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第6章 私はただ知らないことを知りたいだけなのに!
2 道の途中
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ジュリアーナと和気藹々と楽しくお茶の時間を過ごしていると、新しいお菓子が運ばれてきた。
新しいお菓子は氷菓だ。
こればかりは事前に用意しておくことはできない。溶けてしまう。
ジュリアーナの前には陶器の深みのある器に真っ白な半球状の氷菓が入っている。その器の隣に湯気が昇っている熱々の真っ黒で見るからに濃厚そうなバームが小さなカップで添えられている。
私の前にはガラスの深いグラスにいくつもの色の層が重なり、一番上はグラスから飛び出たピンク色の半球状の氷菓が載っている。
ジュリアーナの前にあるお菓子はアフォガード、私の前に置かれているお菓子はパフェだ。
アフォガードは以前私がジュリアーナへレシピごと贈ったお菓子で、殊の外ジュリアーナが気に入ってよく食べている。
但し、私は濃厚過ぎるバームが苦手であまり好みの味ではない。
顔には出さないようにしていたが、いつの間にか知られてしまっていたようだ。
わざわざ私の好みに合わせてジュリアーナとは別の氷菓を使っている手間がかかるお菓子を用意してくれたことにほんの少しの申し訳無さと胸いっぱいの喜びが込み上げてくる。
私は目の前のパフェに笑顔が溢れてしまいそうになり、反射的に抑えて表情を取り繕った。
でも、すぐにわざわざ無理して抑える必要も無いのだと気付いて、私は素直に喜びを顔に出して、満面の笑みでそのまま気持ちを口に出した。
「ジュリアーナ、ありがとうございます。料理長にもお礼を伝えてください」
ジュリアーナは私の感謝と喜びを優しい微笑みだけで自然に受け止めてくれた。
「ルリエラ、料理長へのお礼は食べた後よ。料理を食べる前にお礼を言うのは早すぎるわ」
そんなおどけるような口調で軽口を言って、私が感じていた表には出していない申し訳無さを何も気にすることはないと、負担や迷惑なんかこれっぽっちも存在していないと笑ってくれる。
私もジュリアーナに釣られて一緒に笑い合いながら、私はパフェの一番上に載っているイチゴによく似ているピンク色の氷菓へスプーンを入れて掬いあげ、ジュリアーナは濃いバームが入っている小さなカップを持ち上げて白い氷菓が入っている器へ一気に注ぎ入れた。
お互いに別々のものを食べながら、お互いに自分の好みの味を堪能して笑顔で過ごす。
口の中は冷たくても、口から出る言葉はどちらも温かくて、心がとても温まるまったりのんびりとした優しい時間を送った。
ジュリアーナの屋敷には商会で開発された家庭用の氷菓を作ることができる器械が配備されている。
家庭用と言っても理術の使用を前提としている器械なので、使用できる家庭は貴族に限定されている。
料理長は理術を使えないが、貴族出身である理術が使える執事がその器械を使えるようにしているらしい。
あくまでも氷菓を作っているのは料理人であり、理術が使える人間は料理はしない。
料理に理術を使う料理人、理術を使って料理をする理術士の育成はまだまだ時間が必要だ。
私の目的である意識改革や革命はまだまだ遠い。
ジュリアーナと契約した後、氷菓を製造するためのアイスクリームメーカーの開発は私が思っていたよりも早く進んだ。
私が作った急速冷却器を元にして、子どもが入れるくらいの大きさの木の樽の内側に特殊な銀板を貼り付け、銀貨の代わりに銀を表面にコーティングした金属の小さな粒を敷き詰めた。この粒が氷の代わりになる。
その中に氷菓の材料を入れた筒状の金属の入れ物を蓋の内側にセットして樽に取り付ける。
蓋には取手が付いていて、それを回すと材料が入っている金属の筒が回転する。
それを回転させるだけで氷菓を製造することができる。
このアイスクリームメーカーは理術士が理術で冷やすことを前提に製作されている。一度理術で内部を冷やせば半日は冷たいままで温度が維持されるから、何度も理術を使う必要はない。だが、このアイスクリームメーカーを起動させるためには必ず理術士を雇わなくてはならない。
このアイスクリームメーカーは私でなくても基本的な理術が使える人間であれば誰でも使うことができる。
基本的な温度変化の理術は、理力を冷気や熱気に変えて対象にぶつけているようなもので、冷やす場合は、冬の寒さをイメージして、理術で冷やす対象に冷気を送りこんで間接的に冷やしている。
私のように対象の分子を直接動かしているわけではないので、このやり方は非常に非効率でなかなか対象物の温度を上げたり下げたりすることができない。
しかし、対象が熱電導率が高く、熱しやすく冷めやすい金属ならば、理力と時間を少なく簡単に温度を変えることができる。
温めたいもの、冷やしたいもの、それそのものに理術をかけるのではなく、別のものに理術をかけて、それに温度を変えたいものを入れればいい。
この使い方ならば従来の理術で簡単に氷菓を作ることができる。
ジュリアーナが商会で雇った理術士にアイスクリームメーカーの使い方を説明すると、特に問題無くすぐにアイスクリームメーカーの使用ができるようになった。
でも、彼らは理術士だった。
料理をする仕事は身分の低い使用人の仕事で卑しいことであり、自分の仕事ではないと頭から思い込んでいる上流階級の人間だ。
そんな生まれて一度も料理なんてしたことがない人間に氷菓を製造させることは無理だった。
「理術を使える人間を雇って店長として働かせる。急速冷却器で氷菓を作るだけではなく、店の経営もやってもらう。アルバイトとして学園の理学部の学生を雇ったり、研究生の人間も雇い、単純作業は彼らに任せる。こういう雇用形態であるならなお金に困っている理術が使える貴族階級の人間を雇うことができる」
当初の私のこのような目論みは上手くいかなかった。
雇った理術士はアイスクリームメーカーを冷やして氷菓を製造できるように起動させるところまでしかできなかった。
アイスクリームメーカーを使って氷菓を製造するのは理術が使えない料理を専門とする従業員がするしかなかった。
雇った理術士は氷菓を製造することはせず、研究をしている。
アイスクリームメーカーの改善や改良だけではなく、食品を保存できる冷蔵箱や簡単に氷が作れる冷凍箱などの開発や発明などを仕事にしている。
雇った理術士は専門技術研究職員として、他の普通の商会の従業員とは異なる立場で働いている。
私が心配していたアイスクリーム製造機として肉体労働者のように酷使されて使い潰されることは無くて安心した。
私がこのアイスクリームメーカーを開発した目的はほぼ達成できた。
このアイスクリームメーカーがあれば、個人の理力の量や理術の技能の差に左右されることなく氷菓を作り出せる。
私の身柄を狙わなくても、このアイスクリームメーカーさえ手に入れることができれば理術を使える人間であれば誰でも氷や氷菓を作ることができるようになる。
このアイスクリームメーカーのおかげで、道具を使わずに理術だけで氷を作り出すことができることに関する私の身の危険はほぼ消すことができた。
私は「銀の卵を産む数百羽の鶏」の中の一羽に過ぎない存在になることができた。
しかし、後々私が空を飛べるようになってから困ることも予想されるということを考えて始めた身の安全のための意識改革はまだまだ進んでいない。
「理術で食べ物を作り出し、理術で料理し、理術で商売して、理術でお金を稼ぐ」
「理術は生活の役に立つ、お金を稼げる、食べ物を作り出せる、理術で料理ができる、そういった新たな考え方を生み出し、今の理術の考え方、価値観、固定観念を壊して変化して新しく生まれ変わらせる」
「理術士がカフェで理術を使って料理を作って稼ぐことができるようにする」
「これまでの理術のあり方、理術士のあり方を変えて、既存の価値観を破壊して、私の身の安全を確保する」
商会の研究職として理術士が雇われ、理術によって商品が製造されたり、理術を使う道具の開発なども始まったが、その影響はまだ限定的だ。
今ある理術の価値観や固定観念などを完全に粉々に破壊して新しい価値観を創造し、多くのものを巻き込んで理術の世界だけでなく、この世界全てを変える。今の世界を破壊して新しく世界を作り上げるという革命にはまだまだ至らない。
そのような当初の目論みはまだ半分も達成できていない。
道のりはまだまだ長そうだ。
この道を歩いていくためにもこんな休息は大切だ。
