ハズレ職〈召喚士〉がS級万能職に化けました〜無能と蔑まれた俺、伝説の召喚獣達に懐かれ力が覚醒したので世界最強です~

ヒツキノドカ

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vsサファイアワイバーン

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『ガァアアアアアアアアアアアアッ!』
「さっそく出たな」

 山頂に足を踏み入れた途端、青色の飛竜が怒りの咆哮を上げてきた。

 サファイアワイバーン。
 その名の通り鮮やかな青色の鱗を持つ飛竜である。

 その鱗は高い魔術防御力を誇るほか、とても頑丈かつ美しいので貴族の屋敷の内装なんかに重宝されるそうだ。

 しかし戦闘のうえで一番厄介なのが、尻尾の棘から発される毒である。

 うっかり一撃でももらえば毒で弱り、サファイアワイバーンにたちまち食い殺されることになるだろう。

 今の俺でも解毒に関するスキルはないので、尻尾には注意したいところだ。

「シル、頼むぞ」
「うん」

 シルに剣の姿になってもらう。

「来るわよ!」

 イオナの警告が響く。

『ガルァアアアアアアアアアアアアアアッ!』

 サファイアワイバーンは空中に飛び上がり、ブレスを吐く構えを見せる。
 山頂は狭いので逃げ場がなく、普通の獲物なら簡単に焼き殺せるだろう。しかし今の俺なら対処できる。

「【飛行】!」

 スキルで空を飛びサファイアワイバーンに肉薄する。

『ガアッ……』

 サファイアワイバーンは驚いたように一瞬動きを止めたが、すぐに迎撃してくる。

 サマーソルト。
 空中で一回転し、その遠心力によって縦に尾を振り回す攻撃だ。これを食らえば殴られるダメージはともかく、尾の棘に触れて毒をもらってしまう。

「くっ!」

 咄嗟にシルを盾にガードする。

『ガアアアアアアアアッ!』

 この機を逃すまいと攻めかかってくるサファイアワイバーン。
 くそ、強いな!
 さすがに空中戦はまだまだ飛竜に及ばない。

 なら<召喚士>らしく戦うまでだ。

「【召喚:『天空ノ翔鳥』】!」
『キュアアアアアアアッ!』
『グルッ!?』

 さっき契約した緑色の鳥型召喚獣を呼び出す。サファイアワイバーンの周囲を飛び回らせ、集中力を分散させる。
 よし、隙ができた!

「はああああっ!」
『――ッ!?』

 サファイアワイバーンの翼を斬りつけ、頭上を取ってからのかかと落としで叩き落す。
 地面にはイオナが待ち構えており、すかさずパンチを見舞う。

「落ちてきたわね! 食らいなさい!」
『ガアッ!?』

 脳天を殴られたサファイアワイバーンは目を回す。

「とどめだ!」
『グギャアアアアアアアアアッ!?』

 最後は地面に降りた俺が、サファイアワイバーンの喉元を突いて絶命させた。
 一番価値の高い鱗を傷つけずに倒せたので、きっといい値段がつくだろう。

『勝てたねー!』
「ああ。イオナ、ナイスアシストだ」
「ふふん、当然よ」

 イオナがドヤ顔を披露する。

「でも、あたしが竜の姿でやっつけたほうが簡単だったんじゃない?」
「それだと傷を少なく倒すのが難しいだろ?」

 ブレスも爪や牙も、サファイアワイバーンの体を大きく損傷させてしまう。

 素材を売るのが目的である以上、シルで倒すのが正解のはずだ。

「それもそうね」
「わかってもらえて何よりだ。それじゃああと二体、狩るぞ!」
『「おーっ!」』

 俺たちはその後しばらく、ヒルデ山地の頂上付近で他のサファイアワイバーンと戦闘を繰り広げるのだった。




「すみません、サファイアワイバーンの素材の買い取りをお願いします。三体います」
「――ええええええええええええええっ!?」

 その後サファイアワイバーンを三体狩り終えた俺たちは、竜に戻ったイオナにくわえてもらって死体をふもとの街の冒険者ギルドに持ち込んだ。

 サファイアワイバーンを三体も仕留め、おまけに損傷のほぼない状態でギルドに持って来たのは俺たちが史上初めてだったという。
 現地のギルドの支部長がえらく興奮しながら教えてくれた。

 査定額は目標額を超えて一億ユールちょっと。
 素材の状態がよかったから通常より高く値がつけられた。
 これにより、目標金額は達成。

 ついでにもう一つ。

「<召喚士>ロイさん! あなたをCランクに認定します! <召喚士>としては現在トップですよ! おめでとうございます!」
「ありがとうございます!」

 サファイアワイバーンを倒した功績で俺は冒険者ランクがCに上がったのだった。

 Cランクといえば冒険者の中堅クラスの上位層。

 頑張りが認められるのは、悪くない気分だ。
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