433 / 806
9歳の記す者。
疾風の獣人隊商完成。
「もう一日、いや、半日。あと半日だけでも早くなれば、どれほど助かるか……」
虎族の獣人、ジレイガが腕を組み、ドワーフと小人の前で唸るように呟いた。
ここはルステインの南端、獣人隊商の荷車整備拠点。今日も隊商たちが次なる出発に備え、ヤク牛の世話や馬車の整備に余念がない。
「速度の限界はヤク牛じゃなくて、この足回りですな。車輪があっという間に擦り減ってしまう」
ドワーフの工房長ヂョウギが低い声で言った。
「構造的に無理が出てきてるです。特に車軸まわりの負担が…もう一段階軽くて強い材で作らなきゃ」
小人のクルムが図面をくるくると巻きながら呟く。
「……うむ、それなら一案ある」
後方で静かに話を聞いていたエルフのアコンキットが、ふと顔を上げた。
「一年ほど前、飛行機開発のために使った特殊素材がある。軽量で強度もあり、魔力への反応も良い。残っていれば、それを車体に応用できるはずだ」
「そりゃ朗報だ。あの飛行機開発、結局失敗だったが…素材はまだ倉庫に眠っとるぞ」
ボリビエが真顔で頷く。
その場の空気が一気に活気づく。
「そして、もう一つ。……ゴノドンという魔獣を覚えているか?」
アコンキットが話を続ける。
「ゴノドン? あの大型の四足獣……矢が弾かれたって噂の?」
ジレイガが目を細めた。
「あれの血液を思い出してな。あれ、常温では粘性が高く、加熱すると柔らかくなり、冷えると弾性が上がる。つまり…サテラージャに生えてるゴムのような特性を持っている。タイヤに応用できる」
「ほおおおお…!!」
ブルッグが声を上げ、周囲もどよめいた。
「すげぇぞそれ! 軽くて強くて、ゴムのような弾力のあるタイヤ…道がどれだけ荒れても進めるんじゃねぇか?」
「それに加えてアシスト機構の再設計をすれば、馬車の速度も安全性も段違いになる」
ヂョウギが図面にすばやく描き加えながら言う。
「よし、やろう。おれは本気で、この隊商を『王都とルステインを結ぶ最速』にしたい」
ジレイガの言葉に、一同が頷く。
こうして、新たな『獣人隊商高速化改良計画』が始動したのだった。
「この車輪、ほんとに跳ね返ったわ…!」
小人のクルムが試作荷車のタイヤに棒を叩きつけ、目をまん丸にして叫んだ。
試験用に貼り付けた赤黒いゴム状の素材。それはゴノドンの血液を特殊処理して生成した『弾性血ゴム』だった。
「冷えた状態で弾性が最大か…これはほんとにタイヤ向きだわ」
ドワーフのボリビエがにやりと笑い、エルフのアコンキットが頷く。
「試作時は懸念もあったが、温度管理さえうまくいけば安定して使える。これを金属骨格のホイールに巻き付け、接地部分だけ交換可能にすれば実用性は高い」
「完璧です!」
クルムが大きく手を上げた。
「素材自体は特殊だけど、火の民が加工方法を工夫してくれてさ、意外と量産もいけそうなんだって」
ブルッグが言うと、遠くから赤い頭巾を被った火の民の作業員たちが手を振ってきた。
「おーい! 柔らかくする温度、5度下げたら耐久10%上がったでー!」
「おう! よくやってくれましたぁ!」
ヂョウギががっはっはと豪快に笑い返す。
一方、その間にエルフたちは『森の魔道標』の再設置と再整備を急いでいた。ショートカットルートをさらにショートカットできるよう道を組み直したのだ。主にアコンキットが担当したが、今までのノウハウを活かして更に進化した道筋は、今までよりもかなり距離が短くなっていた。
数週間後、試作一号が完成した。
「おおおおお……軽っ!」
ジレイガが素手で荷車を押しながら叫ぶ。
「馬車の感覚じゃねえ…これ、乗っててもわかる! タイヤの衝撃吸収が尋常じゃねぇ!」
「推進アシストも調整済みです。上り坂でもぐいぐい引きますぞ」
ヂョウギが胸を張る。
荷車の構造は従来の半分の重さ。フレームは飛行機開発用の軽量硬質合金。外装にはエルフ魔法技師による対震魔法道具が積まれ、足回りには『弾性血ゴム』を巻いたハイブリッドホイール。さらには、ヤク牛と意思疎通しやすくするための魔法装置も強化された。
そして、森を突き抜ける新しい魔法のショートカットルート。
それらすべてを活かし、ついに──
「出発するぞッッ!」
ジレイガが獣人隊商の号令をかけた。
ヤク牛が唸るように雄叫びをあげ、真紅の車体を引きながら森の道を駆け抜けていく。
魔道標が次々と青白く光り、ヤク牛たちはまるでレールを滑るように進む。
「すげぇ……ほんとに風を切ってるぞ…!」
「ルステイン~王都、2泊3日…達成可能、いや、それ以上いけるかもしれない」
その走りを見届けながら、アコンキットは呟いた。
「──到着しました」
王都の南門。衛兵が目を丸くして言ったのは、予定より一日も早く現れた隊商の姿を見たときだった。
旗印は見覚えのあるルステインの紋章、そしてその中心に立つのは――
「虎族の…ジレイガ殿か!? いや、こんなに早く…信じられん…!」
「ま、信じられなくてもいい。俺たちは来たんだ、予定より早くな」
ジレイガが歯を見せて笑う。ヤク牛たちは疲れも見せず、むしろ誇らしげに鼻息を荒くしていた。
「ホイール、傷ひとつねぇ……」
馬車の整備士が呟いた。
そこに駆けつけてきたのは、王都の調達部の役人たち。
「ジレイガ殿、何ということでしょう! 王都~ルステイン間、2泊3日での到着とは……っ!」
「へへっ。俺たちの力でやってやった」
ジレイガが帰ってきた夜、ドワーヴンベースの集会場で祝賀会が開かれた。
参加者はドワーフ、小人、エルフ、火の民、獣人の代表たち。大量の酒と肉と音楽と笑い声が満ちる中、ジレイガが声を上げた。
「おい、お前ら! 俺たち、最速になったぞーッ!!」
「おおおおおおおおお!!」
「じゃが、満足すなよ。次はこれにもっと積載量も追加して…」
「待てブルッグ、それは馬が潰れる!」
「次は風の魔法道具との併用を…」
「またそれやるのかよ、やめろアコンキット、ヤク牛が空飛んだら俺ら降りられねぇ!」
笑い声が響く中で、アコンキットが静かに杯を上げた。
「……ルステインから始まったこの隊商が、王国の物流を変えるなら。それは、きっと誰かの夢を届ける道になるだろう」
誰もが頷いた。
……疾風の獣人隊商、ここに完成。
虎族の獣人、ジレイガが腕を組み、ドワーフと小人の前で唸るように呟いた。
ここはルステインの南端、獣人隊商の荷車整備拠点。今日も隊商たちが次なる出発に備え、ヤク牛の世話や馬車の整備に余念がない。
「速度の限界はヤク牛じゃなくて、この足回りですな。車輪があっという間に擦り減ってしまう」
ドワーフの工房長ヂョウギが低い声で言った。
「構造的に無理が出てきてるです。特に車軸まわりの負担が…もう一段階軽くて強い材で作らなきゃ」
小人のクルムが図面をくるくると巻きながら呟く。
「……うむ、それなら一案ある」
後方で静かに話を聞いていたエルフのアコンキットが、ふと顔を上げた。
「一年ほど前、飛行機開発のために使った特殊素材がある。軽量で強度もあり、魔力への反応も良い。残っていれば、それを車体に応用できるはずだ」
「そりゃ朗報だ。あの飛行機開発、結局失敗だったが…素材はまだ倉庫に眠っとるぞ」
ボリビエが真顔で頷く。
その場の空気が一気に活気づく。
「そして、もう一つ。……ゴノドンという魔獣を覚えているか?」
アコンキットが話を続ける。
「ゴノドン? あの大型の四足獣……矢が弾かれたって噂の?」
ジレイガが目を細めた。
「あれの血液を思い出してな。あれ、常温では粘性が高く、加熱すると柔らかくなり、冷えると弾性が上がる。つまり…サテラージャに生えてるゴムのような特性を持っている。タイヤに応用できる」
「ほおおおお…!!」
ブルッグが声を上げ、周囲もどよめいた。
「すげぇぞそれ! 軽くて強くて、ゴムのような弾力のあるタイヤ…道がどれだけ荒れても進めるんじゃねぇか?」
「それに加えてアシスト機構の再設計をすれば、馬車の速度も安全性も段違いになる」
ヂョウギが図面にすばやく描き加えながら言う。
「よし、やろう。おれは本気で、この隊商を『王都とルステインを結ぶ最速』にしたい」
ジレイガの言葉に、一同が頷く。
こうして、新たな『獣人隊商高速化改良計画』が始動したのだった。
「この車輪、ほんとに跳ね返ったわ…!」
小人のクルムが試作荷車のタイヤに棒を叩きつけ、目をまん丸にして叫んだ。
試験用に貼り付けた赤黒いゴム状の素材。それはゴノドンの血液を特殊処理して生成した『弾性血ゴム』だった。
「冷えた状態で弾性が最大か…これはほんとにタイヤ向きだわ」
ドワーフのボリビエがにやりと笑い、エルフのアコンキットが頷く。
「試作時は懸念もあったが、温度管理さえうまくいけば安定して使える。これを金属骨格のホイールに巻き付け、接地部分だけ交換可能にすれば実用性は高い」
「完璧です!」
クルムが大きく手を上げた。
「素材自体は特殊だけど、火の民が加工方法を工夫してくれてさ、意外と量産もいけそうなんだって」
ブルッグが言うと、遠くから赤い頭巾を被った火の民の作業員たちが手を振ってきた。
「おーい! 柔らかくする温度、5度下げたら耐久10%上がったでー!」
「おう! よくやってくれましたぁ!」
ヂョウギががっはっはと豪快に笑い返す。
一方、その間にエルフたちは『森の魔道標』の再設置と再整備を急いでいた。ショートカットルートをさらにショートカットできるよう道を組み直したのだ。主にアコンキットが担当したが、今までのノウハウを活かして更に進化した道筋は、今までよりもかなり距離が短くなっていた。
数週間後、試作一号が完成した。
「おおおおお……軽っ!」
ジレイガが素手で荷車を押しながら叫ぶ。
「馬車の感覚じゃねえ…これ、乗っててもわかる! タイヤの衝撃吸収が尋常じゃねぇ!」
「推進アシストも調整済みです。上り坂でもぐいぐい引きますぞ」
ヂョウギが胸を張る。
荷車の構造は従来の半分の重さ。フレームは飛行機開発用の軽量硬質合金。外装にはエルフ魔法技師による対震魔法道具が積まれ、足回りには『弾性血ゴム』を巻いたハイブリッドホイール。さらには、ヤク牛と意思疎通しやすくするための魔法装置も強化された。
そして、森を突き抜ける新しい魔法のショートカットルート。
それらすべてを活かし、ついに──
「出発するぞッッ!」
ジレイガが獣人隊商の号令をかけた。
ヤク牛が唸るように雄叫びをあげ、真紅の車体を引きながら森の道を駆け抜けていく。
魔道標が次々と青白く光り、ヤク牛たちはまるでレールを滑るように進む。
「すげぇ……ほんとに風を切ってるぞ…!」
「ルステイン~王都、2泊3日…達成可能、いや、それ以上いけるかもしれない」
その走りを見届けながら、アコンキットは呟いた。
「──到着しました」
王都の南門。衛兵が目を丸くして言ったのは、予定より一日も早く現れた隊商の姿を見たときだった。
旗印は見覚えのあるルステインの紋章、そしてその中心に立つのは――
「虎族の…ジレイガ殿か!? いや、こんなに早く…信じられん…!」
「ま、信じられなくてもいい。俺たちは来たんだ、予定より早くな」
ジレイガが歯を見せて笑う。ヤク牛たちは疲れも見せず、むしろ誇らしげに鼻息を荒くしていた。
「ホイール、傷ひとつねぇ……」
馬車の整備士が呟いた。
そこに駆けつけてきたのは、王都の調達部の役人たち。
「ジレイガ殿、何ということでしょう! 王都~ルステイン間、2泊3日での到着とは……っ!」
「へへっ。俺たちの力でやってやった」
ジレイガが帰ってきた夜、ドワーヴンベースの集会場で祝賀会が開かれた。
参加者はドワーフ、小人、エルフ、火の民、獣人の代表たち。大量の酒と肉と音楽と笑い声が満ちる中、ジレイガが声を上げた。
「おい、お前ら! 俺たち、最速になったぞーッ!!」
「おおおおおおおおお!!」
「じゃが、満足すなよ。次はこれにもっと積載量も追加して…」
「待てブルッグ、それは馬が潰れる!」
「次は風の魔法道具との併用を…」
「またそれやるのかよ、やめろアコンキット、ヤク牛が空飛んだら俺ら降りられねぇ!」
笑い声が響く中で、アコンキットが静かに杯を上げた。
「……ルステインから始まったこの隊商が、王国の物流を変えるなら。それは、きっと誰かの夢を届ける道になるだろう」
誰もが頷いた。
……疾風の獣人隊商、ここに完成。
あなたにおすすめの小説
異世界転生したので、文明レベルを21世紀まで引き上げてみた ~前世の膨大な知識を元手に、貧乏貴族から世界を変える“近代化の父”になります~
夏見ナイ
ファンタジー
過労死したプラントエンジニアの俺が転生したのは、剣と魔法の世界のド貧乏な貴族の三男、リオ。石鹸すらない不衛生な環境、飢える家族と領民……。こんな絶望的な状況、やってられるか! 前世の知識を総動員し、俺は快適な生活とスローライフを目指して領地改革を開始する!
農業革命で食料問題を解決し、衛生革命で疫病を撲滅。石鹸、ガラス、醤油もどきで次々と生活レベルを向上させると、寂れた領地はみるみる豊かになっていった。
逃げてきた伯爵令嬢や森のエルフ、ワケありの元騎士など、頼れる仲間も集まり、順風満帆かと思いきや……その成功が、強欲な隣領や王都の貴族たちの目に留まってしまう。
これは、ただ快適に暮らしたかっただけの男が、やがて“近代化の父”と呼ばれるようになるまでの物語。
最強魔法は生活魔法!? ~異世界ではモンスター退治も生活のうち~
gagaga
ファンタジー
神の気まぐれにより異世界へと転移した主人公田辺竜太(大学生)が生活魔法を駆使して冒険したり町の人と触れ合ったりする物語です。
なお、神が気まぐれすぎて一番最初に降り立つ地は、無人島です。
一人称視点、独り言多め、能天気となっております。
なお、作者が気ままに書くので誤字脱字は多いかもしれませんが、大目に見て頂けるとありがたいです。
ただ、敢えてそうしている部分もあり、ややこしくてすいません。(^^;A
ご指摘あればどんどん仰ってください。
※2017/8/29 連載再開しました!
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
ひだまりのFランク冒険者
みなと劉
ファンタジー
ここは異世界。
そこの冒険者ギルドでは毎日仕事がてんこ盛り。
そんな中
冒険者ギルドには万年Fランクの冒険者が一人いる。
その名は、リルド。
彼は、特に何もない感じに毎日
「薬草採取」「石集め」Fランク向け「討伐」場合によっては「ポーション生成」をする。
この話はこの万年Fランク冒険者リルドの物語である。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!
HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。
跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。
「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」
最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!
子ドラゴンとゆく、異世界スキル獲得記! ~転生幼女、最強スキルでバッドエンドを破壊する~
九條葉月
ファンタジー
第6回HJ小説大賞におきまして、こちらの作品が受賞・書籍化決定しました! ありがとうございます!
七歳の少女リーナは突如として前世の記憶を思い出した。
しかし、戸惑う暇もなく『銀髪が不気味』という理由で別邸に軟禁されてしまう。
食事の量も減らされたリーナは生き延びるために別邸を探索し――地下室で、ドラゴンの卵を発見したのだった。
孵化したドラゴンと共に地下ダンジョンに潜るリーナ。すべては、軟禁下でも生き延びるために……。
これは、前を向き続けた少女が聖女となり、邪竜を倒し、いずれは魔王となって平和に暮らす物語……。