いじめられっ子に恋をした！？

12話

数日が経った





「………もう少しで死ぬのか……」

昔、医者から言われた言葉が、頭の中で再び響く

「君は……長くは生きられない」

この言葉が何度も頭の中で鳴り響く

「………」

自分の体が重くなってきているのがわかる

「………」

【花図鑑】を読む

「………」

文字がぼやけて見える

「…だいぶ視力がおちてきたな…」

自分の“死”が近づいていることがわかる

「………」




昔は思わなかったのに、今では思う












【まだ死にたくない】













「………」











もっと“れな”と話したい

もっと“れな”と遊びたい

もっと“れな”を愛したい


言葉にしないが、ずっと頭の中に残る









「………はぁ……まさか…こんなにも死にたくないと思うとはな……」



胸が痛む







こんなつまらない世界

いつ死んでもいいと思っていた

なのに

たった1人の人間と関わっただけで

自分の気持ちが変わるなんて思わなかった











「まだ死にたくない…」

しかし、現実は残酷だった

「……う！」

突如、吐血した


「………」







優斗の“死”は確実に近づいていた