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幼少時代。
四歳になった。
四歳になった。
誕生日を迎えたが、聖別式まで誕生日を祝うことはないので誕生日はいつもと変わらなかった。お父さんも誕生日不在だったし。
実はお父さんは今マックスさんとレイアムさんの社交シーズンのお供で王都に行っている。名代として僕のリョウチキンとスサンオウトールを献上したり、マックスさんとレイアムさんの行く先々で料理を振る舞いながら商売をするのだと言う。新たな商売につながると、意気揚々で出て行った。今回、レイアムさんのアクセサリーはお母さんが監修している。お母さんとレイアムさんはすっかり仲良くなり、それが縁で頼まれたみたい。そっちも商売になれば良いね。
スサン商会は転換点を迎えている。
僕の料理のお店の建設が始まり、それが終わったら商会の売り場の改装工事を行なう事が決まった。隣の商家をすでに買い取っており、そこを取り壊して売り場面積を増やすという形だ。お父さん曰く、お客様が増えて既存の店舗では対応できないことが多々できてきたそうで、これは商会を大きくするチャンスだと決断したようだ。
すでに案内看板は六ヶ所建てられた。三ヶ所はスサン商会で、三ヶ所は僕の料理のお店のものだ。料理の店の方は開店まであと◯日、というカウントダウン的な物となっていて街の話題になっているそうだ。なお、お店の名前はお父さんやお兄さん達に聞いても教えてくれない。なんでだろ?
次はロイック兄さん。ロイック兄さんはもうすでに商科学校に必要な単位を取得してあとは論文を提出するだけらしいので本格的にお店の仕事をするようになった。店では「若」と呼ばれ、料理のお店の経営者として、改装工事の責任者としての仕事をしているそうだ。
そしてミシェ姉さん。ミシェ姉さんとラーモン様は正式な届けを出して婚約者となった。ミシェ姉さんは毎日早く起きて花嫁修行をしている。貴族家の正妻となるには色々な知識が必要なようで、家庭教師を雇い必死で勉強中だ。
ミシェ姉さんと言えば最近こんな事があった。僕が店先に出ていたら、馬車が止まった。中からガタイが良くて浅黒い顔だが、整っている金髪の男が出てきた。普通の商人のような格好をしているのでてっきり商人かと思ったがそれがラーモン様で、僕の挨拶に応えてくれ、頭を撫でながら
「君がリョウエスト君だね?俺は君のお兄さんになるラーモン・ニメイジだ。よろしく頼む」
と挨拶をしてきたので驚いた。
「ニメイジ様。いらっしゃいませ。ニメイジ様、貴族ちがう?」
「ラーモンさんと呼んでくれ。あの服は目立つから今日はこの場にふさわしい格好できたんだ。お姉さんを呼んでくれるかい?」
「うん!ラーモンさん、こちらへ、どうぞ」
僕はラーモンさんを応接室に案内すると、商会員にミシェ姉さんを呼んでもらった。そのままラーモンさんと話をする。ラーモンさん、ミシェ姉さんに会いたくなってきちゃったそうだ。
「ミシェ姉さん、幸せ、ラーモンさん、お姉さん、好き」
「そうかな。俺、いきなり来て迷惑だったかな?」
「ううん。お姉さん、いつも、ラーモンさん、話する。お姉さん、ラーモンさん会いたい」
「そうか。それは嬉しいな」
ノックをしてミシェ姉さんが入ってくる。顔が輝いている。嬉しそうだ。
「良くいらっしゃいました。ラーモン様。お会いしたく思ってました。嬉しい」
「そう言ってもらえて良かった。迷惑だったかな?」
「いえいえ。嬉しいです」
早速二人は熱い空間を作り上げている。僕は邪魔したら悪いと部屋を出ようとした。
「リョウ、だめよ。いくら婚約者同士でも、同室に二人きりはいけないの。いて頂戴」
「わかった。お母さん、呼んでくる。ちょっと、待って。すぐ戻る」
「ありがとう」
僕はお店の人にお母さんを呼んでもらってすぐ部屋に戻った。
「片時も君を忘れた事をなかったよ」
「嬉しい。私もいつも思っていましたわ」
という感じで既に二人の空間ができあがり盛り上がっている。お母さんがまもなくやってきた。お母さんとラーモンさんが挨拶をして座ったので、良かったこれで解放だ、と店先に戻ろうとしたらお母さんに服の裾を引っ張られまた席に戻された。
お母さんが時々、僕がほんのちょっと話をしたくらいで二人は二人の空間を作って話をしている。良く話が尽きないものだな。きっと相性が良いんだろうなと思っていたが、1時間くらい話したところで話が止まった。お互い話題を探している。僕は差し出がましいがミシェ姉さんに言った。
「ミシェ姉さん、お料理、食べてもらう、良いよ」
ラーモンさんが驚いてる。そう。姉さんは花嫁修行の中でお料理相当がんばっているのだ。
「ミシェレル、料理するのかい?」
「恥ずかしながら、ラーモン様に食べていただきたく思い練習しています」
「是非食べてみたいが良いかな?」
「はい。リョウが料理ランクAを取っていると言う事はお話ししたと思いますが、そのAランクを取った料理、お食べになりますか?」
「ああ。よろしく頼む」
四人でキッチンに向かう。
マスに言って材料を揃えてもらい早速調理する。ラーモンさんはそれをじっくり見ている。ミシェ姉さん、包丁を握る手つきがいいね!
