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第3章 私はただ静かに研究したいだけなのに!
1 新生活
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私の研究室の準備が整い、職員寮から研究棟の部屋に引越しをした。
物がほとんど無くてガランとしていた寂しい部屋が大変身している。
部屋は私とライラが最低限の埃と汚れを取り除き、日々それなりの掃除はしていたから目に付くような汚さや埃っぽさは無かった。しかし、置かれている家具類は古ぼけていて部屋全体も傷やこびり付いた汚れなどは残っている状態で綺麗な部屋とはお世辞にも言えなかった。
それが、今は部屋全体がピカピカに磨き上げられて、家具も全て新品が設置されている。
本当に前と同じ部屋なのかと目を疑ってしまった。部屋を間違えているのかと焦った。
部屋の中にライラがいて、部屋の細かい部分を整えてくれていたから、この部屋で合っているのだと確信が持てたが、ライラがいなかったら1度部屋を出て本当にこの部屋が自分の部屋かを確認に行っていた。
それくらい部屋が変わっていた。
「研究室はこの状態で引き渡されるのが普通で、今までの状態が異常だったんだよ」
部屋の変わり様に私が驚愕して及び腰になっているのを見たライラがちょっと呆れて苦笑いしながら教えてくれた。
これからはこの部屋で勉強も研究も生活もしていくことになる。
メイド用の部屋もあるからライラもここで一緒に生活する。
私とライラの新生活の始まりだ!
簡易なものだがキッチンも備わっているからこの部屋で食事ができる。部屋のキッチンでは本格的に料理をする必要はなく、食堂で食事を用意してもらい、メイドに部屋まで運んでもらって温め直したり、お茶を淹れたりするようだ。
しかし、私はせめてスープだけは自前で作りたい。混沌スープとおさらばできるのならばさよならしたい!
私はライラに孤児院でシスター見習いのときに作っていたというスープを部屋で作って食べさせた。
最初は野菜がそのままの形を保っている半透明の見慣れないスープに難色を示していたが、勇気を振り絞って一口食べるとその後は無言で夢中になって完食してくれた。
ライラもこの素材の形が残っている複数の素材の味が調和しているゴロゴロスープを気に入ってくれた。ライラに作り方を教えてこれからはライラに作ってもらうことなった。
私が作っても良いのだが、ライラに「私の仕事を奪わないでください」と叱られてしまった。
食事の準備も後片付けも二人一緒にやればいいと言った私にライラは静かに私を諭すように言い聞かせた。
「メイドの仕事をあなたがやったら私がここにいる意味が無くなるでしょう?私はお給金をもらうのだから、仕事を怠けたり、雇い主に甘えたりして、仕事を疎かにする気はありません。きちんと仕事を果たしてそれに相応しいお給金をもらいます。あなたの仕事は認定理術師として理術の研究をすることでしょう?あなたはあなたの仕事をしっかり果たして私にお給金を払ってください」
ライラの姿にシスターマリナの姿が重なって見えた。
私が間違ったことをしたときはシスターマリナにもよくこのように静かに諭された。感情的に怒ったり、叱ったりしないで、普段よりも一層落ち着いた態度で相手の目をしっかり見て静かだがよく聞こえる強い声で注意してくれた。
「ごめんなさい、ライラ姉ちゃん」
私は素直に自分の間違いを認めて謝った。
ライラはそんな私を年下の手のかかる妹を見るような優しい顔をして見ていたが、少し悲しげな表情で私にはっきりと宣言した。
「ルリエラ、もう私のことを『姉ちゃん』と呼ぶべきではないわ。使用人のことは呼び捨てにするべきよ。私もこれからはあなたのことを『ルリエラ』ではなく、『ルリエラ様』か『ご主人様』と呼ぶから」
ライラの言うことはもっともだ。
呼び名など、下手をするとそのまま外でも同じように無意識のまま使ってしまう。
私が部屋の外で自分が雇っているメイドを『姉ちゃん』などと呼んでいるのを誰かに聞かれたら困ったことになるだろう。
私に対する悪評が瞬く間に学園中に流れていく様が目に浮かぶ。
