男の家に行ったらセフレに怒られた

佐藤 れん

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恋人に怒られた(最終話)

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 海星かいせいは前屈みになってカンナの家の階段を降りた。二日酔いの気持ち悪さと、寸止めされたじれったさで上手く歩けない。
 ふらふら歩いていると、ナオキが突然しゃがんだ。

「おぶってあげる、乗って」

「ナオキ……」

 優しい、でも、意地が悪い。
 こうなってるのはナオキのせいなんだからと思いつつも、広い背中の上に乗った。
 しかし、歩き始めてから後悔した。

「ぅぅ………」

 ナオキが歩く度、振動が海星のモノに伝わる。彼の背中と自分の腹に挟まれたそれはむくむくと膨れ始めた。

「ナオキ……、やっぱり下ろして、欲し…い」

 息を荒くしつつお願いする海星だが、ナオキは聞く耳を持たない。「ダメ」とだけ言って、歩くスピードを上げる。
 海星は必死に声を殺したが、感じているのがナオキにはバレバレだ。それが恥ずかしくて、でもどうする事もできなくて、ナオキの肩に顔をうずめた。


▷▶︎▷


 そんなこんなで無事(?)に帰宅した海星は、玄関に入るなりトイレへとダッシュする。
 トイレで何をするのか、ナオキにはバレてしまうだろう。でも、そんなのはどうでも良いと思うくらい、海星は限界だった。

 トイレに飛び込み、ドアを閉める。しかし、鍵をかけようとしたところで扉が独りでに──ではなく、ナオキによって開けられた。
 体重5?キロしかない海星は抵抗する間もなく軽々と持ち上げられ、ベッドへ連れて行かれる。

「やめろっ!降ろせ馬鹿、トイレ行かせろ!」

「俺がシてあげるから安心して?」

 語尾にハートマークが見えるような甘い言い方をしながら、ナオキは海星の上にゆっくりとまたがる。
 カンナの家で中途半端に弄った続きをするように、海星のナカを拡げ始めた。
 海星は枕に顔をうずめ、膝をついて尻だけを突き出す。

「海星、どう?」

「…あっ、……んぅ」

(足りない、ナオキの、欲しい……)

 ビクビクと身体を揺らし、ナカをひくつかせながらも、物足りなさを感じていた。
 ナオキは分かっているのに、挿入れようとしない。その理由が何なのか、海星は分かっていた。

「なお………き…」

「ん?」

「ごめ、……ごめん。勝手に……泊まって」

 ナオキからの連絡にも気が付かず、結果的に無断で他の男の家に泊まってしまった───それを、ナオキは許していない。

「許して………、おねが、…い」

 「謝るからイかせて」そんな願いを込めながら顔の見えないナオキに言う。
 それを聞いたナオキは海星の身体を向かい合うように回転させた。

(お、機嫌直った?)

 海星がほっとしたのは束の間で、ナオキはにーっこりと人の良い笑顔で悪いことを言った。

「海星が俺のを準備してくれたら良いよ」

「……は?」

「俺、海星に浮気されて傷付いてるから慰めて欲しいんだよ~。お願い!」

「浮気、じゃねぇし!」

「でも泊まったのは事実でしょ」

「うっ……」

(今回の件に関しては俺が悪い……か)

 心の中ではそう思ったが、思わず言い訳をしてしまう。

「でっ、でもカンナ先輩と俺はそういう関係に絶対にならない!ただ趣味が合うだけで……。カンナ先輩のオススメの映画観たかっただけだし。カンナ先輩の家のテレビでかいし、それに……」

「はい、1回ストップ。この状況で『カンナ先輩』、『カンナ先輩』って、他の男の話?」

 ナオキは呆れと、それから少しの寂しさを含んだ目をして海星の頬に触れる。
 その表情かおを見て、心がぎゅっと掴まれたような感覚が海星を襲う。どうして良いか分からなくなって、ナオキの首に腕を回した。

「ごめんナオキ。俺が悪かった」

「……それだけ?」

「……………」

 悪かったと言って抱き締めるだけでは満足して貰えないらしい。だから海星は少しの間考えてから言った。

「好きなのは、………ナオキ、だけ、だ…」

 顔が熱くなるのを感じた。
 ナオキは満足気に笑っている。

(くそ……)

 海星は恥を承知でナオキの「準備」を始めた。
 ずりずりと状態をズラしてナオキの下半身の方に移動し、ソレを咥える。

「はぁ、んむっ」

 ナオキの先っぽに吸い付いた海星は、ちろちろと舌を動かして亀頭を集中的に攻撃する。
 まさかフェラをされると思っていなかったナオキは「え!?」と驚きの声を漏らした。

「『準備』って扱くだけじゃないの、海星!?………まじ、か。嬉しいけどさ……」

だまってろははってほ!」

(早く勃てよ、もぅ、俺が限界なんだよ…!)

