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第7章 私はただ自由に空が飛びたいだけなのに
18 提案①
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私は1時間程馬車に揺られていた。
馬車の窓から景色を見ると、ジュリアーナの屋敷とは丘の反対側に位置している高級住宅地に向かっているみたいで時間がかかるようだ。
ジュリアーナの屋敷は学園からも近く、利便性がよく人通りも多くて賑わっている位置にある貴族や裕福な商人が仕事などにも利用する一等地だ。それに対してこちらの高級住宅地は富裕層の保養地のようで緑が多くて静かで落ち着く場所だ。
そして、学園都市の高級住宅街の中でも閑静な地区にある立派ではあるが3階建ての少し小さめの屋敷の前に馬車は停まった。
ジュリアーナの屋敷の5分の1程度の規模しかないあまりにも大貴族の屋敷としては地味で小さい。普通の一般的な貴族の屋敷だ。
私は本当にここが南部辺境伯の別邸なのかと不安になってきた。
しかし、逃げるわけにもいかないので、入口に待機していた年輩の従者に案内されるままにその屋敷の中へと大人しく入る。
屋敷の中は綺麗に掃除されているようだが、年季が感じられる。かなり古い建物のようだ。
特に怪しい物や不思議な物はなく、普通の屋敷でしかない。
普通に住心地の良さそうな手入れが行き届いている古い家だ。
私は案内されるがままに2階に上がり、開けられた部屋の中へと入った。
その部屋は応接室で、大きなソファーが低いテーブルを挟んで向かい合って置かれている。
そのソファーに一人の男性が腰を掛けてこちらを見ていた。
長い白髪を一つに結び、顔には立派な髭を生やしている初老の男性だ。
一目見てジュリアーナの父親だと確信できるほどにジュリアーナに似ている。
ジュリアーナの顔立ちは父親譲りなのだと内心で一人勝手に納得してしまった。
待ち人が南部辺境伯の偽物と疑う余地が無くなったことでここが南部辺境伯の別邸ではないかもしれないという不安は払拭された。
ただし、南部辺境伯のジュリアーナと同じ深い青い瞳には私に対する親密さや愛情や温かさは一切無い。
見下しているような嫌な感じはしないが、見透かされているような見定められているかのような重たくて冷たくて鋭くて息苦しくなるような視線を感じる。
そこに座っているだけで圧倒的な存在感と威圧感を放つ絶対的な権力者に私は必死に媚びに見えないような上品な微笑みを浮かべた。
「……よく来てくれた。掛けなさい」
相手から声を掛けられたことでやっと私から話しかけることができる。
私はソファーの隣まで行き、正式な挨拶をする。
「お初にお目にかかります。私は学園の認定理術師のルリエラと申します。本日はお招きいただき誠にありがとうございます。……失礼いたします」
正装の長くて重いスカートの裾を軽やかに持ち上げて、膝を折り曲げて、少し頭を下げる貴族の女性の正式な挨拶をして、私はソファーへ軽く腰掛けた。
私は貴族女性ではないが認定理術師である私は貴族と同じほどの地位にあるので貴族相手には貴族と同じ礼儀作法や挨拶が求められるとジュリアーナに教わった。
私の拙い挨拶の間もずっと男性は私から目を一時も離さずに細部まで観察するかのように見ていた。
「急な招待であったのに来てくれたことに感謝する。儂は南部辺境伯のライオネル・サウシュテットだ」
南部辺境伯は淡々と自己紹介をした。
わざわざ「急な招待」という無茶振りをしたことを明かして自分が非常識で礼儀を欠いていたことを認めてくれた。
それに対して謝罪ではなくお礼なのはそれが格上が格下相手への最大限の譲歩だから仕方ないのだろう。
南部辺境伯は泰然と悠然と構えていて、一切の焦りは感じられない。
手紙の件は私の深読みだったのかもしれないと思えてくる。
年配の女性がお茶とお菓子を配膳してすぐに部屋を出ていき、あっという間に部屋は私と南部辺境伯の二人きりになった。
私は礼儀作法通りに相手がお茶に手をつけるのを待っていたが、南部辺境伯はお茶には見向きもせずにいきなり話し出した。
「急いで来てもらったのだからこちらも時間を無駄にかけることはしない。早速本題に入ろう」
お茶に手を付けることもなくいきなり本題から話し出すのはかなり常識から逸脱した行為だ。礼儀作法からもかけ離れている。
私も別に南部辺境伯とゆっくりと緊張で味のしないお茶を飲みながら無駄話をしに来たわけではないのでさっさと本題に入ってくれるほうが嬉しいのだが、何となく釈然としない。
私は南部辺境伯に軽んじられているのだろうか?
