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紫藤 蓮(シトウ レン)
異変2
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大神殿の敷地にあいた大穴の調査は、翌日行うこととなりました。
今日は医局の方達と、怪我人の治癒に行く予定でしたが、明日大穴に入るのなら、浄化が必要になる可能性が有るから、大事を取って今日は一日、宮で大人しくしているようにと言われてしまいました。
少しくらいなら平気だと、意地を張ったせいで、現在騎士団の詰所から宮まで、アレクさんの抱っこで強制連行されています。
魔力切れで倒れて居なければ、もっと早くに調査に向かえたのだと、自分の間の悪さを悔やんで居ると、アレクさんに「そうやって気に病むから教えなかったのだぞ?」と言われてしまいました。
アレクさん達は、もっと早くから、大神殿からドラゴンが出てきた事を、知って居たそうなのですが、皇都民の救助と避難を優先させたのだと話してくれました。
「母上には念の為、警備の強化を頼みはしたが、あの大穴に入リたがる愚か者は居ないだろう、俺は一度降りてみたが、魔物は居ないようだから、暫くは放置しておいても良いかと思って居たくらいだ」
アレクさんが後回しにしてもいいと思える程度には、切迫した様子では無いのだと分かって少しだけ安心できました。
けれど、あの真っ黒なドラゴンが本当にクレイオス様なのか、確かめなければなりません。
「焦る気持ちも分かるが、無理をする事はないのだぞ?」
「でも・・」
最初はクレイオス様だと思ったのですが、違和感があるというか・・・。
夢で見たクレイオス様より、なんとなく小さかったような・・・。
夢はあくまでも夢なので、実物と同じで無いのは分かって居ますが、それでも違和感を感じてしまいます。
「また考え込んでいるな?」
「うん・・・」
「君は思慮深いし、洞察力も優れているが、一人で抱え込んで考えすぎだ。一人で考えていると、悪い方に考えが偏ってしまうのではないか?」
「それは・・そうかも・・・」
言われた通りなので、言葉を継げずにいると、大きな手が優しく髪を撫でてくれました。
「心構えがあるのと無いのとでは、大きな違いがあるが、想定した最悪のシナリオ通りになる事は稀だ」
「うん・・・」
気落ちした気分の私に、アレクさんは少し焦ったようにつけくわえました。
「だから、俺が言いたのはだな。レンが考えたことを聞くのは嬉しいが、一緒に考える事も嬉しいし、楽しいと思うのだが、レンはどう思う?」
この人は、どうしてこんなに優しいのでしょう。
どんな時も、私を尊重してくれながら、手を差し伸べてくれる。
みんなが言うように、本当にこの人の容姿が優れなかったとしても、きっと私はこの人に恋をしたと思います。
「今考えてることを聞いてくれる?」
アレクさんは、勿論だと答えて、私の話しを聞いてくれました。
「・・・成る程な。レンの考えに賛成だ。俺はあのドラゴンはクレイオスではないと考えている」
「理由を聞いても?」
「君は眠って居たから見て居ないが、ミーネの神殿にクレイオスの石像があったのだが、石像はもっと大きかった。多少の誇張があったとしても、同じ個体とは思えん」
「そうなんだ・・・」
一人でウジウジ考えて居たのに、こんなあっけなく答えが出るなんて・・・。
アレクさんに話して良かった。
「あの石像は、マークがえらく気に入っていてな?石像の事ならマークに聞けばいい。きっと鱗の一枚一枚まで覚えているはずだ」
「そこまで?」
私が驚くと、アレクさんは苦笑を浮かべながら補足してくれます。
「アーチャー家は、芸術の造詣が深い一家でな?ミーネの神殿の精緻な彫刻に涙を流さんばかりだったな」
「へぇ~。じゃあ後で意見を聞いてみますね?」
「そうすると良い」と言って微笑んだ私の白虎は、唇にバードキスを落として仕事に戻っていきました。
その背中を見送った私は、2階の一室に向かいます。
この部屋は、呪具にされていた、クレイオス様の鱗と、アウラ様の像を祀っている部屋です。
ブネの池の中で呪具なされて居たのは、アウラ様の像と、ドラゴンの大きな爪でした。
アガスはお二人の現し身を利用して、お二人を冒涜し傷つけているのです。
ならば私は、祀り敬う事でお二人の癒しや力になれると信じて、出来る限りここでお二人に祈りを捧げることにしています。
亡くなったゼノン大司教が言って居たことも、間違っては居なかったのですね。
ただ精神の有り様が間違って居ただけ。
『アウラ様どうか元気になって下さい。クレイオス様が何処に居るのかまだ分かりませんが、必ず、アウラ様の元に返して差し上げますから、待って居て下さいね』
「クレイオス様。何処にいらっしゃるんですか?アウラ様が寂しがっていますよ?何処にいらっしゃるのか教えてくれませんか?』
祈りを捧げた私は、傷ついたアウラ様の像に治癒の魔法を掛けていきます。
木で作られた像に治癒を掛けても、元通りにはなりませんが、それでも傷ついた身体を見るのは忍びなくて・・・。
ただの気休めだとしても、何かしてあげたいのです。
「アウラ様?お声が聞けなくて寂しいです」
物言わぬ神像に声を掛けて、部屋を出ようとした時、耳慣れた鈴の音が聞こえた気がしました。
◇◇
side・アレク
俺の番は、本当に・・・ほんとうに!
