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愛し子と樹海の王
カル
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『ゴトフリー王国か・・・今地上はそんな事になって居たのだね。少し前にここの上にやって来た人間が、なんとも気味悪い術を施したようでね。だから魔晶石を使って、術の影響を受けないように、ここは結界を張ってあるんだよ』
「あ~~!もしかして魔法とか使えなかったのはその所為ですか?」
『おや?不便を掛けたかい? それはすまなかった。あの連中に、この魔素湖を知られたくはなくてね。それに上の連中が来るまでは、私も外に出る事はあったのだけれど、術の中を通る時に、気分が悪くなるから、それも止めてしまってね。』
「少し前って、いつくらいですか?」
『そうだなぁ。800年位前かな?』
800年が、少しなのね・・・。
2万年も生きてたら、そうなるのね。
「そんなに長く・・・ここがどこかは分かりませんが、その術が施されたのは、ゴトフリー王国が、建国された頃だと思います」
『クレイオスは、何故、何も言わなかったのだろう・・・・』
ん?
今、クレイオスって言った?
「カエルレウスさんは、クレイオス様とお知り合いなのですか?」
『あぁ。さっき話した、変わり者のドラゴンがクレイオスだよ。君も知り合い?彼生きているの?』
「生きてます! 話の中で石化されてた創世のドラゴンって、クレイオス様の事ですよ? えっ? クレイオス様が創世のドラゴンだって知らなかったんですか?」
『知らなかったな・・・誰もそんな事教えてくれなかったから。そうか、彼が創世のドラゴン・・・成る程・・・』
“なら、この子は・・・あの時一緒に居たのは・・・予言の・・・”
とブツブツと呟きながら、難しい顔で考え込んでしまいましたね。
今はそっとしておいた方が、良いでしょうか?
それにしても、創世のドラゴンの存在は知っていても、クレイオス様と結びつかなかったのは何故でしょう。
誰も教えてくれなかった、と言っていましたが・・・。
ドラゴンは親が死んだときに、その記憶を受け継ぐものじゃ・・・・。
って事は、カエルレウスさんの親って、まだご存命ってこと?
彼が2万年生きて居るなら、その親御さんは、もっと長生きして居る訳で・・・。
凄い!!
ドラゴンが長寿だって分かってはいたけど、本当に長生きなのね。
そんなことを考えながら、龍神様の邪魔をしないよう、黙ってお茶を飲んでいると、クオンとノワールが揃って、うつらうつらと船を漕ぎ出してしまいました。
いくら強いと言っても、2人は子供。
まだ2歳にもなっていない、赤ちゃんです。
それに今日は色んな事があって、余計に疲れたのでしょう。
「すみません。ちょっと失礼します」
龍神様に断りを入れ、ドラゴンキッズ達を、暖炉の前に移動させました。
暖炉の前には、フカフカのラグが敷かれて居るので、ここでなら眠っても、体が痛くなったりはしないでしょう。
「う~ん。ねむくないよ~」
「そうね。ノワールは元気だものね」
「ぼくが、レンさまをまもるの」
「クオン。いつもありがとう。頼りにしてるわ」
「ん~~~」
『子供達は、おねむかい?』
「ええ。よく頑張ってくれたので、申し訳ないのですが、少し休ませて下さい」
『構わないよ。子供はたくさん眠った分、大きく育つからね』
クオンとノワールを見つめる、カエルレウスさんの瞳は、とても優しくて、1万年もの間、一人ぼっちだったなんて信じられない。
悠久と言ってもいい時の流れの中で、この龍は、どうやって孤独を堪えてきたのだろう。
「ありがとうございます」
『君は・・・この子達をどこで見つけたの?』
「クオンの卵はヴァラクの実験施設で。ノワールは同じ施設で、ヴァラクの実験対象として、飼われていました」
『・・・そう・・・酷いことをするね』
本当に酷かった。
ノワールは小さな檻に押し込められ。脚の形が変形し、何をされたのかわからないけれど、羽も破けて穴だらけだった。
そんな状態で、無理やり体を大きく変化させられて、ヴァラクの城で出会った時のノワールは、ボロボロだった。
クレイオス様のお陰で。今はこうして元気にして居るけれど、今でもうなされる事が有ると、クオンが言っていた。
そのクオンだって、あの時卵を回収できなかったら、同じ目に遭っていたのかと思うと、心底ゾッとします。
「ヴァラクは居なくなりましたけど、その思想や教えが、今も呪いのようにゴトフリーという国を蝕み、ヴィース全体に魔物を生み出して居るのです」
『魔族が地上から居なくなっても、外の世界は、物騒なことばかりの様だね』
「恒久の平安は、夢ですから」
『ゆめ、夢ね。うん、確かにそうだ。・・・君達愛し子は、異界から連れて来られるのだよね?』
「えっ? えぇ、そうですが?」
急に真剣な顔になって、どうしたのでしょうか?
『君の話を聞いていると、異界から渡ってきて、いくらも経たないと言うのに、ヴィースのために、とても頑張ってくれて居るようだ。でも、君にとってヴィースの事なんて、どうでもいい事だろ?』
「どうしてですか?」
『だってさ、この世界は君の生まれた世界でもないし、アウラ神が勝手に連れて来ただけじゃないか。怖い思いや辛い思いを沢山しただろうに、何故頑張れるの?』
カエルレウスさんの言いたいことは分かるし、彼も嫌味で言ってる訳じゃないのよね?
純粋に、好奇心から聞いて居る感じかしら?
「私の・・・私の番は帝国の騎士なんです。子供の頃から、辛い思いを沢山して来て、でも、とっても心の優しい人で。自分は多くのものを失って。自分自身を犠牲にしても、国の為、民の為に魔物やそれ以外の事でもずっと、みんなの前に立って。背中に沢山の人を庇いながら、戦って来た人なんです」
『そんな、高尚で完璧な人間なんているの?』
そんな不思議そうにしなくても・・・。
「彼も完璧な人間ではありませんよ?やきもち焼きだし、後悔したり悩んだりする事だって有ります。 でも私はそんな彼がとても愛おしい。 だから、彼が戦いに行かなくてもいい様に、普通の穏やかな暮らしができるように、私に出来る事をしてあげたいの』
『ふ~ん。人は、そう言うのを愛って呼ぶんだよね?』
「えぇ。私は彼を愛しています。彼の為なら、何を犠牲にしても構わない」
ちょっとクサすぎたかしら?
なんか、恥ずかしいです。
『分かった理解したよ。さて!君は・・・アレクサンドルだったかな?番の所に戻りたいのだよね?』
戻りたい!
それはもう切実に!!
猫吸い中毒者のように、いますぐ虎吸いがしたいです!!
「はい。きっとすごく心配して居ると思います。今直ぐにでも、戻れるなら戻りたいのですけど」
『そうしてやりたい所なんだが、少し準備が必要だ。準備が整うまで、君も子供達と一緒に休んでいなさい』
「カエルレウスさん、準備があるなら、私もお手伝いさせて貰えませんか?」
『カル。カルでいいよ。友達はそう呼ぶから』
「カル? では私のこともレンと呼んでください」
『レンだね?分かった。せっかく手伝いを申し出てくれたけれど、上には気味の悪い術が施されて居る、と言ったのを覚えている?』
「はい、覚えています」
『これからする準備は、レン達を安全に外に出すためのものだ。君に出来る事は、体を休める事だよ?』
そう言って私に向けられた瞳は、気を使っていたり、嘘を言って居る様には見えません。
「カルがそう言うなら、休ませてもらいますね?」
『うん。準備ができたら起こしてあげるし、ちゃんと番の所まで連れて行ってあげるから、安心して子供達と休んでいなさい』
「カルも一緒に来てくれるの?外に出ると気分が悪くなるんでしょ?大丈夫なの?」
『私を心配してくれるの?優しいね』
そう言って頭を撫でてくれた、龍神様、カルは、準備をすると言って家を出て行きました。
私は暖炉の前で眠っている、ドラゴン達の横で丸くなり、愛しい人の元へ帰れる喜びに、胸を高鳴らせながら眠りについたのです。
「あ~~!もしかして魔法とか使えなかったのはその所為ですか?」
『おや?不便を掛けたかい? それはすまなかった。あの連中に、この魔素湖を知られたくはなくてね。それに上の連中が来るまでは、私も外に出る事はあったのだけれど、術の中を通る時に、気分が悪くなるから、それも止めてしまってね。』
「少し前って、いつくらいですか?」
『そうだなぁ。800年位前かな?』
800年が、少しなのね・・・。
2万年も生きてたら、そうなるのね。
「そんなに長く・・・ここがどこかは分かりませんが、その術が施されたのは、ゴトフリー王国が、建国された頃だと思います」
『クレイオスは、何故、何も言わなかったのだろう・・・・』
ん?
