538 / 806
14歳の助走。
披露宴の料理番。
王城の大広間は白い花で縁取られ、入口脇では給仕たちが銀盆を整えている。昔はただのパーティーだった披露宴も、今は入場、挨拶、乾杯、食事、祝辞……と段が決まった。六歳のとき、サテラージャの皇太子ハミル様とルディス様の婚礼で試しに提案して組んだ式次第が、ここまで流行るとは思わなかったけれど。
裏口から厨房へ戻る。ムーヤさんとロマさんが短い言葉だけで火口を回し、天使たちは持ち場に散っている。氷菓は器を冷やし直し、スープは二路とも湯気が立ちすぎない温度帯。アラカルトの台は三手に分けて、一気に組み上がる算段だ。侍従が合図を取りに来る。
「入場は五十呼吸後。ウェルカムドリンクは柑の水、麦茶の二種」
「承知。王族席は一拍遅らせ、氷菓は動線を確保して」
扉が開き、ゲストが流れ込む。給仕が盆をすべらせ、グラスにしずくが一つずつ灯る。最後に、ウルリッヒ王太子と王妃様が入られる。広間の空気が一度だけ張り、やわらかく落ち着く。司会の卓に立つのは、友人のナータリア伯爵の長子ビッター様。声の通りがいい。
「ただいまより、ストラスト・スサン、マリーダ・スクワンジャー、メリン・ゼローキア、三人の結婚披露宴を始めます」
最初の挨拶は父だ。父は一歩進み、深く礼をしてから口を開く。
「本日はまことにおめでたい日。両家の皆様、そして王家のご臨席に感謝申し上げます。息子は幼い頃から家族の中でもよく笑う子でして……」
広間が柔らかく笑う。厨房側の合図が来る。僕は頷き、指を鳴らす。
「前菜、出ます」
銀盆が走り、二段に組まれた小皿が卓上に広がる。白身魚の湯引きに香草の香りを一滴、根菜のムースを薄いコンソメで包んだもの、柔らかな豆のテリーヌに葛、蒸した青菜のあえもの、そして小さな卵の茶わんもの。塩は軽く、香りは短く。杯の邪魔をしない。王妃様の卓に視線をやれば、匙が滑らかに進んでいた。よし。
お父さんの挨拶が結びに入る。
「……二人、いえ三人のこれからに、皆さまのお力添えを。どうぞよろしくお願いいたします」
拍手の波。続けて、王太子の乾杯。ウルリッヒ殿下は杯を高くせず、目の高さで止める。
「本日のこの結びは、家と家、人と人のあいだにある壁を、静かに低くするものだ。どうか皆で見守ってやってくれ。乾杯」
杯が触れ合い、小さな音がいくつも重なる。僕は手元の札を一枚返す。
「スープ、用意」
湯飲み型の器が並び、澄ましと薄い野菜のポタージュが静かに配られる。祝辞が一本入る。長くなれば湯気が落ち、短ければ香りだけが残る温度帯。王城の火口は今日も嘘をつかない。
魚は香草で包んだ蒸し。骨は一切残さず、上掛けの柑と出汁のソースで香りを結ぶ。甲殻アレルギーの卓は完全分離。器の縁が乾く前に揃って配り切る。広間の奥で、スクワンジャー公爵夫人とゼローキア侯爵夫人の目が細く笑ったのが見えた。さっき尋ねられた「今日の料理はどうかしら?」への答えは、この一皿で十分伝わる。
肉は薄切りの仔牛を二枚。火入れは浅く、香草のソースは塩を立てない。噛む力の弱い席には野菜の皿に差し替え。ここで一呼吸、口直しの氷菓を一匙。甘さは控えめで、香りだけ舌に残す。動線が詰まらないよう、氷の盆は別線で回す。侍従の合図と僕の目の合図が噛み合い、誰も待たない。誰も急がない。
祝辞の合間、広間ではささやきが増える。大聖堂での神像の光が、もう噂になっているのだ。厨房の天使が僕の袖を引き、小さな声で言う。
「奇跡、見たかったです」
「皿でやろう。温かくて眩しすぎないやつを」
青年は笑って、次の盛り付けに戻った。
メインは穀の炊き合わせ。麦と粟を鶏のだしでやわらかく炊き、小さな茸と季節の根菜を散らす。形を保ったまま、舌で崩れる柔らかさ。肉を控えたい席でも主役になる皿だ。サラダは直前に和えた柔らかな葉と香草、柑と少しの油。遅い席でもしなびない配合。王妃様の卓では、王妃様が隣の方に何かを囁いてから、そっと親指を立てた。胸の奥で小さく息がほどける。
