【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ

文字の大きさ
53 / 689
幼少時代。

ナミリアの街。

しおりを挟む
 街の広場を歩く。ここでサプライズその2だ。

「次サプライズ!いこー!」

 そのまま歩いていく。ナミリアも嬉しそうについてくる。

 建物の前に着く。ここは街一番の高さを誇る商業ギルドだ。ナミリアはその高さに驚いていた。城の方が実は高いのだがここ立方体だから威圧感あるよね。

「さあ、入ろう!」
「はい!」

 入ってすぐの吹き抜けをナミリアは見上げる。城には吹き抜けないからなあ。飽きもせず見ていると商業ギルドの受付の人が歩いてきた。

「ナミリアさんですか?」
「はい!」
「お待ちしておりました。ご案内します」

 ナミリアは僕の方を振り返る。

「ついて、行こう」
「はい!」

 着いていくと大きな箱型のものが置いてある部屋に到着する。実はこれ、街にただ一つあるエレベーターの魔法道具なんだよね。お城にはないからどういう反応をするのかな?

「こちらにお入りください」

 僕が先に乗り込むとナミリアとレイアムさんが手を繋いで乗ってきた。レイアムさんはおっかなびっくりだ。お父さんが最後乗り込み、エレベーターは上がりはじめる。

 ナミリアはエレベーターに驚いたようだ。レイアムさんの手と僕の服の裾をしっかり握っている。箱の外には商業ギルドの人達が手を振ってくれている。途中から手を離したナミリアは嬉しそうに手を振りかえしていた。

 エレベーターを出て受付さんは階段を登る。普段この階段はめったに使わないようだ。ナミリアは一生懸命上がる。職員さん扮する兵士が後ろに歩いている。落ちたらいけないしね。階段を上がりドアがある。ここでナミリアに話しかける。

「さあ、サプライズ!ドア、向こう見てね」
「はい!」

 職員さんがドアを開けるとそこには街の風景が広がっている。ナミリアとレイアムさんが手を繋いで屋上に出る。街が一望できるこの場所を僕は見たかったし、ナミリアやレイアムさんにに見せたかった。



 二人とも何も言わず見ている。



「ここが、マックスさん、レイアムさん、作っている、街だよ」
「お父様、お母様?」
「そして、ナミリアの、みんなの、街だよ」

 

 僕達の目の前にルステインの街が広がっていた。



 商業ギルドを出て馬車は一路スサン商会に向かう。

「さあ、次は、どこ?」
「すさん商会」
「そう、僕の家」
「はい!」
「楽しみ、してて」
「何?」
「ないしょー」
「うー」

 馬車はスサン商会の前に到着した。ドルトが恭しく出迎える。

「お嬢様、いらっしゃいませ。本日は何をお探しでしょうか?」

 ナミリアはポカーンとした顔で見ている。ここで出番なのはレイアムさんだ。

「ナミリア、これでお父様のお土産買って頂戴」
「お父様の、もの?」
「そう、お父様のもの」
「はい!」


 レイアムさんは銀貨5枚を渡す。あれ、予定と違い多いけど…まあ良いか。

「じゃあ、ナミリア、好きに、選んで。値段は、この人、教えてくれる」
「はい!」

 ナミリアは色々店内を回り、色々なものを手に取る。何度も何度も僕の顔を振り返る。気になったものがあると、僕の顔を見るので最初はドルトに僕が聞いていたけど、途中から自分で聞くようになった。

 指折り数えて計算している。初めてのお使いって緊張するよね。
 やがて決まったらしく何かの置き物を持ってドルトに渡していた。値段は銀貨4枚。値段が近いのを選んだんだろうな。なおレイアムさんもお買い物を楽しんでいた。


 買い物が終わり、一旦応接室に入る。ナミリアは疲れたようだ。

「ナミリア、昼寝、しよ?」
「はい」

 お付きの人によって客間に連れてかれナミリアは横になった。すぐ寝たみたいだ。疲れてたんだねぇ。
 応接室ではお母さんとレイアムさんが話している。何を話しているか気になったが僕の体も睡眠を欲しており、昼寝となった。

 ミシェ姉さんに起こされて僕は再起動した。お店に行って進捗を聞く。準備オッケーだという事。ナミリアが昼寝から起きてきた。ナイスタイミングだ。

「ナミリア、大丈夫?」
「はい!」
「最後、サプライズ、する。大丈夫?」
「はい!」
「よし。お祭り、行こうー」
「お祭り?」
「お祭り、楽しい」
「楽しい」
「いくぞー、おー」
「おー」

