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ルステイン狂想曲。
あらたな協力者。
ドワーヴンベースの改造はヂョウギ達地精によって驚くべき速度で進められていた。獣人達は住処に対してなにも申し出なかったが、ひとつだけ設備を作ってくれとヂョウギに頼み込んだ。ヂョウギは難色を示したがルステインの地精代表カダスやカダスの相棒である獣人ペランス、ペランスの奥さんであり王国特別料理人のフィグさんに説得され折れた。それから改めて獣人のライフスタイルを聞き、設計を変え、改造し始めた。ヂョウギは僕に言う。
「統領、獣人の住まいには木材じゃ足りない。石と鉄でできた暖房付の住居!それに獣と共に住める厩舎一体型!ついでに肉を燻製にできる干し場も作ります!」
「そうか。燻製も獣人の得意技なのか。これは良いね」
「統領、それだけじゃありません。連れてきた獣人達には本来の能力が備わってる。きっと面白い事になります。今森に行ってるんでしばらくお待ちを。楽しみにしていてください」
「わかった」
そうして僕たち人間や獣人達が驚く設計力と構築速度で地精達は仕事をしていった。彼らにとっては『普通の』事なんだろう。
数日後、学校帰りに呼び出された僕はストークとミザーリとドワーヴンベースに向かった。珍しく地精達は仕事の手を止めて輪を作り何かを見ている。僕の姿を認めると僕を輪の中に入れ、その様子を見せてもらった。
虎族の獣人のリーダー、ジレイガが言葉もなく手を上げると、獣人たちはヤク牛と大狼の群れを立ち上がらせ操った。狼の少年は肩に鷹を止まらせて、狐の少女2人はゲルゼボンを手綱なして動かしていた。驚くことに獣人たちは動物たちと目で語り合い、まるで家畜のように命令を与えていた。だが、そこには命令ではなく、信頼と理解があった。ナビが僕に何かを伝えようと鳴く。
「にゃーにゃにゃにゃ」
「僕はまだまだナビの事わかってないかもだよ」
「にゃにゃ」
「わかったの。僕も信頼してるよ」
ジレイガが僕の所へやってくる。
「我らは鋭い嗅覚と聴力、そして獣と語らう力を持つ異種の民。元はある者は狼ある者は鹿、ある者は熊や鷲といった野の王を従えていた。森の王者を従えし者よ、このような力はここで活かせるのだろうか?」
「大狼や鷹はどうしたの?」
「森に入り語らって連れてきた。役に立つと思って。まずかったか?」
「ストーク」
「城に伝えてあります。閣下が暇になったら来るようにと言っておりました」
「わかった。ジレイガ、大丈夫。考えがある。ちなみにそれで道なき道を走れるのかなあ?」
「ああ。獣が道と認識すれば獣は道を覚え人と共に動く」
「それは良いね」
「だがそれを活かす道筋がなければ、ただの放浪に過ぎん。我らに、行く先を示してくれるのは…あんたのような者だ」
「ありがと。ちょっとお父さんとロイック兄さんと話をしてみるよ」
「主よ、噂をすれば来たぞ」
「本当だ」
お父さんが馬車に乗ってやってきた。騒ぎを聞きつけてやってきたに違いない。
「リョウ、大狼を獣人達が連れて入ったと大騒ぎになったが大丈夫か?」
「ちゃんとしてるから大丈夫だよ。見て。ジレイガ、お願い」
「わかった。大狼を操ってくれ」
獣人達がもう一度大狼の群れを操る。お父さんは興奮して口を開く。
「これはすごいな」
「なんかね、馬車じゃなくても、彼らの協力で物資を運べるんじゃないかなって思うんだ。それも街道を使わずに行けると思う」
「なるほどな」
「既存の商業ルートは人間の都合でできているよね。街道、宿場、関所、賄賂と許可証。でも、もし山道や森の中を経由できるなら税金も、関所もすっ飛ばせると思わない?」
「それができるのが獣人というわけだな?」
「そう。地図を見てみたけど結構直線だと王都って近いよね。僕はそれをワイバーン便に乗って気づいたんだ」
「それに獣と組めば、通常の馬よりも持久力のある輸送ができる。これは…新時代の物流かもしれないぞ、リョウ」
「そうだね」
「ただし問題は、森を通るルートだ。あの深い緑の中では、いかに獣といえど、迷うこともある。誰か導き手が必要だな」
「私達がなんとかしましょう」
そこに立っていたのは風精のトッドアコック氏族のアコンキットとトッドアコック氏族の者達だった。1人彼らの氏族の装束と違う服装の女性エルフがいる。そのエルフが僕に語りかけてきた。