デザートは二つ。果実の盛り合わせを薄いシロップで香り付けしたものと、柔らかな練り焼き。木の実が苦手な方には乳を使わないゼリーも別口で。配り終えると、広間の空気が一段落ち着く。音楽がやわらかく変わり、輪がいくつか立つ。新郎新婦は順に挨拶を受け、父母の卓に向かって頭を下げ、王族席にも礼を尽くす。僕は厨房の入口からその様子を見守り、合間に給仕頭と立て札を確認する。
「進行、予定通り。祝辞あと一本、花束、結びの言葉、退場」
「了解。賄いは二番火が落ちてから」
「天使たち、あと少し。笑って、でも走らない」
花束贈呈が始まる。マリーダさんとメリンさんがそれぞれ母へ花を渡し、父たちと固く握手を交わす。お兄さんは肩をすくめて笑い、母の肩にそっと手を置く。王妃様が椅子をわずかに引き、二人の退場の通り道を空けた。最後の言葉は、ストラ兄さんらしく短い。
「皆さま、ありがとうございました。僕は必ず、二人を幸せにします」
拍手が立ち上がり、天井に広がって、静かに降りてくる。三人が退場し、扉が閉まる。その余韻の中で、僕は深く息を吐いた。火を落とし、包丁を置き、手を洗う。
披露宴参加者で客席から戻ってきた侍従長が厨房に顔を出す。
「見事でした。誰も取り残さず、誰も急がせず」
「皆さんのおかげです。お疲れさま」
ムーヤさんが白衣の袖をたくし上げ、短く頷く。ロマさんは器の数を指で数えながら、笑った。
「皿も人も、いい呼吸でしたね」
「神像が光ったって聞いて、焦りましたが」
若い天使が言う。
「奇跡の分だけ、火を静かにすればいい。皿は眩しすぎない方が、記憶に残る」
裏口の風が少し冷たい。広間では最後の談笑が続き、王太子がお父さんに挨拶をし、王妃様がお母さんの手を包む。ロイック兄さん達、お爺さん、ミシェ姉さんは輪を作って話をしている。スクワンジャー公爵夫人とゼローキア侯爵夫人が並んでこちらに目礼を寄越し、僕は軽く頭を下げた。料理は言葉を持たないけれど、届くときははっきり届く。
裏口から厨房へ戻る。ムーヤさんとロマさんが短い言葉だけで火口を回し、天使たちは持ち場に散っている。氷菓は器を冷やし直し、スープは二路とも湯気が立ちすぎない温度帯。アラカルトの台は三手に分けて、一気に組み上がる算段だ。侍従が合図を取りに来る。
「入場は五十呼吸後。ウェルカムドリンクは柑の水、麦茶の二種」
「承知。王族席は一拍遅らせ、氷菓は動線を確保して」
扉が開き、ゲストが流れ込む。給仕が盆をすべらせ、グラスにしずくが一つずつ灯る。最後に、ウルリッヒ王太子と王妃様が入られる。広間の空気が一度だけ張り、やわらかく落ち着く。司会の卓に立つのは、友人のナータリア伯爵の長子ビッター様。声の通りがいい。
「ただいまより、ストラスト・スサン、マリーダ・スクワンジャー、メリン・ゼローキア、三人の結婚披露宴を始めます」
最初の挨拶は父だ。父は一歩進み、深く礼をしてから口を開く。
「本日はまことにおめでたい日。両家の皆様、そして王家のご臨席に感謝申し上げます。息子は幼い頃から家族の中でもよく笑う子でして……」
広間が柔らかく笑う。厨房側の合図が来る。僕は頷き、指を鳴らす。
「前菜、出ます」
銀盆が走り、二段に組まれた小皿が卓上に広がる。白身魚の湯引きに香草の香りを一滴、根菜のムースを薄いコンソメで包んだもの、柔らかな豆のテリーヌに葛、蒸した青菜のあえもの、そして小さな卵の茶わんもの。塩は軽く、香りは短く。杯の邪魔をしない。王妃様の卓に視線をやれば、匙が滑らかに進んでいた。よし。
お父さんの挨拶が結びに入る。
「……二人、いえ三人のこれからに、皆さまのお力添えを。どうぞよろしくお願いいたします」