リョウチキンとスサンオウトールの事を説明しながら、調理するミシェ姉さん。うん。昨日今日料理を始めたとは思えない手付き。
そして揚げる。ラーモンさんは驚いている。
「ミシェレル、そのような料理始めて見るのだが」
「うふふ。美味しいですよ」
「Aランクの料理だからそうかもしれないが、君の美しい手が汚れてしまうか心配だよ」
「あら。そのような事、ラーモン様に美味しく食べていただく事に比べれば些細な事ですわ」
「ミシェレル……」
「それに適切な料理法を知っていたら手は綺麗なままですのよ」
「そうか……」
ラーモンさんは感動している。
どちらの料理も出来上がりミシェ姉さんは美味しく見えるように綺麗に並べる。今回マスは吹風をかけただけだ。全てミシェ姉さんが作り上げた。
食堂に移動しラーモンさんの前に皿を置き
「さあ。召しあがりになって」
と言う。ラーモンさんは一口目はちょっと躊躇したが、すぐに「美味しいなこれは」と言いながらバクバク食べ始めた。
「まあ、嬉しい」
と言いながらさりげなくラーモンさんのコップに水を注ぐミシェ姉さん。ラーモンさんは美味しそうに、美味しそうに食べていた。
「ミシェレル、たまには私の為に料理を作ってくれないか?」
「はい。喜んで」
こうして姉さんはラーモンさんの胃袋を掴むことに成功したのであった。
誕生日を迎えたが、聖別式まで誕生日を祝うことはないので誕生日はいつもと変わらなかった。お父さんも誕生日不在だったし。
実はお父さんは今マックスさんとレイアムさんの社交シーズンのお供で王都に行っている。名代として僕のリョウチキンとスサンオウトールを献上したり、マックスさんとレイアムさんの行く先々で料理を振る舞いながら商売をするのだと言う。新たな商売につながると、意気揚々で出て行った。今回、レイアムさんのアクセサリーはお母さんが監修している。お母さんとレイアムさんはすっかり仲良くなり、それが縁で頼まれたみたい。そっちも商売になれば良いね。
スサン商会は転換点を迎えている。
僕の料理のお店の建設が始まり、それが終わったら商会の売り場の改装工事を行なう事が決まった。隣の商家をすでに買い取っており、そこを取り壊して売り場面積を増やすという形だ。お父さん曰く、お客様が増えて既存の店舗では対応できないことが多々できてきたそうで、これは商会を大きくするチャンスだと決断したようだ。
すでに案内看板は六ヶ所建てられた。三ヶ所はスサン商会で、三ヶ所は僕の料理のお店のものだ。料理の店の方は開店まであと◯日、というカウントダウン的な物となっていて街の話題になっているそうだ。なお、お店の名前はお父さんやお兄さん達に聞いても教えてくれない。なんでだろ?
