霊 -Ray-

和泉茉樹

文字の大きさ
10 / 19

しおりを挟む
     十

「へぇ、タクミがねぇ」
 学食のいつもの席で、私の言葉にケイスケが応じる。
「別に変ったようには見えないけど、スグミには分かるんだ?」
「うん。まぁ、寮でも学校でも一緒だし。それにプラスして、守護霊と霊管理者候補生、っていう関係の影響もあるかも。でも、本当に変わったよ。気づかない?」
「うーん、確かに訓練には集中しているかもしれないね。でも、それだけのようにも思う。明らかな変化、じゃないような感じ。そう思う理由は、うーん……」
 私はケイスケの言葉を待った。
「そう」ケイスケが頷く。「タクミは、何かを隠しているような気がする」
 隠す?
「何を? 結構、あけっぴろげな奴だけど、何を隠しているの?」
「それは僕には分からないよ。スグミが、聞けば良いじゃないか」
 代わりに聞いてよ、と言いたいのを我慢した。
 ふらっと食べ物を取りに行っていたタクミが戻ってくる。器用に三枚のお盆を持って、それぞれに頼んでおいた料理を置くと、彼は私の隣の席に座った。
 私とケイスケの視線を受けて、彼が目をぱちぱちさせた。
「なんだよ?」
 何でもないよ、とケイスケが言ったので、私も頷く。タクミは納得できない顔で、自分のカツ丼を食べ始める。私もケイスケも食事を始める。
 食事の間に、タクミはケイスケにいくつか質問をした。その全ては、いつだったか、ケイスケが書いてタクミに渡した呪印に関する内容だった。
私にはよく理解できないが、どうやらタクミは、霊剣を作ることは考えずに、徒手空拳での戦いに、霊剣の元となる力を流用しようとしているらしい。
まともに戦えるなら、何でも良いけど。
「おい、スグミ」
 タクミが突然にこちらを見た。
「な、なに?」
「お前も力のコントロールを磨いた方が良いよ。ケイスケなら、何か、方法を知っているだろ」
 ん? え?
 ケイスケを見ると、彼も鷹揚に頷いている。
「知っているよ。簡単な訓練だから、今、レクチャーするよ」
 巻き添えを食った、と思いながら、断るわけにもいかず、私はケイスケに説明を受け、その訓練のための呪印を二つ、受け取った。
 まったく、面倒だけど、仕方がない。
 先日、逸脱霊を処理する現場に出向けたのは、幸運だった。見学者は大抵、実戦に場に投入されることになる。クラスは下から二番目でも、ちゃんと順番は回ってくるのだ。
 その実戦の時、まともに戦えなければ、本当に落ちこぼれになってしまう。今の状況でも十分に落ちこぼれ、正真正銘の落ちこぼれだけど、それは言っちゃいけない。
 食事を終えて、私たちは二人と一人に別れ、それぞれの授業の行われる教室へ向かった。
 道すがら、私はタクミに聞いてみた。
「あんたの目標って、何?」
 タクミはすぐに答えず、並んで歩きながら黙っていた。
「言えない? 前はちゃんと答えなかったけど。別に、今回も答えなくても良いけどさ」
「……単純なんだよ」
 タクミはそう応じた。
「単純って?」
「守護霊がやることって、結局、一つだろ?」
 ますます、分からない。
 守護霊がやることが一つだ、ということは、つまり、逸脱霊を処理したくなった、ということか。
確かに、この前の見学で、実際に自分たちがやるべきことが明らかになったけど、そんなに衝撃的だっただろうか。
そうか、この辺りの、ぼかしてくる感じが、ケイスケの言うところの、何かを隠している、という発想に繋がるわけだ。
 ケイスケはよく見ているな。感心する。
「あのさぁ、スグミ」
「何?」
「お前のサポートが必要なんだよ。頼むから、真剣にやってくれよ」
 まるで私が真剣じゃないみたいな言い方だ。
 私が黙っているのは、図星だからではなくて、分かっているでしょ、という返事の代わり。
 タクミもそれには気づいたようで、結局、もう言葉を発さなかった。
 そういえば、いつの間にか、私のことを呼び捨てにするようになったな。
 まぁ、良いか。
 後は結果が出るのを待つだけだ。

