242 / 806
6歳の力走。
ミッソリーナ王国の解答。
その宣言は直ちに王様に伝えられた。王様は僕を呼び出す。
「リョウエスト、脅されたのは事実か?」
「はい、王様。脅されたの。次のサテラージャ国のお茶会についてきて鳥籠を使えって」
「お前にそんなことを言ったのか」
「僭越ながら申し上げてもよろしいでしょうか?」
付いてきた侍従が一歩前に出ていう。
「申せ」
「はい、王様。その前にお付きの者に謝れと脅されています」
「なんだと。一人の乱心ではないのだな」
「はい、王様。私は確かにそう聞きました」
「サイス、牢に入った者は何か申したか?」
「何も申してはいないようです」
「うん。私はリョウエストの宣言を追認したいが…いかが致すか。宰相と外務を呼び出せ」
「かしこまりました」
宰相と外務大臣が呼び出された。
「どうなされました?」
「なにか王女様の事でございましたか?」
「うむ。ミッソリーナ王国の大使夫人が厨房にやつらの食器を使えと脅してきた。それを跳ね除けたら今度はリョウエストを脅してきたぞ」
「なんですと?」
「なんて言われたんです?」
「謝れって。次の、サテラージャ国の、お茶会についてきて、鳥籠使えって」
「なんて事だ。貴族を脅すなんて」
「リョウエストはミッソリーナ王国にレシピ使用を一切許さないと宣言してきたぞ」
「気持ちはわかりますが、ミッソリーナとの間に亀裂が入るのは…」
「何を言ってるんだ。厨房に侵略されなおかつ貴族が脅されたんだぞ」
「宰相」
「私はこれを侵略行動とし、ミッソリーナ王国に抗議をし、輸出を停止させるべきだと思います。我が王城を侵略するとはあの国は我が国を舐めすぎです」
「どうするんだ?」
「委細全てを書いた抗議文をワイバーン便で送り、各国にも今回の内容をワイバーン便で送ります。王様、これは侵略ですぞ」
「そうだな。周囲にいた者に改めて事情聴取し、委細を送れ。それから…」
「それから?」
「リョウエスト、並びにリョウエストの周囲に危害を与えたら戦争になると思えと送れ。さらに、リョウエストが今までギルドに登録してきた全てを書き記すのだ」
「かなりの数ですが」
「こんなに登録してるやつは他にいない。どれだけの相手を脅したのか知らしめる」
「わかりました。早速行動いたします」
「外務大臣、お前は大使を呼び出せ。喧嘩を売るなら買うぞと伝えろ」
「かしこまりました」
「なんか、ごめんなさい」
「いいや。腑抜けた国と思われた我が国の怒りを見せてやるだけだ。ミッソリーナに我が国と戦争する力なんてほとんどないからな」
「安心して下さい。一か月で終わらせます」
「ありがと」
「お前は披露宴と親善式典の準備に戻れ」
「かしこまり、ました」
先王様に言われた事をそのまんまやったけど間違ってたのかな。リーリシア、どうしよう。まあなるようになるか。
王様の執務室を出てストークとミザーリと合流したらミザーリだけではなくストークも怒ってた。あれは屈辱以外のなにものでもないみたいだ。よく宣言してくれた、と言われた。
翌日、結婚式の会場である大聖堂を見に行くと言って城を出た。とりあえずリーリシアに戦争起こしてごめんと謝りに行こうと思ったのだ。
大聖堂は巨大だった。イスタンブールのブルーモスクにケルン大聖堂の尖塔が4本くっついたようなデザインをしている。中に入るとたくさんの柱が並び荘厳さを際立たせている。ステンドグラス越しの光が綺麗で思わず見惚れた。
喜捨をして、祈る。一瞬にして意識が飛んだ。
「リョウ、おかえり」
リーリシアと抱き合い、キスをする。
「ただいま。ごめん、戦争起こしそうだ」
「知ってる。でも起きないと思うわ」
「そうなの?」
「今あの国は上や下への大騒ぎになっているもの。いかにして戦争回避するか話し合ってるわ」
「あの国、前には世界の中心だったの?」
「かなり前はね。退廃したの。今は名残があるだけだわ」
「なるほどね」
「きな臭い話はもう良いわ」
リーリシアとキスをする。そのまま抱き合う。
「こうしてると落ち着くわ」
「本当、できれば通いたいくらいだよ」
「だめよ。あなたは人生を楽しみなさい」
「わかった」
「そろそろ時間だわ」
「行くね。ありがとう」
意識は自分の体に戻った。ストークとミザーリの元に戻る。
「うーん。イメージが湧いたけど可能なのかわからないや」
「何をイメージしたのですか?」
「出席者が花嫁、花婿に紙吹雪を投げるの」
「一国の皇太子と王女に投げるのは良くないのではないでしょうか」
「そうかー。帰ろう」
「はい」
ライス無いし、紙吹雪ならどうかと思ったんだけどね。王城に帰り、厨房に戻るとサイスさんがやってきた。
