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幸福の定義は人それぞれ
始動
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以前御前会議に持ち出された、愛し子の離宮建設に関して動きがあった。
議題を持ち出した、3人の伯爵は以前からの神殿との癒着により、不正に利益を得ていたことが判明。
その裏に居た司祭の一派も、ヴァラク教との繋がりが証明された。
捕らえられた司祭たちは、鉱山での永久労働、伯爵三家は財産没収の上、爵位を準男爵まで落とされる事となった。
家名は残ったが、実際は平民と何ら変わりない。
日々の方便を持たない彼らの暮らしは、平凡な平民以下に落ちる事は明白だ。
罰が厳しすぎる。との声もあった。
しかし、国家に仇なす組織との繋がり。
己等の利益の為に、愛し子の名を利用しようと画策した事実。
伯爵達は知らなかったと声を揃えているが、神官達にはレンに対する害意、厳密には俺に対する悪意があった。
要約すれば、殺されたゼノン大司教と同じ妄想の産物。
レンが俺との婚姻を望んでおらず、離宮を建て神官が出入りするようになれば、俺を排除することも可能。
大公の呪縛から逃れた愛し子は、神官に感謝し、神殿再建の力になる筈だ・・・とかなんとか。
レンが俺を嫌っていることを前提とした思考は、何処から来るのだろうか?
地方の神殿に居た彼等は、大司教がレンに拒絶され、俺を選んだ事を知らないのか?
取り調べ担当の騎士が、お二人が仲睦まじく過ごしていることを知らないのか、と問えばそれは聞いている。と答えた。
では何故、愛し子が大公を愛し、婚姻を望んだと思わないのか?
「神に選ばれた愛し子が、身内殺しの悪鬼に嫁ぎたいと思うわけがない。そもそもあんな “醜男” に嫁ぎたい人間など居るものか」
神の眷属クレイオス様は、お二人の婚姻を祝福されたが?
「何が神の眷属だ!あの様なケダモノは、ただの巨大なトカゲに過ぎん。トカゲに人間の心が解るか?!」
だそうだ。
その他色々と、俺とクレイオスに対する暴言を吐き散らかしたらしく、頭に来た騎士は、国を救った英雄に対する礼儀を、主に拳で教え込んだのだとか。
報告を受けたアーノルドは、普段の温厚さからは信じられない程憤慨した。
脳みその代わりに砂糖菓子でも詰まったような、アホで身勝手な妄想を振りかざすような、危険な連中と関わりがあっただけでも許しがたい。
ましてやそこから、利益を得るとは何事か?!
これは神への冒涜であり、皇家への侮辱、国家への反逆だ。
それを理解した上で、減刑を嘆願するからには、其方らも同じ穴の狢と考えて良いのだな?
本来なら全員首を刎ねられて然るべきだが、愛し子は不要な殺生を好まない。
愛し子の恩情に感謝せよ。
アーノルドは、減刑を願い出た貴族達に、そう言い放ち。
減刑を望む声は、二度と上がらなかった。
これを機に、ウィリアムは神殿の解体に本格的に着手。
大厄災と魔物の急増の原因が、ヴァラク教にあった事。
そのヴァラク教と神殿に強固なつながりがあった事。
この二者が愛し子と皇家、国家に対し害をなした事。
この3点を全帝国民に向け、アーノルドは正式に知らしめた。
そして、神殿に仕えていた神官全てに出頭を命じ、これに従わない場合は、犯罪者として捕縛する旨が布告され、神殿とヴァラク教の罪の告発と共に、アーノルドの署名の入った触れ書きが、帝国全土に配られた。
出頭に応じた神官については、厳しい詮議の後、身の潔白が証明された者の内、治癒能力の高い者は、アーノルドの名で創設する、治療院で雇い入れる事となる。
これはレンの発案によるものなのだが。
宗教と病や怪我を治癒する行為が、同一の機関で独占される事は、国家として望ましくない。
治癒師の地位向上のためにも、専門機関として、しっかりと区別し、医療に関する知識を得るための場も作るべきだ。
と言うのがレンの意見だった。
レン自身、高い治癒能力を持っては居るが、医学的な知識が少なかった為、魔力経路の損傷に気付かなかった経緯がある。
能力と知識、どちらも欠ける事無く習得してこそ、治癒に対する対価を要求する資格があると言うのだ。
レンの故郷では、医療に関する専門の教育機関があり、全ての国民がそこで学ぶ権利がある。
但し一人前の医師として働くためには、規定の技術と知識を修め、資格を取得し、長い修業期間の末に、医師として認められるのだそうだ。
「あちらのお医者さんは、高収入だけど、激務だし、独り立ちできるまで時間がかかるんです。収入が高いのは、長い時間をかけて学んで来たことへのご褒美、って感じだと思います」
