【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ

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旅立つ者。

披露パーティーは大変。

 ラーモンさんとミシェ姉さんが高砂席に座る。領によってはこの左右に領主夫妻が座ったり、当主が座ったりするのだがルステインは新郎新婦が高砂席に座っている状態が普通みたい。
 まずは新郎の父でここの領主のニメイジ男爵が挨拶する。

「両家を代表して挨拶を…本日は2人の為に集まってもらって感謝する。たくさんの方々から祝辞や、励ましの言葉をいただき感謝に堪えない。二人はこれから様々な困難にぶつかるであろう。そんな時に皆様の力添えをよろしくお願いする。最後になるが皆様の健康とご多幸を祈願して両家の挨拶にさせていただく。ありがとう」

 やっぱり家と家の結びつきが大事な世界だから最初は家長の挨拶になるんだねえ。つづいてはマックスさんの乾杯の挨拶となる。

「ラーモン、ミシェレル、おめでとう。此度我が家臣の中でも非常に優秀なニメイジ家と王国御用商会であるスサン商会が結びついた事は我が領にとり、誠に喜ばしい事である。両家がより強い結びつきになる事を心から祈っている。それでは二人のご多幸を祈願して、乾杯!」

 乾杯の声が部屋いっぱいに響き渡る。ワインを呑んだことのないものから歓声が上がる。なかなかのリアクションだ。そして料理を食べてまた歓声を上げている。やっぱり僕の料理を食べたことのない人からしてみると未知の食べ物なんだろう。最初は恐る恐る二口目からはガッツリと食べている。横を見るとエメイラは僕達に手を振って家族の席に移って行った。

 参加者はしばらく料理に熱中していたが、一通り食べたのであろう。今度はマックスさんと僕の所とニメイジ家の皆さんの所へ来て挨拶をしに回ってきた。参加者は僕の素性を知っている人がほとんどなので蔑まれる事はなかったものの、一人一人がやたら長い。マックスさんを見ると平然と対応している。こういうのは慣れなんだろうな。というか陳情を僕にしないで下さい。
 結局終わったのはかなり時間が経ってからで、やっとご飯にありつけたと思ったらストークがやってきた。

「そろそろ初めてもよろしいでしょうか?」
「わかった」

 と言いながら、ご飯を口に運んだ。

「皆様、ご歓談中の所失礼致します。私王国直臣『王国の料理番』リョウエスト・スサン名誉子爵の臣でストーク・カイと申します。本日の料理は我が主であるスサン名誉子爵の手によるものでございますが皆様楽しまれて頂いているでしょうか?さて、我が主からラーモン様、ミシェレル様にプレゼントがございます。国王様や他国の皇太子をも魅了したお菓子でございます」

 ギピアとマチルダがルディスを持って登場する。周りから歓声が聞こえる。

「さて、ラーモン様、ミシェレル様、結婚生活の初めての共同作業を皆様に見て頂くという趣向ですがお付き合いよろしいでしょうか?」
「楽しみだ」
「はい」
「ではこちらに。今からこちらのルディスというお菓子にお二人の手で入刀していただきます。この行事は先日友好国となりました我が国とサテラージャ国が友好の最初の一歩として行った事から始まりました。最初にこれを行った方は結婚が決まりましたルディス姫とサテラージャ国皇太子です。お二人でナイフを握ってくださいませ」
「うむ」
「これで良いかしら」
「皆様には証人となってもらいます。よろしいでしょうか?」

 おう、とかはいとかみんな口々に返事をする。

「それではお願いします」

 二人はナイフを突き立てる。そんなに勢いよくやらなくても大丈夫だよ。

「おめでとうございます」

 拍手が広がる。とりあえず成功だったなあ。

「ルディスは後ほど切り分けて皆さんに配ります。皆様ご協力ありがとうございました。引き続きご歓談下さい」

 ストーク、お疲れ様。

「面白い趣向だったぞ、リョウ。サテラージャとの折衝で銀十字勲章を受けたと聞いたがそのような事をやっていたのだな」

 マックスさんはもりもり食べながら言う。なんか詰め込んでる感じだなあ。

「はい。色々やった」
「そうか。お疲れだったな。料理もレベルアップしたようだし、がんばったな」
「はい」

 ルディスが配られる。僕まだご飯を食べ終わってないよ。

「これはうまいな。砂糖菓子みたいな甘ったるい甘さでないな。これは流行るな」
「美味しいわね。この甘さが優しいわね」
「ありがと」

 食べた人が次々感想を言いに来る。結局ご飯を食べれないわ、ルディスも食べられないわ、なかなか貴族も大変だよ。最後の挨拶でラーモンさんが挨拶をする。

「本日私たち二人の為に、集まってもらい、感謝する。このような式とパーティーを行えたのは皆のお陰である。ありがとう。本日は楽しめただろうか?無事に式とパーティーを終える事が出来てホッとしているところだ。私とミシェレルはお互いに支え合い、共に人生を歩いて行きたいと思っている。これからも二人をよろしく頼む。最後になりますがご領主マクシミリアン閣下とレイアム様、素晴らしい料理を提供して頂いた『王国の料理番』スサン名誉子爵様に深い感謝を。ありがとうございました」

 なんとかルディスだけ口に詰め込んでマックスさんとレイアムさんと一緒に表に出る。ニメイジ家とうちの家族の見送りがあった。とりあえず一旦その場から離れると馬車で待機する。ゲストが全部でていったのち家族と合流した。

 家族とミシェ姉さんのお別れになる。

「ミシェ、元気にやれよ」
「ミシェ、お手紙待ってるわ」
「ミシェ、またな」
「姉ちゃん、体に気をつけて」
「ミシェ姉さん、今度、王都で」
「ミシェレル、幸せにやるのよ」
「ありがとう。私がんばるわね。今日はありがとう。それじゃあまたね」

 こうしてミシェ姉さんは我が家から巣立った。



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