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ルステイン狂想曲。
活版印刷とガリ版印刷。
この世界に来て僕が感じたのは本が沢山あるのに全て書写で書かれていると言う事だ。すなわち印刷技術が確立していない。だから活版印刷を思いついた。グンヴォルさんに言ったら驚かれたくらいそんな技術はなかったんだ。
この世界の共通語はアルファベットのような形だ。だから日本語などと比べると簡単に活版印刷は受け入れられる。ドイツのグーテンベルクさんの状況と一緒だ。世界に文字がより広まる事で人類の進化は進むと思う。リーリシアがそうすれば喜ぶだろう。だからこそ僕は活版印刷をこの世界で広げようと思ったんだ。
「リョウエスト、その文字だけか?」
「いえ、大量にある」
収納から大量に文字を出す。
「そんなにいっぱい、いや一枚書くにも相当いるか…」
「確かに。我々手紙で何文字書くのだろう」
「この文字を『活字』と名前をつけた。そして文字を並べ一つの板を作るのを『版』と名付けた。文字を紙に写し取る事を『印刷』とした。すなわちこの写し取る作業を『活版印刷』。リョウエスト式『活版印刷』と呼ぶ」
「ワシらで印刷したものがある。これを見てくれ」
ヂョウギは紙を取り出す。リョウエスト生産商会の規則だ。
「文字が均一に揃っている。読みやすい」
「間違いを見つけやすいな」
「かなり精巧な出来だ」
「これが公式文書や本になったら今までと違う形になるな」
「歴史が変わる瞬間に立ち会っている。感激だよ」
「これはどのくらい印刷できるのだ?」
「ワシの方で200枚やった。1枚2枚塗料が十分に行き届かないところがあったが他は鮮明に読み取れた」
治具や印刷方法も苦労して作り出したものね。治具にはボルト、ナットを使っている。これも商業登録したよ。ドワーヴンボルトとドワーヴンナットだ。今までは鋲で止めていた部分もボルトナットで締める事により、よりしっかり止まるようになった。
「それは素晴らしいな。書き損じや写し間違いもないんだろ。すごいな」
「これは国として保護すべき事業だ」
「はい、王様、早速予算を組みます」
「うむ。リョウエスト、その活字や版を大量に作るように。国でも研究に入る」
「わかりました」
「しかし、これは国で一括で権利金を払い買い取った方がよろしいのでは?」
「ダメだ」
「地精自治領や小人自治領に任せて良いんじゃないでしょうか?」
「それもダメだ」
「ワシは元地精の頭やってたが地精も小人もそんな真似許さんぞ。グンヴォル神様の教えに背いてまでやるのはヒト族の異教徒だけだ」
「その通りだヂョウギよ。お前達、商業の仁義は曲げてはならんぞ」
「はい、王様」
「申し訳ございません。頭に血が上りました」
「これは僕らが広めるべきだと思う」
「そうだな。広まって受けきれなくなったらまずワシらが地精領なり小人領なりに頼みに行くのが筋だと思うしな」
「広まりが足りないなら言ってくれれば方法を考える」
「わかった。これはリョウエスト生産商会に任せよう。国としてはできたものをしばらくの間買い上げたい。研究して文書が十分にできるようになるまでな」
「わかりました」
「あとは多くの者がお前達の仕事を待っている事を忘れてはならんぞ」
「はい」
「これだけで終わらんのだろう?」
「そう」
「まだ他に考えているのがあるのか?」
「はい。具体的に言えない」
「そうか。一つは酒と聞いてる。確かか?」
「はい。どんなものかは内緒」
「リョウエストの酒だ、美味いだろうな」
「そうだな。あのワインの味だからな」
「王様」
「なんだ?」
「これは方法が出来たら引き渡す」
「ほう。良いのか?」
「秘匿したら地精に怒られる」
「あははは」
「ははは」
「そうじゃ。ワシらは色んなところで呑む酒ができる事が望みじゃからな」
「わかった。待っておるぞ。あとはなんだ?ヒントぐらいは教えてくれ」
「一つは食品関係」
「お前の得意分野な」
「もう一つは女性の関係」
「ほお」
「あとは内緒」
「わかった。楽しみにしておく」
「はい。ではもう一個の印刷方法を説明する」
「まだあるのか!」
「でもこれは大量に印刷できない」
「それでも100はいけるか?」
「大丈夫」
「まず、錬金術でロウを溶かして薄い紙にロウを均一に塗るよう加工する」
これがそうだ、と紙を出す。
「これをやすりの台に乗せて鉄のペンで文字を書く」
コリント王国国王ドナハルト・ロ・コリントと書く。
「そしたらこの台に写す紙と重ねて乗せる」
「ほう。それで印刷するのか?」
「そう。上に蓋があるんだけど布が張ってるの。これなんとかスパイダーの糸で作った布」
「ジルケルスパイダーじゃ」
「そんな名前だったね。で、とりあえず蓋を閉めてその上からこのローラーに粘り気のあるインクを馴染ませてスクリーンの上をなぞる!」
印刷面にコリント王国国王ドナハルト・ロ・コリントと出てきた。
「おお。こちらの方は簡単だな」
「これ、原稿を書く時ガリガリ言う音がするからガリ版印刷っていう。リョウエスト式ガリ版印刷ね」
「これも採用だな。研究に回すので50セット作ってくれ。ロウの紙は錬金術師なら作れるのか?」
「うん。作れる」
