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8歳の旅回り。
僕達の凱旋。
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ドワーフ領の深い山道を抜けると、視界が一気に開けた。草原の縁に並ぶのは…そう、10名のドワーフ兵士たち。鋼鉄の鎧を着け、巨大な地装槌を携えた精鋭、地装隊である。
行列の先頭で馬車を先導するリョウエスト一行に気づくと、地装隊の隊長が重厚な声で宣言した。
「リョウエスト殿よ。我ら地装隊は、この道の安全を誓い同行す!」
リョウエストは微笑んだ。
「ありがとう。僕らの道はここから始まる」
馬車の両側に並んだのは半透明なエルフ製の軽装鎧を纏うエルフ兵、風撃隊。風の魔力で軽やかに舞い、仰ぐように槍を構える。
「風撃隊、参上!」
エルフ兵が静かに告げる。
「共に守り、この行列に風の祝福を」
ナビがそわそわと翼をはばたかせた。
「にゃー!」
陽炎隊のエルグナが笑いながら言った。
「これで地と風、二種族がつきましたね」
道は一本の英雄伝に変わり始めた。馬車、ストーク、エメイラ、ミザーリ、青の技、陽炎隊…その背後に続く守護の二隊。静かな草原に、進撃の鼓動が響き渡る。
何日目かの朝、車輪の回転とともに、今度は行列の後方に新たな配属兵たちが現れた。水竜人の水波隊…淡い青の装束、流水を思わせる槍を携えた10名の兵士。そして、小人族の小刃隊…小柄ながら高精度の鋭刃を腰に帯びた10名。
「水波隊、水の流れの如く行列を護る!」
「我ら小刃隊、鋭刃で道を清めん!」
小人の声には微かな陽気があり、水竜人の瞳には澄んだ決意が光った。馬車を中心に、異種族の守護隊が次々につながっていく。
一糸乱れぬ隊列、人々が息を飲む。草原も小丘も、この軍団の影に拍手を送る。
しばらく進むと、森を抜けた開けた野原に遅れてやってきたのは、獣人の獣爪隊…彼らは獣のような俊敏さと鋭い爪を武器にした剣闘兵10名だった。毛皮を纏い、その目に鋭い光が宿る。
隊列の向かいに構え、リョウエストに一礼した隊長が名乗りを上げる。
「我ら獣爪隊。鋭き爪と鋼鉄の意志で、この道を最後まで護ると誓う!」
青の技のアインスが、にこりと笑って言った。
「まさかこんなに揃うとは……これ全部で六種族、合計ちょうど60名でやすねえ」
「いや、まだ足りません」
とエルグナが肩を叩いた。
「火の民も。リョウエスト様、先に行きます」
そして数日後、火の民の領地を通りかかると、遠目に火焔の旗が見えた。そこに配されたのは火の民の陽炎隊…装飾された赤橙の鎧をまとい、小型炎の装具を背負った10名の戦士だ。彼らは火のように輝く視線で行列を迎えた。
「火の民陽炎隊、我らもこの凱旋を護らん!」
とエルグナが誇らしげに声をかける。
ミザーリが背筋を伸ばし言った。
「主よ、これはもう行進じゃない。行進劇場です!」
ストークはメモを取りながら呟いた。
「総勢66名…これが異種族連合パレード、名に恥じぬ大編成でございます」
馬車を先頭に、左右に整然と配列された六隊。青の技6名、ナビ、エメイラ、ストークも。異種族混成の軍団が静かに、しかし堂々と進んでいく。
沿道の村や都市では、木製の旗が振られ、子どもたちが興奮して叫んだ。
「リョウエスト様だ!」
王都に続く道に入ると沿道に人々が並んで応援するようになった。危険な貧民街の横を通り過ぎる時にも貧民街の人々はリョウエストの隊列には一切手を出さなかった。それどころか貧民街の人々は我先にと交通整理をし、恭しく出迎えた。リョウエストが彼らに渡した熱源装置の事を彼らは忘れてなかったのである。
王都の門に到達すると門兵たちは貴族門に案内する。軍団はそこを規律良く一糸乱れぬ隊列で通過する。
街に入ると沿道に人、人、人の大行列。紙吹雪が撒かれ人々はリョウエストの事を讃える。
「見ろよ、エメイラ。王都全体が歓迎している」
ミザーリが胸を張る。
「これ、ただの帰還じゃない。祝典だわ」
エメイラが微笑む。
やがて行列は貴族門にさしかかる。
門前には、王国の礼装を纏った兵士たちが一列に並び、深々と頭を下げた。馬車の車輪が敷石を鳴らすたびに、観衆の歓声が波となって広がる。
貴族街へと入ると、貴族たちがベランダから顔を出し、扇子を掲げて拍手を送る。
「小心者のあっしでも、これだけの注目を浴びると心臓が騒ぎやすなぁ」
アインスがはしゃぎ気味に囁く。ストークが苦笑する。
王城前の広場には、王族と大臣たちが待ち受けていた。王は玉座の前に立ち、手を軽く挙げる。
「リョウエスト・バァン・スサン。この度の王命による旅の成果、すべては王国の未来に資する。ここに正式な凱旋を迎え、皆からの誇りと感謝をもって称える!」
拍手が鳴り響く中、僕はしっかりと馬車から降り、仲間とともに、王の前に歩み寄った。
エルフ伯、ドワーフ伯、そして各種族の代表たちが列をなす。僕は深く礼をし、目を込めて王に言った。
「ただいま戻りました。王国の名のもと、私たちは多くの成果を果たしました。この凱旋は終着点ではなく、新たなる始まりとなります」
そこに、各種族の兵士たちも頭を下げる。エルフ伯が微笑み、小人伯が誇らしげに頷いた。水竜人伯と獣人伯は肩を組み、火の民伯は目を細めた。グラド伯は目に涙を浮かべ、親方たちは誇りの息を整える。
王はゆっくり口を開いた。
「異種族の連携と技術の架け橋、それは我が国の希望でもある。リョウエスト・バァン・スサン、及び各種族の勇士たち。心からの感謝と敬意を、ここに記す」
その言葉とともに、広場中に旗が掲げられ、小刃と獣爪と水波と風撃と地装と陽炎…六色の旗が翻る。王都の空気が一変し、人々の胸に生まれた期待と誇りが、歴史の一ページに刻まれた。
行列は王城内部へ進み、広場全体が拍手と歓声に包まれながら、異種族の凱旋行進劇は幕を閉じた。しかし、その余韻はこれからの王国の未来を導く光となる…。
それこそが、新たな時代の始まりだった。
行列の先頭で馬車を先導するリョウエスト一行に気づくと、地装隊の隊長が重厚な声で宣言した。
「リョウエスト殿よ。我ら地装隊は、この道の安全を誓い同行す!」
リョウエストは微笑んだ。
「ありがとう。僕らの道はここから始まる」
馬車の両側に並んだのは半透明なエルフ製の軽装鎧を纏うエルフ兵、風撃隊。風の魔力で軽やかに舞い、仰ぐように槍を構える。
「風撃隊、参上!」
エルフ兵が静かに告げる。
「共に守り、この行列に風の祝福を」
ナビがそわそわと翼をはばたかせた。
「にゃー!」
陽炎隊のエルグナが笑いながら言った。
「これで地と風、二種族がつきましたね」
道は一本の英雄伝に変わり始めた。馬車、ストーク、エメイラ、ミザーリ、青の技、陽炎隊…その背後に続く守護の二隊。静かな草原に、進撃の鼓動が響き渡る。
何日目かの朝、車輪の回転とともに、今度は行列の後方に新たな配属兵たちが現れた。水竜人の水波隊…淡い青の装束、流水を思わせる槍を携えた10名の兵士。そして、小人族の小刃隊…小柄ながら高精度の鋭刃を腰に帯びた10名。
「水波隊、水の流れの如く行列を護る!」
「我ら小刃隊、鋭刃で道を清めん!」
小人の声には微かな陽気があり、水竜人の瞳には澄んだ決意が光った。馬車を中心に、異種族の守護隊が次々につながっていく。
一糸乱れぬ隊列、人々が息を飲む。草原も小丘も、この軍団の影に拍手を送る。
しばらく進むと、森を抜けた開けた野原に遅れてやってきたのは、獣人の獣爪隊…彼らは獣のような俊敏さと鋭い爪を武器にした剣闘兵10名だった。毛皮を纏い、その目に鋭い光が宿る。
隊列の向かいに構え、リョウエストに一礼した隊長が名乗りを上げる。
「我ら獣爪隊。鋭き爪と鋼鉄の意志で、この道を最後まで護ると誓う!」
青の技のアインスが、にこりと笑って言った。
「まさかこんなに揃うとは……これ全部で六種族、合計ちょうど60名でやすねえ」
「いや、まだ足りません」
とエルグナが肩を叩いた。
「火の民も。リョウエスト様、先に行きます」
そして数日後、火の民の領地を通りかかると、遠目に火焔の旗が見えた。そこに配されたのは火の民の陽炎隊…装飾された赤橙の鎧をまとい、小型炎の装具を背負った10名の戦士だ。彼らは火のように輝く視線で行列を迎えた。
「火の民陽炎隊、我らもこの凱旋を護らん!」
とエルグナが誇らしげに声をかける。
ミザーリが背筋を伸ばし言った。
「主よ、これはもう行進じゃない。行進劇場です!」
ストークはメモを取りながら呟いた。
「総勢66名…これが異種族連合パレード、名に恥じぬ大編成でございます」
馬車を先頭に、左右に整然と配列された六隊。青の技6名、ナビ、エメイラ、ストークも。異種族混成の軍団が静かに、しかし堂々と進んでいく。
沿道の村や都市では、木製の旗が振られ、子どもたちが興奮して叫んだ。
「リョウエスト様だ!」
王都に続く道に入ると沿道に人々が並んで応援するようになった。危険な貧民街の横を通り過ぎる時にも貧民街の人々はリョウエストの隊列には一切手を出さなかった。それどころか貧民街の人々は我先にと交通整理をし、恭しく出迎えた。リョウエストが彼らに渡した熱源装置の事を彼らは忘れてなかったのである。
王都の門に到達すると門兵たちは貴族門に案内する。軍団はそこを規律良く一糸乱れぬ隊列で通過する。
街に入ると沿道に人、人、人の大行列。紙吹雪が撒かれ人々はリョウエストの事を讃える。
「見ろよ、エメイラ。王都全体が歓迎している」
ミザーリが胸を張る。
「これ、ただの帰還じゃない。祝典だわ」
エメイラが微笑む。
やがて行列は貴族門にさしかかる。
門前には、王国の礼装を纏った兵士たちが一列に並び、深々と頭を下げた。馬車の車輪が敷石を鳴らすたびに、観衆の歓声が波となって広がる。
貴族街へと入ると、貴族たちがベランダから顔を出し、扇子を掲げて拍手を送る。
「小心者のあっしでも、これだけの注目を浴びると心臓が騒ぎやすなぁ」
アインスがはしゃぎ気味に囁く。ストークが苦笑する。
王城前の広場には、王族と大臣たちが待ち受けていた。王は玉座の前に立ち、手を軽く挙げる。
「リョウエスト・バァン・スサン。この度の王命による旅の成果、すべては王国の未来に資する。ここに正式な凱旋を迎え、皆からの誇りと感謝をもって称える!」
拍手が鳴り響く中、僕はしっかりと馬車から降り、仲間とともに、王の前に歩み寄った。
エルフ伯、ドワーフ伯、そして各種族の代表たちが列をなす。僕は深く礼をし、目を込めて王に言った。
「ただいま戻りました。王国の名のもと、私たちは多くの成果を果たしました。この凱旋は終着点ではなく、新たなる始まりとなります」
そこに、各種族の兵士たちも頭を下げる。エルフ伯が微笑み、小人伯が誇らしげに頷いた。水竜人伯と獣人伯は肩を組み、火の民伯は目を細めた。グラド伯は目に涙を浮かべ、親方たちは誇りの息を整える。
王はゆっくり口を開いた。
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その言葉とともに、広場中に旗が掲げられ、小刃と獣爪と水波と風撃と地装と陽炎…六色の旗が翻る。王都の空気が一変し、人々の胸に生まれた期待と誇りが、歴史の一ページに刻まれた。
行列は王城内部へ進み、広場全体が拍手と歓声に包まれながら、異種族の凱旋行進劇は幕を閉じた。しかし、その余韻はこれからの王国の未来を導く光となる…。
それこそが、新たな時代の始まりだった。
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