無茶ばかりする。
多くの怪我人を救うためだとはいえ、魔力切れを起こして倒れる迄、治癒を掛け続けるなど、無茶を通り越して無謀だろ?
あの人はどうして他人の為に、あれ程尽くすことができるのだろうか?
その慈愛の心が、愛し子として選ばれた要因なのかもしれないが・・・レンといると、毎日心配ばかりで、宮に帰って元気な姿を見るまでは、今日は何をしでかしたかと不安で一杯だ。
だが,この世界や多くの人々の為に、一生懸命尽くす番の姿を見ていると、切なさと愛しさが募る一方だ。
今でもレンのことを愛しているが、新しい一日が始まるたびに、改めてレンに恋をしている自覚が有る。
毎日、今日が人生で最高にレンを愛していると思っても、翌日にはもっとレンのことが好きになる。
他の番持ちも、こんな気持ちでいるのだろうか?
それとも、俺の執着が強すぎるのだろうか?
明日は,大神殿の下にあいた大穴に、レンを連れて行くことになっている。
本当はレンにそんな危ない事をしてほしくはないが、それを言ってもレンが折れる事はないだろうし、結局俺もレンの言うことを聞いてしまうのだから、喧嘩の種をわざわざ蒔かない方が良いだろう?
偶にレンの意見に反対して、番の拗ねてふくれた可愛いらしい顔を堪能することも有るが、本当に怒らせないように、加減は必要だ。
それにしても、あのドラゴンは一体どうして神殿の奥底から出てきたのだろうか?
神殿や、アガスに関しては散々調べたが、地下でドラゴンを飼っている様子は微塵も感じられなかった。
レンは、アガスの中身を、魔族の王子のヴァラクだと言っていたが、いくら魔族が長命だはいえ、創世の時代から生き続けられるものか?
いや。アガスの体を乗っ取ったのなら、肉体はとうに滅びているのか?
レンはアウラ神が、呼びかけに答えなくなったと、心配している。
これはレンの力が弱まったせいではなく、神の力が弱まったのではないか?
それがレンに影響を与えないだろうか?
まったく、もったいぶらずに最初から答えをレンに与えてくれていれば、俺の番が可愛い頭を悩ます必要もなく、神の力が弱まる事もなく、更に民達に被害が出ることもなかったのではないか?
アウラよ、使命を与えておいて、不親切すぎるだろう?
頼むから、俺の番だけはしっかり守ってくれよ?
今日は医局の方達と、怪我人の治癒に行く予定でしたが、明日大穴に入るのなら、浄化が必要になる可能性が有るから、大事を取って今日は一日、宮で大人しくしているようにと言われてしまいました。
少しくらいなら平気だと、意地を張ったせいで、現在騎士団の詰所から宮まで、アレクさんの抱っこで強制連行されています。
魔力切れで倒れて居なければ、もっと早くに調査に向かえたのだと、自分の間の悪さを悔やんで居ると、アレクさんに「そうやって気に病むから教えなかったのだぞ?」と言われてしまいました。
アレクさん達は、もっと早くから、大神殿からドラゴンが出てきた事を、知って居たそうなのですが、皇都民の救助と避難を優先させたのだと話してくれました。
「母上には念の為、警備の強化を頼みはしたが、あの大穴に入リたがる愚か者は居ないだろう、俺は一度降りてみたが、魔物は居ないようだから、暫くは放置しておいても良いかと思って居たくらいだ」
アレクさんが後回しにしてもいいと思える程度には、切迫した様子では無いのだと分かって少しだけ安心できました。
けれど、あの真っ黒なドラゴンが本当にクレイオス様なのか、確かめなければなりません。
「焦る気持ちも分かるが、無理をする事はないのだぞ?」
「でも・・」
最初はクレイオス様だと思ったのですが、違和感があるというか・・・。
夢で見たクレイオス様より、なんとなく小さかったような・・・。
夢はあくまでも夢なので、実物と同じで無いのは分かって居ますが、それでも違和感を感じてしまいます。
「また考え込んでいるな?」
「うん・・・」
「君は思慮深いし、洞察力も優れているが、一人で抱え込んで考えすぎだ。一人で考えていると、悪い方に考えが偏ってしまうのではないか?」
「それは・・そうかも・・・」
言われた通りなので、言葉を継げずにいると、大きな手が優しく髪を撫でてくれました。
「心構えがあるのと無いのとでは、大きな違いがあるが、想定した最悪のシナリオ通りになる事は稀だ」
「うん・・・」
気落ちした気分の私に、アレクさんは少し焦ったようにつけくわえました。
「だから、俺が言いたのはだな。レンが考えたことを聞くのは嬉しいが、一緒に考える事も嬉しいし、楽しいと思うのだが、レンはどう思う?」
この人は、どうしてこんなに優しいのでしょう。
どんな時も、私を尊重してくれながら、手を差し伸べてくれる。
みんなが言うように、本当にこの人の容姿が優れなかったとしても、きっと私はこの人に恋をしたと思います。