「それに、治癒の能力を持たない人も、医療に携われると良いですね。医療技術を持ったお医者さんや、薬師の方も必要だと思うのです。医療技術とかお薬って日々研究を重ねて、進化させていかなくちゃならないから、引退するまでず~~~っとお勉強しなくちゃいけないでしょ?研究とかお勉強にもお金がかかりますから、その辺りもアーノルドさんが考えてくれるといいですね!」
レンは事も無げにニッコリしていたが、この話聞いたアーノルドは頭を抱えてしまった。
「レン様の目標基準って高すぎませんか?」
「まぁ、彼方とこちらでは、文化水準が雲泥の差のようだからな。だが彼方で何千年もかけて培った、文化の良いとこ取りをさせて貰うのだと思えば、苦労はしても、結果、国の為になると思うぞ?」
「はあ~。そうなんですけど。お金がね」
「それもレンとクレイオスに相談してみたらどうだ?」
「クレイオス様もですか?」
「クレイオスとアウラ神は、やたらと彼方の文化に詳しいようでな?いい知恵を貸してくれるかも知れんぞ?」
「僕・・・いたって平凡な人間なんですよ。神の眷属と金の話をするなんて、想像した事も無いです」
「なら、エンシェント・ドラゴンと初めて金の話をした皇帝だと、歴史書に書かせることにしよう」
「ははは・・・有難いのか何なのか、分からなくなってきましたよ」
乾いた笑いを浮かべたアーノルドだが、俺の弟が誰よりも努力家で、真面目な雄である事は確かだ。
努力できるというのは、一種の才能だから、弟は立派な皇帝になれると、俺は信じる。
彼方には、魔法が存在しない、その分教育の方法など、彼方と同じには出来ないかもしれないが、方向性としては間違いではない。
との判断から、治療院と治癒師、医師、薬師の教育機関を、大神殿の跡地に建設する事が決まり、行く行くは各地に有る神殿も治療院に生まれ変わる事となるだろう。
そして、帝国民の心の拠り所となる、神殿に関してはアーノルドの構想通り、創造神アウラ、神の眷属ドラゴンのクレイオス、神の愛し子の三柱を祀る教義を基に、今のアウラ神教を再構築し直し、神殿も新たに建立していく事になる。
レン曰く、建築に関する公共事業は、金の流れを良くする、手っ取り早い方法なのだそうだ。
大司教は皇帝が兼任し、以下の司祭神官は、当面の間は現状の神官の中で、潔白が証明されたものが担っていく。
新たな教義については、創世の当事者クレイオスに編纂を頼めば良い。
此れにアウラ神と直接話せる愛し子も加われば、文句のつけようがない。
中々良い案ではあるが、問題なのは、またレンへの負担が増える事と、今の神官の中で、清廉潔白な者がどれだけ残っているのか、その二点だ。
俺には番を甘やかすことが、最重要課題。
教義の編纂は、クレイオスが一人でやれば良いと思っている。
議題を持ち出した、3人の伯爵は以前からの神殿との癒着により、不正に利益を得ていたことが判明。
その裏に居た司祭の一派も、ヴァラク教との繋がりが証明された。
捕らえられた司祭たちは、鉱山での永久労働、伯爵三家は財産没収の上、爵位を準男爵まで落とされる事となった。
家名は残ったが、実際は平民と何ら変わりない。
日々の方便を持たない彼らの暮らしは、平凡な平民以下に落ちる事は明白だ。
罰が厳しすぎる。との声もあった。
しかし、国家に仇なす組織との繋がり。
己等の利益の為に、愛し子の名を利用しようと画策した事実。
伯爵達は知らなかったと声を揃えているが、神官達にはレンに対する害意、厳密には俺に対する悪意があった。
要約すれば、殺されたゼノン大司教と同じ妄想の産物。
レンが俺との婚姻を望んでおらず、離宮を建て神官が出入りするようになれば、俺を排除することも可能。
大公の呪縛から逃れた愛し子は、神官に感謝し、神殿再建の力になる筈だ・・・とかなんとか。
レンが俺を嫌っていることを前提とした思考は、何処から来るのだろうか?
地方の神殿に居た彼等は、大司教がレンに拒絶され、俺を選んだ事を知らないのか?
取り調べ担当の騎士が、お二人が仲睦まじく過ごしていることを知らないのか、と問えばそれは聞いている。と答えた。
では何故、愛し子が大公を愛し、婚姻を望んだと思わないのか?
「神に選ばれた愛し子が、身内殺しの悪鬼に嫁ぎたいと思うわけがない。そもそもあんな “醜男” に嫁ぎたい人間など居るものか」
神の眷属クレイオス様は、お二人の婚姻を祝福されたが?
「何が神の眷属だ!あの様なケダモノは、ただの巨大なトカゲに過ぎん。トカゲに人間の心が解るか?!」
だそうだ。
その他色々と、俺とクレイオスに対する暴言を吐き散らかしたらしく、頭に来た騎士は、国を救った英雄に対する礼儀を、主に拳で教え込んだのだとか。
報告を受けたアーノルドは、普段の温厚さからは信じられない程憤慨した。
脳みその代わりに砂糖菓子でも詰まったような、アホで身勝手な妄想を振りかざすような、危険な連中と関わりがあっただけでも許しがたい。
ましてやそこから、利益を得るとは何事か?!