次はロイック兄さん。ロイック兄さんはもうすでに商科学校に必要な単位を取得してあとは論文を提出するだけらしいので本格的にお店の仕事をするようになった。店では「若」と呼ばれ、料理のお店の経営者として、改装工事の責任者としての仕事をしているそうだ。
そしてミシェ姉さん。ミシェ姉さんとラーモン様は正式な届けを出して婚約者となった。ミシェ姉さんは毎日早く起きて花嫁修行をしている。貴族家の正妻となるには色々な知識が必要なようで、家庭教師を雇い必死で勉強中だ。
ミシェ姉さんと言えば最近こんな事があった。僕が店先に出ていたら、馬車が止まった。中からガタイが良くて浅黒い顔だが、整っている金髪の男が出てきた。普通の商人のような格好をしているのでてっきり商人かと思ったがそれがラーモン様で、僕の挨拶に応えてくれ、頭を撫でながら
「君がリョウエスト君だね?俺は君のお兄さんになるラーモン・ニメイジだ。よろしく頼む」
と挨拶をしてきたので驚いた。
「ニメイジ様。いらっしゃいませ。ニメイジ様、貴族ちがう?」
「ラーモンさんと呼んでくれ。あの服は目立つから今日はこの場にふさわしい格好できたんだ。お姉さんを呼んでくれるかい?」
「うん!ラーモンさん、こちらへ、どうぞ」
僕はラーモンさんを応接室に案内すると、商会員にミシェ姉さんを呼んでもらった。そのままラーモンさんと話をする。ラーモンさん、ミシェ姉さんに会いたくなってきちゃったそうだ。
「ミシェ姉さん、幸せ、ラーモンさん、お姉さん、好き」
「そうかな。俺、いきなり来て迷惑だったかな?」
「ううん。お姉さん、いつも、ラーモンさん、話する。お姉さん、ラーモンさん会いたい」
「そうか。それは嬉しいな」
ノックをしてミシェ姉さんが入ってくる。顔が輝いている。嬉しそうだ。
「良くいらっしゃいました。ラーモン様。お会いしたく思ってました。嬉しい」
「そう言ってもらえて良かった。迷惑だったかな?」
「いえいえ。嬉しいです」
早速二人は熱い空間を作り上げている。僕は邪魔したら悪いと部屋を出ようとした。
「リョウ、だめよ。いくら婚約者同士でも、同室に二人きりはいけないの。いて頂戴」
「わかった。お母さん、呼んでくる。ちょっと、待って。すぐ戻る」
「ありがとう」
僕はお店の人にお母さんを呼んでもらってすぐ部屋に戻った。
「片時も君を忘れた事をなかったよ」
「嬉しい。私もいつも思っていましたわ」
という感じで既に二人の空間ができあがり盛り上がっている。お母さんがまもなくやってきた。お母さんとラーモンさんが挨拶をして座ったので、良かったこれで解放だ、と店先に戻ろうとしたらお母さんに服の裾を引っ張られまた席に戻された。
お母さんが時々、僕がほんのちょっと話をしたくらいで二人は二人の空間を作って話をしている。良く話が尽きないものだな。きっと相性が良いんだろうなと思っていたが、1時間くらい話したところで話が止まった。お互い話題を探している。僕は差し出がましいがミシェ姉さんに言った。
「ミシェ姉さん、お料理、食べてもらう、良いよ」
ラーモンさんが驚いてる。そう。姉さんは花嫁修行の中でお料理相当がんばっているのだ。
「ミシェレル、料理するのかい?」
「恥ずかしながら、ラーモン様に食べていただきたく思い練習しています」
「是非食べてみたいが良いかな?」
「はい。リョウが料理ランクAを取っていると言う事はお話ししたと思いますが、そのAランクを取った料理、お食べになりますか?」
「ああ。よろしく頼む」
四人でキッチンに向かう。
マスに言って材料を揃えてもらい早速調理する。ラーモンさんはそれをじっくり見ている。ミシェ姉さん、包丁を握る手つきがいいね!
リョウチキンとスサンオウトールの事を説明しながら、調理するミシェ姉さん。うん。昨日今日料理を始めたとは思えない手付き。
そして揚げる。ラーモンさんは驚いている。
「ミシェレル、そのような料理始めて見るのだが」
「うふふ。美味しいですよ」
「Aランクの料理だからそうかもしれないが、君の美しい手が汚れてしまうか心配だよ」
「あら。そのような事、ラーモン様に美味しく食べていただく事に比べれば些細な事ですわ」
「ミシェレル……」
「それに適切な料理法を知っていたら手は綺麗なままですのよ」
「そうか……」
ラーモンさんは感動している。
どちらの料理も出来上がりミシェ姉さんは美味しく見えるように綺麗に並べる。今回マスは吹風をかけただけだ。全てミシェ姉さんが作り上げた。
食堂に移動しラーモンさんの前に皿を置き
「さあ。召しあがりになって」
と言う。ラーモンさんは一口目はちょっと躊躇したが、すぐに「美味しいなこれは」と言いながらバクバク食べ始めた。
「まあ、嬉しい」
と言いながらさりげなくラーモンさんのコップに水を注ぐミシェ姉さん。ラーモンさんは美味しそうに、美味しそうに食べていた。
「ミシェレル、たまには私の為に料理を作ってくれないか?」
「はい。喜んで」
こうして姉さんはラーモンさんの胃袋を掴むことに成功したのであった。
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