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第4章 弟子の魔法使いは試験よりも魔神と一騎討ち(でも試験荒らして学園トップ共を蹴落とす)
第61話 鬼のチカラを纏いし時(弟子はやはり魔王の弟子でもある)。
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「痛いかい? 特別なナイフでね。君のような超人的な肉体でも関係ないんだ。凄く痛いだろ? そういうナイフなんだ」
桜香の体に入っている魔神は引き抜いたナイフをクルクル回してそう言う。
「安心して致命傷は避けてある。簡単に殺したりしないよ」
「……」
強引にナイフを引き抜かれて脇腹が大量の血を流す。
「君にはこれから起こるショーを間近で見るという役割があるんだから……死んだりしたらダメ」
片膝をついて刺さった部分を手で押さえる。なんとか止血させようとするが……上手くいかない。
「はぁ、もうゲームは終わりだ。色々と台無しな感じだけど、予定通り魔物暴走といこうじゃないか。それでこのゲームのエンドロールは学生たちの絶望と悲鳴で締めとしよう」
言い終えると振り返ってダンジョンの核が収まっている柱へ視線を向ける。
ゆっくりと手を伸ばすと手のひらから暗黒の稲妻が発生する。
「さぁ、一緒に見ようじゃないか。闇に堕ちるこの世界を」
そして矢のように放たれた稲妻はダンジョンの核を破壊する。
「……」
……これでもう俺に止める事は出来ない。
悪夢の再現として、まずダンジョンである赤き世界が終わりを迎えようと───
「……なぜ、死なない?」
呆然とした桜香の声が小さく響いた。
ふと周りを見るが、世界の鼓動は続いたまま。
魔神である彼女や俺にはよく分かる。
コアを破壊された筈のダンジョンは、まだ機能している。
「どうやら……間に合ったようだな」
「ッ……! 何かしたのかい?」
膝を付いていた俺が立ち上がると、彼女もハッとして振り返り見つめる。
傷の方はまだ治ってないが、出血する傷口を無視して俺は魔神の彼女へ、汗だくでも優しい笑顔を見せてやった。……ザマァー。
メタル君のマントの内側。
そこに貼って隠していた予備の無線機。
ダンジョンの外にも届くようにメタル君と合体したソレを見せつけた。
「外の仲間に伝えておいた。魔物暴走やダンジョンの核、お前が……魔神のお前が狙っている事を」
曖昧な記憶に残されていたキーワード。
違う可能性も高かったが、キーワードを繋げる事で俺はある保険をかけた方がいいと判断した。
「俺が狙われる可能性も考えたが、正直そっちの不意打ちを回避出来る自信がなかった。この状態の俺じゃ、君たち魔神に勝つのは不可能に近いからな」
これも事実だ。悔しい話だが変えようがない。
まだ封印が完全に解けてない今の俺では、真っ向からでも魔神に勝つのは至難の業だ。
「だから俺の負傷は諦める事にした。とにかくダンジョンの安全を優先して外にいる仲間に頼んでおいた」
無茶苦茶な要望だったが、マドカなら出来ると確信していた。
問題は時間とタイミングであったが、そこも無線機をずっとオンにしていたお陰でなんとかなった。
「ずっと俺たちの会話を聴いていた仲間は異世界人。この世界にも詳しい頼りになる俺の相棒だ」
「入り口は塞いだ筈。あの妖精の少女がダンジョンをどうこうしたくても、入れなければどうしようも──ッ!」
やはりマドカの事も知っていたか。俺の説明を否定してそんな筈はないと言い切ろうとした魔神だが、俺をジッと見てある可能性に行き着く。
粉々になったダンジョンの核に視線を移して、もう一度こちらを見つめて唖然とした顔で口を開いた。
「まさか……乗っ取ったのかい? この世界そのものを」
「ハッキングは得意分野なんだ」
魔王の娘である彼女だから出来た芸当だ。
その為には彼女と繋がっている俺がこの場所にいる必要があるが、魔神はそこまで気付いている様子はない。
「信じられない……! 異世界人で妖精族でも世界の真理であるダンジョンのシステムにアクセスするなんて事が……!」
「かなりギリギリだったのは認めよう。お前が動き出すのがもう少し早かったら、こちらどうする事も出来ず間に合わなかっただろう」
けどマドカは間に合わせてくれた。
バレたら拙いのであっちの声が漏れないように振動のみが伝わるように弄ったが、さっきから振動が連続で響いている。……なんか無茶怒ってる気がしてぼく怖い。
「まぁ怒ってるのは……俺も一緒だけどな」
「なんだと? ゲームの邪魔をした君がそれを言うか」
ダンジョンを堕とすのに失敗した為か、苛立った顔で俺の言葉に反応して魔神が睨んでくる。
凄まじい殺気を放って桜香の剣とあのナイフを両手に構えると、苛立ちも暗い笑みに変え優雅に両腕を広げてこちらを煽る。
「ただの暇潰し要因だった君なんて所詮は神共のオモチャじゃないか。魔導神のお情けでここまで来れた能無し。どれだけスキルや強力な武器を持っても君の本質は──ただの臆病な弱者だ!」
魔神の魔力もドンドン強くなっていく。
生かしておくと言ったさっきの言葉も返上だろう。
「はぁ、別にお情けで強くなって借り物だらけな挙句、臆病で弱者なのも否定はしないが……」
まぁどっちでも俺のやる事は変わらない。
けど今さらそんな事を言っても意味なんてない。
分かりきった事を魔神にまで言われて、こんな時なのに呆れて傷を押さえていない手で額に触れた。
「もうそんなお互いの立場なんて関係ないだろが。このボケ魔神」
「ボっ!?」
予想もしない俺の発言。
魔神の女は笑えるような驚き顔を見せる。まぁ笑はないが。
「調子に乗ってここまで人様の縄張りを遊び場として荒らしたんだ。もう引き返せないのなんて分かってる筈だ。今さら下らない戯言をタラタラ言ってどうする」
ハッキリ言ってうんざりだ。
幼馴染も妹も学園も異世界も……勝手な連中が好き放題して、俺のストレスはもう限界を通り越して前日からずっと爆発してんだ。
ムシャクシャして髪を掻き乱す。
血が余計に流れている気がする。出血死してもおかしくないが、気力でカバーする。
俺の中に巡っているあの人のチカラや血も騒ぎ過ぎて抑えられなくなっている。
「あー、もうどうでもいいか」
よくよく考えたら全部目の前の魔神が悪い。
学園や異世界の問題もこの試験を利用して全部解決する算段だった。
それをコイツの逆恨みによるゲームによって台無しにされた。こんな騒動じゃもう特別試験も中断か中止だろう。
「お前の所為でこっちの努力が全部灰に散ったよ」
「……ボクの計画も同様さ。だからもう手加減はしない……!」
「どうでもいい。全部がどうでもいい」
今までの苦労が全て無になる。
そう思うとどうしようもなく目の前の女を殴りたくなる。
助けたい桜香の体を借りているけど……ああ、もうダメだ。
「けど……お前だけは絶対に許さん」
「それはこちらのセリフだ。ボクの計画をぶち壊してくれた以上、しっかりその借りも返してもらう!」
全身から怒りを溢れ出てくる。強引に筋肉や血管が動いて塞がってない傷口が無理やり抑えた。
「久々だ。本当に久々だよ」
「……なんの話だい?」
「いや、奇しくもあの時と同じ立ち位置だからな。思い出したんだ」
場所はダンジョンでしかも最下層。
こちらは赤い世界だったが、あそこは暗黒の世界だった。
けど対峙する相手は同じ魔神の力を宿した敵。……あの人は魔王だったが、本質は一緒だ。
全身が血塗れで心も体も死にそうな状態だが、途中から何故か怒りが込み上げて来た。
抑えていた何かの欲求が俺の中で溢れ出ると……、
気付いた時にはあの人の肉体と魔力を喰っていた。
それが糧となって俺の中であやふやだったあの人の力が完全に定着したが、反動で暴走した俺はダンジョンごとマドカの父親である魔王デア・イグスを喰い殺そうとした。
「前は暴走して大変だったが、今回はコイツがある」
あの時はジーク師匠のお陰で最悪の展開は回避されたが、今にしても思うとコレを渡したのは万が一の保険も意味しているんだ。
「師匠は分かってたんだ。こうしてあの人たちの力を借りて俺がお前たちと戦う事を」
「その時計……魔道具かい? それが何だと言うんだ」
血で染まっているが機能に支障はない。
俺の中に宿っている二種類の魔力がキーとなって解放される。
そうして魔力を流し込むと銀色の腕時計が丸い石が埋め込まれたブレスレットに変わる。
「後悔しろ。さっきの攻撃でトドメを刺さなかった事を」
黒と銀の色が混ざった石が光り輝く。
中で収まっている莫大な魔力が赤い世界に解き放たれた。
「その魔力は……!」
「『擬似・究極原初魔法』── 『黙示録の記した書庫』発動!!」
ここで抑えていた怒りの全てを表に出す。
きっと今の俺の顔は莫大な憤怒で歪んでいるが、その勢いで書庫に収納されている記録に触れた。
「“受け継ぐは修羅の世界”」
ジーク師匠と同じ危険極まりないチカラ。
この魔道具でも特別な二つのうちの一つ。
「───【鬼神大災】ォォォォォッッ!!」
かつては鬼と呼ばれた男のチカラをその身に纏った。
桜香の体に入っている魔神は引き抜いたナイフをクルクル回してそう言う。
「安心して致命傷は避けてある。簡単に殺したりしないよ」
「……」
強引にナイフを引き抜かれて脇腹が大量の血を流す。
「君にはこれから起こるショーを間近で見るという役割があるんだから……死んだりしたらダメ」
片膝をついて刺さった部分を手で押さえる。なんとか止血させようとするが……上手くいかない。
「はぁ、もうゲームは終わりだ。色々と台無しな感じだけど、予定通り魔物暴走といこうじゃないか。それでこのゲームのエンドロールは学生たちの絶望と悲鳴で締めとしよう」
言い終えると振り返ってダンジョンの核が収まっている柱へ視線を向ける。
ゆっくりと手を伸ばすと手のひらから暗黒の稲妻が発生する。
「さぁ、一緒に見ようじゃないか。闇に堕ちるこの世界を」
そして矢のように放たれた稲妻はダンジョンの核を破壊する。
「……」
……これでもう俺に止める事は出来ない。
悪夢の再現として、まずダンジョンである赤き世界が終わりを迎えようと───
「……なぜ、死なない?」
呆然とした桜香の声が小さく響いた。
ふと周りを見るが、世界の鼓動は続いたまま。
魔神である彼女や俺にはよく分かる。
コアを破壊された筈のダンジョンは、まだ機能している。
「どうやら……間に合ったようだな」
「ッ……! 何かしたのかい?」
膝を付いていた俺が立ち上がると、彼女もハッとして振り返り見つめる。
傷の方はまだ治ってないが、出血する傷口を無視して俺は魔神の彼女へ、汗だくでも優しい笑顔を見せてやった。……ザマァー。
メタル君のマントの内側。
そこに貼って隠していた予備の無線機。
ダンジョンの外にも届くようにメタル君と合体したソレを見せつけた。
「外の仲間に伝えておいた。魔物暴走やダンジョンの核、お前が……魔神のお前が狙っている事を」
曖昧な記憶に残されていたキーワード。
違う可能性も高かったが、キーワードを繋げる事で俺はある保険をかけた方がいいと判断した。
「俺が狙われる可能性も考えたが、正直そっちの不意打ちを回避出来る自信がなかった。この状態の俺じゃ、君たち魔神に勝つのは不可能に近いからな」
これも事実だ。悔しい話だが変えようがない。
まだ封印が完全に解けてない今の俺では、真っ向からでも魔神に勝つのは至難の業だ。
「だから俺の負傷は諦める事にした。とにかくダンジョンの安全を優先して外にいる仲間に頼んでおいた」
無茶苦茶な要望だったが、マドカなら出来ると確信していた。
問題は時間とタイミングであったが、そこも無線機をずっとオンにしていたお陰でなんとかなった。
「ずっと俺たちの会話を聴いていた仲間は異世界人。この世界にも詳しい頼りになる俺の相棒だ」
「入り口は塞いだ筈。あの妖精の少女がダンジョンをどうこうしたくても、入れなければどうしようも──ッ!」
やはりマドカの事も知っていたか。俺の説明を否定してそんな筈はないと言い切ろうとした魔神だが、俺をジッと見てある可能性に行き着く。
粉々になったダンジョンの核に視線を移して、もう一度こちらを見つめて唖然とした顔で口を開いた。
「まさか……乗っ取ったのかい? この世界そのものを」
「ハッキングは得意分野なんだ」
魔王の娘である彼女だから出来た芸当だ。
その為には彼女と繋がっている俺がこの場所にいる必要があるが、魔神はそこまで気付いている様子はない。
「信じられない……! 異世界人で妖精族でも世界の真理であるダンジョンのシステムにアクセスするなんて事が……!」
「かなりギリギリだったのは認めよう。お前が動き出すのがもう少し早かったら、こちらどうする事も出来ず間に合わなかっただろう」
けどマドカは間に合わせてくれた。
バレたら拙いのであっちの声が漏れないように振動のみが伝わるように弄ったが、さっきから振動が連続で響いている。……なんか無茶怒ってる気がしてぼく怖い。
「まぁ怒ってるのは……俺も一緒だけどな」
「なんだと? ゲームの邪魔をした君がそれを言うか」
ダンジョンを堕とすのに失敗した為か、苛立った顔で俺の言葉に反応して魔神が睨んでくる。
凄まじい殺気を放って桜香の剣とあのナイフを両手に構えると、苛立ちも暗い笑みに変え優雅に両腕を広げてこちらを煽る。
「ただの暇潰し要因だった君なんて所詮は神共のオモチャじゃないか。魔導神のお情けでここまで来れた能無し。どれだけスキルや強力な武器を持っても君の本質は──ただの臆病な弱者だ!」
魔神の魔力もドンドン強くなっていく。
生かしておくと言ったさっきの言葉も返上だろう。
「はぁ、別にお情けで強くなって借り物だらけな挙句、臆病で弱者なのも否定はしないが……」
まぁどっちでも俺のやる事は変わらない。
けど今さらそんな事を言っても意味なんてない。
分かりきった事を魔神にまで言われて、こんな時なのに呆れて傷を押さえていない手で額に触れた。
「もうそんなお互いの立場なんて関係ないだろが。このボケ魔神」
「ボっ!?」
予想もしない俺の発言。
魔神の女は笑えるような驚き顔を見せる。まぁ笑はないが。
「調子に乗ってここまで人様の縄張りを遊び場として荒らしたんだ。もう引き返せないのなんて分かってる筈だ。今さら下らない戯言をタラタラ言ってどうする」
ハッキリ言ってうんざりだ。
幼馴染も妹も学園も異世界も……勝手な連中が好き放題して、俺のストレスはもう限界を通り越して前日からずっと爆発してんだ。
ムシャクシャして髪を掻き乱す。
血が余計に流れている気がする。出血死してもおかしくないが、気力でカバーする。
俺の中に巡っているあの人のチカラや血も騒ぎ過ぎて抑えられなくなっている。
「あー、もうどうでもいいか」
よくよく考えたら全部目の前の魔神が悪い。
学園や異世界の問題もこの試験を利用して全部解決する算段だった。
それをコイツの逆恨みによるゲームによって台無しにされた。こんな騒動じゃもう特別試験も中断か中止だろう。
「お前の所為でこっちの努力が全部灰に散ったよ」
「……ボクの計画も同様さ。だからもう手加減はしない……!」
「どうでもいい。全部がどうでもいい」
今までの苦労が全て無になる。
そう思うとどうしようもなく目の前の女を殴りたくなる。
助けたい桜香の体を借りているけど……ああ、もうダメだ。
「けど……お前だけは絶対に許さん」
「それはこちらのセリフだ。ボクの計画をぶち壊してくれた以上、しっかりその借りも返してもらう!」
全身から怒りを溢れ出てくる。強引に筋肉や血管が動いて塞がってない傷口が無理やり抑えた。
「久々だ。本当に久々だよ」
「……なんの話だい?」
「いや、奇しくもあの時と同じ立ち位置だからな。思い出したんだ」
場所はダンジョンでしかも最下層。
こちらは赤い世界だったが、あそこは暗黒の世界だった。
けど対峙する相手は同じ魔神の力を宿した敵。……あの人は魔王だったが、本質は一緒だ。
全身が血塗れで心も体も死にそうな状態だが、途中から何故か怒りが込み上げて来た。
抑えていた何かの欲求が俺の中で溢れ出ると……、
気付いた時にはあの人の肉体と魔力を喰っていた。
それが糧となって俺の中であやふやだったあの人の力が完全に定着したが、反動で暴走した俺はダンジョンごとマドカの父親である魔王デア・イグスを喰い殺そうとした。
「前は暴走して大変だったが、今回はコイツがある」
あの時はジーク師匠のお陰で最悪の展開は回避されたが、今にしても思うとコレを渡したのは万が一の保険も意味しているんだ。
「師匠は分かってたんだ。こうしてあの人たちの力を借りて俺がお前たちと戦う事を」
「その時計……魔道具かい? それが何だと言うんだ」
血で染まっているが機能に支障はない。
俺の中に宿っている二種類の魔力がキーとなって解放される。
そうして魔力を流し込むと銀色の腕時計が丸い石が埋め込まれたブレスレットに変わる。
「後悔しろ。さっきの攻撃でトドメを刺さなかった事を」
黒と銀の色が混ざった石が光り輝く。
中で収まっている莫大な魔力が赤い世界に解き放たれた。
「その魔力は……!」
「『擬似・究極原初魔法』── 『黙示録の記した書庫』発動!!」
ここで抑えていた怒りの全てを表に出す。
きっと今の俺の顔は莫大な憤怒で歪んでいるが、その勢いで書庫に収納されている記録に触れた。
「“受け継ぐは修羅の世界”」
ジーク師匠と同じ危険極まりないチカラ。
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