27 / 48
日課の散歩
しおりを挟む
湖で再会してから、お祖父様の別荘は賑やかになっていた。
騎士団の数名は気さくな方ばかりで、使用人逹とも楽しく数日を過ごしていた。
お祖父様には手紙も出せたし母様にもお祖父様経由で手紙を渡した。
早くジークフリート様の事を母様に語りたい。
そんな数日の中、湖の散歩にはジークフリート様が必ず一緒に居てくれている
何故か再会した日から彼は私を“サナ”と呼ぶようになっていた
恥ずかしいが嬉しくて受け入れているが彼は再会した日言った言葉を覚えていないかもしれないと思えた。
だって、普通過ぎるもの!
「サナ、湖へ散歩へ行かないかい?」
さりげなく誘ってくれる
「よろしくお願いいたします」
笑顔で手を差し出され、私も笑顔で差し出された手に自分の手を預けた
彼は軽く握りエスコートしてくれるのだ
今日こそ散歩中にあの日の発言での真相を確認しなくては
難しい顔をしていたのか彼が聞いてきた
「何か悩み事?」
「いいえ」
「そう?考え込んでいる様な顔していたよ」
「・・・あの、ジークフリート様に聞きたい事があります」
「ん?何かな?答えれる事柄なら答えるよ」
騎士団隊長とは秘密保持で発言が制限されているそうで再会した際も詳しい説明は私ではなくお祖父様にされていた。
「あ、あの・・・再会された時おっしゃった事覚えていらっしゃいますか?」
「えっと、どの発言の事?」
あぁ、これは希望が薄いとわかり気持ちが凹んでしまった。
「もう大丈夫です。すみませんでした。」
「なに?えっ?サナ、待ってサナ!」
次の言葉を口に出す勇気もない私には聞く権利はない
もし、彼が好いていると思ったら自ずと伝えてくれるだろう。
自分からは言えないクセに彼から「好き」と聞きたいなど浅ましい気持ちに覆われ手を放し1人歩き出した。
今は泣きそうな顔になっている、見られたくない!
うつむき早足でその場を離れようとするが、騎士がそこいらにいる小娘に追い付けない筈もなく
「サナ!」
腕を掴まれたが
「すみません、少し頭を冷やして参ります。」
掴まれていた手を放させ振り向く事なく離れた。
彼はどんな顔をされてるのかしら、呆れたかしら、何も言われなければ判らないのに、私は一方的に振り払い逃げてしまった。
思い込み激しいのは父様譲りね・・・。
せっかく再会出来て散歩にも誘ってもらえたのに、意気地無しな自分が嫌い
ジークフリート様ともう逢えないと思った時伝えれない事が辛かったのに
ああ、伝えてないまま離れてまた逢えない事態に陥ったら、後悔して自分を許せるかしら
ダメよ!勇気を出さなくては!
決意をし顔をあげ振り替えると
「っ!」
少し離れた所で悲痛な表情でこちらを見守る彼と目が合った。
『やっぱり私は彼が好き』
ドキドキしながら近付く
「ジークフリート様」
「サナ、何が聞きたい?俺は何を言えばいい?」
首を左右に振り見つめる
「すみませんでした、私は弱虫です」
「ん?」
「あの日再会出来て、ジークフリート様から夢のような事を言われ」
「ん?ん?!」
「1人舞い上がってました。」
「ちょっと待って!」
「待ちません、もう悔いたくないので」
「サナ!待って!」
ガシッと両肩を掴まれ
「・・・だって、ジークフリート様はお忘れでしょ・・・」
途端に我慢していた色々な感情が溢れてしまった。
淑女としてあるまじき失態だが、感情が抑えられなくなっていた
「えっ?あっ?ちょっ!サナ、泣かないで!ごめん痛かった?サナ!」
あたふたしている彼が可愛いとさえ思えた瞬間ふわりと彼の香りに包まれた
「忘れてるって、え?夢じゃなかった?」
ブツブツ何か呟いているがハッキリは聞こえない
彼の心音が心地よく、このままでも幸せと思えた
騎士団の数名は気さくな方ばかりで、使用人逹とも楽しく数日を過ごしていた。
お祖父様には手紙も出せたし母様にもお祖父様経由で手紙を渡した。
早くジークフリート様の事を母様に語りたい。
そんな数日の中、湖の散歩にはジークフリート様が必ず一緒に居てくれている
何故か再会した日から彼は私を“サナ”と呼ぶようになっていた
恥ずかしいが嬉しくて受け入れているが彼は再会した日言った言葉を覚えていないかもしれないと思えた。
だって、普通過ぎるもの!
「サナ、湖へ散歩へ行かないかい?」
さりげなく誘ってくれる
「よろしくお願いいたします」
笑顔で手を差し出され、私も笑顔で差し出された手に自分の手を預けた
彼は軽く握りエスコートしてくれるのだ
今日こそ散歩中にあの日の発言での真相を確認しなくては
難しい顔をしていたのか彼が聞いてきた
「何か悩み事?」
「いいえ」
「そう?考え込んでいる様な顔していたよ」
「・・・あの、ジークフリート様に聞きたい事があります」
「ん?何かな?答えれる事柄なら答えるよ」
騎士団隊長とは秘密保持で発言が制限されているそうで再会した際も詳しい説明は私ではなくお祖父様にされていた。
「あ、あの・・・再会された時おっしゃった事覚えていらっしゃいますか?」
「えっと、どの発言の事?」
あぁ、これは希望が薄いとわかり気持ちが凹んでしまった。
「もう大丈夫です。すみませんでした。」
「なに?えっ?サナ、待ってサナ!」
次の言葉を口に出す勇気もない私には聞く権利はない
もし、彼が好いていると思ったら自ずと伝えてくれるだろう。
自分からは言えないクセに彼から「好き」と聞きたいなど浅ましい気持ちに覆われ手を放し1人歩き出した。
今は泣きそうな顔になっている、見られたくない!
