【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ

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幼少時代。

お城に通う日々。

 それから僕はスサン商会の納品日に合わせて10日に1回お城に通うようになった。
 朝修行を終えてご飯を食べてからミザーリと一緒に馬車に乗り込みお城に行き、帰りは納品に来た商会員と一緒に馬車で帰るって感じだ。
 お城ではナミリア様と一緒に遊んでいる。時にはレイアム様かご領主様が一緒にいる。レイアム様もご領主様も優しい。ナミリア様は相当可愛がられているようだ。
 途中からナミリア様の勉強に付き合うようになった。三歳にして家庭教師がつくって貴族は大変なんだね。僕とナミリア様は算数と文字の勉強をする。ナミリア様は勉強が苦手だ。なかなか集中できないみたい。三歳児に勉強はやっぱり早いような気がする。
 今日も算数の引き算で詰まっている。先生もなんか困ってるなあ。

「せんせー。ちょっと良い?」
「どうしました?リョウエスト君」
「ナミリア、ちょっと難しい。僕ナミリア教える。大丈夫?」
「教えられるのですか?やってみて下さい」
「ナミリア、ちょっと良い?」
「はい!」
「これ見て」

 僕はカバンの財布から銅貨10枚を取り出す。

「それなあに?」
「お金。知ってる?」
「知ってる!これ、お金?」
「そうそう。これ銅貨」
「きれいね」
「きれいだね」

 僕は銅貨10枚を並べる。

「これ、物を買う、わかる?」
「レイ、教えてもらったー」
「うん。この一枚、りんごが一個、買える」
「ふーん。りんご、買える」
「これ、りんご、何個買える?」
「いちにーさんしー…10個!」
「よくできたねー。偉いねー」
「ふふー」
「3個買う、いくついる?」
「さんまい」
「そうだねー。すごいねー」
「ふふー」
「じゃあ残りは何枚?」
「いち、にー、さん、しー…ななまい」
「正解!えらいねー!じゃあ次」

 と言って何題か例題を出す。

「じゃあ、銅貨、手、持って」
「はい!」
「うふー。ナミリア、お店行く。りんご3個買う。何枚銅貨だす?」
「さんまい」
「残りは?」
「うーんと…いち、にー、さん…ななまい」
「次の店、オウトール、見つける、一個銅貨一枚。4個買う。残り何枚?」

 などとだんだんハードルを上げたり、時間制限をつけたりしながらゲーム感覚で教える。一通りやったら今度は紙の計算をさせる。これも餌で釣る。全部できたら銅貨1枚をあげるって事にした。指をおりながら計算するナミリア様、そして

「できたー」
「ナミリアさん、できましたか?」
「せんせー、答え合わせ、お願い」
「はい。はい、全問正解です」
「やったー!」
「おめでとー。銅貨一枚だよ」

 という感じでナミリア様の勉強嫌いを克服させるのを手伝う。勉強は楽しくやらないとね!
 それから僕はレイアム様にある提案をした。

「レイアム様、お話いい?」
「リョウ、何かしら?」
「ナミリア、城の外、でる?」
「そういえば出たのはかなり前かしら」
「あのね、ナミリア、城の外、わかんないの」
「そうなの?」
「一度、お外に出て、見る、大丈夫?」
「そうした方がいいと思う?」
「うん!うちに来て、お買い物するの。お金、価値、わかるの。あとお城の外何があるか、わかるの」
「そうね。マックスにも相談してみるわ」

 ちなみにご領主様の名前はマクシミリアンだ。

「お父さん、言っとく」
「頼むわね」

 ふふ。きっとナミリア様喜ぶだろうな。しかし、この後ご領主様のナミリア様の溺愛ぶりでうちが大変な事になるのをこの時の僕は気づかなかった。



 その日、ルンルン気分で家に帰るとミシェ姉さんがすごい勢いで抱きついてきた。なんか「きゃー」って言っている。
 おかしくなったのかな、と思ってミシェ姉さんを落ち着かせて話を聞く。

「ミシェ姉さん、大丈夫?何?どうしたの?」
「あのね、リョウ、うふふふふ」
「うん。大丈夫?」
「大丈夫じゃないわ。うふふふふ」
「お母さん呼ぶ?」
「それは大丈夫。リョウ、話を聞いて」
「うん。」
「私ね、私ね、ラーモン様に会ったの。キャーっ」
「うん。お見合い?」
「違うわ。ラーモン様とね、お会いしたのよ」
「わからないよ」
「あのね、ラーモン様とお会いしたのよ!」
「うーん。わからないよ」

 それから要領の得ない話が続く。我慢して聞いてみると、お爺様とニメイジ家の当主の計らいで街の茶館で顔合わせというか、お互いの姿を見合ったらしい。ラーモン様が想像以上に素敵な男性でものすごく嬉しかったみたいだ。お互い暗号を決められていたらしく、お見合いよろしくお願いします、という暗号がラーモン様から来たので、ラーモン様にこちらこそよろしくお願いします、と返したと言って僕を抱きしめて悶えていた。

 食卓でもその話題になり、たった一回会っただけのラーモン様の事をひたすら惚気られた。お母さんはすごく喜んでいるが、お父さんはどこか苦虫を噛み殺したような顔で聞いている。
 あまりに可哀想なので昼にレイアム様に話した事をお父さんに伝える。お父さんはひどく興奮して喜んでいたが、今度はエメイラが不機嫌になった。僕はどうしたら良かったんだろうか。人の気持ちって難しい。


 

 

 
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