「使用人を姉と呼ぶ非常識な人間」「田舎者は常識を知らない」「認定理術師に相応しくない」などの誹謗中傷に晒されることが想像に難くない。
ライラは私のためを思ってそう宣言してくれた。
これは雇い主である私の方から言わなければならないことだったのに、ライラに背負わせてしまった。
ライラが雇い主を呼び捨てにするような使用人という評判がたてばその方がダメージが大きい。
ライラを守るためにも私からライラに「これからは呼び捨てにしないように」と忠告しなければならなかった。
「ありがとう、ライラ。これからよろしくね」
「こちらこそよろしくお願いします、ルリエラ様」
私はライラに謝罪する代わりに雇い主の顔で上品な笑顔を浮かべて感謝を伝え、ライラもメイドの顔に控えめな笑顔を浮かべて返事をした。
私とライラの関係は雇用主と従業員、主人とメイド。
互いに自分の立場を理解して、それを受け入れて、それに相応しい振る舞いをしなければならない。
同じテーブルで一緒に食事をするなんてあり得ないし、タメ口とかも許されない。
しかし、自分の部屋の中でそんな堅苦しい関係を取り繕い続けるのも疲労が溜まるし、違和感しかない。
この自分の研究室の中だけは少しくらい気を緩めても良いのではないだろうかとお互いにしっかりと話し合った上で、『食事は一緒に食べる』、『部屋で二人で食事をするときはタメ口』、この二点をライラに承諾してもらった。
ライラにはかなり抵抗されたが、ライラを一人横に立たせて自分一人で食事するなんて私は絶対に嫌だ。ライラの温かいスープが冷めてしまうし、一人分の用意と片付けをいちいちやるなら一気に二人分の用意と片付けをやってしまったほうが無駄が無いし、手間がかからない。
同じテーブルで一緒に食事をするなら今までのように対等なやり取りでないと食べにくいし、食事も美味しくない。
効率を考えても、私の心の平穏を考えても食事は二人同時に楽しく食べたほうが合理的だ。
ライラにそう説明して説得して納得させた。
雇用主だからとライラに上から無理矢理に強要はしたくない。本当にライラが嫌なら諦めるが、嫌では無さそうだったので正論を装って丸めこんだ。
私の非常識な願いをライラも嫌々で渋々とではなく、やれやれという感じで仕方がないと承諾してくれた。
研究室の外では認定理術師としてずっと緊張して気を張りつめていなければならない。
自分の部屋の中くらいは気を緩めて気を休めてリラックスさせてもらいたい。
私の我儘だと分かっている。ライラがそれを受け入れてくれたことに甘えてしまっていることも理解している。
私はそんなライラに深く感謝して、ライラを守れる人間になろうと心の奥でひっそりと決心した。
物がほとんど無くてガランとしていた寂しい部屋が大変身している。
部屋は私とライラが最低限の埃と汚れを取り除き、日々それなりの掃除はしていたから目に付くような汚さや埃っぽさは無かった。しかし、置かれている家具類は古ぼけていて部屋全体も傷やこびり付いた汚れなどは残っている状態で綺麗な部屋とはお世辞にも言えなかった。
それが、今は部屋全体がピカピカに磨き上げられて、家具も全て新品が設置されている。
本当に前と同じ部屋なのかと目を疑ってしまった。部屋を間違えているのかと焦った。
部屋の中にライラがいて、部屋の細かい部分を整えてくれていたから、この部屋で合っているのだと確信が持てたが、ライラがいなかったら1度部屋を出て本当にこの部屋が自分の部屋かを確認に行っていた。
それくらい部屋が変わっていた。
「研究室はこの状態で引き渡されるのが普通で、今までの状態が異常だったんだよ」
部屋の変わり様に私が驚愕して及び腰になっているのを見たライラがちょっと呆れて苦笑いしながら教えてくれた。
これからはこの部屋で勉強も研究も生活もしていくことになる。
メイド用の部屋もあるからライラもここで一緒に生活する。
私とライラの新生活の始まりだ!
簡易なものだがキッチンも備わっているからこの部屋で食事ができる。部屋のキッチンでは本格的に料理をする必要はなく、食堂で食事を用意してもらい、メイドに部屋まで運んでもらって温め直したり、お茶を淹れたりするようだ。
しかし、私はせめてスープだけは自前で作りたい。混沌スープとおさらばできるのならばさよならしたい!