非常識で無礼を働いてもよい相手だと見下されているのだろうか?
しかし、それなら先ほどの己の非を認めてお礼を述べた意味が分からない。
見た目ではさっぱり分からないが、南部辺境伯はやはり何か焦っているか急いでいるのかもしれない。
私が抗議を口にしたり、非難の目を向けずに大人しくしていたことを了承と受け取ったようで、南部辺境伯はそのまま本題へと入った。
「回りくどい言い方は好まないので、率直に話させてもらう。 其方は養子先を探しているようだな?」
私は微笑みを維持できず、目を見開いて驚いてしまった。
一体どこから情報が漏れたのか。
私の養子先探しはジュリアーナが内密に進めてくれている。外に漏れでもしたら北部辺境伯やリース男爵夫妻が何をしでかすか分かったものではないから、警戒して慎重に動いているはずだ。
簡単に外部の人間が知ることができるはずがない。
アジュール商会かジュリアーナの周りに南部辺境伯のスパイがいるのかもしれない。
しかし、驚きと警戒心を露にした私を意に介さず、南部辺境伯は話を進めて行く。
「その件で其方に儂から提案したいことがあって招待させてもらった。儂が其方を養子にしよう」
南部辺境伯の突然の提案に私は頭が追い付かなかった。
「……え~と、どういう意味でしょうか?養子にすると聞こえたのですが?」
あまりの驚きに礼儀と警戒心などを忘れて素で聞き返してしまう。
「儂が其方の養父では不満か? 流石に爵位継承権までは渡せないので戸籍に登録するのは成人までにさせてもらうが。だが、成人後は正式に其方の後見人となり相談役になろう」
まだ頭が追い付いてこない。追加の提案によりさらに置いてきぼりにされてしまった。
あまりにもこちらに都合がいい提案だ。
養子先が 南部辺境伯ならば北部辺境伯相手でも対等に対抗できるので私にとって不満も不足も無い。
しかし、こちらに何の対価も求めずにこんな提案をしてくるはずがない。
「あの!もし、私が貴方の養子となったら、私は何をすればよろしいのでしょうか?」
相手が何を求めているのかが全く分からないので私から代わりに提案できることが何も浮かんでこなかった。
思いっきり無理難題を吹っ掛けてくる可能性もあるが私は直接相手に対価を尋ねるしかなかった。
「特に何もしなくていい。むしろ、特別なことは何もしないでほしい。これまで通りに生活してくれたらそれでいい」
意味が分からない。
こちらに一方的に利がある提案。
相手方には損しかない。
私の面倒ごとに巻き込まれるだけだ。
私はあまりにも非現実的な南部辺境伯の提案に逆に頭が冷えて落ち着いてきた。
私は自分にとって有利な取引だからと後先考えずに飛びつくほど楽観的でも考えなしでもない。
相手の善意を盲目的に信じるほど世間知らずでも純真無垢でも純粋な人間でもない。
うまい話には裏がある。それくらいのことは知っている。
しかし、相手の裏が全く読めない。
南部辺境伯の提案があまりにもこちらに都合が良過ぎて逆に理解不能で意味不明な提案になっている。
でも、不可解で不気味だからと拒むことが簡単には出来ないほどに魅力的な提案だ。
私は完全に微笑みを消して不信感と警戒心を丸出しにして玉砕覚悟で南部辺境伯へ問う。
「そのご提案は私にあまりにも都合が良すぎるようですが、なぜでしょう?
