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9歳の記す者。
エメイラと王様。
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「それでは……次の品をご紹介いたします」
僕は台の下から木製の瓶ケースを持ち上げ、会場に見せた。
「こちら――スサン商会製、南部産のサトウキビを使った『ラム酒』です」
「ラム酒……?」王妃様が小さく首を傾げられる。
「サトウキビから蒸留して作る、甘く力強い香りを持ったお酒です。寒い夜にも体を芯から温めてくれますし、お菓子や料理にも使えます」
「これは…蒸留酒の一種か?」
と宰相。
「はい。アルコール度数はやや高めですが、滑らかで飲みやすい仕上がりになっています。よろしければ、皆様にも」
数人の官僚が「ぜひ」と手を挙げる。僕はエメイラの助けを借りて、試飲用の小さなグラスを配っていった。
「香りが…なんと華やか…!」
「甘いのに、芯がある。これは危険だな」
「これ、女子向けのお酒にもなるのでは?」
王妃様は香りを嗅いで目を細めると、小さく一口含んだ。
「あら…これは、とても…上品。口に広がるこの熱さ、好きだわ」
と王妃様は喜んだ。
「これはただの酒ではありません。香りの芸術です」
お酒にうるさい外務大臣が言う。
「…リョウエスト、そのうち宮中御用達になるな、これは」
と王様が言う。
「それだけではないです。こちらは甜菜糖が広まることで職を失うかもしれないサトウキビ農家の救済となるのです」
「確かに甜菜農家はここ一年でかなりの数増えたからな」
農務大臣が顎をさすりつつ言う。
「甜菜糖を作りつつ、サトウキビ農家も増やす、そう言うことかな?」
「その通りです。せっかく南部にはサトウキビの生産基地があるのに勿体無いと思うのです」
僕は答える。財務大臣は頷く。
「そうだな。甜菜糖だけで育てるのはリスクを背負う事となるし、サトウキビ農家を育てるのも良い選択肢だと思う」
「うむ。その通りやってみよ」
王様はラムを呑みながら言った。
「はい。これも閣議の議題に入れましょう」
と宰相が言った。僕はそれを受けて話す。
「製造所は既に各地のドワーフ達の手で建設が始まっております。今後、地方特産のラム酒も増えていくでしょう」
「ふっふっふ。さすがドワーフよ」
王様は笑う。そのとき…。
「ねえリョウ、酒ってどう作るの?」
と、第二王子ルマーニ殿下がこっそり聞いてきた。
「ルマーニ殿下…それはまだ、ちょっと早いかもしれませんね」
「えーっ」
会場が笑いに包まれる。
そして、いよいよ外へ。
「次の発明は中庭にてご覧いただきます。恐れ入りますが、皆様お立ち願えますか」
重々しい椅子が引かれ、会議室の扉が開かれる。
外の中庭には、薄く霜が張ったような空気をまとった装置が待っていた。
「ご覧ください。こちらは火食いトカゲの革を使用した、既存の『熱源装置』の逆転の発想から生まれた『冷却装置』です」
「火食いトカゲの革は加熱用だろう? 冷却なんて…」
「確かに、従来はそうでした。しかし逆に熱を逃がす性質…つまり『熱を吸収して外に逃がす』仕組みを組み合わせれば…冷やすことも可能になるのです。既存の魔法道具は冷やす事はできていても凍らすには多くのエネルギーを消費して現実的でなかったのですが、これは消費が抑えられています」
「…理屈ではわからん」
と大臣の一人。
僕は装置に繋がった鉄箱の蓋を開け、中の氷片を手に取って見せた。
「こちら、氷です。人工的に作りました」
「こ、こおり!? 本物か!?」
「触っても?」
とルマーニ殿下がまた身を乗り出す。
「どうぞ。手袋をお使いください」
ルマーニ殿下が嬉しそうに氷を受け取ると、きゃっと声を上げた。
「冷たい! すごい、ほんとに氷だ!」
会場から一斉にどよめきが上がる。
「これは…もし本当に使いこなせるなら、食品保管に革命だ」
「そうだ。夏でも魚や肉を新鮮なまま運べるではないか!」
と大臣達は驚く。僕はそれを受けて答える。
「熱源装置と同じ様に約10日、1個の魔法瘤で稼働します。それも現実になるでしょうね」
「医療でも活躍するでしょうね。発熱や腫れを冷やす手段が増えます」
と王妃様。
「そして…最後にご覧いただきますのが、こちら」
中庭に待機していた一台の特製馬車。見た目は通常の馬車とさほど変わらないが、内部にはさきほどの冷却装置が搭載されていた。
「…冷凍馬車です」
「馬車が…冷たいのか…?」
「内部をご覧いただければ分かります」
扉が開かれると、冷たい蒸気がふわりと漏れ出した。中には冷えた果物、菓子、肉類が入っている。王妃様が驚いた顔でつぶやいた。
「まあ…林檎が、凍ってる…」
「これが走るのか?」
と王様が真剣な顔で馬車を見回す。
「はい、馬車に揺れを吸収する加工もしてあります。遠隔地への輸送に最適です」
官僚の一人が手を叩いた。
「この技術、輸送だけではないぞ。貴族の館に一台ずつ配備すれば、食材の流通がまったく変わる!」
「雪の降らぬ地方でも氷が手に入るのは、画期的です」
と宰相。
王様はしばし沈黙した後、深くうなずいた。
「……リョウエスト。お前の発明は、また王国の未来を変えようとしているな」
「恐れ入ります、陛下。微力ながら、王国の力となれるなら……」
ふと、その視線が僕の後ろ…エメイラに向けられる。
「…本当に。お前の師は、只者ではなかった。私は自分の傲慢さを指摘してもらい、しばし修行をつけてもらった事でまともな王になれたと思っているのだ」
「そうなのですね。確かにエメイラは僕が真っ直ぐ生きることを支援してくれてます」
エメイラは微笑み、王に軽く会釈した。
王はその姿に、苦笑するように小さく頭を下げた…まるで少年のように。
宰相が小さく咳払いをして、少し真面目な口調で言った。
「王都の流通の再構築、保存庫の整備、新たな氷の流通…担当官庁は忙しくなりますな。だが…やりがいのある仕事です」
「宰相閣下、必要な仕様書はすぐに整えます」
「期待しておりますよ、『未来を記す者』」
「はい。以上第三回新製品発表会を終わります。ありがとうございました」
僕は台の下から木製の瓶ケースを持ち上げ、会場に見せた。
「こちら――スサン商会製、南部産のサトウキビを使った『ラム酒』です」
「ラム酒……?」王妃様が小さく首を傾げられる。
「サトウキビから蒸留して作る、甘く力強い香りを持ったお酒です。寒い夜にも体を芯から温めてくれますし、お菓子や料理にも使えます」
「これは…蒸留酒の一種か?」
と宰相。
「はい。アルコール度数はやや高めですが、滑らかで飲みやすい仕上がりになっています。よろしければ、皆様にも」
数人の官僚が「ぜひ」と手を挙げる。僕はエメイラの助けを借りて、試飲用の小さなグラスを配っていった。
「香りが…なんと華やか…!」
「甘いのに、芯がある。これは危険だな」
「これ、女子向けのお酒にもなるのでは?」
王妃様は香りを嗅いで目を細めると、小さく一口含んだ。
「あら…これは、とても…上品。口に広がるこの熱さ、好きだわ」
と王妃様は喜んだ。
「これはただの酒ではありません。香りの芸術です」
お酒にうるさい外務大臣が言う。
「…リョウエスト、そのうち宮中御用達になるな、これは」
と王様が言う。
「それだけではないです。こちらは甜菜糖が広まることで職を失うかもしれないサトウキビ農家の救済となるのです」
「確かに甜菜農家はここ一年でかなりの数増えたからな」
農務大臣が顎をさすりつつ言う。
「甜菜糖を作りつつ、サトウキビ農家も増やす、そう言うことかな?」
「その通りです。せっかく南部にはサトウキビの生産基地があるのに勿体無いと思うのです」
僕は答える。財務大臣は頷く。
「そうだな。甜菜糖だけで育てるのはリスクを背負う事となるし、サトウキビ農家を育てるのも良い選択肢だと思う」
「うむ。その通りやってみよ」
王様はラムを呑みながら言った。
「はい。これも閣議の議題に入れましょう」
と宰相が言った。僕はそれを受けて話す。
「製造所は既に各地のドワーフ達の手で建設が始まっております。今後、地方特産のラム酒も増えていくでしょう」
「ふっふっふ。さすがドワーフよ」
王様は笑う。そのとき…。
「ねえリョウ、酒ってどう作るの?」
と、第二王子ルマーニ殿下がこっそり聞いてきた。
「ルマーニ殿下…それはまだ、ちょっと早いかもしれませんね」
「えーっ」
会場が笑いに包まれる。
そして、いよいよ外へ。
「次の発明は中庭にてご覧いただきます。恐れ入りますが、皆様お立ち願えますか」
重々しい椅子が引かれ、会議室の扉が開かれる。
外の中庭には、薄く霜が張ったような空気をまとった装置が待っていた。
「ご覧ください。こちらは火食いトカゲの革を使用した、既存の『熱源装置』の逆転の発想から生まれた『冷却装置』です」
「火食いトカゲの革は加熱用だろう? 冷却なんて…」
「確かに、従来はそうでした。しかし逆に熱を逃がす性質…つまり『熱を吸収して外に逃がす』仕組みを組み合わせれば…冷やすことも可能になるのです。既存の魔法道具は冷やす事はできていても凍らすには多くのエネルギーを消費して現実的でなかったのですが、これは消費が抑えられています」
「…理屈ではわからん」
と大臣の一人。
僕は装置に繋がった鉄箱の蓋を開け、中の氷片を手に取って見せた。
「こちら、氷です。人工的に作りました」
「こ、こおり!? 本物か!?」
「触っても?」
とルマーニ殿下がまた身を乗り出す。
「どうぞ。手袋をお使いください」
ルマーニ殿下が嬉しそうに氷を受け取ると、きゃっと声を上げた。
「冷たい! すごい、ほんとに氷だ!」
会場から一斉にどよめきが上がる。
「これは…もし本当に使いこなせるなら、食品保管に革命だ」
「そうだ。夏でも魚や肉を新鮮なまま運べるではないか!」
と大臣達は驚く。僕はそれを受けて答える。
「熱源装置と同じ様に約10日、1個の魔法瘤で稼働します。それも現実になるでしょうね」
「医療でも活躍するでしょうね。発熱や腫れを冷やす手段が増えます」
と王妃様。
「そして…最後にご覧いただきますのが、こちら」
中庭に待機していた一台の特製馬車。見た目は通常の馬車とさほど変わらないが、内部にはさきほどの冷却装置が搭載されていた。
「…冷凍馬車です」
「馬車が…冷たいのか…?」
「内部をご覧いただければ分かります」
扉が開かれると、冷たい蒸気がふわりと漏れ出した。中には冷えた果物、菓子、肉類が入っている。王妃様が驚いた顔でつぶやいた。
「まあ…林檎が、凍ってる…」
「これが走るのか?」
と王様が真剣な顔で馬車を見回す。
「はい、馬車に揺れを吸収する加工もしてあります。遠隔地への輸送に最適です」
官僚の一人が手を叩いた。
「この技術、輸送だけではないぞ。貴族の館に一台ずつ配備すれば、食材の流通がまったく変わる!」
「雪の降らぬ地方でも氷が手に入るのは、画期的です」
と宰相。
王様はしばし沈黙した後、深くうなずいた。
「……リョウエスト。お前の発明は、また王国の未来を変えようとしているな」
「恐れ入ります、陛下。微力ながら、王国の力となれるなら……」
ふと、その視線が僕の後ろ…エメイラに向けられる。
「…本当に。お前の師は、只者ではなかった。私は自分の傲慢さを指摘してもらい、しばし修行をつけてもらった事でまともな王になれたと思っているのだ」
「そうなのですね。確かにエメイラは僕が真っ直ぐ生きることを支援してくれてます」
エメイラは微笑み、王に軽く会釈した。
王はその姿に、苦笑するように小さく頭を下げた…まるで少年のように。
宰相が小さく咳払いをして、少し真面目な口調で言った。
「王都の流通の再構築、保存庫の整備、新たな氷の流通…担当官庁は忙しくなりますな。だが…やりがいのある仕事です」
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