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6歳の力走。
別れにカレー。
マリエンティ伯爵家とスレイン家が出立する前の日になった。伯爵や奥様達やスレイン夫妻はロイック兄さん達を連れてルステインのあちこちを観光したり、色々な物を食べ歩いたそうだ。マリエンティ伯爵領も同じような内陸なのでルステインの事が参考になると言っていたみたい。マリエンティ伯爵領も発展していければいいね。
「リョウ、何か夕食に作ってくれないか?」
「うーん。ロイック兄さん、伯爵様達、あちこちで食べた。僕の料理良いの?」
「うん。リョウの料理が良いはずだ」
「考えてみるよ」
「よろしくな」
うーん。別系統が良いよね。いっそのこと時間がかかる物作ろうかな。味噌ラーメン、作るの忘れてたから味噌ラーメン…箸がないから食べにくいかあ。じゃあ何にしよ。あれはどうかな。お姉さん達に聞いてみよう。
「ねえ、マリカ姉さん、ケリィ姉さん、みんな辛い物大丈夫?」
「どういう辛さ?」
「香辛料」
「うちは大丈夫だわ。たまに出たけどみな問題なく食べているわ」
「ケリィ姉さんの家は?」
「私たちの家は年に一度か二度出ましたね。すごく辛くなければ大丈夫かと思います」
「わかったー」
話を聞いて工房に向かった。さて、サテラージャ国との親善イベントで作り出したカレーを作ってみよう。クミン、コリアンダー、ターメリック、チリペッパーを用意して、玉ねぎ、生姜、ニンニクと鶏肉、トマトを用意する。玉ねぎ、生姜、ニンニクをみじん切りしてトマトを湯むきしてカットしておく。鶏肉は一口大で。クミン、コリアンダー、ターメリックの比率は3:3:1で。チリペッパーはあとで辛さの調節に使う。
まずは玉ねぎ、ニンニク、生姜を炒める。玉ねぎの色が変わったところでクミン、コリアンダー、ターメリック、トマトをいれて強火で香辛料の香りが出るように炒める。炒まったら鶏肉を加えて少し炒めて水を入れる。塩で味付けの調整をチリペッパーで辛さの調整をしながら煮込めば完成。
「上手くできたね。そしたらナンを焼こう」
「ナンてなんですか?」
横で見ていたフィグさんが聞く。
「平たいパン。この料理にはよく合うよ」
小麦粉と砂糖、塩、酵母液をよく混ぜ合わせ、油を入れて更に混ぜる。それに水を少しずつ入れて捏ねていく。途中でべちゃっとなるがしっかり力を入れてこねると一つにまとまってくる。耳たぶの柔らかさになるのを待って濡れぶきんをかけて一刻おく。すると生地が二倍になるのでそれを人数分に切り分けて成形する。あとはフライパンで焼いて完成。
「これをちぎりながら、カレーにつけて、食べるの」
「なるほど。これはサテラージャ料理なのですか?」
「わからないけど、サテラージャにあるかも」
「とりあえず王城にレシピ送ります。調べてもらってなかったらまた登録ですね」
「うにゅー。めんどくさい」
「料理人にとってレシピは宝です。めんどくさがってはダメですよ」
「フィグさん代わりに登録して」
「ダメです」
まじかー。最近ほんとレシピ登録が億劫になってきた。なんとかなりませんか、リーリシア。
「あと、最近開発したその野菜スライサーていうやつも商品登録してないですね」
「これ、開発中だよ」
「もうそこまで使えれば良いと思いますよ」
「そうかなー」
「ストークさんに言って書類作ってもらった方が良いですよ」
「わかったー」
ああ、商業登録もめんどくさい。誰か代わりにお願いしたい。仕方ないのでストークを読んで書類を作ってもらったよ。そして商業ギルドに行って登録を済ませた。サンプルやデザイン画は全てロイック兄さんに渡してあとはやっておいてもらおう。
夕食の時間になったので三家の皆さんを招待してカレーとナン、あとは何品かのおかずを用意したのでそれを出す。
「これは良い匂いだ」
「香辛料の香りね」
「美味しそうね」
「これは贅沢な料理ではないでしょうか?」
「サテラージャのお料理でございますか?」
「今日はサテラージャの、香辛料を使い、カレーという物を、作った。そちらの平たいパン、ちぎってつけて食べて」
「…美味しい」
「…美味しいわね」
「これはいつもの料理と違うな」
「贅沢なだけあって美味しいわ」
「うちで食べたことない香辛料の量ですわ。リョウ君、ありがとうございます」
「…美味しい」
「リョウの料理は幅広いなあ」
「私がサテラージャに招聘された時にはこんな料理はなかった」
「リョウ、最高よ」
「たまに、贅沢して、こんな料理、良い。お姉さん達に、食べさせる、安心して」
「なるほど。こんな料理をたまに作ってくれるということだな」
「それなら安心だわ」
「マリカ、良かったわね」
「リョウエスト様、ありがとうございます」
「ケリィ、あなたは幸せ者でございますね」
「リョウの言う通り、うちの子になったからには不自由はさせないようにしていきます」
「そうね。少なくても決して飢えないようにしていきますわ」
お父さん、お母さんは宣言した。
「ハッセルエン、よろしく頼む」
「ハノン、よろしくね」
「マリカ、しっかり皆の話を聞くんですよ」
「ケリィ、お父様、お母様の言う事をしっかりお聞き下さいね」
「ケリィの事よろしくお願い致します」
デザートには冷たいジェラートを出した。女性陣には大好評だった。男性陣はこのあと酒を飲みながら話すそうだ。ストラ兄さんと僕は早めに寝た。
次の日、店の前でみんなでお見送りした。馬車が遠ざかる。マリカ姉さんとケリィ姉さんは見えなくなるまで見送っていた。
「リョウ、何か夕食に作ってくれないか?」
「うーん。ロイック兄さん、伯爵様達、あちこちで食べた。僕の料理良いの?」
「うん。リョウの料理が良いはずだ」
「考えてみるよ」
「よろしくな」
うーん。別系統が良いよね。いっそのこと時間がかかる物作ろうかな。味噌ラーメン、作るの忘れてたから味噌ラーメン…箸がないから食べにくいかあ。じゃあ何にしよ。あれはどうかな。お姉さん達に聞いてみよう。
「ねえ、マリカ姉さん、ケリィ姉さん、みんな辛い物大丈夫?」
「どういう辛さ?」
「香辛料」
「うちは大丈夫だわ。たまに出たけどみな問題なく食べているわ」
「ケリィ姉さんの家は?」
「私たちの家は年に一度か二度出ましたね。すごく辛くなければ大丈夫かと思います」
「わかったー」
話を聞いて工房に向かった。さて、サテラージャ国との親善イベントで作り出したカレーを作ってみよう。クミン、コリアンダー、ターメリック、チリペッパーを用意して、玉ねぎ、生姜、ニンニクと鶏肉、トマトを用意する。玉ねぎ、生姜、ニンニクをみじん切りしてトマトを湯むきしてカットしておく。鶏肉は一口大で。クミン、コリアンダー、ターメリックの比率は3:3:1で。チリペッパーはあとで辛さの調節に使う。
まずは玉ねぎ、ニンニク、生姜を炒める。玉ねぎの色が変わったところでクミン、コリアンダー、ターメリック、トマトをいれて強火で香辛料の香りが出るように炒める。炒まったら鶏肉を加えて少し炒めて水を入れる。塩で味付けの調整をチリペッパーで辛さの調整をしながら煮込めば完成。
「上手くできたね。そしたらナンを焼こう」
「ナンてなんですか?」
横で見ていたフィグさんが聞く。
「平たいパン。この料理にはよく合うよ」
小麦粉と砂糖、塩、酵母液をよく混ぜ合わせ、油を入れて更に混ぜる。それに水を少しずつ入れて捏ねていく。途中でべちゃっとなるがしっかり力を入れてこねると一つにまとまってくる。耳たぶの柔らかさになるのを待って濡れぶきんをかけて一刻おく。すると生地が二倍になるのでそれを人数分に切り分けて成形する。あとはフライパンで焼いて完成。
「これをちぎりながら、カレーにつけて、食べるの」
「なるほど。これはサテラージャ料理なのですか?」
「わからないけど、サテラージャにあるかも」
「とりあえず王城にレシピ送ります。調べてもらってなかったらまた登録ですね」
「うにゅー。めんどくさい」
「料理人にとってレシピは宝です。めんどくさがってはダメですよ」
「フィグさん代わりに登録して」
「ダメです」
まじかー。最近ほんとレシピ登録が億劫になってきた。なんとかなりませんか、リーリシア。
「あと、最近開発したその野菜スライサーていうやつも商品登録してないですね」
「これ、開発中だよ」
「もうそこまで使えれば良いと思いますよ」
「そうかなー」
「ストークさんに言って書類作ってもらった方が良いですよ」
「わかったー」
ああ、商業登録もめんどくさい。誰か代わりにお願いしたい。仕方ないのでストークを読んで書類を作ってもらったよ。そして商業ギルドに行って登録を済ませた。サンプルやデザイン画は全てロイック兄さんに渡してあとはやっておいてもらおう。
夕食の時間になったので三家の皆さんを招待してカレーとナン、あとは何品かのおかずを用意したのでそれを出す。
「これは良い匂いだ」
「香辛料の香りね」
「美味しそうね」
「これは贅沢な料理ではないでしょうか?」
「サテラージャのお料理でございますか?」
「今日はサテラージャの、香辛料を使い、カレーという物を、作った。そちらの平たいパン、ちぎってつけて食べて」
「…美味しい」
「…美味しいわね」
「これはいつもの料理と違うな」
「贅沢なだけあって美味しいわ」
「うちで食べたことない香辛料の量ですわ。リョウ君、ありがとうございます」
「…美味しい」
「リョウの料理は幅広いなあ」
「私がサテラージャに招聘された時にはこんな料理はなかった」
「リョウ、最高よ」
「たまに、贅沢して、こんな料理、良い。お姉さん達に、食べさせる、安心して」
「なるほど。こんな料理をたまに作ってくれるということだな」
「それなら安心だわ」
「マリカ、良かったわね」
「リョウエスト様、ありがとうございます」
「ケリィ、あなたは幸せ者でございますね」
「リョウの言う通り、うちの子になったからには不自由はさせないようにしていきます」
「そうね。少なくても決して飢えないようにしていきますわ」
お父さん、お母さんは宣言した。
「ハッセルエン、よろしく頼む」
「ハノン、よろしくね」
「マリカ、しっかり皆の話を聞くんですよ」
「ケリィ、お父様、お母様の言う事をしっかりお聞き下さいね」
「ケリィの事よろしくお願い致します」
デザートには冷たいジェラートを出した。女性陣には大好評だった。男性陣はこのあと酒を飲みながら話すそうだ。ストラ兄さんと僕は早めに寝た。
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