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幼少時代。
お父さんが帰って来たぞ。
それから一週間が過ぎた。僕はマックスさん、上手くいったのかなと考えながら日々を過ごしていた。
商会員の一人が王都から帰って来たのはそんな日の夜だった。
「ただいま帰りました。旦那様は明日には到着します。お待ちください」
と言われ僕とお母さんは抱き合って喜んだ。兄さん達もミシェ姉さんも喜んでいる。
お母さんはお父さんの大好きな酒を用意してくれとアニナに頼んでいたし、お兄さん達は仕事の進捗をお父さんに見せないとな、と店に出て行ったし、ミシェ姉さんはこの前ラーモンさんと会った事を伝えないと、って言ってた…それは辞めた方がいいんじゃないかな。なんとも言えない表情になるのが目に見えてるよ。
僕はマスのところへ行ってエスナバーグの材料を揃えるようにお願いをした。
次の日、うきうきしながら師匠の指導を受けた僕は着替えようと家に入った。そこに黒い弾丸が横から飛んできた…あっという間に抱かれる。なにかと思ったらお爺様だった。
「お爺様、どうしたの?」
「お前に会いたくて来たのじゃ」
「マックスさんと、一緒、違う?」
「先触れで城に報告した。お館様は昼過ぎに到着予定だ」
「お城、いなくて、大丈夫?」
「お館様に許可はとった。ワシはリョウに会いたいと言ったら許してもらえたぞ」
「そうなの。なんか、あった?」
「ふっふっふ。ワシはお前が誇らしいわ」
「んふー?」
「詳しくは言えんが、リョウは王様に褒められたのじゃ」
「王様に?」
「そうじゃ。ロイックやストラも褒めておったぞ」
「すごいね」
「元気だったか?」
「元気!」
「良かったぞ。お館様からの伝言じゃ。お前に王様からお礼があるからまた取りにきてくれとな」
「お礼?何も、してないよー」
「これ以上はワシは言えん。詳しくはお館様に聞いてくれ」
「わかったー」
「それじゃ、ロイックと話してくるからまたな」
「うん!」
お爺様はロイック兄さんの方へ歩いていった。
朝ご飯を食べてお店に出ると、商会員も心なしかうきうきしている。モムノフさんも珍しく笑顔でドルトと話している。きっと良いことがあったのだろうな。
店先に立っているとまた商会員の一人が帰ってきてお父さんがお昼には戻ると伝えてくれた。
こうやって先触れを何回か送るって事はやっぱり旅って色々大変なんだろうね。一番楽なのは馬車で、早いのは馬か。この前ワイバーン使うって言ってたけどワイバーンの旅って快適なのかな?でもお金かかりそうだね。僕は車の知識が全くないから発展はさせられそうもないなあ。
お客様の入りが大分少なくなったのでお店に入る。いつもはこのまま家に入るんだけどお店で待つ事にした。お昼ごろになって丁稚が店の中に入ってきて
「旦那様のお帰りです」
と言う。ロイック兄さんと僕が表に出ると七、八人の傭兵に囲まれた馬車群が見えた。箱馬車二台、荷馬車四台。行きより荷馬車が増えてる。きっと良い商売をしたのかも。
馬車は店の前に到着する。お父さんが商会員何人かと降りてきた。僕はお父さんに飛びつく。お父さんと抱きしめあった。お父さんは僕を抱えながらロイック兄さんと抱き合う。一か月近く離れていたから戻ってきてくれて嬉しい。
馬車はそのまま裏門の方へ行く。荷解きや荷下ろしをするのだろう。お父さんはロイック兄さんの肩に手を置くと僕の手を握り店に入った。
商会員やお客様が口々にお帰りなさいと言う。お父さんはそれにいちいち応えながら会長室に入った。
「父さん、商売はどうだった?」
とロイック兄さんは聞く。
「ああ。最高だった。商売人人生の中でもあり得ない出会いがいっぱいあってな。良い取引相手を何人も得たよ」
「これから忙しくなりそうだね」
「ああ。詳しくは夜話す。楽しみにしとくと良い。俺はお前達の父で良かったと思う。誇らしいよ」
「よくわからないけど父さん、疲れたでしょ?あとは僕がやっとくから家で休んでよ」
「わかった。家に戻る。ハノンにもミシェにも無事な姿を見せたいしな」
僕も家に帰る。お父さんが帰ってくるとお母さんとミシェ姉さんが抱きつき、泣いていた。心配だったろうなあ。
ストラ兄さんが学校から戻りお父さんと再会したあと、お父さんは部屋に戻って休んだ。ロイック兄さんが店を閉めて戻り、お父さんが起きて来た為やっと家族が全員そろった。
夜ご飯はお父さんが好きなステーキとエストバーグだった。
「家族の再会に乾杯しよう。乾杯!」
というお父さんの掛け声でご飯が始まった。エメイラが私も良いのかなと言ってたのでエメイラも家族だよと言ったら照れていた。
夕食後、家族が集まって話をする。
お父さんはまずは旅の大変さを教えてくれた。
王都までは四泊五日。道は整備されていないところが多く、ルステイン領を超えてからがキツかったようだ。馬車も跳ねることが多く、一日乗ってたら疲れてしまうと言う。この時期に移動する旅人も多く、お父さんはまともな宿に泊まれず、一度は野宿したようだ。社交シーズンに王都はきついな、と言っていた。
王都ではご厚意で伯爵のタウンハウスに泊めてもらったようだ。お前のおかげだぞ、とお父さんは頭を撫でてくれた。
「王都に入ってからどうだったの?」
とストラ兄さんが聞く。
「凄かった。何度も商売に通っているが扱いがまるで違ったぞ。お前達知ってるか?『スサン兄弟の歌』を」
なんだそれ?
