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幼少時代。
僕の専属護衛。
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エメイラが一緒に生活し始めてから二か月が過ぎて、エメイラの生態がわかってきた。朝は僕と同じ時間に起きて僕の修行の横で訓練をしているが、みんなと朝ご飯を食べた後に結界を張って、そのあとはベッドで一日中ぼけーっと過ごしている。夜に授業がある日は授業をやって、やらない日はご飯を食べたらみんなと談笑して寝る。
お父さんお母さんにエメイラは仕事しなくて良いの?と聞いたらとんでもない、と答えが返ってきた。
エメイラがいてくれるだけで良いそうだ。よくよく聞いてみたらエメイラヒルデ師といえば領内や国内でも良く知られている一流魔術師で、その指導を受けられるだけでかなりの名誉だそうだ。普段ベッドでくたーっと寝っ転がって本を読んでいる姿を見てるととてもそうは思えないが、色々な魔物を退治する魔狩人としても国内有数らしい。そんな人と縁ができるなんて我が家は幸せだと言っていた。
ある日お父さんが珍しく僕とお兄さん達が訓練している時間に起きて中庭に出てきた。後ろにミザーリを引き連れている。思わずお兄さん達となにがあったのかと顔を見合わせた。
「リョウ、これからこのミザーリがお前の専属護衛になる。外に出る時や店先に出る時は必ずミザーリを連れて出る事。いいな?」
「うん」
「ミザーリは貴族や他の商人の元に向かっても決して失礼がないように訓練している。お前の今後にも役立つだろう」
「なんで僕?」
「当面の問題である聖別式までの守りもそうだが、お前はいずれ魔術師として身を立て、外に出て行くだろう。三歳児に言うのはどうかと思うが、お前にはこのスサン商会より、もっと大きい舞台で戦って欲しいと思っている。わかるか?」
「んー。なんとなく?」
「そうか。今はわからなくて良い。ミザーリもお前を守る事を望んでいる。お前は今はただ守られていてくれ」
「えーと。えーとわかんない」
「ミザーリ」
「はい。このミザーリは、リョウエスト様を守り抜く事を誓います」
「リョウ、私は良い話だと思うわ。でもミザーリの力が知りたいわ」
訓練をしていたエメイラが僕に言う。
「エメイラヒルデ師…」
「あなたの素性は話しているの?」
とミザーリにエメイラは聞く。
「当然です。旦那様も、ロイックエン様にも私が火の民族だと言っています」
「さらまんだ?」
「おお火の民なのか」
ストラスト兄さんは驚いている。
「リョウ、火の民はね、炎の精霊の力を宿した民族なの。普通より長い寿命で戦闘に長けた人達なのよ。そのかわりに爬虫類の尻尾が生えているわ」
「しっぽ!みたい」
「私はリョウ様ならかまわないわ」
「それはダメだから!」
なんかエメイラとミザーリが睨み合っている。
「仲良く。めー!」
「わかった。リョウ様がいうなら私は引きます」
「私も。でもミザーリ、私と近接戦闘で戦って。あなたの力量が知りたいわ。ハッセルエン、良いでしょ?」
「ああ。エメイラがそう言うなら。ミザーリ、付き合ってやれ」
「ミザーリ、頑張る」
「リョウ様、あたいがんばるよ」
「ミザーリ、言葉が」
ロイック兄さんが声をかける。
「ああ。申し訳ない。私はがんばらさせていただきます」
「リョウ、私には?」
「エメイラ、頑張る」
「ふふふ。じゃあやりましょう。あなたは木槍、私は木剣で」
「ええ。エメイラヒルデ師、よろしくお願いします」
エメイラ、ミザーリがそれぞれの得物を構える。
「リョウ、合図を。『はじめ』と言うのだ」
お父さんは僕に言う。
「え?」
「だから『はじめ』と言えば良い」
「わかった!はじめ!」
勝負がはじまった。二人ともすぐには動かない。お互い円を描くようにぐるぐると回り、間合いを測っているようだ。
最初に動いたのはエメイラだった。弧を描くような上からの斬撃。それに対してミザーリは体を捻るように避け槍を振るう。それをエメイラが受けて突き返す。今度はミザーリは受けて突く。エメイラはそれを避けると足を払うように下から剣を振るう。
だんだんと目で追えなくなってきた。二人の攻撃の応酬が続く。エメイラが高速の剣を振るえばミザーリはそれを突き返す。ミザーリが槍を跳ね上げるように突けば、エメイラは受けて斬撃。僕は途中から目で追うことを諦めはじめる。なおも続く攻防。二人とも微笑っているのが見える。何回目かわからない攻撃のあと、二人は鍔迫り合いをしながら何か話し始めた。
話し終わると最初のように円を描くように間合いを読み合い、一瞬のちお互いの武器を喉元に突きつけていた。
「おわりー」
僕は試合を止めた。二人とも武器を離すと肩を組みながら、隅に行ってこそこそと話している。それを待つ男3人はぼーっとしている。全員が全員、この勝負の凄さに声が出ないようだ。