「風精伯の部下であり参謀でもあるラシェルアルテです。この度はリョウエスト様にお会いしに来ました。先程の話が楽しくてつい聞き耳を立ててしまい、申し訳ありません。風精伯が風があなた方の道に私を誘った、と言っております。あなたが噂通りの方ならば風精は協力したく思います。森は我ら風精の領域です。道なき道を繋ぎ、風に抗わぬ輸送路を我が種族が導きましょう」
「統領、獣人の住まいには木材じゃ足りない。石と鉄でできた暖房付の住居!それに獣と共に住める厩舎一体型!ついでに肉を燻製にできる干し場も作ります!」
「そうか。燻製も獣人の得意技なのか。これは良いね」
「統領、それだけじゃありません。連れてきた獣人達には本来の能力が備わってる。きっと面白い事になります。今森に行ってるんでしばらくお待ちを。楽しみにしていてください」
「わかった」
そうして僕たち人間や獣人達が驚く設計力と構築速度で地精達は仕事をしていった。彼らにとっては『普通の』事なんだろう。
数日後、学校帰りに呼び出された僕はストークとミザーリとドワーヴンベースに向かった。珍しく地精達は仕事の手を止めて輪を作り何かを見ている。僕の姿を認めると僕を輪の中に入れ、その様子を見せてもらった。
虎族の獣人のリーダー、ジレイガが言葉もなく手を上げると、獣人たちはヤク牛と大狼の群れを立ち上がらせ操った。狼の少年は肩に鷹を止まらせて、狐の少女2人はゲルゼボンを手綱なして動かしていた。驚くことに獣人たちは動物たちと目で語り合い、まるで家畜のように命令を与えていた。だが、そこには命令ではなく、信頼と理解があった。ナビが僕に何かを伝えようと鳴く。
「にゃーにゃにゃにゃ」
「僕はまだまだナビの事わかってないかもだよ」
「にゃにゃ」
「わかったの。僕も信頼してるよ」
ジレイガが僕の所へやってくる。
「我らは鋭い嗅覚と聴力、そして獣と語らう力を持つ異種の民。元はある者は狼ある者は鹿、ある者は熊や鷲といった野の王を従えていた。森の王者を従えし者よ、このような力はここで活かせるのだろうか?」
「大狼や鷹はどうしたの?」
「森に入り語らって連れてきた。役に立つと思って。まずかったか?」
「ストーク」
「城に伝えてあります。閣下が暇になったら来るようにと言っておりました」
「わかった。ジレイガ、大丈夫。考えがある。ちなみにそれで道なき道を走れるのかなあ?」
「ああ。獣が道と認識すれば獣は道を覚え人と共に動く」
「それは良いね」
「だがそれを活かす道筋がなければ、ただの放浪に過ぎん。我らに、行く先を示してくれるのは…あんたのような者だ」
「ありがと。ちょっとお父さんとロイック兄さんと話をしてみるよ」
「主よ、噂をすれば来たぞ」
「本当だ」
お父さんが馬車に乗ってやってきた。騒ぎを聞きつけてやってきたに違いない。
「リョウ、大狼を獣人達が連れて入ったと大騒ぎになったが大丈夫か?」
「ちゃんとしてるから大丈夫だよ。見て。ジレイガ、お願い」
「わかった。大狼を操ってくれ」
獣人達がもう一度大狼の群れを操る。お父さんは興奮して口を開く。
「これはすごいな」
「なんかね、馬車じゃなくても、彼らの協力で物資を運べるんじゃないかなって思うんだ。それも街道を使わずに行けると思う」
「なるほどな」
「既存の商業ルートは人間の都合でできているよね。街道、宿場、関所、賄賂と許可証。でも、もし山道や森の中を経由できるなら税金も、関所もすっ飛ばせると思わない?」
「それができるのが獣人というわけだな?」
「そう。地図を見てみたけど結構直線だと王都って近いよね。僕はそれをワイバーン便に乗って気づいたんだ」
「それに獣と組めば、通常の馬よりも持久力のある輸送ができる。これは…新時代の物流かもしれないぞ、リョウ」
「そうだね」
「ただし問題は、森を通るルートだ。あの深い緑の中では、いかに獣といえど、迷うこともある。誰か導き手が必要だな」
「私達がなんとかしましょう」
そこに立っていたのは風精のトッドアコック氏族のアコンキットとトッドアコック氏族の者達だった。1人彼らの氏族の装束と違う服装の女性エルフがいる。そのエルフが僕に語りかけてきた。
「風精伯の部下であり参謀でもあるラシェルアルテです。この度はリョウエスト様にお会いしに来ました。先程の話が楽しくてつい聞き耳を立ててしまい、申し訳ありません。風精伯が風があなた方の道に私を誘った、と言っております。あなたが噂通りの方ならば風精は協力したく思います。森は我ら風精の領域です。道なき道を繋ぎ、風に抗わぬ輸送路を我が種族が導きましょう」
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