 

 店から外に出るとお祭り会場になっていた。露天が並び、人々が練り歩き、大道芸が繰り広げられ、吟遊詩人が歌っていた。
 まじでお祭り作っちゃったよ。もっと小規模だと思ってたわ。

「ふあー」
「すごいわね」

 ナミリアもレイアムさんも驚いている。ちなみに露天はうちの商会員や商業区の有志の皆さんがお手伝いしてくれていて、大道芸と吟遊詩人はうちが呼んだみたいだ。


 外にいる人達はお祭りを楽しんでいる。ナミリアも多分レイアムさんも初めてなんだろう。目を輝かせていた。


 三人でお祭りを回る。周りには兵士さんや騎士さんがいたけれどそれは仕方ないだろう。
 ナミリア、レイアムさんは屋台をひやかして買い食いをし、大道芸を楽しみ、吟遊詩人の歌に感激していた。


 僕のところにお付きの人がやってきた。


「そろそろ時間です」という。もう二人は戻らなきゃならない。よし。最後のサプライズだ。僕は二人を店の前に連れていくとそこに置かれた椅子に座らせて右手をあげた。


 店の横にいたエメイラが合図の魔法の光弾を打ち上げる。


 あちこちから子供とお兄さんお姉さんが店の前に集まる。まとめているのはロイック兄さんとストラ兄さんだ。初等学校の生徒と商科学校の生徒達を集めてくれた。


 ロイック兄さんが合図するとみんなで歌い出す。僕は良く知らないがこの地方で良く歌われる歌らしい。
 やがて屋台をやってる人や兵士さんも歌い出す。街の人も歌い出し、大合唱になる。

 

 歌声で包まれていくお祭り会場。

 



 これが君のお父さんお母さんが守っている街なんだよ、ナミリア。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

婚約破棄されて森に捨てられた悪役令嬢を救ったら〜〜名もなき平民の世直し戦記〜〜

naturalsoft
ファンタジー
アヴァロン王国は現国王が病に倒れて、第一王子が摂政に就いてから変わってしまった。度重なる重税と徴収に国民は我慢の限界にきていた。国を守るはずの騎士達が民衆から略奪するような徴収に、とある街の若者が立ち上がった。さらに森で捨てられた悪役令嬢を拾ったことで物語は進展する。 ※一部有料のイラスト素材を利用しています。【無断転載禁止】です。 素材利用 ・森の奥の隠里様 ・みにくる様

35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~

月神世一
ファンタジー
紹介文 「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」 そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。 失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。 ​「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」 ​手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。 電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。 さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!? ​森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、 罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、 競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。 ​これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。 ……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!

平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~

金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。 そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。 カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。 やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。 魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。 これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。 エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。 第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。 旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。 ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

極限効率の掃除屋 ――レベル15、物理だけで理を解体する――

銀雪 華音
ファンタジー
「レベル15か? ゴミだな」 世界は男を笑い、男は世界を「解体」した。 魔力も才能も持たず、万年レベル15で停滞する掃除屋、トワ。 彼が十年の歳月を費やして辿り着いたのは、魔法という神秘を物理現象へと引きずり下ろす、狂気的なまでの**『極限効率』**だった。 一万回の反復が生み出す、予備動作ゼロの打撃。 構造の隙間を分子レベルで突く、不可視の解体。 彼にとって、レベル100超えの魔物も、神の加護を受けた聖騎士も、ただの「非効率な肉の塊」に過ぎない。 「レベルは恩恵じゃない……。人類を飼い慣らすための『制限(リミッター)』だ」 暴かれる世界の嘘。動き出すシステムの簒奪者。 管理者が定めた数値(レベル)という鎖を、たった一振りのナイフで叩き切る。 これは、最弱の掃除屋が「論理」という名の剣で、世界の理(バグ)を修正する物語。気になる方は読んでみてください。 ※アルファポリスで先行で公開されます。

ペットになった

ノーウェザー
ファンタジー
ペットになってしまった『クロ』。 言葉も常識も通用しない世界。 それでも、特に不便は感じない。 あの場所に戻るくらいなら、別にどんな場所でも良かったから。 「クロ」 笑いながらオレの名前を呼ぶこの人がいる限り、オレは・・・ーーーー・・・。 ※視点コロコロ ※更新ノロノロ

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

【完結】テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

処理中です...