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プロローグ
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「今日もクエスト生活かぁ。そろそろランク上がって楽して暮らしていてもおかしくない筈なのに……」
俺は眠気が取り切れていない目を凝らしながらクエストボードを入念に眺めていた。たいていのクエストはモンスター討伐。それもこの最弱ランク(冒険者のランクF~Sまである)かつ最弱ギルド(ギルドのランクも同じくF~Sまである)に所属中の俺には底辺クエストしか受けることができない。その事もあいまって俺は数十年Fランク冒険者を続けている訳だ。
今日のクエストは――スライム討伐――ゴブリン討伐――スケルトン討伐とどれもがいつも見るようなクエスト内容だった。唯一つを除いては。
『ダンジョンに村人が住み着きました』
突如として現れた村人の監視を願う。場所は王国近くのダンジョン。
*要項
長期契約が可能な方
冒険者でそこそこ腕が立つ方。ランクは不問とする。
このクエストを受けられるのは一人のみとする。
*報酬
一月につき白金貨10枚。成果を見てボーナスも考える。
依頼主 フレイム王国国王ティフォン
「なっ」
俺は絶句する。クエストの内容も凄いがそれよりも、
「国王からのクエストォッ!」
俺はボードから貼り紙を勢いよく剥がすと、眠気が吹っ飛んだかのように目を大きく見開きギルド中に響き渡る雄叫びを上げた。そして要項を読み直ぐ様カウンターへと向かう。
ここからが俺の人生の幕開けだ。報酬を見てそう感じた。
成果を上げれば俺も王室入りなんて事を妄想しながら夢をふくらませる。
こんな馬鹿みたいの事を考えていた俺はどこまでも愚かだと今の俺は思う。なんせこのときは知らなかったのだから。
このクエスト、相当地獄を味わうと。
◆
こうして依頼されたダンジョンに来たわけだがいたって普通のダンジョンだ。この中でどうなっているかは知らないが。
俺は地下に繋がる階段を降りると厳重な扉を開く。そこに広がっているのは――いたって普通のダンジョンに満面の笑みを浮かべた女性。これが依頼内容にも書かれていたダンジョンに住み着いた村人だろう。
「あのー、ここはダンジョンですよ。危ないので外に出ましょう」
「うーん。嫌だ。私はここに街を作るから」
は? 何を言っているんだこの女性は。ダンジョンに街を作る?
「いやそんなこと言わずに」
「嫌です。私を外に出したいだけなら帰って下さい。私は国王にも許可貰ってるんですから」
「許可?」
「はい、一度王国の衛兵があなたと同じように外へ出そうと押し寄せてきました。けれど一向に外へと出ない私を見兼ねて国王は提案したんです。ここに居座る代わりにこちらは監視役をつけると、ですのでそのうち監視役が来るはずなのであなたは帰っていいですよ」
監視役……そもそも長期契約と書いてあった時点で気がつくべきだった。俺は村人を外に出させて報酬がっぽりなんてあさはかな考えをしていたが、そもそも国王は分かっていたんだ。彼女がここから出ようとしない事に。ここに居座る事を許可し、その条件として提示された監視役、つまり俺。
「あの、言いにくいけどその監視役俺だわ」
そう言ってクエストの紙を見せる。
一瞬沈黙が流れるがその静寂を壊すように彼女は手を叩き、
「なんだそうだったんですか。なら安心です。私の街作り、存分に手伝ってくださいね」
満面の笑みでそう言う彼女を見て俺は何も返せなかった。
そして今日から始まる謎の街作り……てかまず、なんでダンジョン?
俺は眠気が取り切れていない目を凝らしながらクエストボードを入念に眺めていた。たいていのクエストはモンスター討伐。それもこの最弱ランク(冒険者のランクF~Sまである)かつ最弱ギルド(ギルドのランクも同じくF~Sまである)に所属中の俺には底辺クエストしか受けることができない。その事もあいまって俺は数十年Fランク冒険者を続けている訳だ。
今日のクエストは――スライム討伐――ゴブリン討伐――スケルトン討伐とどれもがいつも見るようなクエスト内容だった。唯一つを除いては。
『ダンジョンに村人が住み着きました』
突如として現れた村人の監視を願う。場所は王国近くのダンジョン。
*要項
長期契約が可能な方
冒険者でそこそこ腕が立つ方。ランクは不問とする。
このクエストを受けられるのは一人のみとする。
*報酬
一月につき白金貨10枚。成果を見てボーナスも考える。
依頼主 フレイム王国国王ティフォン
「なっ」
俺は絶句する。クエストの内容も凄いがそれよりも、
「国王からのクエストォッ!」
俺はボードから貼り紙を勢いよく剥がすと、眠気が吹っ飛んだかのように目を大きく見開きギルド中に響き渡る雄叫びを上げた。そして要項を読み直ぐ様カウンターへと向かう。
ここからが俺の人生の幕開けだ。報酬を見てそう感じた。
成果を上げれば俺も王室入りなんて事を妄想しながら夢をふくらませる。
こんな馬鹿みたいの事を考えていた俺はどこまでも愚かだと今の俺は思う。なんせこのときは知らなかったのだから。
このクエスト、相当地獄を味わうと。
◆
こうして依頼されたダンジョンに来たわけだがいたって普通のダンジョンだ。この中でどうなっているかは知らないが。
俺は地下に繋がる階段を降りると厳重な扉を開く。そこに広がっているのは――いたって普通のダンジョンに満面の笑みを浮かべた女性。これが依頼内容にも書かれていたダンジョンに住み着いた村人だろう。
「あのー、ここはダンジョンですよ。危ないので外に出ましょう」
「うーん。嫌だ。私はここに街を作るから」
は? 何を言っているんだこの女性は。ダンジョンに街を作る?
「いやそんなこと言わずに」
「嫌です。私を外に出したいだけなら帰って下さい。私は国王にも許可貰ってるんですから」
「許可?」
「はい、一度王国の衛兵があなたと同じように外へ出そうと押し寄せてきました。けれど一向に外へと出ない私を見兼ねて国王は提案したんです。ここに居座る代わりにこちらは監視役をつけると、ですのでそのうち監視役が来るはずなのであなたは帰っていいですよ」
監視役……そもそも長期契約と書いてあった時点で気がつくべきだった。俺は村人を外に出させて報酬がっぽりなんてあさはかな考えをしていたが、そもそも国王は分かっていたんだ。彼女がここから出ようとしない事に。ここに居座る事を許可し、その条件として提示された監視役、つまり俺。
「あの、言いにくいけどその監視役俺だわ」
そう言ってクエストの紙を見せる。
一瞬沈黙が流れるがその静寂を壊すように彼女は手を叩き、
「なんだそうだったんですか。なら安心です。私の街作り、存分に手伝ってくださいね」
満面の笑みでそう言う彼女を見て俺は何も返せなかった。
そして今日から始まる謎の街作り……てかまず、なんでダンジョン?
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