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マックスさん到着。
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僕はその後医学書を読んだ。医学書は何冊もあったので全部読みきれないだろう。ロスハーンさんは何も教えてくれなかったので、イサリナさんに基礎は習った。その事を思い出しながら読んでみるといささか稚拙だ。腑分けしたのか内臓や心臓、肺の絵は結構正確だったが、機能についてはまるでデタラメだった。でも地球の人間と違う魔力を溜める器官がお腹にあると言う所は合っていた。魔力瘤と名前がついていた。なんでこんな稚拙なのか読んでいくうちになんとなく原因がわかった。つい最近まで医学というのはなかなか浸透されてきてないのだ。疫病は悪魔の仕業とされ、ロスハーンさんに祈り、ロスハーンさんの眷属神の治癒神がある程度の情報を与えるということをずっと続けてきた。おかげで医学より教会の治癒の方が信奉されている。
僕はこの現実を変える事に少しは寄与できると思うが、あえて変えようとは今現在思っていない。これはこの世界の人々が己の手で乗り越えるものだと思うからだ。酷なようだが僕は全人類に対する責任は負いたくない。聖人でもないしね。この手の届く範囲の人が守れればそれで良いのだ。それにリーリシア達があえて人間に課している試練だったら邪魔したくないからね。
そんな事を思いながら医学書を閉じる。またぶるっと来た。医学を覚えたのかな?
トイレに行ってステータスを開く。格闘術と神学と医学がついていた。ほんとスキルを得るのが早い。これは向こうで修行した成果があるからこんなに早いんだろうな。こういう風に習得、会得が磨きがかかったように良くなること、地球でなんかそんな言葉あったな…そうだ改善だ!この現象を今度から改善と呼ぼう。
トイレを出たらマチルダさんが待っていた。清浄をかけてもらい書庫に戻る。至れり尽くせりだ。書庫に戻って色々見たが次に読みたい本が無かった。ストラ兄さんはまた何冊か借りて読んでいる。僕はマチルダさんに聞く。
「夕食まで、時間、ある?」
「はい。まだ2刻ほど時間がございます」
「外に出て練習、いい?」
「はい。時間になったらお呼びいたします」
「ありがと」
マチルダさんに見送られて外に出ると兵士とフレドが模擬戦をしていた。見てたらフレドの方が優位に立ち回っている。兵士も強そうだけどフレドはさらに強そうだ。悪魔騒動の時あまり活躍できなかったと躍起になって練習してたものね。結局3本勝負をストレートでフレドが勝った。さすがうちの警備隊長だ。
フレドはそのまま別の兵士と戦うようだ。僕はその横で『収納』から木槍を取り出して稽古をはじめる。手が小さいし、身体も小さいからなかなか様にならないが大人のリーチを考えれば槍は悪くない選択肢だと思う。突き、振り、払い、薙ぎ払う、絡め取りまた突く。その繰り返しだ。時折応用の下段からの跳ね上げ突きを混ぜながら槍の型を繰り返した。横に誰か立っているのがわかり振り返るとお爺様が立っていた。
「リョウ、槍はどこで覚えたんだ?」
「なんとなく、やってるだけ」
「ほお。槍術を手に入れたのだな」
「はい!」
「剣術はどうだ?」
「剣術、取った」