「リョウエスト様、最新情報が手に入りました。ミッソリーナ王国は陳謝するようです。大使は更迭、夫人ならびにその部下は幽閉、彼の国は我が国に賠償金を支払うとの事です。一方でリョウエスト様の事を何も触れてないのでまだ何故リョウエスト様が宣言したのかわかってないのでしょう」
「このまま、レシピ凍結する?」
「ええ。王様達はその方が良いとおっしゃっております。次の大使がまともなら後悔するでしょう」
「うん。よろしく、お願いします」
「かしこまりました」
「リョウエスト、脅されたのは事実か?」
「はい、王様。脅されたの。次のサテラージャ国のお茶会についてきて鳥籠を使えって」
「お前にそんなことを言ったのか」
「僭越ながら申し上げてもよろしいでしょうか?」
付いてきた侍従が一歩前に出ていう。
「申せ」
「はい、王様。その前にお付きの者に謝れと脅されています」
「なんだと。一人の乱心ではないのだな」
「はい、王様。私は確かにそう聞きました」
「サイス、牢に入った者は何か申したか?」
「何も申してはいないようです」
「うん。私はリョウエストの宣言を追認したいが…いかが致すか。宰相と外務を呼び出せ」
「かしこまりました」
宰相と外務大臣が呼び出された。
「どうなされました?」
「なにか王女様の事でございましたか?」
「うむ。ミッソリーナ王国の大使夫人が厨房にやつらの食器を使えと脅してきた。それを跳ね除けたら今度はリョウエストを脅してきたぞ」
「なんですと?」
「なんて言われたんです?」
「謝れって。次の、サテラージャ国の、お茶会についてきて、鳥籠使えって」
「なんて事だ。貴族を脅すなんて」
「リョウエストはミッソリーナ王国にレシピ使用を一切許さないと宣言してきたぞ」
「気持ちはわかりますが、ミッソリーナとの間に亀裂が入るのは…」
「何を言ってるんだ。厨房に侵略されなおかつ貴族が脅されたんだぞ」
「宰相」
「私はこれを侵略行動とし、ミッソリーナ王国に抗議をし、輸出を停止させるべきだと思います。我が王城を侵略するとはあの国は我が国を舐めすぎです」
「どうするんだ?」
「委細全てを書いた抗議文をワイバーン便で送り、各国にも今回の内容をワイバーン便で送ります。王様、これは侵略ですぞ」
「そうだな。周囲にいた者に改めて事情聴取し、委細を送れ。それから…」
「それから?」
「リョウエスト、並びにリョウエストの周囲に危害を与えたら戦争になると思えと送れ。さらに、リョウエストが今までギルドに登録してきた全てを書き記すのだ」
「かなりの数ですが」
「こんなに登録してるやつは他にいない。どれだけの相手を脅したのか知らしめる」
「わかりました。早速行動いたします」
「外務大臣、お前は大使を呼び出せ。喧嘩を売るなら買うぞと伝えろ」
「かしこまりました」
「なんか、ごめんなさい」
「いいや。腑抜けた国と思われた我が国の怒りを見せてやるだけだ。ミッソリーナに我が国と戦争する力なんてほとんどないからな」
「安心して下さい。一か月で終わらせます」
「ありがと」
「お前は披露宴と親善式典の準備に戻れ」
「かしこまり、ました」
先王様に言われた事をそのまんまやったけど間違ってたのかな。リーリシア、どうしよう。まあなるようになるか。
王様の執務室を出てストークとミザーリと合流したらミザーリだけではなくストークも怒ってた。あれは屈辱以外のなにものでもないみたいだ。よく宣言してくれた、と言われた。
翌日、結婚式の会場である大聖堂を見に行くと言って城を出た。とりあえずリーリシアに戦争起こしてごめんと謝りに行こうと思ったのだ。
大聖堂は巨大だった。イスタンブールのブルーモスクにケルン大聖堂の尖塔が4本くっついたようなデザインをしている。中に入るとたくさんの柱が並び荘厳さを際立たせている。ステンドグラス越しの光が綺麗で思わず見惚れた。
喜捨をして、祈る。一瞬にして意識が飛んだ。
「リョウ、おかえり」
リーリシアと抱き合い、キスをする。
「ただいま。ごめん、戦争起こしそうだ」
「知ってる。でも起きないと思うわ」
「そうなの?」
「今あの国は上や下への大騒ぎになっているもの。いかにして戦争回避するか話し合ってるわ」
「あの国、前には世界の中心だったの?」
「かなり前はね。退廃したの。今は名残があるだけだわ」
「なるほどね」
「きな臭い話はもう良いわ」
リーリシアとキスをする。そのまま抱き合う。
「こうしてると落ち着くわ」
「本当、できれば通いたいくらいだよ」
「だめよ。あなたは人生を楽しみなさい」
「わかった」
「そろそろ時間だわ」
「行くね。ありがとう」
