【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ

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6歳の力走。

お茶会行脚。

 王城からタウンハウスに帰って来たら誰もいなかった。ミシェ姉さん達はロイック兄さんとスサン商会のお得意先のお茶会に呼ばれているからいないのはわかっていたが、他の貴族はマックスさんと出かけていったのか、いなかった。
 侍女さんに聞いたらみなそのまま夜会に行って帰ってくるのが遅いらしい。なので僕はお茶会に持っていくお土産を用意することにした。まずは保存の効くビスケットやクッキー。ただ持っていくのではなくて、直前に生クリームやカスタードクリームを挟む事にした。こうしたらすぐに用意出来て簡単になる。手間かもしれないけど一応『王国の料理番』だからね。ルディスは日持ちしないので基本的には用意しないようにした。例外はあるけどね。
 お茶会に軽食が出るパターンの所もある。そういった所には料理一品を用意する。もしくは簡単に調理できるものを『収納』に入れておく。僕の場合そちらの方が喜ばれるだろう。すでに各パンは何個か収納にいれてある。ビバ、サンドウィッチ。
 とりあえず急に呼ばれても大丈夫なように準備は終わった。あと問題なのはエフェルト公爵様のパーティーか。エフェルト公爵に恥をかかせたくないのでストークにどんなメニューがあるのか聞いてきてもらう事にした。それに合わせて料理を用意する。今回はエフェルト公爵様率いる中立派のパーティーなのでできるだけ食べたことのないものを用意したいしね。
 早速エフェルト公爵様から返事が来た。なるほどなるほど。承りました!早速仕入れ担当者と打ち合わせをした。怪訝そうな顔をしているが、僕を信じてください。





 お茶会が始まった。まずはロイック兄さんとミシェ姉さん夫婦とスサン商会のファンの人達の所に行った。スサン商会の製品に惚れ込みドライヤーや扇風機、掃除機を買い込んで、それを自分の所に所属している貴族に下賜している人達だった。今日はスサン商会を囲む会的なお茶会を30人ほどが集まり開いてくれた。

 そういう人たちなので話が弾んだ。長くなりそうなので、ホストの人に頼み厨房を借りた。さっと卵サンドを作り上げて給仕の人たちに持っていってもらう。

「まあ。パンが真っ白だわ」
「柔らかいわ。お口の中に入れたら溶けてしまったわ」
「この中に入ってる卵のお味もいいわね」

 と喜んでもらった。これ、いつでも食べられるの?と聞いたのでロイック兄さんにバトンタッチする。

「はい。これを作る為の箱と、このお料理、サンドエストのレシピ集も取り扱っております。よろしければまたお持ちさせていただきます」
「まあ、素敵。私の所にもお願いね」
「私も」
「私もよ」
「かしこまりました。お持ちさせていただきます」

 その他に色々お買い求めくださったり、スサン商会の新製品情報を聞いて喜んだりしてもらい、なかなか楽しいお茶会だった。




 続いていったのは馬車をデコレーションして楽しむ紳士の会のお茶会に参加させてもらった。これもロイック兄さんと参加した。

 僕とロイック兄さんの馬車がホストの家に入るとあちこちから嘆息が聞こえた。僕の馬車は地精ドワーフの名工達が作り上げた逸品であるし、ロイック兄さんの馬車はサスペンションをふんだんに使い、足回りを強化した馬車だったからだ。僕と兄さんの馬車はそれだけでなく、僕とスージーのアイデアを盛り込んで方向指示器やバックライト、回転灯が取り付けられ、夜間も走れるように投光器が取り付けられている。

「かなりイカれてるが最高のデザインじゃないか!?」
「なんだあの足回り、跳ねてるぞ」
「あの回転して光るのはなんだ?」
「それよりあのチカチカしてるのイカしてるぜ」
「夜間走行…考えたこともなかったぜ」

 降りた瞬間色々な質問が飛び交い、ロイック兄さんは質問に一生懸命答えていた。早速試乗会が行われてわざと段差のある道を走る大人たち。段差を乗り越えると大喜びしていた。
 全員の馬車を見ながらお茶会が始まる。終始お互いの馬車のデザインの話で盛り上がる紳士達。特に僕の馬車のデザインは羽がモチーフになっていて軽く流線形になっているので人気が出た。

「ルステインに行ったらあの馬車みたいなの作れるのかい?」
「そうですね。随一のデザイナーをご紹介いたしましょうか?」
「そうしてくれるかい。あと足回りは任せるよ」
「うちもお願いしたい」
「うちもだ」
「ありがとうございます。好みの魔法器具取り付けサービスも行っておりますが、いかがでしょうか?」
「そんな事もやってくれるのかい?」
「はい。外部ですが取り付け業者を抱えています」
「だったら全部だな」
「うちも全部だ」
「私も」
「俺もだ」
「ありがとうございます。のちほど担当者を向わせます」
「ああ、頼んだ」

 商売繁盛、何よりです。



 3件目に行ったのはご婦人の集まりだった。特別ゲストで呼ばれたのだ。このご婦人達、お菓子作りを趣味としている方達でかなりの腕前を誇っている。今日は『王国の料理番』の仕事だ。ロイック兄さんは注文取り係だね。みなキッチンで集まっている。エプロンをみな着用している。

「先生、お願いします」
「はい、まずは、新しいクリームを、一種類教えます。それだけで、美味しい、お菓子が増えます」
「どんなものですか?」

 僕は生クリームを挟んだクッキーを取り出す。

「どうぞ」
「あー。すごいわこれ」
「創作意欲がかき立てられるわね」
「これ、覚えたら喜ばれるわ」
「美味しいわね」
「程よい甘さがいいわ」

 みんなに大好評のようだ。

「残念、なのは器具が必要。なければ、作れない。大丈夫、ですか?」
「多少の出費でこれが作れるなら良いわ」
「そうよ。先生教えて」
「私も主人を口説き落とすわ」
「お願い」

 ミルクセパレーターを取り出す。

「これ、うちのお父さんの商会で、売り出してるの。これつかう」

 そして生クリームと脱脂粉乳に分けてから、砂糖を入れてハンドミキサーで生クリームの角が立つまでやる。

「これで完成。味わってみて、自分でやってみて、下さい」

 皆さん器具を使ったお菓子作りは初めてだったようで、楽しんでもらえた。ロイック兄さんが注文を取って回ったけど全員購入決定。ありがとうございます。





 
 



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