「あとはインクか。それも指導してくれ」
「ヂョウギ、お願いね」
「統領、わかった!」
「これはすぐに普及できそうだな」
「手書きだからそんな綺麗じゃないけどね」
「そうか。そうだったな。簡単な印刷物ならこれで良いとしておこう」
この世界の共通語はアルファベットのような形だ。だから日本語などと比べると簡単に活版印刷は受け入れられる。ドイツのグーテンベルクさんの状況と一緒だ。世界に文字がより広まる事で人類の進化は進むと思う。リーリシアがそうすれば喜ぶだろう。だからこそ僕は活版印刷をこの世界で広げようと思ったんだ。
「リョウエスト、その文字だけか?」
「いえ、大量にある」
収納から大量に文字を出す。
「そんなにいっぱい、いや一枚書くにも相当いるか…」
「確かに。我々手紙で何文字書くのだろう」
「この文字を『活字』と名前をつけた。そして文字を並べ一つの板を作るのを『版』と名付けた。文字を紙に写し取る事を『印刷』とした。すなわちこの写し取る作業を『活版印刷』。リョウエスト式『活版印刷』と呼ぶ」
「ワシらで印刷したものがある。これを見てくれ」
ヂョウギは紙を取り出す。リョウエスト生産商会の規則だ。
「文字が均一に揃っている。読みやすい」
「間違いを見つけやすいな」
「かなり精巧な出来だ」
「これが公式文書や本になったら今までと違う形になるな」
「歴史が変わる瞬間に立ち会っている。感激だよ」
「これはどのくらい印刷できるのだ?」
「ワシの方で200枚やった。1枚2枚塗料が十分に行き届かないところがあったが他は鮮明に読み取れた」
治具や印刷方法も苦労して作り出したものね。治具にはボルト、ナットを使っている。これも商業登録したよ。ドワーヴンボルトとドワーヴンナットだ。今までは鋲で止めていた部分もボルトナットで締める事により、よりしっかり止まるようになった。
「それは素晴らしいな。書き損じや写し間違いもないんだろ。すごいな」
「これは国として保護すべき事業だ」
「はい、王様、早速予算を組みます」
「うむ。リョウエスト、その活字や版を大量に作るように。国でも研究に入る」
「わかりました」
「しかし、これは国で一括で権利金を払い買い取った方がよろしいのでは?」
「ダメだ」
「地精自治領や小人自治領に任せて良いんじゃないでしょうか?」
「それもダメだ」
「ワシは元地精の頭やってたが地精も小人もそんな真似許さんぞ。グンヴォル神様の教えに背いてまでやるのはヒト族の異教徒だけだ」
「その通りだヂョウギよ。お前達、商業の仁義は曲げてはならんぞ」
「はい、王様」
「申し訳ございません。頭に血が上りました」
「これは僕らが広めるべきだと思う」
「そうだな。広まって受けきれなくなったらまずワシらが地精領なり小人領なりに頼みに行くのが筋だと思うしな」
「広まりが足りないなら言ってくれれば方法を考える」
「わかった。これはリョウエスト生産商会に任せよう。国としてはできたものをしばらくの間買い上げたい。研究して文書が十分にできるようになるまでな」
「わかりました」
「あとは多くの者がお前達の仕事を待っている事を忘れてはならんぞ」
「はい」
「これだけで終わらんのだろう?」
「そう」
「まだ他に考えているのがあるのか?」
「はい。具体的に言えない」
「そうか。一つは酒と聞いてる。確かか?」
「はい。どんなものかは内緒」
「リョウエストの酒だ、美味いだろうな」
「そうだな。あのワインの味だからな」
「王様」
「なんだ?」
「これは方法が出来たら引き渡す」
「ほう。良いのか?」
「秘匿したら地精に怒られる」
「あははは」
「ははは」
「そうじゃ。ワシらは色んなところで呑む酒ができる事が望みじゃからな」
「わかった。待っておるぞ。あとはなんだ?ヒントぐらいは教えてくれ」
「一つは食品関係」
「お前の得意分野な」
「もう一つは女性の関係」
「ほお」
「あとは内緒」
「わかった。楽しみにしておく」
「はい。ではもう一個の印刷方法を説明する」
「まだあるのか!」
「でもこれは大量に印刷できない」
「それでも100はいけるか?」
「大丈夫」
「まず、錬金術でロウを溶かして薄い紙にロウを均一に塗るよう加工する」
これがそうだ、と紙を出す。
「これをやすりの台に乗せて鉄のペンで文字を書く」
コリント王国国王ドナハルト・ロ・コリントと書く。
「そしたらこの台に写す紙と重ねて乗せる」
「ほう。それで印刷するのか?」
「そう。上に蓋があるんだけど布が張ってるの。これなんとかスパイダーの糸で作った布」
「ジルケルスパイダーじゃ」
「そんな名前だったね。で、とりあえず蓋を閉めてその上からこのローラーに粘り気のあるインクを馴染ませてスクリーンの上をなぞる!」
印刷面にコリント王国国王ドナハルト・ロ・コリントと出てきた。
「おお。こちらの方は簡単だな」
「これ、原稿を書く時ガリガリ言う音がするからガリ版印刷っていう。リョウエスト式ガリ版印刷ね」
「これも採用だな。研究に回すので50セット作ってくれ。ロウの紙は錬金術師なら作れるのか?」
「うん。作れる」
「あとはインクか。それも指導してくれ」
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