商会員の一人が王都から帰って来たのはそんな日の夜だった。
「ただいま帰りました。旦那様は明日には到着します。お待ちください」
と言われ僕とお母さんは抱き合って喜んだ。兄さん達もミシェ姉さんも喜んでいる。
お母さんはお父さんの大好きな酒を用意してくれとアニナに頼んでいたし、お兄さん達は仕事の進捗をお父さんに見せないとな、と店に出て行ったし、ミシェ姉さんはこの前ラーモンさんと会った事を伝えないと、って言ってた…それは辞めた方がいいんじゃないかな。なんとも言えない表情になるのが目に見えてるよ。
僕はマスのところへ行ってエスナバーグの材料を揃えるようにお願いをした。
次の日、うきうきしながら師匠の指導を受けた僕は着替えようと家に入った。そこに黒い弾丸が横から飛んできた…あっという間に抱かれる。なにかと思ったらお爺様だった。
「お爺様、どうしたの?」
「お前に会いたくて来たのじゃ」
「マックスさんと、一緒、違う?」
「先触れで城に報告した。お館様は昼過ぎに到着予定だ」
「お城、いなくて、大丈夫?」
「お館様に許可はとった。ワシはリョウに会いたいと言ったら許してもらえたぞ」
「そうなの。なんか、あった?」
「ふっふっふ。ワシはお前が誇らしいわ」
「んふー?」
「詳しくは言えんが、リョウは王様に褒められたのじゃ」
「王様に?」
「そうじゃ。ロイックやストラも褒めておったぞ」
「すごいね」
「元気だったか?」
「元気!」
「良かったぞ。お館様からの伝言じゃ。お前に王様からお礼があるからまた取りにきてくれとな」
「お礼?何も、してないよー」
「これ以上はワシは言えん。詳しくはお館様に聞いてくれ」
「わかったー」
「それじゃ、ロイックと話してくるからまたな」
「うん!」
お爺様はロイック兄さんの方へ歩いていった。
朝ご飯を食べてお店に出ると、商会員も心なしかうきうきしている。モムノフさんも珍しく笑顔でドルトと話している。きっと良いことがあったのだろうな。
店先に立っているとまた商会員の一人が帰ってきてお父さんがお昼には戻ると伝えてくれた。
こうやって先触れを何回か送るって事はやっぱり旅って色々大変なんだろうね。一番楽なのは馬車で、早いのは馬か。この前ワイバーン使うって言ってたけどワイバーンの旅って快適なのかな?でもお金かかりそうだね。僕は車の知識が全くないから発展はさせられそうもないなあ。
お客様の入りが大分少なくなったのでお店に入る。いつもはこのまま家に入るんだけどお店で待つ事にした。お昼ごろになって丁稚が店の中に入ってきて
「旦那様のお帰りです」
と言う。ロイック兄さんと僕が表に出ると七、八人の傭兵に囲まれた馬車群が見えた。箱馬車二台、荷馬車四台。行きより荷馬車が増えてる。きっと良い商売をしたのかも。
馬車は店の前に到着する。お父さんが商会員何人かと降りてきた。僕はお父さんに飛びつく。お父さんと抱きしめあった。お父さんは僕を抱えながらロイック兄さんと抱き合う。一か月近く離れていたから戻ってきてくれて嬉しい。
馬車はそのまま裏門の方へ行く。荷解きや荷下ろしをするのだろう。お父さんはロイック兄さんの肩に手を置くと僕の手を握り店に入った。
商会員やお客様が口々にお帰りなさいと言う。お父さんはそれにいちいち応えながら会長室に入った。
「父さん、商売はどうだった?」
とロイック兄さんは聞く。
「ああ。最高だった。商売人人生の中でもあり得ない出会いがいっぱいあってな。良い取引相手を何人も得たよ」
「これから忙しくなりそうだね」
「ああ。詳しくは夜話す。楽しみにしとくと良い。俺はお前達の父で良かったと思う。誇らしいよ」
「よくわからないけど父さん、疲れたでしょ?あとは僕がやっとくから家で休んでよ」
「わかった。家に戻る。ハノンにもミシェにも無事な姿を見せたいしな」
僕も家に帰る。お父さんが帰ってくるとお母さんとミシェ姉さんが抱きつき、泣いていた。心配だったろうなあ。
ストラ兄さんが学校から戻りお父さんと再会したあと、お父さんは部屋に戻って休んだ。ロイック兄さんが店を閉めて戻り、お父さんが起きて来た為やっと家族が全員そろった。
夜ご飯はお父さんが好きなステーキとエストバーグだった。
「家族の再会に乾杯しよう。乾杯!」
というお父さんの掛け声でご飯が始まった。エメイラが私も良いのかなと言ってたのでエメイラも家族だよと言ったら照れていた。
夕食後、家族が集まって話をする。
お父さんはまずは旅の大変さを教えてくれた。
王都までは四泊五日。道は整備されていないところが多く、ルステイン領を超えてからがキツかったようだ。馬車も跳ねることが多く、一日乗ってたら疲れてしまうと言う。この時期に移動する旅人も多く、お父さんはまともな宿に泊まれず、一度は野宿したようだ。社交シーズンに王都はきついな、と言っていた。
王都ではご厚意で伯爵のタウンハウスに泊めてもらったようだ。お前のおかげだぞ、とお父さんは頭を撫でてくれた。
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とストラ兄さんが聞く。
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なんだそれ?
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