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第4章 弟子の魔法使いは試験よりも魔神と一騎討ち(でも試験荒らして学園トップ共を蹴落とす)
第65.5話 テスト勉強(アイドル女子の苦難?)
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ダンジョンの特別試験をどうにか乗り越えた学生たちに待っていたのは、楽しい楽しい筆記試験である。
ダンジョン試験上位10チームの特典として、筆記の免除や苦手教科の持ち点を得る事が可能だ。
実際それを狙って上位になるであろうチームに入って、お溢れを頂こうとした企んでいた生徒も少なくない。
実際上位前半に入れたのは、四条、白坂、鬼苑、藤原といった残る事が決まっていたようなチーム。その者たちが上位を独占しているが、狙っていた者たちは最初から上位後半を狙っており、その為に上位チームの配下となって点数を確実に稼ごうとしていたが……。
春野綾「アンタが暴れた所為で私まで入れなかったじゃな~い!(涙目)」
龍崎刃「いや、知らんって」
密かに上位10チームを狙っていたアイドルこと春野綾。処分で普通科に移動してしまったが、人脈自体にはそこまで影響はなかった。
実際さり気なく上位に入り込めそうなメンバーがいるチームに入って、途中まではかなり順調であった。何事もなければ後半5組の中には入れていたと思われる。
刃の退学させようと動いた白坂隆二と神崎緋奈。それに手を貸した形で刃に返り討ちにあった姫門の生徒たち、『星々の使い魔』のリーダーの藍沢未央率いる仲間たちを助けに行った事で、彼女は自分が入っていたチームから離れて……最終日も合流できなかった。というかダンジョン内に入れなかった。
綾「私はただ先輩たちが心配で外の医務室まで付き添っただけなのにぃー!」
刃「ご愁傷様」
朝のうちに魔神の使者こと長谷川教員が入り口に仕掛けた爆弾の所為で、一旦ダンジョン内から抜け出した春野はチャンスタイムを見事に逃してしまったわけだ。
しかも、どうにか上位に食い込めると思っていた彼女のチームも俺が暴れ回ってランキングをとことん荒らした影響か、最終日以前から対して活躍出来なかったらしい。最終日前日から春野が抜け出した事もあって完全に逃したそうだ。
刃「───というわけで、学園のアイドル様は筆記試験がガチで危うくなってしまったので、こうして必死に勉強に励むのでした。めでたし、めでたし」
綾「めでたくないわっーーー!」
長々と解説がありましたが、本日の話はこんな感じです。
意外と勉学がダメダメなアイドルの苦難。面白おかしくどうぞ(笑笑)。
綾「絶対! 馬鹿にしてるでしょっ!」
刃「そんなことないよ(笑笑)」
綾「笑笑聞こえるわよっ!」
特別試験が終わって筆記試験まであと数日の放課後。
前に利用したカフェ店でアイドルと二人っきりとなっているが、あの時とは状況は異なっている。
刃「泣く泣く俺に頼み込んで来てその態度か? なんなら今すぐ帰っても良いんだが?」
綾「グギギギギっ、この恨みィ……いつか必ず!」
ノートの上にペンを握り締めてイライラオーラ全開なアイドル(キャラ崩壊してない?)。そのイラつき顔を遠くから見ている店員やお客さんからの『な、何しちゃったの君?』みたいな視線を無視して、仕方なく教科書を持った俺は教えるのだった。
刃「でも意外だ。結構出来ていると思ってた」
綾「し、仕方ないでしょ? 仕事もあって中学からそんなに時間がなかったんだから」
刃「先生からも何も言われなかったのか? 有名校のアイドルだし」
綾「人気が全然なら言われたかもね。でも新人の割に人気もあったから……」
後半ボソボソと小さい声なのは嫌味に聞こえて嫌だったからだろう。苛立ちが多少治まったので今のうちに勉強を進めた。
綾「ホント、教えるの上手いね。やっぱり定期テストのトップ入りは伊達じゃないわね」
刃「褒めても何も出ないぞ? 実技評価が壊滅的だからな。足りない分以上の知識が欲しかった」
結果として役立ったと言える。宿している『天地』は属性に関する知識が多い分応用が利き易い。チート武器がないと火力だけはどうしても不足気味であるが、昔に比べたらそれこそ天地の違いがあった。
刃「今はそこまでやってないが、此処のテストはそこまでレベル高くないと思うけど……?」
綾「……(目が死んだ)」
事実しか言っていないが、なんか春野の目に光が消えた。
こんな勉強会がテスト前日まで続いた。
で、肝心のテスト結果ですが……。
学年一位 龍崎刃(持ち点あり)
学年??位 春野綾(持ち点なし)
綾「…………」
刃「あー、あのレベルで二桁なら良かったんじゃないか?(学年人数は三桁だし)。赤点も無いようだし(ギリギリ多いけど)」
綾「……」
刃「は、春野……さん?」
呆然とした(アイドルが見せたらダメな顔)春野さんの顔の前で手を振ってみるが……反応がない。あれ? 逝っちゃってない?