この温かな優しい時間は無駄な時間でも寄り道でもない。
長い長い道を歩いていくために英気を養っているだけ。
そんな言い訳を脳内でしながら、ちょっとした背徳感を味わいながら私はジュリアーナとの仕事とは関係のない時間を楽しんでいた。
新しいお菓子は氷菓だ。
こればかりは事前に用意しておくことはできない。溶けてしまう。
ジュリアーナの前には陶器の深みのある器に真っ白な半球状の氷菓が入っている。その器の隣に湯気が昇っている熱々の真っ黒で見るからに濃厚そうなバームが小さなカップで添えられている。
私の前にはガラスの深いグラスにいくつもの色の層が重なり、一番上はグラスから飛び出たピンク色の半球状の氷菓が載っている。
ジュリアーナの前にあるお菓子はアフォガード、私の前に置かれているお菓子はパフェだ。
アフォガードは以前私がジュリアーナへレシピごと贈ったお菓子で、殊の外ジュリアーナが気に入ってよく食べている。
但し、私は濃厚過ぎるバームが苦手であまり好みの味ではない。
顔には出さないようにしていたが、いつの間にか知られてしまっていたようだ。
わざわざ私の好みに合わせてジュリアーナとは別の氷菓を使っている手間がかかるお菓子を用意してくれたことにほんの少しの申し訳無さと胸いっぱいの喜びが込み上げてくる。
私は目の前のパフェに笑顔が溢れてしまいそうになり、反射的に抑えて表情を取り繕った。
でも、すぐにわざわざ無理して抑える必要も無いのだと気付いて、私は素直に喜びを顔に出して、満面の笑みでそのまま気持ちを口に出した。
「ジュリアーナ、ありがとうございます。料理長にもお礼を伝えてください」
ジュリアーナは私の感謝と喜びを優しい微笑みだけで自然に受け止めてくれた。
「ルリエラ、料理長へのお礼は食べた後よ。料理を食べる前にお礼を言うのは早すぎるわ」
そんなおどけるような口調で軽口を言って、私が感じていた表には出していない申し訳無さを何も気にすることはないと、負担や迷惑なんかこれっぽっちも存在していないと笑ってくれる。
私もジュリアーナに釣られて一緒に笑い合いながら、私はパフェの一番上に載っているイチゴによく似ているピンク色の氷菓へスプーンを入れて掬いあげ、ジュリアーナは濃いバームが入っている小さなカップを持ち上げて白い氷菓が入っている器へ一気に注ぎ入れた。
お互いに別々のものを食べながら、お互いに自分の好みの味を堪能して笑顔で過ごす。
口の中は冷たくても、口から出る言葉はどちらも温かくて、心がとても温まるまったりのんびりとした優しい時間を送った。
ジュリアーナの屋敷には商会で開発された家庭用の氷菓を作ることができる器械が配備されている。
家庭用と言っても理術の使用を前提としている器械なので、使用できる家庭は貴族に限定されている。
料理長は理術を使えないが、貴族出身である理術が使える執事がその器械を使えるようにしているらしい。
あくまでも氷菓を作っているのは料理人であり、理術が使える人間は料理はしない。
料理に理術を使う料理人、理術を使って料理をする理術士の育成はまだまだ時間が必要だ。
私の目的である意識改革や革命はまだまだ遠い。
ジュリアーナと契約した後、氷菓を製造するためのアイスクリームメーカーの開発は私が思っていたよりも早く進んだ。
私が作った急速冷却器を元にして、子どもが入れるくらいの大きさの木の樽の内側に特殊な銀板を貼り付け、銀貨の代わりに銀を表面にコーティングした金属の小さな粒を敷き詰めた。この粒が氷の代わりになる。
その中に氷菓の材料を入れた筒状の金属の入れ物を蓋の内側にセットして樽に取り付ける。
蓋には取手が付いていて、それを回すと材料が入っている金属の筒が回転する。
それを回転させるだけで氷菓を製造することができる。
このアイスクリームメーカーは理術士が理術で冷やすことを前提に製作されている。一度理術で内部を冷やせば半日は冷たいままで温度が維持されるから、何度も理術を使う必要はない。だが、このアイスクリームメーカーを起動させるためには必ず理術士を雇わなくてはならない。
このアイスクリームメーカーは私でなくても基本的な理術が使える人間であれば誰でも使うことができる。
基本的な温度変化の理術は、理力を冷気や熱気に変えて対象にぶつけているようなもので、冷やす場合は、冬の寒さをイメージして、理術で冷やす対象に冷気を送りこんで間接的に冷やしている。
