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突然の告白
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「……どうなってるんだ」
再び目を覚ました俺はそう呟くしかなかった。
いくら目をこすっても、頬をつねっても引っ叩いても、景色が風景が変わることはなかった。
俺は、さっきと同じところで寝ていたのだ。
状況は何も変わっていない。
何もしていないから当然といえばそれまでなのだが……
ただ一つ、違うことがあるというなら日が傾いているということだ。
空と同様、綺麗な夕焼けが広がっていた。
それからわかることは一つだ。
「……夢じゃないのか」
多分俺が初めて目を覚ました時、ここは朝だった。
少なくとも露があったのだ。
そして今は夕方だ。
どんなに少なく計算したとしても5時間以上は経っている。
つまり、こっちの世界で時間が進んでいるのだ。
俺は地球とは違う世界に来てしまったようだ。
一体どういう経緯でここへと来てしまったのだろうか。
突然、視界がいや、空が暗く曇り始めた。
それは、何かを中心に渦巻いているようだった。
蛇のようにトグロを巻いているのだ。
全ての雲が中心に集まった時、空が光った。
それと同時に稲妻のようなものが四方へ走った。
そして、さっきの何倍もの光を発して、地面に落ちてきた。
俺は、さっきの何倍もの光のせいで目が見えなくなっているので、爆発音とともに地面が揺れているのでそう感じ取ったのだが、それは間違いじゃなかったようだ。
ようやく視力が回復してきたところで、その状況に絶句した。
「なんだこれ……」
目の前にクレーターができていた。
そして、空は何事もなかったように晴れ渡っている。
少し遅れたように、砂埃が巻き起こる。
その砂埃でむせていると
「魔王様、お迎えにあがりました」
クレーターの中心から声が聞こえた。
目を凝らして見てみると、一人の悪魔が立っていた。
立派な角が生えている。
堕天使のごとく真っ黒な翼。
長身で眼鏡をかけている。
魔王か、俺とは縁もゆかりもない話だな。
てか、まるでファンタジーの世界じゃん。
というかそのものだ。
「さ、魔王様。帰りましょう」
そして俺はようやく悟った。
この悪魔は他の誰でもない俺に話しかけているという事実に。
何かの冗談だろう。
「……誰が魔王だって?」
悪魔は顔を傾け、疑問を隠せないようだ。
「あなた様にございます」
この場で俺以外に話せるものは悪魔の他にいない。
どうやら冗談を言っているようではなかった。
少なくとも、冗談を言う状況ではなかったし、嘘をついている時の不自然さもなかった。
「ちょっといいか、俺は人間だよな?」
少しの希望を信じて、そう質問した。
「何を仰いますか。その立派な翼、立派な角をもってして、ご自分が人間であるなど」
は? 角、翼?
「何を言っ……」
角が付いていると思しき場所、同様に翼のついていると思しき場所を手探りで探ってみる。
確かにそこにはあった。
本来、人間にはないもの。
あってはいけないものが、そこにはあった。
それからわかることは、ただ一つだ。
俺は人間ではないということだ。
「冗談きついな……」
そう言いながら立ち上がった。
その時、一つ、違和感を覚えた。
自分が人間ではないことはさておき、一つ疑問が、不自然な点が明確になった。
再び目を覚ました俺はそう呟くしかなかった。
いくら目をこすっても、頬をつねっても引っ叩いても、景色が風景が変わることはなかった。
俺は、さっきと同じところで寝ていたのだ。
状況は何も変わっていない。
何もしていないから当然といえばそれまでなのだが……
ただ一つ、違うことがあるというなら日が傾いているということだ。
空と同様、綺麗な夕焼けが広がっていた。
それからわかることは一つだ。
「……夢じゃないのか」
多分俺が初めて目を覚ました時、ここは朝だった。
少なくとも露があったのだ。
そして今は夕方だ。
どんなに少なく計算したとしても5時間以上は経っている。
つまり、こっちの世界で時間が進んでいるのだ。
俺は地球とは違う世界に来てしまったようだ。
一体どういう経緯でここへと来てしまったのだろうか。
突然、視界がいや、空が暗く曇り始めた。
それは、何かを中心に渦巻いているようだった。
蛇のようにトグロを巻いているのだ。
全ての雲が中心に集まった時、空が光った。
それと同時に稲妻のようなものが四方へ走った。
そして、さっきの何倍もの光を発して、地面に落ちてきた。
俺は、さっきの何倍もの光のせいで目が見えなくなっているので、爆発音とともに地面が揺れているのでそう感じ取ったのだが、それは間違いじゃなかったようだ。
ようやく視力が回復してきたところで、その状況に絶句した。
「なんだこれ……」
目の前にクレーターができていた。
そして、空は何事もなかったように晴れ渡っている。
少し遅れたように、砂埃が巻き起こる。
その砂埃でむせていると
「魔王様、お迎えにあがりました」
クレーターの中心から声が聞こえた。
目を凝らして見てみると、一人の悪魔が立っていた。
立派な角が生えている。
堕天使のごとく真っ黒な翼。
長身で眼鏡をかけている。
魔王か、俺とは縁もゆかりもない話だな。
てか、まるでファンタジーの世界じゃん。
というかそのものだ。
「さ、魔王様。帰りましょう」
そして俺はようやく悟った。
この悪魔は他の誰でもない俺に話しかけているという事実に。
何かの冗談だろう。
「……誰が魔王だって?」
悪魔は顔を傾け、疑問を隠せないようだ。
「あなた様にございます」
この場で俺以外に話せるものは悪魔の他にいない。
どうやら冗談を言っているようではなかった。
少なくとも、冗談を言う状況ではなかったし、嘘をついている時の不自然さもなかった。
「ちょっといいか、俺は人間だよな?」
少しの希望を信じて、そう質問した。
「何を仰いますか。その立派な翼、立派な角をもってして、ご自分が人間であるなど」
は? 角、翼?
「何を言っ……」
角が付いていると思しき場所、同様に翼のついていると思しき場所を手探りで探ってみる。
確かにそこにはあった。
本来、人間にはないもの。
あってはいけないものが、そこにはあった。
それからわかることは、ただ一つだ。
俺は人間ではないということだ。
「冗談きついな……」
そう言いながら立ち上がった。
その時、一つ、違和感を覚えた。
自分が人間ではないことはさておき、一つ疑問が、不自然な点が明確になった。
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