貴方にそこまでしていただく理由がございません。
あまりにも一方的にこちらが有利過ぎます。
その提案を私が受けた場合、貴方は何を得られるのでしょうか?」
私のあまりにもストレートな物言いにも南部辺境伯の表情は微動だにしない。最初と変わらない重くて冷たくて鋭い視線で私を見ている。
私は完全に笑顔を消して睨みつけるような真剣な顔でその視線を真正面から受け止めて南部辺境伯の返答を待った。
馬車の窓から景色を見ると、ジュリアーナの屋敷とは丘の反対側に位置している高級住宅地に向かっているみたいで時間がかかるようだ。
ジュリアーナの屋敷は学園からも近く、利便性がよく人通りも多くて賑わっている位置にある貴族や裕福な商人が仕事などにも利用する一等地だ。それに対してこちらの高級住宅地は富裕層の保養地のようで緑が多くて静かで落ち着く場所だ。
そして、学園都市の高級住宅街の中でも閑静な地区にある立派ではあるが3階建ての少し小さめの屋敷の前に馬車は停まった。
ジュリアーナの屋敷の5分の1程度の規模しかないあまりにも大貴族の屋敷としては地味で小さい。普通の一般的な貴族の屋敷だ。
私は本当にここが南部辺境伯の別邸なのかと不安になってきた。
しかし、逃げるわけにもいかないので、入口に待機していた年輩の従者に案内されるままにその屋敷の中へと大人しく入る。
屋敷の中は綺麗に掃除されているようだが、年季が感じられる。かなり古い建物のようだ。
特に怪しい物や不思議な物はなく、普通の屋敷でしかない。
普通に住心地の良さそうな手入れが行き届いている古い家だ。
私は案内されるがままに2階に上がり、開けられた部屋の中へと入った。
その部屋は応接室で、大きなソファーが低いテーブルを挟んで向かい合って置かれている。
そのソファーに一人の男性が腰を掛けてこちらを見ていた。
長い白髪を一つに結び、顔には立派な髭を生やしている初老の男性だ。
一目見てジュリアーナの父親だと確信できるほどにジュリアーナに似ている。
ジュリアーナの顔立ちは父親譲りなのだと内心で一人勝手に納得してしまった。
待ち人が南部辺境伯の偽物と疑う余地が無くなったことでここが南部辺境伯の別邸ではないかもしれないという不安は払拭された。
ただし、南部辺境伯のジュリアーナと同じ深い青い瞳には私に対する親密さや愛情や温かさは一切無い。
見下しているような嫌な感じはしないが、見透かされているような見定められているかのような重たくて冷たくて鋭くて息苦しくなるような視線を感じる。
そこに座っているだけで圧倒的な存在感と威圧感を放つ絶対的な権力者に私は必死に媚びに見えないような上品な微笑みを浮かべた。
「……よく来てくれた。掛けなさい」
相手から声を掛けられたことでやっと私から話しかけることができる。
私はソファーの隣まで行き、正式な挨拶をする。
「お初にお目にかかります。私は学園の認定理術師のルリエラと申します。本日はお招きいただき誠にありがとうございます。……失礼いたします」
正装の長くて重いスカートの裾を軽やかに持ち上げて、膝を折り曲げて、少し頭を下げる貴族の女性の正式な挨拶をして、私はソファーへ軽く腰掛けた。
私は貴族女性ではないが認定理術師である私は貴族と同じほどの地位にあるので貴族相手には貴族と同じ礼儀作法や挨拶が求められるとジュリアーナに教わった。
私の拙い挨拶の間もずっと男性は私から目を一時も離さずに細部まで観察するかのように見ていた。
「急な招待であったのに来てくれたことに感謝する。儂は南部辺境伯のライオネル・サウシュテットだ」
南部辺境伯は淡々と自己紹介をした。
わざわざ「急な招待」という無茶振りをしたことを明かして自分が非常識で礼儀を欠いていたことを認めてくれた。
それに対して謝罪ではなくお礼なのはそれが格上が格下相手への最大限の譲歩だから仕方ないのだろう。
南部辺境伯は泰然と悠然と構えていて、一切の焦りは感じられない。
手紙の件は私の深読みだったのかもしれないと思えてくる。
年配の女性がお茶とお菓子を配膳してすぐに部屋を出ていき、あっという間に部屋は私と南部辺境伯の二人きりになった。
私は礼儀作法通りに相手がお茶に手をつけるのを待っていたが、南部辺境伯はお茶には見向きもせずにいきなり話し出した。
「急いで来てもらったのだからこちらも時間を無駄にかけることはしない。早速本題に入ろう」
お茶に手を付けることもなくいきなり本題から話し出すのはかなり常識から逸脱した行為だ。礼儀作法からもかけ離れている。
私も別に南部辺境伯とゆっくりと緊張で味のしないお茶を飲みながら無駄話をしに来たわけではないのでさっさと本題に入ってくれるほうが嬉しいのだが、何となく釈然としない。
私は南部辺境伯に軽んじられているのだろうか?