「今考えてることを聞いてくれる?」
アレクさんは、勿論だと答えて、私の話しを聞いてくれました。
「・・・成る程な。レンの考えに賛成だ。俺はあのドラゴンはクレイオスではないと考えている」
「理由を聞いても?」
「君は眠って居たから見て居ないが、ミーネの神殿にクレイオスの石像があったのだが、石像はもっと大きかった。多少の誇張があったとしても、同じ個体とは思えん」
「そうなんだ・・・」
一人でウジウジ考えて居たのに、こんなあっけなく答えが出るなんて・・・。
アレクさんに話して良かった。
「あの石像は、マークがえらく気に入っていてな?石像の事ならマークに聞けばいい。きっと鱗の一枚一枚まで覚えているはずだ」
「そこまで?」
私が驚くと、アレクさんは苦笑を浮かべながら補足してくれます。
「アーチャー家は、芸術の造詣が深い一家でな?ミーネの神殿の精緻な彫刻に涙を流さんばかりだったな」
「へぇ~。じゃあ後で意見を聞いてみますね?」
「そうすると良い」と言って微笑んだ私の白虎は、唇にバードキスを落として仕事に戻っていきました。
その背中を見送った私は、2階の一室に向かいます。
この部屋は、呪具にされていた、クレイオス様の鱗と、アウラ様の像を祀っている部屋です。
ブネの池の中で呪具なされて居たのは、アウラ様の像と、ドラゴンの大きな爪でした。
アガスはお二人の現し身を利用して、お二人を冒涜し傷つけているのです。
ならば私は、祀り敬う事でお二人の癒しや力になれると信じて、出来る限りここでお二人に祈りを捧げることにしています。
亡くなったゼノン大司教が言って居たことも、間違っては居なかったのですね。
ただ精神の有り様が間違って居ただけ。
『アウラ様どうか元気になって下さい。クレイオス様が何処に居るのかまだ分かりませんが、必ず、アウラ様の元に返して差し上げますから、待って居て下さいね』
「クレイオス様。何処にいらっしゃるんですか?アウラ様が寂しがっていますよ?何処にいらっしゃるのか教えてくれませんか?』
祈りを捧げた私は、傷ついたアウラ様の像に治癒の魔法を掛けていきます。
木で作られた像に治癒を掛けても、元通りにはなりませんが、それでも傷ついた身体を見るのは忍びなくて・・・。
ただの気休めだとしても、何かしてあげたいのです。
「アウラ様?お声が聞けなくて寂しいです」
物言わぬ神像に声を掛けて、部屋を出ようとした時、耳慣れた鈴の音が聞こえた気がしました。
◇◇
side・アレク
俺の番は、本当に・・・ほんとうに!
無茶ばかりする。
多くの怪我人を救うためだとはいえ、魔力切れを起こして倒れる迄、治癒を掛け続けるなど、無茶を通り越して無謀だろ?
あの人はどうして他人の為に、あれ程尽くすことができるのだろうか?
その慈愛の心が、愛し子として選ばれた要因なのかもしれないが・・・レンといると、毎日心配ばかりで、宮に帰って元気な姿を見るまでは、今日は何をしでかしたかと不安で一杯だ。
だが,この世界や多くの人々の為に、一生懸命尽くす番の姿を見ていると、切なさと愛しさが募る一方だ。
今でもレンのことを愛しているが、新しい一日が始まるたびに、改めてレンに恋をしている自覚が有る。
毎日、今日が人生で最高にレンを愛していると思っても、翌日にはもっとレンのことが好きになる。
他の番持ちも、こんな気持ちでいるのだろうか?
それとも、俺の執着が強すぎるのだろうか?
明日は,大神殿の下にあいた大穴に、レンを連れて行くことになっている。
本当はレンにそんな危ない事をしてほしくはないが、それを言ってもレンが折れる事はないだろうし、結局俺もレンの言うことを聞いてしまうのだから、喧嘩の種をわざわざ蒔かない方が良いだろう?
偶にレンの意見に反対して、番の拗ねてふくれた可愛いらしい顔を堪能することも有るが、本当に怒らせないように、加減は必要だ。
それにしても、あのドラゴンは一体どうして神殿の奥底から出てきたのだろうか?
神殿や、アガスに関しては散々調べたが、地下でドラゴンを飼っている様子は微塵も感じられなかった。
レンは、アガスの中身を、魔族の王子のヴァラクだと言っていたが、いくら魔族が長命だはいえ、創世の時代から生き続けられるものか?
いや。アガスの体を乗っ取ったのなら、肉体はとうに滅びているのか?
レンはアウラ神が、呼びかけに答えなくなったと、心配している。
これはレンの力が弱まったせいではなく、神の力が弱まったのではないか?
それがレンに影響を与えないだろうか?
まったく、もったいぶらずに最初から答えをレンに与えてくれていれば、俺の番が可愛い頭を悩ます必要もなく、神の力が弱まる事もなく、更に民達に被害が出ることもなかったのではないか?
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