刃「春野? おーい?」
綾「ぽけ~~(目が真っ白)」
刃「は、春野ぉぉぉぉ!(心の中で号泣)」
順位は決して低くない筈なんだが、なんか春野さんの精神に多大なダメージを与える事になってしまった。
綾「うううっ、いつかゼッタイィィィ……!」
刃「なんで俺だけ敵視するの??」
それは理性という奴か、それとも本能の一種だろうか、よりにもよってアイドルから敵対認定されてしまった。
*作者コメント*
以上、ダンジョン後のショートコントでした。
ダンジョン試験上位10チームの特典として、筆記の免除や苦手教科の持ち点を得る事が可能だ。
実際それを狙って上位になるであろうチームに入って、お溢れを頂こうとした企んでいた生徒も少なくない。
実際上位前半に入れたのは、四条、白坂、鬼苑、藤原といった残る事が決まっていたようなチーム。その者たちが上位を独占しているが、狙っていた者たちは最初から上位後半を狙っており、その為に上位チームの配下となって点数を確実に稼ごうとしていたが……。
春野綾「アンタが暴れた所為で私まで入れなかったじゃな~い!(涙目)」
龍崎刃「いや、知らんって」
密かに上位10チームを狙っていたアイドルこと春野綾。処分で普通科に移動してしまったが、人脈自体にはそこまで影響はなかった。
実際さり気なく上位に入り込めそうなメンバーがいるチームに入って、途中まではかなり順調であった。何事もなければ後半5組の中には入れていたと思われる。
刃の退学させようと動いた白坂隆二と神崎緋奈。それに手を貸した形で刃に返り討ちにあった姫門の生徒たち、『星々の使い魔』のリーダーの藍沢未央率いる仲間たちを助けに行った事で、彼女は自分が入っていたチームから離れて……最終日も合流できなかった。というかダンジョン内に入れなかった。
綾「私はただ先輩たちが心配で外の医務室まで付き添っただけなのにぃー!」
刃「ご愁傷様」
朝のうちに魔神の使者こと長谷川教員が入り口に仕掛けた爆弾の所為で、一旦ダンジョン内から抜け出した春野はチャンスタイムを見事に逃してしまったわけだ。
しかも、どうにか上位に食い込めると思っていた彼女のチームも俺が暴れ回ってランキングをとことん荒らした影響か、最終日以前から対して活躍出来なかったらしい。最終日前日から春野が抜け出した事もあって完全に逃したそうだ。
刃「───というわけで、学園のアイドル様は筆記試験がガチで危うくなってしまったので、こうして必死に勉強に励むのでした。めでたし、めでたし」
綾「めでたくないわっーーー!」
長々と解説がありましたが、本日の話はこんな感じです。
意外と勉学がダメダメなアイドルの苦難。面白おかしくどうぞ(笑笑)。
綾「絶対! 馬鹿にしてるでしょっ!」
刃「そんなことないよ(笑笑)」
綾「笑笑聞こえるわよっ!」
特別試験が終わって筆記試験まであと数日の放課後。
前に利用したカフェ店でアイドルと二人っきりとなっているが、あの時とは状況は異なっている。
刃「泣く泣く俺に頼み込んで来てその態度か? なんなら今すぐ帰っても良いんだが?」
綾「グギギギギっ、この恨みィ……いつか必ず!」
ノートの上にペンを握り締めてイライラオーラ全開なアイドル(キャラ崩壊してない?)。そのイラつき顔を遠くから見ている店員やお客さんからの『な、何しちゃったの君?』みたいな視線を無視して、仕方なく教科書を持った俺は教えるのだった。
刃「でも意外だ。結構出来ていると思ってた」
綾「し、仕方ないでしょ? 仕事もあって中学からそんなに時間がなかったんだから」
刃「先生からも何も言われなかったのか? 有名校のアイドルだし」
綾「人気が全然なら言われたかもね。でも新人の割に人気もあったから……」
後半ボソボソと小さい声なのは嫌味に聞こえて嫌だったからだろう。苛立ちが多少治まったので今のうちに勉強を進めた。
綾「ホント、教えるの上手いね。やっぱり定期テストのトップ入りは伊達じゃないわね」
刃「褒めても何も出ないぞ? 実技評価が壊滅的だからな。足りない分以上の知識が欲しかった」
結果として役立ったと言える。宿している『天地』は属性に関する知識が多い分応用が利き易い。チート武器がないと火力だけはどうしても不足気味であるが、昔に比べたらそれこそ天地の違いがあった。
刃「今はそこまでやってないが、此処のテストはそこまでレベル高くないと思うけど……?」
綾「……(目が死んだ)」
事実しか言っていないが、なんか春野の目に光が消えた。
こんな勉強会がテスト前日まで続いた。
で、肝心のテスト結果ですが……。
学年一位 龍崎刃(持ち点あり)
学年??位 春野綾(持ち点なし)
綾「…………」
刃「あー、あのレベルで二桁なら良かったんじゃないか?(学年人数は三桁だし)。赤点も無いようだし(ギリギリ多いけど)」
綾「……」
刃「は、春野……さん?」
呆然とした(アイドルが見せたらダメな顔)春野さんの顔の前で手を振ってみるが……反応がない。あれ? 逝っちゃってない?
刃「春野? おーい?」
綾「ぽけ~~(目が真っ白)」
刃「は、春野ぉぉぉぉ!(心の中で号泣)」
順位は決して低くない筈なんだが、なんか春野さんの精神に多大なダメージを与える事になってしまった。
綾「うううっ、いつかゼッタイィィィ……!」
刃「なんで俺だけ敵視するの??」
それは理性という奴か、それとも本能の一種だろうか、よりにもよってアイドルから敵対認定されてしまった。
*作者コメント*
以上、ダンジョン後のショートコントでした。
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