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千年王国
ゼクトバとポチャ腹
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side・レン
やって来ました、ゼクトバ港!
港からのメインロードは両サイドに、魚介を扱うお店がひしめき合い。
魚介料理の香ばしくも良い香りが、食欲をくすぐってきます。
「こんな事なら、お弁当食べなきゃ良かった」
「ん? 気に入ったものがあるなら、食べていいのだぞ?」
「え? うん・・そうだね。でも今は我慢しようかなぁ~」
「遠慮なんてしなくて良いのだぞ?」
「・・・遠慮はしてないよ? お弁当を食べ過ぎちゃったみたい」
「ふむ、なら仕方ない。夕食で沢山食べような」
ニッコリって・・・。
良い笑顔ですね。
そりゃね。食べたもの全部、バッキバキの筋肉の維持に回っちゃうアレクは良いでしょうよ。
だけど、自分で歩く事も満足にさせて貰えない私は、気を抜いたらすぐにポッチャリなの!
好きな時になんでも食べてたら、あっという間にドラム缶どころか樽よ? 樽!!
完璧なシックスパックを前に、ポチャ腹を晒す屈辱に私が耐えられるとでも?
どんな地獄よ。
そんなの絶対無理だから!
でも・・・・。
あぁ~~。
誘惑が・・・磯の香りが・・・。
・・・じゅるり。
いやぁ~~!
何あの貝!
焼きたてのメチャクチャ良い匂いがする~!
はわぁ。こっちはクラムチャウダーっぽいスープが・・・。
あっ!!
あれはアクアパッツァ?
どうしよう。
足が勝手に引き寄せられる~~。
ハッ!!
がっ我慢よ。
お胸と間違えて、ポチャ腹掴まれちゃったらどうするの?!アレクは優しいから、何も言わないかも知れないけど。
そんな事になったら、私が耐えられない!
羞恥で死ねる!
「そこの可愛い坊ちゃんとおっきいお兄さん! うちのエビ食べてってよ。美味いぞ~~!」
「うう・・・美味しそう・・・でも。今は急いでるから、後でね」
「レンどうした? 別に急ぎの用なんてないだろ?」
「・・・アレクは、もうちょっと、乙女心を理解した方が良いと思います」
厳密には、もう乙女じゃないけどね!
「おとめ? 俺はなにか気に障る事をしたのか?」
「いえ・・そうじゃなくて・・」
「レン? アレク?・・・アァーーーッ!!」
オロオロしているアレクさんの隣で、首を捻っていたエビ売りのおじさんが、突然大きな声を張り上げて、ビックリです。
「たったたたたい」
「たい?」
「おじさん大丈夫?」
何かの発作かと心配になったのだけれど、おじさんは私達を指差して、口をハクハク動かしているだけです。
「やはり何かの発作じゃないか?」
「そうね。お店の人なら分かるかも。すみませーん! 売り子のおじさんが具合い悪いみたいですよ~~!!」
「えぇ? あんたどうしちゃったんだい? 本当に具合悪いのかい?」
奥から出て来た人も怪訝な顔で、おじさんを覗き込み、額や頬に手を当てています。
「たいた・・たたたたい!」
「やだねぇ。うちじゃ鯛は扱ってないじゃないか」
「ちっ!ちがうっ!! たたた大公閣下と愛し子様だッ!!」
「はあ? 何言っちゃって・・・おやまあ!本物だ、本物の愛し子様だ!!」
「愛し子様?」
「ほんとだ! 小っちゃいなぁ!」
「隣に居るのが大公閣下? でっかいなぁ!」
ありゃりゃ。バレちゃった。
なんか人がどんどん集まって来ちゃって。
これはヤバイかも。
皇都の時みたいな騒ぎになったら、ランバートさん達に迷惑かけちゃう。
「愛し子様。これ食べて」
「エビより、うちの貝の方が美味いですよ」
「それなら、うちの方が美味いから!」
「記念に握手を!!」
「いっいえ。あの」
あわわ。
どうしよう。
「掴まれ」
「へ?・・・うわっ!! うっひゃぁぁぁぁ~~~!!」
私を抱き上げたアレクさんは、一蹴りで近くの馬車の屋根に飛び上がり、もう一度跳躍すると、風魔法を使って港町の空高く舞い上がったのです。
群がって来ていた町の人達は、上空に浮かぶ私達を見上げ、手を振ってとても楽しそう。
だけど、こっちはビルの上から見下ろしてるのと同じよ?
人がありんこくらいに見えるんだけど。
「凄い騒ぎになっちゃった 」
「うむ・・・今までは気付かれずに済んでいたから油断していた。この騒ぎだと、宿に戻るのも考え物だな」
「どうする?」
「そうだなぁ・・・一度軍港の砦に避難するか」
「軍港? 第5の?」
「居るかどうかわからんが、ランバートに挨拶くらいはした方が良いしな」
「それもそうね。知らん顔するのは良くないものね」
そうは言っても、いきなり押し掛けたら御迷惑なのでは?
申し訳ない気分の私でしたが、アレクさんは何食わぬ顔のまま、スイスイと空を飛び、第5騎士団の駐留地へ向かっています。
「アレク、追いかけて来るよ?」
「む? 砦の中には入れんから、問題ない」
そうは言われても、結構な人数が私達のあとを追って来ています。
こんな状態で砦に行って、本当に良いのかしら。
アレクさんにそう言うと「騒ぎになってしまった以上、騎士団を頼らない方が、迷惑を掛ける事になる」と言われてしまいました。
だとしても、申し訳ない気持ちになるのは変わりありません。
それに、あんな風に追いかけて来て拝まれても、私にはご利益なんてないのにな。
治癒と浄化の力は持っているけれど、手の施しようがないほど、病が悪化した人は助けられない。
瘴気によって生み出された魔物は、 浄化で苦しみから解放できても、種として根付いてしまった生き物は、元の姿に戻してあげることは出来なくて。
私の力は決して万能じゃない。
この国の公爵として援助は出来ても、愛し子の力で、万民を救う事なんて出来ない。
神殿が崩壊し、拠り所を失った人々は縋る先が欲しいのだろうけど、それは私ではなく、アウラ様への信仰でなければならない。
欝々と考えて居る間に、砦の外郭に到着したアレクさんは、血相を変えて走って来た見張りの騎士さんへ、ランバートさんへの面会を申し込んでいます。
幸いな事に団長のランバートさんは、二日前に見回りの航海から戻って来ているという事で、直ぐに案内してもらえることになりました。
案内された先で再会したランバートさんは、相変わらず日焼けした赤銅色の肌に、白い歯がきらりと光る、爽やかイケメンさん。
日本だとマリンスポーツをしている人は、ナンパなイメージでしたが、ランバートさんのお人柄を表しているのか、第5の騎士さん達は、豪快で有り乍らも爽やかな雰囲気を醸し出しています。
「ワハハハッ! そりゃ災難だったな」
「他の街では気付かれなかったから、油断していた」
溜息をもらすアレクさんにランバートさんは、ニヤリと唇を引き上げて見せています。
「皇都で話題になっていた芝居な。今ゼクトバで上演中だぞ」
「は?」
「え?」
「なんだ知らなかったのか?元々ここでは愛し子様の人気が高くてな。レン様の姿絵が飛ぶように売れていたんだ。そこで皇都での上演が終了した一座を、ここの領主が呼び寄せた。それで二人の姿絵が更に人気になってな。この街で二人の顔を知らぬ者は居ないだろうな」
「えぇ~~~?! なにそれ、肖像権の侵害じゃない!」
肖像権とは何か? と二人に聞かれて答えたのだけど、なんかピンと来てない感じ。
元々皇家の人達や、見目麗しい貴族の子息の姿絵。時にはお店の看板息子の姿絵なんかも、本人の承諾なく普通に売り買いされて来たそうで、こちらの人には肖像権って考えはないみたい。
江戸時代の小町番付みたいなものかしらね。あの頃は浮世絵に描かれること自体が、名誉だったみたいだし。
因みに、何年か前までの売り上げトップは、マークさんの姿絵だったんですって。
そうなると、向こうの推しグッズみたいなものね。
「滞在中の護衛を頼めるか?」
「心得た。滞在中宿から出られぬようでは、レン様も詰まらんだろう。直ぐに手配する」
「お手数を掛けます」
頭を下げる私に、ランバートさんは罪滅ぼしだ、と苦笑いを浮かべています。
「罪滅ぼしとは?」
首を傾げる私達に、ランバートさんは渋い顔を見せています。
「実はな。愛し子様の姿絵の人気の火付け役は、第5の連中なんだよ」
「どういう事だ?」
「以前イマミアへ行く前に、ここへ寄ったことが有ったろう? あの時愛し子様のお姿に魅了された連中が、こぞって姿絵を買い求めてな」
「ああ~!そういう事か」
それって、私の顔が気に入ったって事でしょ?こっちの人の美的感覚って、やっぱりズレているのね。
やって来ました、ゼクトバ港!
港からのメインロードは両サイドに、魚介を扱うお店がひしめき合い。
魚介料理の香ばしくも良い香りが、食欲をくすぐってきます。
「こんな事なら、お弁当食べなきゃ良かった」
「ん? 気に入ったものがあるなら、食べていいのだぞ?」
「え? うん・・そうだね。でも今は我慢しようかなぁ~」
「遠慮なんてしなくて良いのだぞ?」
「・・・遠慮はしてないよ? お弁当を食べ過ぎちゃったみたい」
「ふむ、なら仕方ない。夕食で沢山食べような」
ニッコリって・・・。
良い笑顔ですね。
そりゃね。食べたもの全部、バッキバキの筋肉の維持に回っちゃうアレクは良いでしょうよ。
だけど、自分で歩く事も満足にさせて貰えない私は、気を抜いたらすぐにポッチャリなの!
好きな時になんでも食べてたら、あっという間にドラム缶どころか樽よ? 樽!!
完璧なシックスパックを前に、ポチャ腹を晒す屈辱に私が耐えられるとでも?
どんな地獄よ。
そんなの絶対無理だから!
でも・・・・。
あぁ~~。
誘惑が・・・磯の香りが・・・。
・・・じゅるり。
いやぁ~~!
何あの貝!
焼きたてのメチャクチャ良い匂いがする~!
はわぁ。こっちはクラムチャウダーっぽいスープが・・・。
あっ!!
あれはアクアパッツァ?
どうしよう。
足が勝手に引き寄せられる~~。
ハッ!!
がっ我慢よ。
お胸と間違えて、ポチャ腹掴まれちゃったらどうするの?!アレクは優しいから、何も言わないかも知れないけど。
そんな事になったら、私が耐えられない!
羞恥で死ねる!
「そこの可愛い坊ちゃんとおっきいお兄さん! うちのエビ食べてってよ。美味いぞ~~!」
「うう・・・美味しそう・・・でも。今は急いでるから、後でね」
「レンどうした? 別に急ぎの用なんてないだろ?」
「・・・アレクは、もうちょっと、乙女心を理解した方が良いと思います」
厳密には、もう乙女じゃないけどね!
「おとめ? 俺はなにか気に障る事をしたのか?」
「いえ・・そうじゃなくて・・」
「レン? アレク?・・・アァーーーッ!!」
オロオロしているアレクさんの隣で、首を捻っていたエビ売りのおじさんが、突然大きな声を張り上げて、ビックリです。
「たったたたたい」
「たい?」
「おじさん大丈夫?」
何かの発作かと心配になったのだけれど、おじさんは私達を指差して、口をハクハク動かしているだけです。
「やはり何かの発作じゃないか?」
「そうね。お店の人なら分かるかも。すみませーん! 売り子のおじさんが具合い悪いみたいですよ~~!!」
「えぇ? あんたどうしちゃったんだい? 本当に具合悪いのかい?」
奥から出て来た人も怪訝な顔で、おじさんを覗き込み、額や頬に手を当てています。
「たいた・・たたたたい!」
「やだねぇ。うちじゃ鯛は扱ってないじゃないか」
「ちっ!ちがうっ!! たたた大公閣下と愛し子様だッ!!」
「はあ? 何言っちゃって・・・おやまあ!本物だ、本物の愛し子様だ!!」
「愛し子様?」
「ほんとだ! 小っちゃいなぁ!」
「隣に居るのが大公閣下? でっかいなぁ!」
ありゃりゃ。バレちゃった。
なんか人がどんどん集まって来ちゃって。
これはヤバイかも。
皇都の時みたいな騒ぎになったら、ランバートさん達に迷惑かけちゃう。
「愛し子様。これ食べて」
「エビより、うちの貝の方が美味いですよ」
「それなら、うちの方が美味いから!」
「記念に握手を!!」
「いっいえ。あの」
あわわ。
どうしよう。
「掴まれ」
「へ?・・・うわっ!! うっひゃぁぁぁぁ~~~!!」
私を抱き上げたアレクさんは、一蹴りで近くの馬車の屋根に飛び上がり、もう一度跳躍すると、風魔法を使って港町の空高く舞い上がったのです。
群がって来ていた町の人達は、上空に浮かぶ私達を見上げ、手を振ってとても楽しそう。
だけど、こっちはビルの上から見下ろしてるのと同じよ?
人がありんこくらいに見えるんだけど。
「凄い騒ぎになっちゃった 」
「うむ・・・今までは気付かれずに済んでいたから油断していた。この騒ぎだと、宿に戻るのも考え物だな」
「どうする?」
「そうだなぁ・・・一度軍港の砦に避難するか」
「軍港? 第5の?」
「居るかどうかわからんが、ランバートに挨拶くらいはした方が良いしな」
「それもそうね。知らん顔するのは良くないものね」
そうは言っても、いきなり押し掛けたら御迷惑なのでは?
申し訳ない気分の私でしたが、アレクさんは何食わぬ顔のまま、スイスイと空を飛び、第5騎士団の駐留地へ向かっています。
「アレク、追いかけて来るよ?」
「む? 砦の中には入れんから、問題ない」
そうは言われても、結構な人数が私達のあとを追って来ています。
こんな状態で砦に行って、本当に良いのかしら。
アレクさんにそう言うと「騒ぎになってしまった以上、騎士団を頼らない方が、迷惑を掛ける事になる」と言われてしまいました。
だとしても、申し訳ない気持ちになるのは変わりありません。
それに、あんな風に追いかけて来て拝まれても、私にはご利益なんてないのにな。
治癒と浄化の力は持っているけれど、手の施しようがないほど、病が悪化した人は助けられない。
瘴気によって生み出された魔物は、 浄化で苦しみから解放できても、種として根付いてしまった生き物は、元の姿に戻してあげることは出来なくて。
私の力は決して万能じゃない。
この国の公爵として援助は出来ても、愛し子の力で、万民を救う事なんて出来ない。
神殿が崩壊し、拠り所を失った人々は縋る先が欲しいのだろうけど、それは私ではなく、アウラ様への信仰でなければならない。
欝々と考えて居る間に、砦の外郭に到着したアレクさんは、血相を変えて走って来た見張りの騎士さんへ、ランバートさんへの面会を申し込んでいます。
幸いな事に団長のランバートさんは、二日前に見回りの航海から戻って来ているという事で、直ぐに案内してもらえることになりました。
案内された先で再会したランバートさんは、相変わらず日焼けした赤銅色の肌に、白い歯がきらりと光る、爽やかイケメンさん。
日本だとマリンスポーツをしている人は、ナンパなイメージでしたが、ランバートさんのお人柄を表しているのか、第5の騎士さん達は、豪快で有り乍らも爽やかな雰囲気を醸し出しています。
「ワハハハッ! そりゃ災難だったな」
「他の街では気付かれなかったから、油断していた」
溜息をもらすアレクさんにランバートさんは、ニヤリと唇を引き上げて見せています。
「皇都で話題になっていた芝居な。今ゼクトバで上演中だぞ」
「は?」
「え?」
「なんだ知らなかったのか?元々ここでは愛し子様の人気が高くてな。レン様の姿絵が飛ぶように売れていたんだ。そこで皇都での上演が終了した一座を、ここの領主が呼び寄せた。それで二人の姿絵が更に人気になってな。この街で二人の顔を知らぬ者は居ないだろうな」
「えぇ~~~?! なにそれ、肖像権の侵害じゃない!」
肖像権とは何か? と二人に聞かれて答えたのだけど、なんかピンと来てない感じ。
元々皇家の人達や、見目麗しい貴族の子息の姿絵。時にはお店の看板息子の姿絵なんかも、本人の承諾なく普通に売り買いされて来たそうで、こちらの人には肖像権って考えはないみたい。
江戸時代の小町番付みたいなものかしらね。あの頃は浮世絵に描かれること自体が、名誉だったみたいだし。
因みに、何年か前までの売り上げトップは、マークさんの姿絵だったんですって。
そうなると、向こうの推しグッズみたいなものね。
「滞在中の護衛を頼めるか?」
「心得た。滞在中宿から出られぬようでは、レン様も詰まらんだろう。直ぐに手配する」
「お手数を掛けます」
頭を下げる私に、ランバートさんは罪滅ぼしだ、と苦笑いを浮かべています。
「罪滅ぼしとは?」
首を傾げる私達に、ランバートさんは渋い顔を見せています。
「実はな。愛し子様の姿絵の人気の火付け役は、第5の連中なんだよ」
「どういう事だ?」
「以前イマミアへ行く前に、ここへ寄ったことが有ったろう? あの時愛し子様のお姿に魅了された連中が、こぞって姿絵を買い求めてな」
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