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ルステイン狂想曲。
孫子の兵法って便利。
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デザートにカスタードタルトが運ばれてくる。王様はカスタードタルトを銀のスプーンですくい、一口食べるとまた口を開いた。
「平和な午後だが、例え話をしたいと思う。口の中は甘いが苦い話だ。例えば我が国の隣の国が軍備強化をしているとする。その時はどうしたら良いかね?」
「父上、それは本当の話ですか?」
「いや。あくまで例え話だ。ウルリッヒはどう思う?」
「こちらも兵を揃えて見せるべきかと。抑止力は必要だと思います」
「なるほど、リョウエストは?」
「うーん。僕のいた世界に孫子っていう人がいたんだけどその人が言った言葉に『戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり』っていうのがある。最も優れた勝利って、戦わないで敵を屈服させることって意味なの」
「リョウエスト、どうやって屈服させるのだ?」
「孫子はね、『兵は詭道なり』と言ってるんだ。詭道っては騙し合いの事ね。正面からぶつかるのはやめて敵の意図を見抜くの。それでいてこちらの意図を悟らせちゃダメだよ。向こうが戦の準備をしてるから戦の準備をしたら、戦を受ける話になるでしょ?情報戦とか外交とか経済の締め付けなんか良いね。あと民意の誘導したりしてさ…戦いの形はこんなものもあるでしょ?」
「戦わないで勝つ。それって一番民を守れる事よね」
「王妃様、そうなの。戦争なんてお金かかるのは最後の手段か、勝てる時にしかやっちゃダメなの。『勝兵は先ず勝ちて、而る後に戦を求む』ってね」
「その孫子ってのはいつ習ったんだ?」
「多分高校で習ったか、大人になってから本を読んだか、だと思う」
「リョウエストの知識は幅広いな」
「これも教育の賜物だね」
「ますますお前のアドバイスを聞きたくなってきた。隣の国は何故軍備を整えたのかわかるか?」
「恐れ、じゃないかな。コリント王国は国力が上がって益々隆盛を迎えてる。元々軍は精強だし、今のコリント王国は戦いに使える金も多い。こちらが戦う気はないが、侮っちゃダメだよという姿勢を見せちゃえば、向こうは自然と手を引くかもしれないね。って王様、これは例え話?」
「うむ。例え話だ。剣を鞘に納めながら勝つ方法を探そうとしよう」
と王様は言い、ニヤリとする。
「おお、こわっ」
「リョウエストにタルトのおかわりを」
「かしこまりました」
「いえ、お構いなく」
「あははは。まあ良いだろう?」
「それでお前はこれからどうするのだ?」
「はい、ウルリッヒ様、真面目な話だよね」
「ははは。そうだ」
「はい、僕は料理番として笑い、商会長として交渉し、子供として侮られ、名誉貴族として振る舞う感じ」
「確かにそうだが詳しく」
「料理番としては新たな料理で王国に引き続き風を巻き起こしていく。新たな食材探しの旅も始めたいが小さいのでどうしようか考えてる。商会長としては今回のような『発明』を通じて王国を便利にしていこうと思ってる。それとまだ素案だが…」
「なんだ?」
「今回の地精の件で風精に動きがあった。何人か移住してくるみたい。小人は嗅ぎ回っているよ。小人に動きがあれば動く種族がいるよね?」
「ああ、あいつらか」
「あと僕獣人自治領と火の民自治領に食材探しの旅に出たいんだよね」
「ふふふ。面白い事言うな。つまり種族全てと連携する訳か」
「そう。僕が今目指したいのは、種族の垣根を越えた平和の構築。『戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり』の僕なりの答え」
「どこの国でも大なり小なり種族間の足並みが揃わんからな。連携すると知ればよそも戦いたくあるまい」
「って感じだけどウルリッヒ様、よろしいでしょうか?」
「ああ。十分だ。リョウエストを6歳と考えてると損をする事がわかった」
「あははは。そうだな」
「リョウは6歳だよー」
「ルマーニ、リョウは精神年齢はもっと大人だ」
「んー?」
「まあ、お前は今はわからなくて良いぞ」
「うんー」
「これからも王家をよろしく頼むわね」
「はい。できる事をやってく」
それからさらにデザートの追加がでて僕と王様とご家族と色んな話をした。
やっと解放されて部屋を出て扉を静かに閉めると、そこにはサイスさんが立っていた。
「リョウエスト様。今後ともよろしくお願いします」
「うん、わかった」
「こちらを。王様からです」
「なにこれ?」
「はい。過去の転生者が残した書物です。渡すよう言付かりました」
「わかった。もらうね」
「はい。それでは案内致します」
サイスさんの案内で王宮を歩く、王宮から王城に出ると従者の控室に僕はついた。そこには3人が待っていた。
「ストーク、ミザーリ、ヂョウギただいま」
「おかえりなさいませ」
「主よ、やっと終わったんですね。お疲れ様でした」
「王族の相手お疲れ様でした。さあ、帰りましょう」
「ああ。馬車を回してもらおう」
「私が手配を。ドワーヴンラゲージもいると思いますので呼んで参ります。リョウ様達は正門でお待ちください」
「ありがと、ストーク」
