ひさめんとこ

zausu

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4章~ひさめんとこの長男と悪友~

その4

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「ただいまー」
「おかえ…り…」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
(…完全に怯えてる…)
(和くんは怒らせないようにしなきゃ~)

「それにしても今日は暑いな…」
「お?オッサン。最高気温、知りたいか?」
「いいヨ…」
「知りたいだろ?」
「具体的な数字は聞きたくないんだよ!」
「より暑くなるだロ!」
「30度」
「…」
「…」
「…」
「「「気象庁の野郎!」」」
「気象庁は悪くないよ~」
「でもこれでも暑いんだ~。私東京から帰って来たばっかりだからよくわかんないや~」
「東京には行ってたのか…トリックとか言いながら…」
「まぁね~」
「じゃあ何で帰ってきたんダ?あっちの方が色々とあるだロ?」
「それがね~、信じられないんだよ~?焼きそば弁当がどこにも売ってないの~」
「なっ…!」
「マ、マジカ!?」
「マジマジ~」
「あー、あれ、北海道限定だからな…」
「ていうかそれが理由で帰って来たのか…」
「だって~…」
「あれ?冷凍庫あるジャン!アイスとか入ってないのカ?」
「なに!本当か!」
「アイス食べたーい」
「お前暑くないんじゃなかったのか?」
「それとこれとは別なの~」
「あぁそう…」
「お!あったゾ!蘭さん!はい!」
「え~良いの~?」
「レディファーストだヨ!」
「わ~、ありがと~!」
「あ~、その冷凍庫壊れてるから」
「あと五秒早く言って…」
「あ、ごめん」
「だ、大丈夫カ?蘭さん!ああ、全身にバニラアイスがついてベトベトに…ベトベト…バニラ…白…」
「ハンカチとかもってない~?」
「ちょっとこんばんのおかずにするから写真を撮らせ「悪霊退散!」ドグマッ!」
気絶。
「ほら、ハンカチだ。早く拭け」
「わ~、ありがとオッサン~」
「だからオッサンって呼ぶな…」
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