拍手の波。続けて、王太子の乾杯。ウルリッヒ殿下は杯を高くせず、目の高さで止める。
「本日のこの結びは、家と家、人と人のあいだにある壁を、静かに低くするものだ。どうか皆で見守ってやってくれ。乾杯」
杯が触れ合い、小さな音がいくつも重なる。僕は手元の札を一枚返す。
「スープ、用意」
湯飲み型の器が並び、澄ましと薄い野菜のポタージュが静かに配られる。祝辞が一本入る。長くなれば湯気が落ち、短ければ香りだけが残る温度帯。王城の火口は今日も嘘をつかない。
魚は香草で包んだ蒸し。骨は一切残さず、上掛けの柑と出汁のソースで香りを結ぶ。甲殻アレルギーの卓は完全分離。器の縁が乾く前に揃って配り切る。広間の奥で、スクワンジャー公爵夫人とゼローキア侯爵夫人の目が細く笑ったのが見えた。さっき尋ねられた「今日の料理はどうかしら?」への答えは、この一皿で十分伝わる。
肉は薄切りの仔牛を二枚。火入れは浅く、香草のソースは塩を立てない。噛む力の弱い席には野菜の皿に差し替え。ここで一呼吸、口直しの氷菓を一匙。甘さは控えめで、香りだけ舌に残す。動線が詰まらないよう、氷の盆は別線で回す。侍従の合図と僕の目の合図が噛み合い、誰も待たない。誰も急がない。
祝辞の合間、広間ではささやきが増える。大聖堂での神像の光が、もう噂になっているのだ。厨房の天使が僕の袖を引き、小さな声で言う。
「奇跡、見たかったです」
「皿でやろう。温かくて眩しすぎないやつを」
青年は笑って、次の盛り付けに戻った。
メインは穀の炊き合わせ。麦と粟を鶏のだしでやわらかく炊き、小さな茸と季節の根菜を散らす。形を保ったまま、舌で崩れる柔らかさ。肉を控えたい席でも主役になる皿だ。サラダは直前に和えた柔らかな葉と香草、柑と少しの油。遅い席でもしなびない配合。王妃様の卓では、王妃様が隣の方に何かを囁いてから、そっと親指を立てた。胸の奥で小さく息がほどける。
デザートは二つ。果実の盛り合わせを薄いシロップで香り付けしたものと、柔らかな練り焼き。木の実が苦手な方には乳を使わないゼリーも別口で。配り終えると、広間の空気が一段落ち着く。音楽がやわらかく変わり、輪がいくつか立つ。新郎新婦は順に挨拶を受け、父母の卓に向かって頭を下げ、王族席にも礼を尽くす。僕は厨房の入口からその様子を見守り、合間に給仕頭と立て札を確認する。
「進行、予定通り。祝辞あと一本、花束、結びの言葉、退場」
「了解。賄いは二番火が落ちてから」
「天使たち、あと少し。笑って、でも走らない」
花束贈呈が始まる。マリーダさんとメリンさんがそれぞれ母へ花を渡し、父たちと固く握手を交わす。お兄さんは肩をすくめて笑い、母の肩にそっと手を置く。王妃様が椅子をわずかに引き、二人の退場の通り道を空けた。最後の言葉は、ストラ兄さんらしく短い。
「皆さま、ありがとうございました。僕は必ず、二人を幸せにします」
拍手が立ち上がり、天井に広がって、静かに降りてくる。三人が退場し、扉が閉まる。その余韻の中で、僕は深く息を吐いた。火を落とし、包丁を置き、手を洗う。
披露宴参加者で客席から戻ってきた侍従長が厨房に顔を出す。
「見事でした。誰も取り残さず、誰も急がせず」
「皆さんのおかげです。お疲れさま」
ムーヤさんが白衣の袖をたくし上げ、短く頷く。ロマさんは器の数を指で数えながら、笑った。
「皿も人も、いい呼吸でしたね」
「神像が光ったって聞いて、焦りましたが」
若い天使が言う。
「奇跡の分だけ、火を静かにすればいい。皿は眩しすぎない方が、記憶に残る」
裏口の風が少し冷たい。広間では最後の談笑が続き、王太子がお父さんに挨拶をし、王妃様がお母さんの手を包む。ロイック兄さん達、お爺さん、ミシェ姉さんは輪を作って話をしている。スクワンジャー公爵夫人とゼローキア侯爵夫人が並んでこちらに目礼を寄越し、僕は軽く頭を下げた。料理は言葉を持たないけれど、届くときははっきり届く。