うつむき早足でその場を離れようとするが、騎士がそこいらにいる小娘に追い付けない筈もなく
「サナ!」
腕を掴まれたが
「すみません、少し頭を冷やして参ります。」
掴まれていた手を放させ振り向く事なく離れた。
彼はどんな顔をされてるのかしら、呆れたかしら、何も言われなければ判らないのに、私は一方的に振り払い逃げてしまった。
思い込み激しいのは父様譲りね・・・。
せっかく再会出来て散歩にも誘ってもらえたのに、意気地無しな自分が嫌い
ジークフリート様ともう逢えないと思った時伝えれない事が辛かったのに
ああ、伝えてないまま離れてまた逢えない事態に陥ったら、後悔して自分を許せるかしら
ダメよ!勇気を出さなくては!
決意をし顔をあげ振り替えると
「っ!」
少し離れた所で悲痛な表情でこちらを見守る彼と目が合った。
『やっぱり私は彼が好き』
ドキドキしながら近付く
「ジークフリート様」
「サナ、何が聞きたい?俺は何を言えばいい?」
首を左右に振り見つめる
「すみませんでした、私は弱虫です」
「ん?」
「あの日再会出来て、ジークフリート様から夢のような事を言われ」
「ん?ん?!」
「1人舞い上がってました。」
「ちょっと待って!」
「待ちません、もう悔いたくないので」
「サナ!待って!」
ガシッと両肩を掴まれ
「・・・だって、ジークフリート様はお忘れでしょ・・・」
途端に我慢していた色々な感情が溢れてしまった。
淑女としてあるまじき失態だが、感情が抑えられなくなっていた
「えっ?あっ?ちょっ!サナ、泣かないで!ごめん痛かった?サナ!」
あたふたしている彼が可愛いとさえ思えた瞬間ふわりと彼の香りに包まれた
「忘れてるって、え?夢じゃなかった?」
ブツブツ何か呟いているがハッキリは聞こえない
彼の心音が心地よく、このままでも幸せと思えた
0
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
「貧相な小娘」と罵った第一王子へ。番(つがい)は貴方ではなく、国王陛下(お父様)でした
しえろ あい
恋愛
「お父様、わたくし、あの方と目が合った瞬間、分かってしまったのです」
十六歳のデビュタントの夜、ルーセント侯爵令嬢フェリシアを待っていたのは、残酷な罵倒だった。第一王子カシウスは、可憐な白いドレスを纏った彼女を「貧相な小娘」と呼び、己の番(つがい)であることを真っ向から否定する。
会場に響く冷笑と、愛用の刺繍に込めた自信さえ打ち砕くような屈辱。しかし、絶望の淵に立たされた彼女を見つめていたのは、王子ではなく、圧倒的な威厳を放つ「ある男」だった。
魂を焦がすような熱い視線が重なり、静まり返る謁見の間。この出会いが、王室を揺るがす大事件の幕開けになるとは、まだ誰も知らない。自身の価値を否定された少女が、真実の愛によって世界で最も幸福な王妃へと駆け上がる、逆転溺愛ストーリー。
※小説家になろう様にも投稿しています※
走馬灯に君はいない
優未
恋愛
リーンには前世の記憶がある。それは、愛を誓い合ったはずの恋人の真実を知り、命を落とすというもの。今世は1人で生きていくのもいいと思っていたところ、急に婚約話が浮上する。その相手は前世の恋人で―――。
報われなかった姫君に、弔いの白い薔薇の花束を
さくたろう
恋愛
その国の王妃を決める舞踏会に招かれたロザリー・ベルトレードは、自分が当時の王子、そうして現王アルフォンスの婚約者であり、不遇の死を遂げた姫オフィーリアであったという前世を思い出す。
少しずつ蘇るオフィーリアの記憶に翻弄されながらも、17年前から今世まで続く因縁に、ロザリーは絡め取られていく。一方でアルフォンスもロザリーの存在から目が離せなくなり、やがて二人は再び惹かれ合うようになるが――。
20話です。小説家になろう様でも公開中です。
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
【完結】地味な私と公爵様
ベル
恋愛
ラエル公爵。この学園でこの名を知らない人はいないでしょう。
端正な顔立ちに甘く低い声、時折見せる少年のような笑顔。誰もがその美しさに魅了され、女性なら誰もがラエル様との結婚を夢見てしまう。
そんな方が、平凡...いや、かなり地味で目立たない伯爵令嬢である私の婚約者だなんて一体誰が信じるでしょうか。
...正直私も信じていません。
ラエル様が、私を溺愛しているなんて。
きっと、きっと、夢に違いありません。
お読みいただきありがとうございます。短編のつもりで書き始めましたが、意外と話が増えて長編に変更し、無事完結しました(*´-`)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる