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千年王国
冬の風物詩
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「お出掛けするの? 今から?」
朝食の後、番を外出に誘うと、意外そうな顔をされてしまった。
別に俺は、番を閉じ込めて置く気は無かったのだが、ここに来てから城以外の場所に、番を連れて行っていなかった事に気が付いた。
毎日楽しく過ごしてはいるが、唯でさえ不愉快な話ばかり聞かせた上に、単調な日々では番を退屈させてしまう。
「レンは果物が好きだろ? 今の時季にしか採れない、プレープと言う果物があるのだが、これが見た目も美しく、なかなか美味でな。一緒に採りに行かないか?」
「プレープ? 初めて聞きました」
「うむ。プレープは傷みの早い果物でな? 摘み取ったその場で食すのが一番美味い。ただ、冬の森に入らねばならんから、市場には出回らないのだ」
「知る人ぞ知るって感じ?」
「いや、冬の果物としては有名だ。ただ食ったことが有る者は、少ないと思う」
「へぇ~~。お屋敷の近くで取れるの?」
「いや、街の外壁の外の森だ。この辺りの森だとムースやディアと遭遇する可能性はあるが、俺と一緒なら問題ないだろ?」
「うん。行ってみたい」
嬉しそうに笑う番に毛皮のコートを着せ、玄関へ降りて行くと、俺達の外出に気付いたセルジュが、速足で後を追って来た。
「お出掛けですか?」
「うむ。レンにプレープを食わせてやろうと思ってな」
「今年は、東の森が豊作だそうです」
セルジュはニコニコとしながらも、少し羨ましそうだ。
少し味は落ちるが、実付きが良い様なら、土産に幾つか採って来てやろう。
「あっ!そうだ! もし森にスノーベリーが有ったら、少し採って来て頂けませんか?」
「それは構わんが、誰か熱を出したのか?」
「柘榴宮から来た侍従です。どうもバレハンドロに罹ったみたいで」
「バレハンドロって?」
「風邪に似た病だ。この病の厄介な所は、感染する事と、治癒魔法が効かない事だな」
「治癒魔法で治らないの?」
治癒魔法が効かない病がある事に、レンは驚いている。
万能の様に思われがちだが、治癒魔法が効かない病は、幾らでもある。
バレハンドロは、その代表格のようなものだ。
「そんなに心配しなくても。スノーベリーを使った薬湯を飲めば、すぐに良くなる」
「そうなの?」
「うむ。スノーベリーは子供の熱冷ましによく使われるのだが、バレハンドロの熱には特に効果が高い」
「へえ~。どうして子供の熱冷ましに使われるの?」
「ん? あぁ。スノーベリーはそのままだと、渋くて食えたものでは無いのだが、不思議な事に煮詰めると、とても甘くなる。それを湯で割れば、子供が好む味になるからだな」
「なるほど、お子様向け風邪シロップってことか」
納得して頷いているのは、レンの世界にも、似たようなものが有ったからだろう。しかし、ここで深堀すると、俺の方が混乱しそうだから、口を噤んでおくことにする。
毛皮のコートでモコモコになった番を抱き上げ、オロバスに跨り、雪道を走る事、約2刻。森に入るのを嫌がるオロバスを野に放ち、番と二人で雪に埋もれた森に分け入った。
基本的にエンラは勿論の事、移動用のオロバスやストリは呼べば戻ってくるよう躾けられているから、野に放っても問題ない。
寧ろ外壁の外で木に縛り付けたりしたら、魔獣から逃げられず、喰われてしまう。
雪の上を歩くのが好きな番は、腕から降ろして欲しいと、何度も頼んで来たが、雪の下に何があるか分からない以上、一人で歩かせるのは危険だと思う。
それに木々の枝に積もった雪が、いつ落ちて来るかも分からない。落ちて来た雪に当たったりしたら、体の小さな番が雪に埋もれてしまうだろう。
過保護過ぎる、とブツブツと文句は言われたが、大切な番の安全確保の為だ、ここは我慢して欲しい。
「雪に埋まっちゃってるけど、二つとも見つけられるの?」
「ん? 割と簡単だぞ」
「そうなの?」
「ああ。先ずプレープだが、これは蔓性の植物で広葉樹にしか蔓を伸ばさない。だから葉の落ちた木を見て居れば、直ぐに見つかる」
「ほうほう。じゃあスノーベリーは?」
「あれは俺の腰くらいの高さの灌木で、広葉樹だが落葉しない。だからモッサリ雪の積もった灌木を見れば、半透明な赤い実が、鈴なりになって居るのが、直ぐに分かるだろう」
レンは自分の事をインドア派で、お家大好き!と言っているが、動植物の生態については、興味深々なのだよな。
「プレープは黒い色をしているし、スノーベリーは真っ赤だ。雪の白との対比で見つけやすいのだ。但し、スノーベリーはムースやボアも食べることが有るから、見つけても直ぐには近寄らず、魔獣の足跡が無いか、気を付けなければならない」
「魔獣も冬を超すのは大変だものね」
「そういう事だな」
「あっ!見て!雪の中にお花が咲いてるよ?」
番の指差す方を見ると、木の幹に巻き付いた蔓から真っ白い花が伸びているのが見えた。
「ほう? 幻想花とは珍しい」
「幻想花?」
「あれも薬草の一種だ。雪に埋もれた森でしか開花しない花でな。雪の中だと、見つけ難いだろ? それでついた名前が幻想花だ。今年は雪が多いから、花を付けたのだろうな」
「なんのお薬になるの?」
「代表的なのは咳止めだが、調合次第で色々な薬になるから、薬師は重宝するようだ」
最も有名なのは強壮剤なのだが、これはレンには言わない方が良いだろう。
冬の森で、採取できる薬草類についてのうんちくを話しながら、30ミン程森の中を歩き回って、漸くプレープの群生地を見つける事が出来た。
「わぁ!山ぶどうみたいに小ぶりな実を想像していたけど、結構大きいのね。巨峰みたい!」
きょほうとは、レンの国の葡萄の事で、こちらの葡萄よりも一粒一粒が丸くて大きく、甘みが強いらしい。こちらの葡萄はワインやジュースに加工する事が多く、レンからすると酸味が強いのだそうだ。
そしてプレープと葡萄の違いは、ブドウは房で実るが、プレープは一粒ずつ、蔓に張り付くように実る事だ。
目当てのプレープだが、幹に巻き付いた下の方は、摘み取られた跡がみられるから、ギルドの依頼を受けた誰かが、採取しに来たのかも知れない。
「あんなに高い処に生って居るけど、どうやって採るの?」
大木を見上げるレンに、俺は問題ないと答えた。
「浮けば採れるよな?」
「あ、なるほど。その手があった」
レンは魔法の無い世界から来たからか、自身が強大な魔力を持っているにも関わらず、こうやって、魔法を使う事を忘れる時がある。
料理もそうだが、自分の手であれこれやる事に慣れているレンは、魔力の少ない者達が使える様な、便利な道具を作るのは得意だが、生活魔法はあまり得意ではない。
魔法はイメージが大事、と言うレンは、生活魔法を使う時に、どうしても道具を使う事をイメージしてしまい、魔法が上手く発動しないのだと、頬に手を当てて悩んでいた。
まあ、そこは俺が居るから問題は無いし、こうやって番を腕に抱いて、ふわふわと木々の間を漂いながら、冬の風物詩に舌鼓を打つのも悪くない。
「見た目だけじゃなくて、味も巨峰と似てるのね。でもプレープの方が、もっと味が濃くて香りも強いわ!」
「美味いか?」
「すっごく美味しい! それにね、半分凍っててシャーベットみたいな所が、運動会のお弁当に、お祖母ちゃんが入れてくれた、凍らせた巨峰を思い出すわ。すっごく懐かしい味がする!」
「そうか、よかったな」
「ほら。アレクもあ~んして?」
これ程レンが喜んで、給餌までしてくれるとは。
幸せだ。
寒い中、出掛けて来て、本当に良かった。
思う存分プレープを食べ、屋敷の者達への土産の分も摘み採って、後はスノーベリーを探すだけなのだが、どの灌木の周りにも、ムースの足跡が残っていて、どうやらスノーベリーを好む魔獣に食べられてしまったらしい。
「困ったわね」
「うむ・・・多少残ってはいるが、魔獣の噛み跡がな・・・これでは薬としては使えんな」
そこで俺達は、ムースの足跡が続いている先にスノーベリーがあるのでは?と考え、魔獣の足跡を追ってみる事にした。
この予想は大当たりで、足跡を追い始めてからいくらもしない内に、無傷の実を付けた灌木を見つける事が出来た。
必要な分だけ採って帰ろうと思っていたのだが、赤い実を摘んでいる処を、ムースの群れに見つかってしまい、雪の積もった森の中を、追い掛け回される事になってしまったのだ。
朝食の後、番を外出に誘うと、意外そうな顔をされてしまった。
別に俺は、番を閉じ込めて置く気は無かったのだが、ここに来てから城以外の場所に、番を連れて行っていなかった事に気が付いた。
毎日楽しく過ごしてはいるが、唯でさえ不愉快な話ばかり聞かせた上に、単調な日々では番を退屈させてしまう。
「レンは果物が好きだろ? 今の時季にしか採れない、プレープと言う果物があるのだが、これが見た目も美しく、なかなか美味でな。一緒に採りに行かないか?」
「プレープ? 初めて聞きました」
「うむ。プレープは傷みの早い果物でな? 摘み取ったその場で食すのが一番美味い。ただ、冬の森に入らねばならんから、市場には出回らないのだ」
「知る人ぞ知るって感じ?」
「いや、冬の果物としては有名だ。ただ食ったことが有る者は、少ないと思う」
「へぇ~~。お屋敷の近くで取れるの?」
「いや、街の外壁の外の森だ。この辺りの森だとムースやディアと遭遇する可能性はあるが、俺と一緒なら問題ないだろ?」
「うん。行ってみたい」
嬉しそうに笑う番に毛皮のコートを着せ、玄関へ降りて行くと、俺達の外出に気付いたセルジュが、速足で後を追って来た。
「お出掛けですか?」
「うむ。レンにプレープを食わせてやろうと思ってな」
「今年は、東の森が豊作だそうです」
セルジュはニコニコとしながらも、少し羨ましそうだ。
少し味は落ちるが、実付きが良い様なら、土産に幾つか採って来てやろう。
「あっ!そうだ! もし森にスノーベリーが有ったら、少し採って来て頂けませんか?」
「それは構わんが、誰か熱を出したのか?」
「柘榴宮から来た侍従です。どうもバレハンドロに罹ったみたいで」
「バレハンドロって?」
「風邪に似た病だ。この病の厄介な所は、感染する事と、治癒魔法が効かない事だな」
「治癒魔法で治らないの?」
治癒魔法が効かない病がある事に、レンは驚いている。
万能の様に思われがちだが、治癒魔法が効かない病は、幾らでもある。
バレハンドロは、その代表格のようなものだ。
「そんなに心配しなくても。スノーベリーを使った薬湯を飲めば、すぐに良くなる」
「そうなの?」
「うむ。スノーベリーは子供の熱冷ましによく使われるのだが、バレハンドロの熱には特に効果が高い」
「へえ~。どうして子供の熱冷ましに使われるの?」
「ん? あぁ。スノーベリーはそのままだと、渋くて食えたものでは無いのだが、不思議な事に煮詰めると、とても甘くなる。それを湯で割れば、子供が好む味になるからだな」
「なるほど、お子様向け風邪シロップってことか」
納得して頷いているのは、レンの世界にも、似たようなものが有ったからだろう。しかし、ここで深堀すると、俺の方が混乱しそうだから、口を噤んでおくことにする。
毛皮のコートでモコモコになった番を抱き上げ、オロバスに跨り、雪道を走る事、約2刻。森に入るのを嫌がるオロバスを野に放ち、番と二人で雪に埋もれた森に分け入った。
基本的にエンラは勿論の事、移動用のオロバスやストリは呼べば戻ってくるよう躾けられているから、野に放っても問題ない。
寧ろ外壁の外で木に縛り付けたりしたら、魔獣から逃げられず、喰われてしまう。
雪の上を歩くのが好きな番は、腕から降ろして欲しいと、何度も頼んで来たが、雪の下に何があるか分からない以上、一人で歩かせるのは危険だと思う。
それに木々の枝に積もった雪が、いつ落ちて来るかも分からない。落ちて来た雪に当たったりしたら、体の小さな番が雪に埋もれてしまうだろう。
過保護過ぎる、とブツブツと文句は言われたが、大切な番の安全確保の為だ、ここは我慢して欲しい。
「雪に埋まっちゃってるけど、二つとも見つけられるの?」
「ん? 割と簡単だぞ」
「そうなの?」
「ああ。先ずプレープだが、これは蔓性の植物で広葉樹にしか蔓を伸ばさない。だから葉の落ちた木を見て居れば、直ぐに見つかる」
「ほうほう。じゃあスノーベリーは?」
「あれは俺の腰くらいの高さの灌木で、広葉樹だが落葉しない。だからモッサリ雪の積もった灌木を見れば、半透明な赤い実が、鈴なりになって居るのが、直ぐに分かるだろう」
レンは自分の事をインドア派で、お家大好き!と言っているが、動植物の生態については、興味深々なのだよな。
「プレープは黒い色をしているし、スノーベリーは真っ赤だ。雪の白との対比で見つけやすいのだ。但し、スノーベリーはムースやボアも食べることが有るから、見つけても直ぐには近寄らず、魔獣の足跡が無いか、気を付けなければならない」
「魔獣も冬を超すのは大変だものね」
「そういう事だな」
「あっ!見て!雪の中にお花が咲いてるよ?」
番の指差す方を見ると、木の幹に巻き付いた蔓から真っ白い花が伸びているのが見えた。
「ほう? 幻想花とは珍しい」
「幻想花?」
「あれも薬草の一種だ。雪に埋もれた森でしか開花しない花でな。雪の中だと、見つけ難いだろ? それでついた名前が幻想花だ。今年は雪が多いから、花を付けたのだろうな」
「なんのお薬になるの?」
「代表的なのは咳止めだが、調合次第で色々な薬になるから、薬師は重宝するようだ」
最も有名なのは強壮剤なのだが、これはレンには言わない方が良いだろう。
冬の森で、採取できる薬草類についてのうんちくを話しながら、30ミン程森の中を歩き回って、漸くプレープの群生地を見つける事が出来た。
「わぁ!山ぶどうみたいに小ぶりな実を想像していたけど、結構大きいのね。巨峰みたい!」
きょほうとは、レンの国の葡萄の事で、こちらの葡萄よりも一粒一粒が丸くて大きく、甘みが強いらしい。こちらの葡萄はワインやジュースに加工する事が多く、レンからすると酸味が強いのだそうだ。
そしてプレープと葡萄の違いは、ブドウは房で実るが、プレープは一粒ずつ、蔓に張り付くように実る事だ。
目当てのプレープだが、幹に巻き付いた下の方は、摘み取られた跡がみられるから、ギルドの依頼を受けた誰かが、採取しに来たのかも知れない。
「あんなに高い処に生って居るけど、どうやって採るの?」
大木を見上げるレンに、俺は問題ないと答えた。
「浮けば採れるよな?」
「あ、なるほど。その手があった」
レンは魔法の無い世界から来たからか、自身が強大な魔力を持っているにも関わらず、こうやって、魔法を使う事を忘れる時がある。
料理もそうだが、自分の手であれこれやる事に慣れているレンは、魔力の少ない者達が使える様な、便利な道具を作るのは得意だが、生活魔法はあまり得意ではない。
魔法はイメージが大事、と言うレンは、生活魔法を使う時に、どうしても道具を使う事をイメージしてしまい、魔法が上手く発動しないのだと、頬に手を当てて悩んでいた。
まあ、そこは俺が居るから問題は無いし、こうやって番を腕に抱いて、ふわふわと木々の間を漂いながら、冬の風物詩に舌鼓を打つのも悪くない。
「見た目だけじゃなくて、味も巨峰と似てるのね。でもプレープの方が、もっと味が濃くて香りも強いわ!」
「美味いか?」
「すっごく美味しい! それにね、半分凍っててシャーベットみたいな所が、運動会のお弁当に、お祖母ちゃんが入れてくれた、凍らせた巨峰を思い出すわ。すっごく懐かしい味がする!」
「そうか、よかったな」
「ほら。アレクもあ~んして?」
これ程レンが喜んで、給餌までしてくれるとは。
幸せだ。
寒い中、出掛けて来て、本当に良かった。
思う存分プレープを食べ、屋敷の者達への土産の分も摘み採って、後はスノーベリーを探すだけなのだが、どの灌木の周りにも、ムースの足跡が残っていて、どうやらスノーベリーを好む魔獣に食べられてしまったらしい。
「困ったわね」
「うむ・・・多少残ってはいるが、魔獣の噛み跡がな・・・これでは薬としては使えんな」
そこで俺達は、ムースの足跡が続いている先にスノーベリーがあるのでは?と考え、魔獣の足跡を追ってみる事にした。
この予想は大当たりで、足跡を追い始めてからいくらもしない内に、無傷の実を付けた灌木を見つける事が出来た。
必要な分だけ採って帰ろうと思っていたのだが、赤い実を摘んでいる処を、ムースの群れに見つかってしまい、雪の積もった森の中を、追い掛け回される事になってしまったのだ。
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