 カンナの家で後ろを弄られてから、ずっと身体が熱い。早くイかないと頭がおかしくなりそうだった。

「ナオキ、早く!」

「海星やばいよ~可愛すぎでしょ~」

「ふざけてないで早くしろよぉ」

 海星は恥ずかしいという感情よりも早くヨクなりたくて、楽になりたくて、ナオキのモノを喉の奥で締め付け始める。

「うぁ、海星マジか」

 ナオキは焦らしの効果がこんな風に発揮されるとは予想外で、間抜けな声を漏らす。
 しかし直ぐに立て直し、海星のさらさらの髪を撫でた。

「上手だね」

「んぐぅ、……んっ……んん」

 何とかして勃たせようと頑張る海星だが、ナオキの余裕顔はなかなか崩れない。
 それどころか自分の方が興奮してしまっている。
 身体はどんどん熱くなり、しゃぶっているモノがナカに欲しくて堪らなくなってくる。

 ぷはぁ、と一旦口から外し確認する。少しは天井を向いているが、挿れるにはまだ足りない。

「ナオキぃ、早くしろよ……!俺下手なのか?」

 半分べそで言う海星に、ナオキの興奮のゲージがぐんと上がる。自分がしゃぶられて気持ち良くなるよりも、海星がヨガる方が何倍も良い。

「……海星、可愛い」

 うっすら目に涙を溜める海星を上にまたがせて、身体中にキスをする。

「俺、結構本気で怒ってたんだけどさ」

 入口に先っちょを擦り付けながら、そんな事を言い始めるナオキ。

「海星に好きって言われて、こんな事までされたら許すしかないよね」

 ナオキはへへへと無邪気に笑いながら、海星を勢い良く下に降ろした。ずぷん、と音がした気がする。ナオキのモノは体重のおかげでいつもより奥まで届いていた。

「ふッ、うぅ……なお、き。まって、深すぎ、る」

「?挿れられたかったんじゃないの」

「限度ってもん………がぁっ、あるだろぉ」

 ずっぽりとハマったそれは物凄い圧迫感で、ゆるゆると腰を動かすだけで直ぐにイッてしまいそうになる。

「かーいせい、もっと動いて良い?」

「待って、もう少しこのままで……」

 海星は苦しそうに息を吐きながら言う。
 しかし、ナオキはお構い無しにぐりぐりと海星のナカを擦る。

「はあッ、あ゛ンぅ!まってナオキ、止まってくれ、何かヘン……」

 いつもより奥を刺激され、快感と痺れが同時に海星を襲う。ナカだけでイっていることに、彼は気が付いていない。

(なん……だコレ?ずっと、気持ちい…)

 とうとう力が入らなくなり、海星はナオキに覆い被さる形で倒れた。

「も……無理」

「海星お疲れ、今度は俺が動くから」

「えっ………」

 あっという間に上下回転し、海星が組み敷かれる。訳も分からぬまま挿れられていた。
 ちゅうう、と舌を吸われながら。
 奥を突かれながら。

 そのうち腹の中が温かいもので満たされる感覚がして、ナカに出されたのだと分かった。
 海星はその後から、意識が途絶えた。


▷▶︎▷


 そうして、何回、いや何十回イッたのだろう。海星が目覚めた頃、時計の針は昼の12時を指していた。

「ん………」

 横を向くと、ナオキが眠っている。
 前は起きたらすっかりいなくなっていたのに、今は隣で眠っている。
 恋人のように添い寝をすることなど無かった時のあの虚しさは、今では幸せに変わった。海星は恋人の額にキスをして、2度寝をしようと目を瞑る。
 その時に、頬に触れられた感触があった。

「海星のキスで目覚めました~」

 ニヤニヤ笑うナオキは、どうやら狸寝入りをしていたようだ。海星は顔を真っ赤にしてナオキを蹴飛ばす。

「起きてたんなら声かけろ!」

 そんな声も飛ぶ。
 彼は今日も恋人に怒られた。




END

─────────────────────
お読みいただきありがとうございました!





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感想 1

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みんなの感想(1件)

小説を書ける皆様、尊敬してます!

面白かったです!!!

キュンキュンドキドキしながら読んでたらあっという間に終わってました。

先輩の恋話も読みたいです(灬╹ω╹灬)┣¨キ┣¨キ*

2020.09.25 佐藤 れん

感想ありがとうございます!
そう言っていただけて嬉しいです〜。
そうですねぇ、先輩のお話も書きたいと思っております! もし更新する時があれば読んでいただけると嬉しいです(^^)

解除

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