しばらくして2人が戻ってくる。
「ハッセルエン、私はミザーリを認めるわ。リョウの専属護衛として働かせてあげてね」
「リョウ様、旦那様よろしくお願いします」
「うん!」
かくして僕に専属護衛がつく事になった。
お父さんお母さんにエメイラは仕事しなくて良いの?と聞いたらとんでもない、と答えが返ってきた。
エメイラがいてくれるだけで良いそうだ。よくよく聞いてみたらエメイラヒルデ師といえば領内や国内でも良く知られている一流魔術師で、その指導を受けられるだけでかなりの名誉だそうだ。普段ベッドでくたーっと寝っ転がって本を読んでいる姿を見てるととてもそうは思えないが、色々な魔物を退治する魔狩人としても国内有数らしい。そんな人と縁ができるなんて我が家は幸せだと言っていた。
ある日お父さんが珍しく僕とお兄さん達が訓練している時間に起きて中庭に出てきた。後ろにミザーリを引き連れている。思わずお兄さん達となにがあったのかと顔を見合わせた。
「リョウ、これからこのミザーリがお前の専属護衛になる。外に出る時や店先に出る時は必ずミザーリを連れて出る事。いいな?」
「うん」
「ミザーリは貴族や他の商人の元に向かっても決して失礼がないように訓練している。お前の今後にも役立つだろう」
「なんで僕?」
「当面の問題である聖別式までの守りもそうだが、お前はいずれ魔術師として身を立て、外に出て行くだろう。三歳児に言うのはどうかと思うが、お前にはこのスサン商会より、もっと大きい舞台で戦って欲しいと思っている。わかるか?」
「んー。なんとなく?」
「そうか。今はわからなくて良い。ミザーリもお前を守る事を望んでいる。お前は今はただ守られていてくれ」
「えーと。えーとわかんない」
「ミザーリ」
「はい。このミザーリは、リョウエスト様を守り抜く事を誓います」
「リョウ、私は良い話だと思うわ。でもミザーリの力が知りたいわ」
訓練をしていたエメイラが僕に言う。
「エメイラヒルデ師…」
「あなたの素性は話しているの?」
とミザーリにエメイラは聞く。
「当然です。旦那様も、ロイックエン様にも私が火の民族だと言っています」
「さらまんだ?」
「おお火の民なのか」
ストラスト兄さんは驚いている。
「リョウ、火の民はね、炎の精霊の力を宿した民族なの。普通より長い寿命で戦闘に長けた人達なのよ。そのかわりに爬虫類の尻尾が生えているわ」
「しっぽ!みたい」
「私はリョウ様ならかまわないわ」
「それはダメだから!」
なんかエメイラとミザーリが睨み合っている。
「仲良く。めー!」
「わかった。リョウ様がいうなら私は引きます」
「私も。でもミザーリ、私と近接戦闘で戦って。あなたの力量が知りたいわ。ハッセルエン、良いでしょ?」
「ああ。エメイラがそう言うなら。ミザーリ、付き合ってやれ」
「ミザーリ、頑張る」
「リョウ様、あたいがんばるよ」
「ミザーリ、言葉が」
ロイック兄さんが声をかける。
「ああ。申し訳ない。私はがんばらさせていただきます」
「リョウ、私には?」
「エメイラ、頑張る」
「ふふふ。じゃあやりましょう。あなたは木槍、私は木剣で」
「ええ。エメイラヒルデ師、よろしくお願いします」
エメイラ、ミザーリがそれぞれの得物を構える。
「リョウ、合図を。『はじめ』と言うのだ」
お父さんは僕に言う。
「え?」
「だから『はじめ』と言えば良い」
「わかった!はじめ!」
勝負がはじまった。二人ともすぐには動かない。お互い円を描くようにぐるぐると回り、間合いを測っているようだ。
最初に動いたのはエメイラだった。弧を描くような上からの斬撃。それに対してミザーリは体を捻るように避け槍を振るう。それをエメイラが受けて突き返す。今度はミザーリは受けて突く。エメイラはそれを避けると足を払うように下から剣を振るう。
だんだんと目で追えなくなってきた。二人の攻撃の応酬が続く。エメイラが高速の剣を振るえばミザーリはそれを突き返す。ミザーリが槍を跳ね上げるように突けば、エメイラは受けて斬撃。僕は途中から目で追うことを諦めはじめる。なおも続く攻防。二人とも微笑っているのが見える。何回目かわからない攻撃のあと、二人は鍔迫り合いをしながら何か話し始めた。
話し終わると最初のように円を描くように間合いを読み合い、一瞬のちお互いの武器を喉元に突きつけていた。
「おわりー」
僕は試合を止めた。二人とも武器を離すと肩を組みながら、隅に行ってこそこそと話している。それを待つ男3人はぼーっとしている。全員が全員、この勝負の凄さに声が出ないようだ。
しばらくして2人が戻ってくる。
「ハッセルエン、私はミザーリを認めるわ。リョウの専属護衛として働かせてあげてね」
「リョウ様、旦那様よろしくお願いします」
「うん!」
かくして僕に専属護衛がつく事になった。
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