     ◆

 俺はスグミのそばを離れて、相手の守護霊に向かって突っ込んだ。
 相手も向かってくる。
 向こうは霊剣を持っているが、こちらは素手だ。素手と言っても、拳は力をまとっている。
 拳と霊剣が衝突、弾かれ合う。過剰に弾かれること、押しこまれることはない。
 今までよりも、明確にスグミから流れる力を感じることが出来た。
 周囲を流れて行く風の中から、スグミの力の流れを感じ取り、それを拾い上げる。スグミの周囲には前と同じように、力の流れ、風の渦があり、それがスグミの意図した力の流れ、意図した風を乱し、途切れさせようとする。
 しかし、スグミも俺も、力が流れることや分散を、短いとは言え、経験でフォローできる。
 お互いに相手の力を求めて、力の流れを操作すれば、今までよりわずかとはいえ、強い力のやりとりが出来る。
 拳を固く握り、相手の守護霊に挑んで行く。
 俺の体の動きがいつも以上に機敏なのは、スグミからの力をより強く、受け止めているからだろう。
 身体が動けば、霊剣に拳で挑む困難も、少しは解消される。
 瞬間、霊剣を俺の拳が横へ逸らし、合わせて相手の守護霊が間合いを取ろうとした。
 敗北を意識したのだろうが、遅すぎる。
 俺は追いかけて前進しながら拳を突き出した。
 拳が届く間合いではなかった。
 しかし、今の俺には少しの間合いの広さは、無視できる。
 訓練の時なら、光が飛んだのが見えただろう。
 今は見えないが、そんなことは結果には関係ない。
 相手の守護霊が顔をゆがめて、よろよろと後退。俺はさらに前進し、もう一度、拳を突き出す。大きくよろめく守護霊は何が起こっているのか分からない顔だったが、しかし、今度は明らかに苦痛の色を見せた。
 その時には、すでに相手は俺の拳の間合いだ。
 教官が止めるまで、俺は四回、相手の守護霊に拳を叩きこんだ。
 気分の良いものではない。
 しかし、自分が力を手に入れつつある、ということは分かってきた。

 授業が全部終わって、いつものようにトレーニングルームへ行くのかと思ったら、スグミが「帰って打ち上げをしよう」と言いだした。
 抵抗したかったけれど、スグミが見たことのないほどの上機嫌さだったので、諦めた。帰りに学校の敷地内にあるコンビニで、飲み物と食べ物を買いこんだ。コンビニは商品の値段が高いので、やはり敷地内にあるスーパーに比べると、客は少ない。俺もこれが三回目だった。三回のうちで、一番、大きい額をレジで支払った。
 寮の部屋に戻ると、共有スペースのテーブルに食べ物を広げて、二人だけの打ち上げが始まった。そう、打ち上げだとスグミは言ったが、俺には打ち上げをする理由がよく分かっていなかった。
「これ、何の記念?」
 スグミがコーラをペットボトルから直接飲んでいた。大きく息を吐いて、彼女がこちらを見る。
「そりゃ、模擬戦で勝ったからだよ。初めてでしょ?」
「……そうだけど」
 その程度のことで、打ち上げをするのか。そう思ったけど、口にはしなかった。スグミの気分に水を差したくなかったし、別に相手に伝えるようなことでもない。
「なんだかんだで」スグミが上機嫌に、ポテトチップスをつまむ。「ケイスケの教えてくれた訓練法、役に立っているのかもね」
「そうだな」
「今日の模擬戦で、離れている相手に、力をぶつけたでしょ? いつの間に、あんなことが出来たの?」
 俺は、最近、と応じておく。
 実際には、少しずつ射程を伸ばしていて、今日は使えそうな間合いだったので、実際に使った。もっと安定するまで温存しておこうかとも思ったけれど、結局、使ってしまった。
 射程は最大で一メートルだが、一メートルで有効な打撃を加えられるのは、まだ二分の一程度の精度しかない。
 本当に逸脱霊を処理するには、せめて、一メートルは確実に攻撃できないと、厳しいだろう。今までより運動能力が向上したと言っても、普通の守護霊と大差ない。やっと追い付いた、といったところだ。
 楽しそうにスグミがお菓子を食べる。
「今まで黙っていたけどさぁ」
 軽い口調でスグミが喋る。
「私、九人の守護霊と、契約したんだよね」
「九人?」
「そ」
 九人も成仏させたのだろか。それはすごい。確かにそんな凄腕なら、周囲から普通じゃない視線を向けられるだろう。そうか、だから、俺みたいな素人と組んだ事で、周りに嘲笑われたのか。
「すごいな」
「すごいのよ」
「特待生だもんな」
 俺がそう言うと、スグミは目をぱちぱちさせ、顔が申し訳なさそうな表情に急に変った。
「えっと……勘違いさせたようだけど」
 勘違い?
「九人と契約して、みんな、破談になったのよ」
 破談。すぐには言葉の意味が掴めなかった。どういう意味の言葉だったか。
「破談って」口は思考より先に動く。「別れた、ってことだよな」
「そう。これが証拠」
 スグミが右袖をめくる。
 スグミがいつも長袖の服を着ている意味が、やっとわかった。
 彼女の右の前碗には、九つのあざが浮かび上がっていた。
 それを、彼女はよく感情の読めない視線で眺めた。
「あんたが、私の最後の守護霊になるかもね」
 俺も授業で教わった。
 霊管理者は、十人の守護霊と契約を破ると、霊管理者としての能力を失ってしまう。もう二度と守護霊とは契約できないし、守護霊や逸脱霊を感じ取ることも不可能になる。もちろん、それは候補生でも変わらない。
 つまり、俺がスグミと契約を吐きしたら、その時点でスグミは霊管理者の道を失う。
「何で黙ってたんだよ」
「まぁ、言いづらくてね」スグミが袖を元に戻す。「でも、今、話せた」
 そりゃ、ずっと話さずにはいられないだろう。
「あまり過去の話はしたくないけど」
 スグミがそう言って、指先でお菓子を弄りながら言う。
「みんな、私を最初は評価するけど、やっていくうちに、失望するの。あんたは感じないかもしれないけど、どうも、私は大きな力を持った霊管理者候補生に見えるみたい。だかっら、私と一緒にいれば成功するだろう、と考えるのね。で、勝手に期待して、勝手に失望して、最後には私にあざを一つ残していく」
「……それで?」
「私は、自分にどれだけの力があるかなんて、分からない。だから、いつも必死に期待にこたえようとした。でも、うまくいかなかった。思った通りにならないのが、悔しくて、情けなかったけど、どうしようもない」
 俺は何を言うべきか、迷ったけれど、結局、最初に思ったことを口にした。
「霊管理者に、どうしてもなりたいんだろ?」
「……たぶんね」
 曖昧に過ぎる言葉だった。
「私ね、かなりベテランなのよ、守護霊だの、霊管理者だのの」
「ベテラン? どういう意味?」
「小学校に入る前から研究所に出て入りしていたの。出入り、っていうか、送り込まれた、って感じかな」
 俺は視線でスグミに先を促す。話しづらそうだったが、話したがっているようにも見えた。
「私、霊管理者の素質がある、それも強い素質がある、って検査で分かったの。で、両親は喜んで私を研究所に放り込んで、謝礼を受け取っていたわけ。私は必死に訓練を続けた。この学校に来るまで守護霊とは契約しなかったけど、もう準備万端、何でも来い、って感じ」
 ふぅとスグミが息を吐いた。
「両親の期待に応えたい、って最初は思った、いえ、かなり長い間、そう思っていた。良い結果を出せば両親が迎えに来てくれる、もう良いよ、ってまた一緒に暮らせる、と思った。そうじゃなくても、私が霊管理者として独立できる実力を手にすれば、両親も私を認めてくれる、とも考えたりした。でも結局、ダメだったのよ。両親は私を迎えに来ないし、認めもしない」
 それを否定することは簡単だ。しかし、否定するのに一番重要な要素、スグミの両親を知っている、という要素がなければ、否定はできない。
「だからね、もう霊管理者なんて、やめてやろうか、って思う瞬間がある。それが、この右腕の九つのあざの理由なんでしょう。もう、よく分からないのね。どんな未来が、自分にふさわしいのか」
 スグミが黙ると、部屋に沈黙が降りる。
 俺はお菓子を適当に口に運び、沈黙を解析しようとした。
 スグミが何を求めているのか、俺には判断がつかない。肯定して欲しいのか、否定して欲しいのか。
 俺はスグミの守護霊で、スグミは俺と決裂することを、どう考えているのか。決裂しても良い、という意識なのか、それとも、意地でも関係を続けたい、という意識なのか。
 状況は複雑で、いくつかの問題が、絡み合っている。一つ一つに答えるのも、難しかった。絡み合っている、というよりは、癒着している、というイメージ。
「で」俺は仕方なく、言う。「俺に何を求めている?」
 スグミが視線を俺に向け、じっと動かなかった。
「何も、求めていない、かな」
「何も?」
「普通にしてくれれば良いの。私に期待も失望も、何もない状態で、接してほしい。今まで通り、ってことになるね」
 そんな解決法か、と俺は呆れた。
 答えを先送りにしているだけじゃないか。かなり危険な気がする。危険、というのは、スグミの霊管理者としての可能性が危険、という意味だ。出来ることを、不意にしてしまうのではないか。
俺とスグミが今の関係、今の力量のままでは、結局、どこへも行きつけない。ただ時間だけが流れてしまう。
そう、俺としては、スグミに次につながる何かを、俺から得て欲しい。
しかし、その時には俺は成仏している。
俺が成仏しないか、あるいはずっとスグミに付き合う限りは、スグミの霊管理者としての可能性は残る。
が、そんなことはない。俺もいつかは成仏し、スグミはまた別の守護霊と契約する。
そして、破談になれば……。
もっとも、自分が成仏した後のことを考えるのは、無意味かもしれない、と俺は心の中で思っていた。
「ちょっと話し過ぎたな」
 スグミが呟く。そして、困ったように笑う。
「忘れて、とは言えないけど、まぁ、今まで通りで、お願い」
 俺は意識的に困っている表情を作って、「可能な限り、忘れるかな」と応じる。
 打ち上げが再開され、どうでも良い話をしながら、二人で飲み物を飲み、お菓子を食べ、長い間、そこにいた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...