非常識で無礼を働いてもよい相手だと見下されているのだろうか?
しかし、それなら先ほどの己の非を認めてお礼を述べた意味が分からない。
見た目ではさっぱり分からないが、南部辺境伯はやはり何か焦っているか急いでいるのかもしれない。
私が抗議を口にしたり、非難の目を向けずに大人しくしていたことを了承と受け取ったようで、南部辺境伯はそのまま本題へと入った。
「回りくどい言い方は好まないので、率直に話させてもらう。 其方は養子先を探しているようだな?」
私は微笑みを維持できず、目を見開いて驚いてしまった。
一体どこから情報が漏れたのか。
私の養子先探しはジュリアーナが内密に進めてくれている。外に漏れでもしたら北部辺境伯やリース男爵夫妻が何をしでかすか分かったものではないから、警戒して慎重に動いているはずだ。
簡単に外部の人間が知ることができるはずがない。
アジュール商会かジュリアーナの周りに南部辺境伯のスパイがいるのかもしれない。
しかし、驚きと警戒心を露にした私を意に介さず、南部辺境伯は話を進めて行く。
「その件で其方に儂から提案したいことがあって招待させてもらった。儂が其方を養子にしよう」
南部辺境伯の突然の提案に私は頭が追い付かなかった。
「……え~と、どういう意味でしょうか?養子にすると聞こえたのですが?」
あまりの驚きに礼儀と警戒心などを忘れて素で聞き返してしまう。
「儂が其方の養父では不満か? 流石に爵位継承権までは渡せないので戸籍に登録するのは成人までにさせてもらうが。だが、成人後は正式に其方の後見人となり相談役になろう」
まだ頭が追い付いてこない。追加の提案によりさらに置いてきぼりにされてしまった。
あまりにもこちらに都合がいい提案だ。
養子先が 南部辺境伯ならば北部辺境伯相手でも対等に対抗できるので私にとって不満も不足も無い。
しかし、こちらに何の対価も求めずにこんな提案をしてくるはずがない。
「あの!もし、私が貴方の養子となったら、私は何をすればよろしいのでしょうか?」
相手が何を求めているのかが全く分からないので私から代わりに提案できることが何も浮かんでこなかった。
思いっきり無理難題を吹っ掛けてくる可能性もあるが私は直接相手に対価を尋ねるしかなかった。
「特に何もしなくていい。むしろ、特別なことは何もしないでほしい。これまで通りに生活してくれたらそれでいい」
意味が分からない。
こちらに一方的に利がある提案。
相手方には損しかない。
私の面倒ごとに巻き込まれるだけだ。
私はあまりにも非現実的な南部辺境伯の提案に逆に頭が冷えて落ち着いてきた。
私は自分にとって有利な取引だからと後先考えずに飛びつくほど楽観的でも考えなしでもない。
相手の善意を盲目的に信じるほど世間知らずでも純真無垢でも純粋な人間でもない。
うまい話には裏がある。それくらいのことは知っている。
しかし、相手の裏が全く読めない。
南部辺境伯の提案があまりにもこちらに都合が良過ぎて逆に理解不能で意味不明な提案になっている。
でも、不可解で不気味だからと拒むことが簡単には出来ないほどに魅力的な提案だ。
私は完全に微笑みを消して不信感と警戒心を丸出しにして玉砕覚悟で南部辺境伯へ問う。
「そのご提案は私にあまりにも都合が良すぎるようですが、なぜでしょう?
貴方にそこまでしていただく理由がございません。
あまりにも一方的にこちらが有利過ぎます。
その提案を私が受けた場合、貴方は何を得られるのでしょうか?」
私のあまりにもストレートな物言いにも南部辺境伯の表情は微動だにしない。最初と変わらない重くて冷たくて鋭い視線で私を見ている。
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