カレンはどこまでも真剣な真顔である。
普段の彼女であれば、恥ずかしくて決して言えないセリフであったが、重ねていうが今は緊急事態であった。
恥ずかしいなどと、かわいこぶっている場合ではないのである。
「つ、月のモノか。そ、そうだな。人によっては結構大変だと聞くしな」
揺れるジャンバルノ。
「はい!血塗れです。今にも倒れそうです。このまま私が倒れたら、隊長は責任をとって血塗れの私の下半身の処理をして下さるのでしょうか?」
今がチャンスとばかりに、女慣れしてないが故に純情な警備隊長へ追い打ちをかける。
ジャンバルノは、彼女の言葉に思わずその光景を想像してしまい、端正な顔を青くした。
「う……わ、わかった。そう言う事情なら仕方がない。今日は体調不良と言うことで休暇扱いにしておく。早く兵舎に戻って休め」
そして根負けしたように、ため息混じりの声音で休暇の許可を告げた。
それを聞いたカレンがぱっと顔を輝かせる。
どう見ても、具合が悪い様には見えなかったが、これ以上、戦闘とは無縁の血塗れ話を聞くことは耐えられそうになかった。
ジャンバルノが、さっさと行けとばかりに手を振ると、カレンは勢いよく頭を下げて、
「ありがとうございます、隊長!!このご恩はいずれ必ず!!!」
そう言いおいて、来たときと同様ものすごいスピードで部屋を飛び出していった。
その後ろ姿をジャンバルノは疲れ果てた様な顔で見送る。
常日頃、なかなか男前だと評判の高い警備隊長は、パンツ一丁の間抜けな姿のまま、しばらく呆然とし、そして思った。
次からは、女性の腹痛に無闇につっこむのはやめよう、と。
10
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
美醜逆転世界の学園に戻ったおっさんは気付かない
仙道
ファンタジー
柴田宏(しばたひろし)は学生時代から不細工といじめられ、ニートになった。
トラックにはねられ転移した先は美醜が逆転した現実世界。
しかも体は学生に戻っていたため、仕方なく学校に行くことに。
先輩、同級生、後輩でハーレムを作ってしまう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる