【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ

文字の大きさ
79 / 806
神の修行。

スキルが得れない。

 イサリナさんとナーディルさんが帰ったあとリーリシアはワインを出した。

「ちょっと飲みましょ」
「良いね」
「これも地球製なの。なんかユーリシアのワインは水みたいなのが多いの」
「そうなんだね」

 リーリシアはワインをグラスに注ぎ僕に手渡してくれた。

「ん。おいし」
「うん。おいしいね」
「ねえ、なんで水みたいなのしかないかわかる?」
「わかるよ」
「本当?」

 リーリシアは嬉しそうに聞く。

「うん。ワインを作る品種に甘いものがほとんどないんじゃないかな」
「うーん。そうみたい」
「砂糖を足すか甘い品種のぶどうを使えばアルコール度数上がるよ」
「そうなんだ」
「発酵ってさ、糖度が高いほど進みやすいんだよね」
「うん」
「だからって高すぎるのもダメだけど」
「それも地上に出たら広めてくれないかな?」
「わかった」

 リーリシアはパーっと花のように笑い僕の肩によりかかる。

「パン柔らかくするの知ってる?」
「ああ。知ってるよ」
「それも広められるかな?」
「うーん。結局ね、受け入れられるか受け入れられないかになるんだよね」
「そうなの?」
「天然酵母っていうのを使うんだけどさ、りんごやぶどうに砂糖と水を入れて作るんだけど」
「うん。」
「4、5日時々振りながら置いておくんだけど傍目に見ると腐った水に見えるんだよな」
「うわー」
「だから大勢の人か有力者の前で披露できないかと思っている」
「そうだよね。そう言う機会が出来れば良いね」
「うん」
「それより話したい事があって」

 リーリシアは居住まいを正した。僕も真剣に聞く態勢をとる。

「なに?」
「さっきのナーディルの話なんだけど多分訓練してもスキル獲れるかどうかわからないわ」
「そうなの?」
「あくまでここにいるのは仮初の肉体なのよ」
「そうなんだ。その分しっかりリーリシアの事愛さないとだね」
「良いわよ。リョウがこっちに上がってきてから存分に愛してもらうから、ってもう。そういう事でなくてね。スキルは肉体と精神に宿るようにできてるの」
「仮初の肉体ではスキルは得れないのか」
「そうなのよ。それでも修行する?」
「んー。修行をするのは変わらないよ。でもナーディルさんには修行のやり方を変えてもらわないとダメかな」
「どういうこと?」
「最短でスキルを得られるような訓練をしてもらうようにするの」
「え、得られないわよ」
「訓練のやり方さえ覚えておけば地上で得るのはそう難しくないと思うんだ」
「そうか、そういう手があるのね」
「うん。ナーディルさんにその方法を考えてもらわないとダメなんだけどね」
「私からナーディルに言っておくわ」
「ありがとう」
「けどなんでそんなこと思いついたの?」
「ペランスっていう震極拳の師匠がいるんだけど、その人が技を教える時ストラ兄さんが覚えきれるかわかんないって言ったの。そしたら『身体の中を通すだけで良い。必要なものは必ず身体の中に残るものだ』って言って。なるほどなと思ったの」
「でも身体ないわよ」
「精神と仮初でも動く肉体がある。それで充分だよ。身体に、精神に通すんだ」
「素敵だわ」
「ありがとう。そういえばさ、ナーディルさん達は下級神ってこと?」
「私が創り出した従者だわ。それぞれ役割があってそれにそって動いてもらっているの。神力も分け与えているから神と言って差し支えないわね」
「役割って?」
「例えばナーディルは炎、運命と戦闘、争い事を司る従者よ」
「イサリナさんは?」
「あの子は闇、精神と魔を司る従者だわ。あの子には辛い役目を押し付けたわ」
「でも必要なんだよね?」
「そうね。このユーリシアには今必要不可欠なのよ。人間を団結させたり、進化を促したりする存在が必要なの」
「人間同士を争わせたくないんだね?」
「ええ。それで滅んだ星の話はいくつも聞いたもの」
「なるほど……創造神様の求めてる星って知的生命体がある程度進化した星なのかな?」
「そうね。それが一つのゴールでもあるわね。私はその一つ上。恒久的平和を求めているわ」
「難しそうだね」
「だからこそ一人でやるのが心細くて。兄は邪魔ばかりするし。あなたがいてくれて良かったわ」

 リーリシアは僕にしなだれかかる。
僕は抱き止めながら腰に手を回す。

「リーリシア……」
「リョウ……」

 僕達はキスをする。そして……。



 夜は更けていった。



 
 朝起きるとリーリシアにホールドされていた。起きるに起きれなくてしばらく微睡みを楽しむ。そしてゆっくり、ゆっくりとリーリシアの身体を動かし、半身を起こす。とりあえず何か飲みたいな、と水を出して飲むとリーリシアの目が覚めてきた。
 再度ホールドされると朝のキスを催促される。可愛い。キスを繰り返すとリーリシアは起きた。

「おはよ」
「おはよ。いい朝だね」
「ふぁー。お腹空いた」
「何か食べる?何が良いかな?」
「美味しいの」
「わかった」

 僕はダイニングに移動してごはん、味噌汁、焼き鮭、卵、海苔、漬物のセットを用意する。飲み物は緑茶だ。
 全部用意してからリーリシアを呼びご飯を食べる。リーリシアは箸を使うのがとても上手い。練習したのかな?