今、クレイオスって言った?
「カエルレウスさんは、クレイオス様とお知り合いなのですか?」
『あぁ。さっき話した、変わり者のドラゴンがクレイオスだよ。君も知り合い?彼生きているの?』
「生きてます! 話の中で石化されてた創世のドラゴンって、クレイオス様の事ですよ? えっ? クレイオス様が創世のドラゴンだって知らなかったんですか?」
『知らなかったな・・・誰もそんな事教えてくれなかったから。そうか、彼が創世のドラゴン・・・成る程・・・』
“なら、この子は・・・あの時一緒に居たのは・・・予言の・・・”
とブツブツと呟きながら、難しい顔で考え込んでしまいましたね。
今はそっとしておいた方が、良いでしょうか?
それにしても、創世のドラゴンの存在は知っていても、クレイオス様と結びつかなかったのは何故でしょう。
誰も教えてくれなかった、と言っていましたが・・・。
ドラゴンは親が死んだときに、その記憶を受け継ぐものじゃ・・・・。
って事は、カエルレウスさんの親って、まだご存命ってこと?
彼が2万年生きて居るなら、その親御さんは、もっと長生きして居る訳で・・・。
凄い!!
ドラゴンが長寿だって分かってはいたけど、本当に長生きなのね。
そんなことを考えながら、龍神様の邪魔をしないよう、黙ってお茶を飲んでいると、クオンとノワールが揃って、うつらうつらと船を漕ぎ出してしまいました。
いくら強いと言っても、2人は子供。
まだ2歳にもなっていない、赤ちゃんです。
それに今日は色んな事があって、余計に疲れたのでしょう。
「すみません。ちょっと失礼します」
龍神様に断りを入れ、ドラゴンキッズ達を、暖炉の前に移動させました。
暖炉の前には、フカフカのラグが敷かれて居るので、ここでなら眠っても、体が痛くなったりはしないでしょう。
「う~ん。ねむくないよ~」
「そうね。ノワールは元気だものね」
「ぼくが、レンさまをまもるの」
「クオン。いつもありがとう。頼りにしてるわ」
「ん~~~」
『子供達は、おねむかい?』
「ええ。よく頑張ってくれたので、申し訳ないのですが、少し休ませて下さい」
『構わないよ。子供はたくさん眠った分、大きく育つからね』
クオンとノワールを見つめる、カエルレウスさんの瞳は、とても優しくて、1万年もの間、一人ぼっちだったなんて信じられない。
悠久と言ってもいい時の流れの中で、この龍は、どうやって孤独を堪えてきたのだろう。
「ありがとうございます」
『君は・・・この子達をどこで見つけたの?』
「クオンの卵はヴァラクの実験施設で。ノワールは同じ施設で、ヴァラクの実験対象として、飼われていました」
『・・・そう・・・酷いことをするね』
本当に酷かった。
ノワールは小さな檻に押し込められ。脚の形が変形し、何をされたのかわからないけれど、羽も破けて穴だらけだった。
そんな状態で、無理やり体を大きく変化させられて、ヴァラクの城で出会った時のノワールは、ボロボロだった。
クレイオス様のお陰で。今はこうして元気にして居るけれど、今でもうなされる事が有ると、クオンが言っていた。
そのクオンだって、あの時卵を回収できなかったら、同じ目に遭っていたのかと思うと、心底ゾッとします。
「ヴァラクは居なくなりましたけど、その思想や教えが、今も呪いのようにゴトフリーという国を蝕み、ヴィース全体に魔物を生み出して居るのです」
『魔族が地上から居なくなっても、外の世界は、物騒なことばかりの様だね』
「恒久の平安は、夢ですから」
『ゆめ、夢ね。うん、確かにそうだ。・・・君達愛し子は、異界から連れて来られるのだよね?』
「えっ? えぇ、そうですが?」
急に真剣な顔になって、どうしたのでしょうか?