意識は自分の体に戻った。ストークとミザーリの元に戻る。
「うーん。イメージが湧いたけど可能なのかわからないや」
「何をイメージしたのですか?」
「出席者が花嫁、花婿に紙吹雪を投げるの」
「一国の皇太子と王女に投げるのは良くないのではないでしょうか」
「そうかー。帰ろう」
「はい」
ライス無いし、紙吹雪ならどうかと思ったんだけどね。王城に帰り、厨房に戻るとサイスさんがやってきた。
「リョウエスト様、最新情報が手に入りました。ミッソリーナ王国は陳謝するようです。大使は更迭、夫人ならびにその部下は幽閉、彼の国は我が国に賠償金を支払うとの事です。一方でリョウエスト様の事を何も触れてないのでまだ何故リョウエスト様が宣言したのかわかってないのでしょう」
「このまま、レシピ凍結する?」
「ええ。王様達はその方が良いとおっしゃっております。次の大使がまともなら後悔するでしょう」
「うん。よろしく、お願いします」
「かしこまりました」
あなたにおすすめの小説
異世界転生したので、文明レベルを21世紀まで引き上げてみた ~前世の膨大な知識を元手に、貧乏貴族から世界を変える“近代化の父”になります~
夏見ナイ
ファンタジー
過労死したプラントエンジニアの俺が転生したのは、剣と魔法の世界のド貧乏な貴族の三男、リオ。石鹸すらない不衛生な環境、飢える家族と領民……。こんな絶望的な状況、やってられるか! 前世の知識を総動員し、俺は快適な生活とスローライフを目指して領地改革を開始する!
農業革命で食料問題を解決し、衛生革命で疫病を撲滅。石鹸、ガラス、醤油もどきで次々と生活レベルを向上させると、寂れた領地はみるみる豊かになっていった。
逃げてきた伯爵令嬢や森のエルフ、ワケありの元騎士など、頼れる仲間も集まり、順風満帆かと思いきや……その成功が、強欲な隣領や王都の貴族たちの目に留まってしまう。
これは、ただ快適に暮らしたかっただけの男が、やがて“近代化の父”と呼ばれるようになるまでの物語。
最強魔法は生活魔法!? ~異世界ではモンスター退治も生活のうち~
gagaga
ファンタジー
神の気まぐれにより異世界へと転移した主人公田辺竜太(大学生)が生活魔法を駆使して冒険したり町の人と触れ合ったりする物語です。
なお、神が気まぐれすぎて一番最初に降り立つ地は、無人島です。
一人称視点、独り言多め、能天気となっております。
なお、作者が気ままに書くので誤字脱字は多いかもしれませんが、大目に見て頂けるとありがたいです。
ただ、敢えてそうしている部分もあり、ややこしくてすいません。(^^;A
ご指摘あればどんどん仰ってください。
※2017/8/29 連載再開しました!
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
ひだまりのFランク冒険者
みなと劉
ファンタジー
ここは異世界。
そこの冒険者ギルドでは毎日仕事がてんこ盛り。
そんな中
冒険者ギルドには万年Fランクの冒険者が一人いる。
その名は、リルド。
彼は、特に何もない感じに毎日
「薬草採取」「石集め」Fランク向け「討伐」場合によっては「ポーション生成」をする。
この話はこの万年Fランク冒険者リルドの物語である。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!
HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。
跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。
「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」
最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!
子ドラゴンとゆく、異世界スキル獲得記! ~転生幼女、最強スキルでバッドエンドを破壊する~
九條葉月
ファンタジー
第6回HJ小説大賞におきまして、こちらの作品が受賞・書籍化決定しました! ありがとうございます!
七歳の少女リーナは突如として前世の記憶を思い出した。
しかし、戸惑う暇もなく『銀髪が不気味』という理由で別邸に軟禁されてしまう。
食事の量も減らされたリーナは生き延びるために別邸を探索し――地下室で、ドラゴンの卵を発見したのだった。
孵化したドラゴンと共に地下ダンジョンに潜るリーナ。すべては、軟禁下でも生き延びるために……。
これは、前を向き続けた少女が聖女となり、邪竜を倒し、いずれは魔王となって平和に暮らす物語……。