私はライラに孤児院でシスター見習いのときに作っていたというスープを部屋で作って食べさせた。
最初は野菜がそのままの形を保っている半透明の見慣れないスープに難色を示していたが、勇気を振り絞って一口食べるとその後は無言で夢中になって完食してくれた。
ライラもこの素材の形が残っている複数の素材の味が調和しているゴロゴロスープを気に入ってくれた。ライラに作り方を教えてこれからはライラに作ってもらうことなった。
私が作っても良いのだが、ライラに「私の仕事を奪わないでください」と叱られてしまった。
食事の準備も後片付けも二人一緒にやればいいと言った私にライラは静かに私を諭すように言い聞かせた。
「メイドの仕事をあなたがやったら私がここにいる意味が無くなるでしょう?私はお給金をもらうのだから、仕事を怠けたり、雇い主に甘えたりして、仕事を疎かにする気はありません。きちんと仕事を果たしてそれに相応しいお給金をもらいます。あなたの仕事は認定理術師として理術の研究をすることでしょう?あなたはあなたの仕事をしっかり果たして私にお給金を払ってください」
ライラの姿にシスターマリナの姿が重なって見えた。
私が間違ったことをしたときはシスターマリナにもよくこのように静かに諭された。感情的に怒ったり、叱ったりしないで、普段よりも一層落ち着いた態度で相手の目をしっかり見て静かだがよく聞こえる強い声で注意してくれた。
「ごめんなさい、ライラ姉ちゃん」
私は素直に自分の間違いを認めて謝った。
ライラはそんな私を年下の手のかかる妹を見るような優しい顔をして見ていたが、少し悲しげな表情で私にはっきりと宣言した。
「ルリエラ、もう私のことを『姉ちゃん』と呼ぶべきではないわ。使用人のことは呼び捨てにするべきよ。私もこれからはあなたのことを『ルリエラ』ではなく、『ルリエラ様』か『ご主人様』と呼ぶから」
ライラの言うことはもっともだ。
呼び名など、下手をするとそのまま外でも同じように無意識のまま使ってしまう。
私が部屋の外で自分が雇っているメイドを『姉ちゃん』などと呼んでいるのを誰かに聞かれたら困ったことになるだろう。
私に対する悪評が瞬く間に学園中に流れていく様が目に浮かぶ。
「使用人を姉と呼ぶ非常識な人間」「田舎者は常識を知らない」「認定理術師に相応しくない」などの誹謗中傷に晒されることが想像に難くない。
ライラは私のためを思ってそう宣言してくれた。
これは雇い主である私の方から言わなければならないことだったのに、ライラに背負わせてしまった。
ライラが雇い主を呼び捨てにするような使用人という評判がたてばその方がダメージが大きい。
ライラを守るためにも私からライラに「これからは呼び捨てにしないように」と忠告しなければならなかった。
「ありがとう、ライラ。これからよろしくね」
「こちらこそよろしくお願いします、ルリエラ様」
私はライラに謝罪する代わりに雇い主の顔で上品な笑顔を浮かべて感謝を伝え、ライラもメイドの顔に控えめな笑顔を浮かべて返事をした。
私とライラの関係は雇用主と従業員、主人とメイド。
互いに自分の立場を理解して、それを受け入れて、それに相応しい振る舞いをしなければならない。
同じテーブルで一緒に食事をするなんてあり得ないし、タメ口とかも許されない。
しかし、自分の部屋の中でそんな堅苦しい関係を取り繕い続けるのも疲労が溜まるし、違和感しかない。
この自分の研究室の中だけは少しくらい気を緩めても良いのではないだろうかとお互いにしっかりと話し合った上で、『食事は一緒に食べる』、『部屋で二人で食事をするときはタメ口』、この二点をライラに承諾してもらった。
ライラにはかなり抵抗されたが、ライラを一人横に立たせて自分一人で食事するなんて私は絶対に嫌だ。ライラの温かいスープが冷めてしまうし、一人分の用意と片付けをいちいちやるなら一気に二人分の用意と片付けをやってしまったほうが無駄が無いし、手間がかからない。
同じテーブルで一緒に食事をするなら今までのように対等なやり取りでないと食べにくいし、食事も美味しくない。
効率を考えても、私の心の平穏を考えても食事は二人同時に楽しく食べたほうが合理的だ。
ライラにそう説明して説得して納得させた。
雇用主だからとライラに上から無理矢理に強要はしたくない。本当にライラが嫌なら諦めるが、嫌では無さそうだったので正論を装って丸めこんだ。
私の非常識な願いをライラも嫌々で渋々とではなく、やれやれという感じで仕方がないと承諾してくれた。
研究室の外では認定理術師としてずっと緊張して気を張りつめていなければならない。
自分の部屋の中くらいは気を緩めて気を休めてリラックスさせてもらいたい。
私の我儘だと分かっている。ライラがそれを受け入れてくれたことに甘えてしまっていることも理解している。
私はそんなライラに深く感謝して、ライラを守れる人間になろうと心の奥でひっそりと決心した。
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