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アクアマリンの章
1. Ep-22.研究塔へ
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離宮の入り口では南方騎士団の第九師団の騎士達が護衛の為に集まっていた。先に馬車に乗っていたルゼリアは馬車の窓から騎士達を見渡しながらレクターの姿を探す、レクターに会えればあの日の事を謝りたいと思ったからだ、シュネには気にしなくても良いとは言われているけれどレクターもガリオンもルゼリアが勝手に動かなければ罰を受けずにすんだのだ、キョロキョロとレクターを探すルゼリアに馬車に近づいてきた第九師団長のネス・ルティアーノがどうされたのですかと問いかける。
ルゼリアはレクターを探している事を告げれば、ネスは今居るのは第九師団の騎士達だけと言い今日は来ていないと答えていた、レクターは今日もまた王宮で荷物整理や書類整理に追われているという、謝れなかったとガッカリしたルゼリアだがふと辺りを見渡した、今はシュネの姿がない、どうやら用事でルゼリアの側を離れているようだ、レザリックの所には一緒にいってくれる為にすぐに戻ってくるだろう、ルゼリアはネスに頼み第九師団の騎士達を集めてもらった、そうして改めてあの日の事を謝罪した。
稽古を中断させる事をした事を詫びれば騎士達は慌てた様子で首を振っている、王族でもあるルゼリアが頭を下げる事に騎士達は恐縮しているようだ。シュネがいればそんなルゼリアを叱っていただろう、王族が臣下に頭を下げてはいけないと言うのは分かっていた、だからこそシュネが居ない今謝ったのだ。
心から謝ったルゼリアに騎士達は一礼して謝罪を受け取っている。
「姫君、我等は貴方をお守りする為に日々鍛錬しているので、今日は我等に貴方様をお守りさせてください」
ネスの言葉にルゼリアはお願いしますと微笑んだ、そうしてシュネが戻ってくると馬車に乗り込みルゼリアの隣に座る。周りには護衛の騎士達が馬に乗っているのが見える、そうしてルゼリアは叔父であるレザリックがいる王宮の東へと出発した。
ルゼリアがこれから向かうのは王宮の東に位置する、とある塔だ、皆から研究塔と呼ばれるそこは離宮の一つである『水陰の鏡』だ。レザリックが魔法の研究資料などを集め引きこもる為にいつしか研究塔と呼ばれるようになる、その為水陰の鏡と本来の名を呼ぶものは数を減らし研究塔で通じるようになってしまった。
しばらく進めば目の前には大きな建物が一つ姿を見せた。水陰の鏡は王宮と同じで一番高い場所から水が流れ落ちていてキラキラ光っている、ただ水陰の鏡は王宮とは違ってかなりの蔦で覆われている。以前見た時よりも更に蔦で覆われている様子、蔦が伸びてますねと言うルゼリアにシュネはレザリック様の魔法の影響を受けているのでしょうねと答えた、レザリックはあの場所で魔法の研究や魔道具を作る為、その時に使用した魔力が辺りに影響を与えてしまっているのだという、見る度に蔦で覆われる研究塔はその内蔦で全てが埋め尽くされてしまうかもしれない、水を豊富に含んだ研究塔はさぞかし蔦に取っては成長しやすい事だろう。
水陰の鏡へと到着すれば馬車の扉が開く、ネスが手を差し出しルゼリアはその手を取って馬車を降りた。そうしてありがとうと手を動かしながら視線を水陰の鏡へと向ける、ルゼリアの住む離宮とは大分違うがそれでも共通する部分は“かなり大きい”だろうか、違う点と言えば人の出入りが激しい事だろう。
ルゼリアの住む離宮『静寂の花』はルゼリアとシュネに必要最低限の使用人、そして南方と西方の騎士団が居る程度だ、だが今ルゼリアの目の前にある離宮『水陰の鏡』には多くの人が居るのが分かる、流石は王弟殿下が居る場所と言うことだろう、人に会う事が苦手なルゼリアは無意識に近くに居た騎士の後ろに隠れてしまう。
自分が隠れた事にさえ気付いていないルゼリアに、気付いたシュネが名を呼べば騎士の後ろに隠れていた事に気付いたルゼリアが慌てて出てくる。
「姫様、レザリック様が貴方をお呼びになったのですから隠れる必要はございませんでしょう、堂々となさいませ」
頷いてルゼリアは歩き出せば第九師団の騎士達が護衛に着く、そうして入り口まで行くと入り口に数人の大柄の騎士が立っているのが見えた。
白地に水でも、黒地に水でもない制服、それは東西南北を司る騎士団とは別の騎士である事を示している、彼等はレザリックの近衛騎士だ。ルゼリアの父であるラザードも直属の近衛騎士を有しているがレザリックもまた身分の高いもので近衛騎士が存在するのだ。壮年期と思われるがっしりとして落ち着きのある騎士達がルゼリアに礼を取っている。そのうちの一人がルゼリアに声をかける。
「ルゼリア姫、ようこそおいでくださいました、レザリック様からお話を伺いお迎えに上がりました」
騎士達は次にシュネにも頭を下げる、近衛騎士達は南方騎士達を見た。
「此処から先は我等の管轄する地域だ、貴公等はこの場所で待っていただけるか」
レザリックの騎士の言葉に真っ先に異を唱えたのは師団長でもあるネスだった。
「我等の役目はあらゆる危険から姫君をお守りする事です、例え管轄が違うといえども姫君をお守りするのは我々の役目、この場で待つ事など出来はしません」
ネスの言葉に第九師団の騎士達も頷いている、レザリックの騎士達はどうしたものかという表情を浮かべればルゼリアはレザリックの騎士達を見た。
『全員は無理でも数人共に連れて行く事は出来ませんか?』
ゆっくりとした口の動きと手の動きで言葉を理解した騎士は一瞬だけ眉をひそめた。
「……ルゼリア姫が、そう仰せになるのでしたら」
レザリックの騎士はそう言って三人なら共に連れてもいいと告げる。ルゼリアはネスを見て三人お願いしますと伝えれば何か言いたげではあったがネスはすぐにわかりましたと頷き自分を含めた三人を共にする事を選んだ。残った騎士達に帰りもお願いしますと言えば騎士達はルゼリア達を見送った。
そうして連れられるままにルゼリアはレザリックの待つ部屋に向かって歩き出した。
ルゼリアはレクターを探している事を告げれば、ネスは今居るのは第九師団の騎士達だけと言い今日は来ていないと答えていた、レクターは今日もまた王宮で荷物整理や書類整理に追われているという、謝れなかったとガッカリしたルゼリアだがふと辺りを見渡した、今はシュネの姿がない、どうやら用事でルゼリアの側を離れているようだ、レザリックの所には一緒にいってくれる為にすぐに戻ってくるだろう、ルゼリアはネスに頼み第九師団の騎士達を集めてもらった、そうして改めてあの日の事を謝罪した。
稽古を中断させる事をした事を詫びれば騎士達は慌てた様子で首を振っている、王族でもあるルゼリアが頭を下げる事に騎士達は恐縮しているようだ。シュネがいればそんなルゼリアを叱っていただろう、王族が臣下に頭を下げてはいけないと言うのは分かっていた、だからこそシュネが居ない今謝ったのだ。
心から謝ったルゼリアに騎士達は一礼して謝罪を受け取っている。
「姫君、我等は貴方をお守りする為に日々鍛錬しているので、今日は我等に貴方様をお守りさせてください」
ネスの言葉にルゼリアはお願いしますと微笑んだ、そうしてシュネが戻ってくると馬車に乗り込みルゼリアの隣に座る。周りには護衛の騎士達が馬に乗っているのが見える、そうしてルゼリアは叔父であるレザリックがいる王宮の東へと出発した。
ルゼリアがこれから向かうのは王宮の東に位置する、とある塔だ、皆から研究塔と呼ばれるそこは離宮の一つである『水陰の鏡』だ。レザリックが魔法の研究資料などを集め引きこもる為にいつしか研究塔と呼ばれるようになる、その為水陰の鏡と本来の名を呼ぶものは数を減らし研究塔で通じるようになってしまった。
しばらく進めば目の前には大きな建物が一つ姿を見せた。水陰の鏡は王宮と同じで一番高い場所から水が流れ落ちていてキラキラ光っている、ただ水陰の鏡は王宮とは違ってかなりの蔦で覆われている。以前見た時よりも更に蔦で覆われている様子、蔦が伸びてますねと言うルゼリアにシュネはレザリック様の魔法の影響を受けているのでしょうねと答えた、レザリックはあの場所で魔法の研究や魔道具を作る為、その時に使用した魔力が辺りに影響を与えてしまっているのだという、見る度に蔦で覆われる研究塔はその内蔦で全てが埋め尽くされてしまうかもしれない、水を豊富に含んだ研究塔はさぞかし蔦に取っては成長しやすい事だろう。
水陰の鏡へと到着すれば馬車の扉が開く、ネスが手を差し出しルゼリアはその手を取って馬車を降りた。そうしてありがとうと手を動かしながら視線を水陰の鏡へと向ける、ルゼリアの住む離宮とは大分違うがそれでも共通する部分は“かなり大きい”だろうか、違う点と言えば人の出入りが激しい事だろう。
ルゼリアの住む離宮『静寂の花』はルゼリアとシュネに必要最低限の使用人、そして南方と西方の騎士団が居る程度だ、だが今ルゼリアの目の前にある離宮『水陰の鏡』には多くの人が居るのが分かる、流石は王弟殿下が居る場所と言うことだろう、人に会う事が苦手なルゼリアは無意識に近くに居た騎士の後ろに隠れてしまう。
自分が隠れた事にさえ気付いていないルゼリアに、気付いたシュネが名を呼べば騎士の後ろに隠れていた事に気付いたルゼリアが慌てて出てくる。
「姫様、レザリック様が貴方をお呼びになったのですから隠れる必要はございませんでしょう、堂々となさいませ」
頷いてルゼリアは歩き出せば第九師団の騎士達が護衛に着く、そうして入り口まで行くと入り口に数人の大柄の騎士が立っているのが見えた。
白地に水でも、黒地に水でもない制服、それは東西南北を司る騎士団とは別の騎士である事を示している、彼等はレザリックの近衛騎士だ。ルゼリアの父であるラザードも直属の近衛騎士を有しているがレザリックもまた身分の高いもので近衛騎士が存在するのだ。壮年期と思われるがっしりとして落ち着きのある騎士達がルゼリアに礼を取っている。そのうちの一人がルゼリアに声をかける。
「ルゼリア姫、ようこそおいでくださいました、レザリック様からお話を伺いお迎えに上がりました」
騎士達は次にシュネにも頭を下げる、近衛騎士達は南方騎士達を見た。
「此処から先は我等の管轄する地域だ、貴公等はこの場所で待っていただけるか」
レザリックの騎士の言葉に真っ先に異を唱えたのは師団長でもあるネスだった。
「我等の役目はあらゆる危険から姫君をお守りする事です、例え管轄が違うといえども姫君をお守りするのは我々の役目、この場で待つ事など出来はしません」
ネスの言葉に第九師団の騎士達も頷いている、レザリックの騎士達はどうしたものかという表情を浮かべればルゼリアはレザリックの騎士達を見た。
『全員は無理でも数人共に連れて行く事は出来ませんか?』
ゆっくりとした口の動きと手の動きで言葉を理解した騎士は一瞬だけ眉をひそめた。
「……ルゼリア姫が、そう仰せになるのでしたら」
レザリックの騎士はそう言って三人なら共に連れてもいいと告げる。ルゼリアはネスを見て三人お願いしますと伝えれば何か言いたげではあったがネスはすぐにわかりましたと頷き自分を含めた三人を共にする事を選んだ。残った騎士達に帰りもお願いしますと言えば騎士達はルゼリア達を見送った。
そうして連れられるままにルゼリアはレザリックの待つ部屋に向かって歩き出した。
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