「おお。剣術もか。お前は才能に恵まれているんだな」
「お爺様、槍使える?」
「一応使えるが剣術よりは遥かに弱い。どちらをこれから練習するのだ?」
「んー。どっちも」
「大変じゃぞ」
「なんとなく、槍、わかる。剣、お爺様、教えて」
「わかった。ワシの剣をきっちり教えてやろう」
「ありがと」
「続けて」
「はい」
槍の型を再度やり始める。お爺様が何度か指摘してくれる。その度修正して型をやり続けた。
「ふむ。やめ」
「はい」
「槍の得意なやつがいる。そいつに今度見てもらおう」
「うん…あ、はい」
「木剣は持ってきたか?」
「はい」
「剣の型もやってみろ」
「はい」
『収納』から木剣を出し構える。なんとなく軌道が見えるのでその軌道に合わせて剣の型を行う。お爺様が特に何も言わないので黙って続ける。
「やめ。お前には見えているんだな?」
「ん?なに?」
「ワシにも見えている。剣を次にどう振れば最適に振れるかという線だ」
「この線?なにこれ?」
「ハッセルエンもロイックもかすかに見えておるようじゃがお前ははっきり見えているようじゃな」
「ん?」
「今はわからなくて良い。その線を辿り剣を振る事を忘れずにしろ」
「はい」
「そろそろ迎えがきたな。ご飯にしよう」
「うん!…あ、はい」
「ははは。言葉を直しているんだな?感心感心」
お爺様も今日は僕達と一緒にご飯を食べた。昨日は叔父さんと呑みに行ったそうだ。まだまだ近衛に頼られているから伯爵家に帰参がしばらくはできなそうみたいだ。おかげで引退が伸びそうだとぼやいていた。
お風呂で今日も洗われてベッドで横になろうと部屋に向かっていると使用人達がバタバタとしている。あ、マックスさん来たんだね。お父さんが部屋に迎えにきた。出迎えをするみたいだ。
お兄さん達も出てきたし、デボンさんはきちんと着替えてきた。錬金術師の正式な服だって。外で『おかえりなさいませ』と声がする。マックスさんが入ってきた。
「待たせたな。無事で到着して何よりだ。そちらが錬金術師どのか。此度は世話をかける。よろしく頼む」
「はっ。私錬金術師のデボン・トレーゼと申します。よろしくお願いいたします」
「うむ。夜遅くなって悪いが早速レポートに目を通させて頂きたい。頼めるか?」
「はい。かしこまりました」
「さて、みなに伝えておく。明日には謁見日が決まりそうだ。国王様や奥方様、王子様、そして各大臣の皆様はお前達に好意的な目を持たれ、みなお前達に会いたがっている。正式な謁見となるが多少のお目溢しをいただけるそうだ。だがそれに甘える事のなきよう礼儀には気をつけてくれ。明日は謁見の作法を学んでもらう。よろしく頼む」
「「「かしこまりました」」」
「はい」
「リョウには明日、お願いがある。よろしく頼むな」
「はい」
「夜分にすまなかった。ゆっくり休んでくれ」
僕はこの現実を変える事に少しは寄与できると思うが、あえて変えようとは今現在思っていない。これはこの世界の人々が己の手で乗り越えるものだと思うからだ。酷なようだが僕は全人類に対する責任は負いたくない。聖人でもないしね。この手の届く範囲の人が守れればそれで良いのだ。それにリーリシア達があえて人間に課している試練だったら邪魔したくないからね。
そんな事を思いながら医学書を閉じる。またぶるっと来た。医学を覚えたのかな?