「おはよー。お邪魔するねー」

 と言って一人女性が入ってきた。あれ、鍵かけたよな。存在が希薄に見える。ゴーストかな?

「おはよ」
「おはようございます」
「美味しそうなの食べてるね」
「食べますか?」
「あら?良いの?」

 僕はもう一つ朝定食セットを用意する。

「うわー美味しそう。いただきます!」
「卵を割って醤油で味付けをしてご飯にかけてくださいね」
「醤油って何?わからないわ」
「これです。卵の準備しましょうか?」
「お願い」
「もう。アネーシャは強引ねー」
「お母さん、これがリョウエスト君?えらい大きくなってるけど……」
「ああ。僕は精神体がこんな形なんですよ」
ほうなんだそうなんだ。おいしー」
「あなたまた鍵開けして入ったのね?悪い子ねー」
「だって早く会いたかったんだもん。そうだ!あたしはアネーシャ!よろしくねー」
「僕はリョウ、よろしくお願いします」


 


感想 9

あなたにおすすめの小説

異世界転生したので、文明レベルを21世紀まで引き上げてみた ~前世の膨大な知識を元手に、貧乏貴族から世界を変える“近代化の父”になります~

夏見ナイ
ファンタジー
過労死したプラントエンジニアの俺が転生したのは、剣と魔法の世界のド貧乏な貴族の三男、リオ。石鹸すらない不衛生な環境、飢える家族と領民……。こんな絶望的な状況、やってられるか! 前世の知識を総動員し、俺は快適な生活とスローライフを目指して領地改革を開始する! 農業革命で食料問題を解決し、衛生革命で疫病を撲滅。石鹸、ガラス、醤油もどきで次々と生活レベルを向上させると、寂れた領地はみるみる豊かになっていった。 逃げてきた伯爵令嬢や森のエルフ、ワケありの元騎士など、頼れる仲間も集まり、順風満帆かと思いきや……その成功が、強欲な隣領や王都の貴族たちの目に留まってしまう。 これは、ただ快適に暮らしたかっただけの男が、やがて“近代化の父”と呼ばれるようになるまでの物語。

最強魔法は生活魔法!? ~異世界ではモンスター退治も生活のうち~

gagaga
ファンタジー
神の気まぐれにより異世界へと転移した主人公田辺竜太(大学生)が生活魔法を駆使して冒険したり町の人と触れ合ったりする物語です。 なお、神が気まぐれすぎて一番最初に降り立つ地は、無人島です。 一人称視点、独り言多め、能天気となっております。 なお、作者が気ままに書くので誤字脱字は多いかもしれませんが、大目に見て頂けるとありがたいです。 ただ、敢えてそうしている部分もあり、ややこしくてすいません。(^^;A ご指摘あればどんどん仰ってください。 ※2017/8/29 連載再開しました!

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

ひだまりのFランク冒険者

みなと劉
ファンタジー
ここは異世界。 そこの冒険者ギルドでは毎日仕事がてんこ盛り。 そんな中 冒険者ギルドには万年Fランクの冒険者が一人いる。 その名は、リルド。 彼は、特に何もない感じに毎日 「薬草採取」「石集め」Fランク向け「討伐」場合によっては「ポーション生成」をする。 この話はこの万年Fランク冒険者リルドの物語である。

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

子ドラゴンとゆく、異世界スキル獲得記! ~転生幼女、最強スキルでバッドエンドを破壊する~

九條葉月
ファンタジー
第6回HJ小説大賞におきまして、こちらの作品が受賞・書籍化決定しました! ありがとうございます! 七歳の少女リーナは突如として前世の記憶を思い出した。 しかし、戸惑う暇もなく『銀髪が不気味』という理由で別邸に軟禁されてしまう。 食事の量も減らされたリーナは生き延びるために別邸を探索し――地下室で、ドラゴンの卵を発見したのだった。 孵化したドラゴンと共に地下ダンジョンに潜るリーナ。すべては、軟禁下でも生き延びるために……。 これは、前を向き続けた少女が聖女となり、邪竜を倒し、いずれは魔王となって平和に暮らす物語……。