『君の話を聞いていると、異界から渡ってきて、いくらも経たないと言うのに、ヴィースのために、とても頑張ってくれて居るようだ。でも、君にとってヴィースの事なんて、どうでもいい事だろ?』
「どうしてですか?」
『だってさ、この世界は君の生まれた世界でもないし、アウラ神が勝手に連れて来ただけじゃないか。怖い思いや辛い思いを沢山しただろうに、何故頑張れるの?』
カエルレウスさんの言いたいことは分かるし、彼も嫌味で言ってる訳じゃないのよね?
純粋に、好奇心から聞いて居る感じかしら?
「私の・・・私の番は帝国の騎士なんです。子供の頃から、辛い思いを沢山して来て、でも、とっても心の優しい人で。自分は多くのものを失って。自分自身を犠牲にしても、国の為、民の為に魔物やそれ以外の事でもずっと、みんなの前に立って。背中に沢山の人を庇いながら、戦って来た人なんです」
『そんな、高尚で完璧な人間なんているの?』
そんな不思議そうにしなくても・・・。
「彼も完璧な人間ではありませんよ?やきもち焼きだし、後悔したり悩んだりする事だって有ります。 でも私はそんな彼がとても愛おしい。 だから、彼が戦いに行かなくてもいい様に、普通の穏やかな暮らしができるように、私に出来る事をしてあげたいの』
『ふ~ん。人は、そう言うのを愛って呼ぶんだよね?』
「えぇ。私は彼を愛しています。彼の為なら、何を犠牲にしても構わない」
ちょっとクサすぎたかしら?
なんか、恥ずかしいです。
『分かった理解したよ。さて!君は・・・アレクサンドルだったかな?番の所に戻りたいのだよね?』
戻りたい!
それはもう切実に!!
猫吸い中毒者のように、いますぐ虎吸いがしたいです!!
「はい。きっとすごく心配して居ると思います。今直ぐにでも、戻れるなら戻りたいのですけど」
『そうしてやりたい所なんだが、少し準備が必要だ。準備が整うまで、君も子供達と一緒に休んでいなさい』
「カエルレウスさん、準備があるなら、私もお手伝いさせて貰えませんか?」
『カル。カルでいいよ。友達はそう呼ぶから』
「カル? では私のこともレンと呼んでください」
『レンだね?分かった。せっかく手伝いを申し出てくれたけれど、上には気味の悪い術が施されて居る、と言ったのを覚えている?』
「はい、覚えています」
『これからする準備は、レン達を安全に外に出すためのものだ。君に出来る事は、体を休める事だよ?』
そう言って私に向けられた瞳は、気を使っていたり、嘘を言って居る様には見えません。
「カルがそう言うなら、休ませてもらいますね?」
『うん。準備ができたら起こしてあげるし、ちゃんと番の所まで連れて行ってあげるから、安心して子供達と休んでいなさい』
「カルも一緒に来てくれるの?外に出ると気分が悪くなるんでしょ?大丈夫なの?」
『私を心配してくれるの?優しいね』
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