トイレに行ってステータスを開く。格闘術と神学と医学がついていた。ほんとスキルを得るのが早い。これは向こうで修行した成果があるからこんなに早いんだろうな。こういう風に習得、会得が磨きがかかったように良くなること、地球でなんかそんな言葉あったな…そうだ改善だ!この現象を今度から改善と呼ぼう。
トイレを出たらマチルダさんが待っていた。清浄をかけてもらい書庫に戻る。至れり尽くせりだ。書庫に戻って色々見たが次に読みたい本が無かった。ストラ兄さんはまた何冊か借りて読んでいる。僕はマチルダさんに聞く。
「夕食まで、時間、ある?」
「はい。まだ2刻ほど時間がございます」
「外に出て練習、いい?」
「はい。時間になったらお呼びいたします」
「ありがと」
マチルダさんに見送られて外に出ると兵士とフレドが模擬戦をしていた。見てたらフレドの方が優位に立ち回っている。兵士も強そうだけどフレドはさらに強そうだ。悪魔騒動の時あまり活躍できなかったと躍起になって練習してたものね。結局3本勝負をストレートでフレドが勝った。さすがうちの警備隊長だ。
フレドはそのまま別の兵士と戦うようだ。僕はその横で『収納』から木槍を取り出して稽古をはじめる。手が小さいし、身体も小さいからなかなか様にならないが大人のリーチを考えれば槍は悪くない選択肢だと思う。突き、振り、払い、薙ぎ払う、絡め取りまた突く。その繰り返しだ。時折応用の下段からの跳ね上げ突きを混ぜながら槍の型を繰り返した。横に誰か立っているのがわかり振り返るとお爺様が立っていた。
「リョウ、槍はどこで覚えたんだ?」
「なんとなく、やってるだけ」
「ほお。槍術を手に入れたのだな」
「はい!」
「剣術はどうだ?」
「剣術、取った」
「おお。剣術もか。お前は才能に恵まれているんだな」
「お爺様、槍使える?」
「一応使えるが剣術よりは遥かに弱い。どちらをこれから練習するのだ?」
「んー。どっちも」
「大変じゃぞ」
「なんとなく、槍、わかる。剣、お爺様、教えて」
「わかった。ワシの剣をきっちり教えてやろう」
「ありがと」
「続けて」
「はい」
槍の型を再度やり始める。お爺様が何度か指摘してくれる。その度修正して型をやり続けた。
「ふむ。やめ」
「はい」
「槍の得意なやつがいる。そいつに今度見てもらおう」
「うん…あ、はい」
「木剣は持ってきたか?」
「はい」
「剣の型もやってみろ」
「はい」
『収納』から木剣を出し構える。なんとなく軌道が見えるのでその軌道に合わせて剣の型を行う。お爺様が特に何も言わないので黙って続ける。
「やめ。お前には見えているんだな?」
「ん?なに?」
「ワシにも見えている。剣を次にどう振れば最適に振れるかという線だ」
「この線?なにこれ?」
「ハッセルエンもロイックもかすかに見えておるようじゃがお前ははっきり見えているようじゃな」
「ん?」
「今はわからなくて良い。その線を辿り剣を振る事を忘れずにしろ」
「はい」
「そろそろ迎えがきたな。ご飯にしよう」
「うん!…あ、はい」
「ははは。言葉を直しているんだな?感心感心」
お爺様も今日は僕達と一緒にご飯を食べた。昨日は叔父さんと呑みに行ったそうだ。まだまだ近衛に頼られているから伯爵家に帰参がしばらくはできなそうみたいだ。おかげで引退が伸びそうだとぼやいていた。
お風呂で今日も洗われてベッドで横になろうと部屋に向かっていると使用人達がバタバタとしている。あ、マックスさん来たんだね。お父さんが部屋に迎えにきた。出迎えをするみたいだ。
お兄さん達も出てきたし、デボンさんはきちんと着替えてきた。錬金術師の正式な服だって。外で『おかえりなさいませ』と声がする。マックスさんが入ってきた。
「待たせたな。無事で到着して何よりだ。そちらが錬金術師どのか。此度は世話をかける。よろしく頼む」
「はっ。私錬金術師のデボン・トレーゼと申します。よろしくお願いいたします」
「うむ。夜遅くなって悪いが早速レポートに目を通させて頂きたい。頼めるか?」
「はい。かしこまりました」
「さて、みなに伝えておく。明日には謁見日が決まりそうだ。国王様や奥方様、王子様、そして各大臣の皆様はお前達に好意的な目を持たれ、みなお前達に会いたがっている。正式な謁見となるが多少のお目溢しをいただけるそうだ。だがそれに甘える事のなきよう礼儀には気をつけてくれ。明日は謁見の作法を学んでもらう。よろしく頼む」
「「「かしこまりました」」」
「はい」
「リョウには明日、お願いがある。よろしく頼むな」
「はい」
「夜分にすまなかった。ゆっくり休んでくれ」
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