あなたにおすすめの小説
異世界転生したので、文明レベルを21世紀まで引き上げてみた ~前世の膨大な知識を元手に、貧乏貴族から世界を変える“近代化の父”になります~
夏見ナイ
ファンタジー
過労死したプラントエンジニアの俺が転生したのは、剣と魔法の世界のド貧乏な貴族の三男、リオ。石鹸すらない不衛生な環境、飢える家族と領民……。こんな絶望的な状況、やってられるか! 前世の知識を総動員し、俺は快適な生活とスローライフを目指して領地改革を開始する!
農業革命で食料問題を解決し、衛生革命で疫病を撲滅。石鹸、ガラス、醤油もどきで次々と生活レベルを向上させると、寂れた領地はみるみる豊かになっていった。
逃げてきた伯爵令嬢や森のエルフ、ワケありの元騎士など、頼れる仲間も集まり、順風満帆かと思いきや……その成功が、強欲な隣領や王都の貴族たちの目に留まってしまう。
これは、ただ快適に暮らしたかっただけの男が、やがて“近代化の父”と呼ばれるようになるまでの物語。
最強魔法は生活魔法!? ~異世界ではモンスター退治も生活のうち~
gagaga
ファンタジー
神の気まぐれにより異世界へと転移した主人公田辺竜太(大学生)が生活魔法を駆使して冒険したり町の人と触れ合ったりする物語です。
なお、神が気まぐれすぎて一番最初に降り立つ地は、無人島です。
一人称視点、独り言多め、能天気となっております。
なお、作者が気ままに書くので誤字脱字は多いかもしれませんが、大目に見て頂けるとありがたいです。
ただ、敢えてそうしている部分もあり、ややこしくてすいません。(^^;A
ご指摘あればどんどん仰ってください。
※2017/8/29 連載再開しました!
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
ひだまりのFランク冒険者
みなと劉
ファンタジー
ここは異世界。
そこの冒険者ギルドでは毎日仕事がてんこ盛り。
そんな中
冒険者ギルドには万年Fランクの冒険者が一人いる。
その名は、リルド。
彼は、特に何もない感じに毎日
「薬草採取」「石集め」Fランク向け「討伐」場合によっては「ポーション生成」をする。
この話はこの万年Fランク冒険者リルドの物語である。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!
HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。
跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。
「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」
最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!
子ドラゴンとゆく、異世界スキル獲得記! ~転生幼女、最強スキルでバッドエンドを破壊する~
九條葉月
ファンタジー
第6回HJ小説大賞におきまして、こちらの作品が受賞・書籍化決定しました! ありがとうございます!
七歳の少女リーナは突如として前世の記憶を思い出した。
しかし、戸惑う暇もなく『銀髪が不気味』という理由で別邸に軟禁されてしまう。
食事の量も減らされたリーナは生き延びるために別邸を探索し――地下室で、ドラゴンの卵を発見したのだった。
孵化したドラゴンと共に地下ダンジョンに潜るリーナ。すべては、軟禁下でも生き延びるために……。
これは、前を向き続けた少女が聖女となり、邪竜を倒し、いずれは魔王となって平和に暮らす物語……。