これは神への冒涜であり、皇家への侮辱、国家への反逆だ。
それを理解した上で、減刑を嘆願するからには、其方らも同じ穴の狢と考えて良いのだな?
本来なら全員首を刎ねられて然るべきだが、愛し子は不要な殺生を好まない。
愛し子の恩情に感謝せよ。
アーノルドは、減刑を願い出た貴族達に、そう言い放ち。
減刑を望む声は、二度と上がらなかった。
これを機に、ウィリアムは神殿の解体に本格的に着手。
大厄災と魔物の急増の原因が、ヴァラク教にあった事。
そのヴァラク教と神殿に強固なつながりがあった事。
この二者が愛し子と皇家、国家に対し害をなした事。
この3点を全帝国民に向け、アーノルドは正式に知らしめた。
そして、神殿に仕えていた神官全てに出頭を命じ、これに従わない場合は、犯罪者として捕縛する旨が布告され、神殿とヴァラク教の罪の告発と共に、アーノルドの署名の入った触れ書きが、帝国全土に配られた。
出頭に応じた神官については、厳しい詮議の後、身の潔白が証明された者の内、治癒能力の高い者は、アーノルドの名で創設する、治療院で雇い入れる事となる。
これはレンの発案によるものなのだが。
宗教と病や怪我を治癒する行為が、同一の機関で独占される事は、国家として望ましくない。
治癒師の地位向上のためにも、専門機関として、しっかりと区別し、医療に関する知識を得るための場も作るべきだ。
と言うのがレンの意見だった。
レン自身、高い治癒能力を持っては居るが、医学的な知識が少なかった為、魔力経路の損傷に気付かなかった経緯がある。
能力と知識、どちらも欠ける事無く習得してこそ、治癒に対する対価を要求する資格があると言うのだ。
レンの故郷では、医療に関する専門の教育機関があり、全ての国民がそこで学ぶ権利がある。
但し一人前の医師として働くためには、規定の技術と知識を修め、資格を取得し、長い修業期間の末に、医師として認められるのだそうだ。
「あちらのお医者さんは、高収入だけど、激務だし、独り立ちできるまで時間がかかるんです。収入が高いのは、長い時間をかけて学んで来たことへのご褒美、って感じだと思います」
「それに、治癒の能力を持たない人も、医療に携われると良いですね。医療技術を持ったお医者さんや、薬師の方も必要だと思うのです。医療技術とかお薬って日々研究を重ねて、進化させていかなくちゃならないから、引退するまでず~~~っとお勉強しなくちゃいけないでしょ?研究とかお勉強にもお金がかかりますから、その辺りもアーノルドさんが考えてくれるといいですね!」
レンは事も無げにニッコリしていたが、この話聞いたアーノルドは頭を抱えてしまった。
「レン様の目標基準って高すぎませんか?」
「まぁ、彼方とこちらでは、文化水準が雲泥の差のようだからな。だが彼方で何千年もかけて培った、文化の良いとこ取りをさせて貰うのだと思えば、苦労はしても、結果、国の為になると思うぞ?」
「はあ~。そうなんですけど。お金がね」
「それもレンとクレイオスに相談してみたらどうだ?」
「クレイオス様もですか?」
「クレイオスとアウラ神は、やたらと彼方の文化に詳しいようでな?いい知恵を貸してくれるかも知れんぞ?」
「僕・・・いたって平凡な人間なんですよ。神の眷属と金の話をするなんて、想像した事も無いです」
「なら、エンシェント・ドラゴンと初めて金の話をした皇帝だと、歴史書に書かせることにしよう」
「ははは・・・有難いのか何なのか、分からなくなってきましたよ」
乾いた笑いを浮かべたアーノルドだが、俺の弟が誰よりも努力家で、真面目な雄である事は確かだ。
努力できるというのは、一種の才能だから、弟は立派な皇帝になれると、俺は信じる。
彼方には、魔法が存在しない、その分教育の方法など、彼方と同じには出来ないかもしれないが、方向性としては間違いではない。
との判断から、治療院と治癒師、医師、薬師の教育機関を、大神殿の跡地に建設する事が決まり、行く行くは各地に有る神殿も治療院に生まれ変わる事となるだろう。
そして、帝国民の心の拠り所となる、神殿に関してはアーノルドの構想通り、創造神アウラ、神の眷属ドラゴンのクレイオス、神の愛し子の三柱を祀る教義を基に、今のアウラ神教を再構築し直し、神殿も新たに建立していく事になる。
レン曰く、建築に関する公共事業は、金の流れを良くする、手っ取り早い方法なのだそうだ。
大司教は皇帝が兼任し、以下の司祭神官は、当面の間は現状の神官の中で、潔白が証明されたものが担っていく。
新たな教義については、創世の当事者クレイオスに編纂を頼めば良い。
此れにアウラ神と直接話せる愛し子も加われば、文句のつけようがない。
中々良い案ではあるが、問題なのは、またレンへの負担が増える事と、今の神官の中で、清廉潔白な者がどれだけ残っているのか、その二点だ。
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