私のように対象の分子を直接動かしているわけではないので、このやり方は非常に非効率でなかなか対象物の温度を上げたり下げたりすることができない。
しかし、対象が熱電導率が高く、熱しやすく冷めやすい金属ならば、理力と時間を少なく簡単に温度を変えることができる。
温めたいもの、冷やしたいもの、それそのものに理術をかけるのではなく、別のものに理術をかけて、それに温度を変えたいものを入れればいい。
この使い方ならば従来の理術で簡単に氷菓を作ることができる。
ジュリアーナが商会で雇った理術士にアイスクリームメーカーの使い方を説明すると、特に問題無くすぐにアイスクリームメーカーの使用ができるようになった。
でも、彼らは理術士だった。
料理をする仕事は身分の低い使用人の仕事で卑しいことであり、自分の仕事ではないと頭から思い込んでいる上流階級の人間だ。
そんな生まれて一度も料理なんてしたことがない人間に氷菓を製造させることは無理だった。
「理術を使える人間を雇って店長として働かせる。急速冷却器で氷菓を作るだけではなく、店の経営もやってもらう。アルバイトとして学園の理学部の学生を雇ったり、研究生の人間も雇い、単純作業は彼らに任せる。こういう雇用形態であるならなお金に困っている理術が使える貴族階級の人間を雇うことができる」
当初の私のこのような目論みは上手くいかなかった。
雇った理術士はアイスクリームメーカーを冷やして氷菓を製造できるように起動させるところまでしかできなかった。
アイスクリームメーカーを使って氷菓を製造するのは理術が使えない料理を専門とする従業員がするしかなかった。
雇った理術士は氷菓を製造することはせず、研究をしている。
アイスクリームメーカーの改善や改良だけではなく、食品を保存できる冷蔵箱や簡単に氷が作れる冷凍箱などの開発や発明などを仕事にしている。
雇った理術士は専門技術研究職員として、他の普通の商会の従業員とは異なる立場で働いている。
私が心配していたアイスクリーム製造機として肉体労働者のように酷使されて使い潰されることは無くて安心した。
私がこのアイスクリームメーカーを開発した目的はほぼ達成できた。
このアイスクリームメーカーがあれば、個人の理力の量や理術の技能の差に左右されることなく氷菓を作り出せる。
私の身柄を狙わなくても、このアイスクリームメーカーさえ手に入れることができれば理術を使える人間であれば誰でも氷や氷菓を作ることができるようになる。
このアイスクリームメーカーのおかげで、道具を使わずに理術だけで氷を作り出すことができることに関する私の身の危険はほぼ消すことができた。
私は「銀の卵を産む数百羽の鶏」の中の一羽に過ぎない存在になることができた。
しかし、後々私が空を飛べるようになってから困ることも予想されるということを考えて始めた身の安全のための意識改革はまだまだ進んでいない。
「理術で食べ物を作り出し、理術で料理し、理術で商売して、理術でお金を稼ぐ」
「理術は生活の役に立つ、お金を稼げる、食べ物を作り出せる、理術で料理ができる、そういった新たな考え方を生み出し、今の理術の考え方、価値観、固定観念を壊して変化して新しく生まれ変わらせる」
「理術士がカフェで理術を使って料理を作って稼ぐことができるようにする」
「これまでの理術のあり方、理術士のあり方を変えて、既存の価値観を破壊して、私の身の安全を確保する」
商会の研究職として理術士が雇われ、理術によって商品が製造されたり、理術を使う道具の開発なども始まったが、その影響はまだ限定的だ。
今ある理術の価値観や固定観念などを完全に粉々に破壊して新しい価値観を創造し、多くのものを巻き込んで理術の世界だけでなく、この世界全てを変える。今の世界を破壊して新しく世界を作り上げるという革命にはまだまだ至らない。
そのような当初の目論みはまだ半分も達成できていない。
道のりはまだまだ長そうだ。
この道を歩いていくためにもこんな休息は大切だ。
この温かな優しい時間は無駄な時間でも寄り道でもない。
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