僕らはサイスさんに別れを告げて正門に向かう。ヂョウギが聞いてくる。
「統領、すぐに王都出られます?」
「いや。宿に戻って寝るよ」
「明日出発ですね」
「そう。帰りはゆっくり帰るよ」
「仕事が待ってるので早く帰りましょう」
「結局そうなるよね」
「なにがですか?」
「なんでもない」
「平和な午後だが、例え話をしたいと思う。口の中は甘いが苦い話だ。例えば我が国の隣の国が軍備強化をしているとする。その時はどうしたら良いかね?」
「父上、それは本当の話ですか?」
「いや。あくまで例え話だ。ウルリッヒはどう思う?」
「こちらも兵を揃えて見せるべきかと。抑止力は必要だと思います」
「なるほど、リョウエストは?」
「うーん。僕のいた世界に孫子っていう人がいたんだけどその人が言った言葉に『戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり』っていうのがある。最も優れた勝利って、戦わないで敵を屈服させることって意味なの」
「リョウエスト、どうやって屈服させるのだ?」
「孫子はね、『兵は詭道なり』と言ってるんだ。詭道っては騙し合いの事ね。正面からぶつかるのはやめて敵の意図を見抜くの。それでいてこちらの意図を悟らせちゃダメだよ。向こうが戦の準備をしてるから戦の準備をしたら、戦を受ける話になるでしょ?情報戦とか外交とか経済の締め付けなんか良いね。あと民意の誘導したりしてさ…戦いの形はこんなものもあるでしょ?」
「戦わないで勝つ。それって一番民を守れる事よね」
「王妃様、そうなの。戦争なんてお金かかるのは最後の手段か、勝てる時にしかやっちゃダメなの。『勝兵は先ず勝ちて、而る後に戦を求む』ってね」
「その孫子ってのはいつ習ったんだ?」
「多分高校で習ったか、大人になってから本を読んだか、だと思う」
「リョウエストの知識は幅広いな」
「これも教育の賜物だね」
「ますますお前のアドバイスを聞きたくなってきた。隣の国は何故軍備を整えたのかわかるか?」
「恐れ、じゃないかな。コリント王国は国力が上がって益々隆盛を迎えてる。元々軍は精強だし、今のコリント王国は戦いに使える金も多い。こちらが戦う気はないが、侮っちゃダメだよという姿勢を見せちゃえば、向こうは自然と手を引くかもしれないね。って王様、これは例え話?」
「うむ。例え話だ。剣を鞘に納めながら勝つ方法を探そうとしよう」
と王様は言い、ニヤリとする。
「おお、こわっ」
「リョウエストにタルトのおかわりを」
「かしこまりました」
「いえ、お構いなく」
「あははは。まあ良いだろう?」
「それでお前はこれからどうするのだ?」
「はい、ウルリッヒ様、真面目な話だよね」
「ははは。そうだ」
「はい、僕は料理番として笑い、商会長として交渉し、子供として侮られ、名誉貴族として振る舞う感じ」
「確かにそうだが詳しく」
「料理番としては新たな料理で王国に引き続き風を巻き起こしていく。新たな食材探しの旅も始めたいが小さいのでどうしようか考えてる。商会長としては今回のような『発明』を通じて王国を便利にしていこうと思ってる。それとまだ素案だが…」
「なんだ?」
「今回の地精の件で風精に動きがあった。何人か移住してくるみたい。小人は嗅ぎ回っているよ。小人に動きがあれば動く種族がいるよね?」
「ああ、あいつらか」
「あと僕獣人自治領と火の民自治領に食材探しの旅に出たいんだよね」
「ふふふ。面白い事言うな。つまり種族全てと連携する訳か」
「そう。僕が今目指したいのは、種族の垣根を越えた平和の構築。『戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり』の僕なりの答え」
「どこの国でも大なり小なり種族間の足並みが揃わんからな。連携すると知ればよそも戦いたくあるまい」
「って感じだけどウルリッヒ様、よろしいでしょうか?」
「ああ。十分だ。リョウエストを6歳と考えてると損をする事がわかった」
「あははは。そうだな」
「リョウは6歳だよー」
「ルマーニ、リョウは精神年齢はもっと大人だ」
「んー?」
「まあ、お前は今はわからなくて良いぞ」
「うんー」
「これからも王家をよろしく頼むわね」
「はい。できる事をやってく」
それからさらにデザートの追加がでて僕と王様とご家族と色んな話をした。
やっと解放されて部屋を出て扉を静かに閉めると、そこにはサイスさんが立っていた。
「リョウエスト様。今後ともよろしくお願いします」
「うん、わかった」
「こちらを。王様からです」
「なにこれ?」
「はい。過去の転生者が残した書物です。渡すよう言付かりました」
「わかった。もらうね」
「はい。それでは案内致します」
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「ああ。馬車を回してもらおう」
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「ありがと、ストーク」
僕らはサイスさんに別れを告げて正門に向かう。ヂョウギが聞いてくる。
「統領、すぐに王都出られます?」
「いや。宿に戻って寝るよ」
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