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第7章 私はただ自由に空が飛びたいだけなのに
19 提案②
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南部辺境伯から不興を買う覚悟を決めて私は真正面から提案の意図を問い掛けた。
南部辺境伯の目的が全く読めない。
南部辺境伯は何を考えて、何を望んで、何を得るために私にこのような提案を持ち掛けてきたのかが本当に分からずにお手上げ状態だ。
南部辺境伯は私の直接的で無礼な態度を全く気にした様子もなく泰然とした態度には一切揺るぎがない。
しかし、何も分からずに一人で勝手に焦って余裕のない私の姿を無視するでも馬鹿にするでもなく真っ直ぐ受け止めている。
そして、私のぶつけた不躾な質問に答えてくれた。
「……当然この提案には儂の利益もある。 この提案を其方が受けてくれたなら、其方と儂は無関係の赤の他人ではなくなる。 養子縁組を結べば儂は其方の養父になり其方との関係ができる。それにより 儂は無関係の赤の他人では得られないものが其方から得られるようになる」
思いの外、南部辺境伯は私の質問に真摯に答えてくれた。
しかし、少し回りくどい。
私との関係によって南部辺境伯が得られるもの?
必死に考えても答えは浮かんでこない。
南部辺境伯はそれが欲しくて私に都合の良い提案をしているみたいだがそれが何か全く見当がつかない。
学園都市への伝手?
商会の権益や売上?
理術の研究の成果?
それとも北部辺境伯へ抗議するために必要な建前?
どれも私との関係によって背負う負担とは釣り合っていない気がする。考えても考えても分からない。
「……申し訳ありません。私との関係によって南部辺境伯が得られるものとは何でしょうか?」
私は諦めて素直に馬鹿正直に南部辺境伯に答えを求めた。
南部辺境伯は呆れるでもなくすぐに答えをくれた。
「儂が得られるものは其方からの信用と資格だ」
「……信用と、資格?それは……?」
全く理解できていない様子の私に南部辺境伯は表情を変えずに淡々と説明を開始する。
「養父と養女という関係になれば相手に対してそれなりの責任関係が生まれる。儂はその責任を南部辺境伯の名に懸けて果たそう。儂は其方からの信用を得るために養父となるのだ。そうすれば儂から知る真実に重みが出るだろう。
其方には真実を知る義務がある。このまま何も知らずに生きていくことは許されない。儂はそう思う。
しかし、其方に何の責任も持たない無関係な赤の他人の言葉には何の意味も力も価値も無い。聞かないことも、聞かずに無かったことにすることも、聞き流して忘れることもできる。それくらい無責任な第三者の言葉は軽い。
しかし、儂の言葉を其方に聞いてもらいたい。其方に真実を知ってほしい。真実を背負って、これからもこれまでと同様に変わらずに生きていってほしい。
其方の人生に何の責任も負わない人間が其方にそんなことを望む資格は無い。其方がそんな望みに応える義務も無い。
しかし、養父となれば其方の人生にある程度の責任を負うことになる。儂は養父としての義務を果たし其方を守ろう。そうすれば儂が其方の生き方に関してある程度は望んでも許されるだろう」
再び私は思考停止に陥った。
南部辺境伯は私に信じてもらうため、そして、私に自分の望みを背負ってもらうためにわざわざ私と養子縁組して養子関係を持とうとしている。関係を持ち続けるために養子縁組解消後は後見人として私との関係を維持し続けようとしている。
南部辺境伯は自分の言葉に重みを持たせるためだけに、私の養父になろうとしている。
私にとって責任ある立場に立ち、私が無視できない存在になることで、自分の言葉を私に無視させないために。
はっきり言って、信じがたい。
南部辺境伯が信じられない。
私に信じてもらいたいと言う南部辺境伯の言葉が信じられない。
私の生き方に干渉したいと望む南部辺境伯が信じられない。
益々南部辺境伯の目的が分からなくなった。
南部辺境伯という人間が分からなくなった。
確かに、発言の信頼性と信ぴょう性は発言者によって決まると言っても過言ではない。
発言者がその発言を受け止める側にとって信用できる人間であるかどうかが大きな問題になる。
その人に対する発言力や影響力は関係性によって変わってくる。
親しい間柄や信頼している相手からの言葉であれば端から疑ってはかからない。その人が言うならばと無条件に信じてしまう。
自分よりも身分や地位が高い人からの言葉は簡単には無視できない強い影響力がある。
社会的に信用度が高い職業、国の騎士や治安を守っている兵士の言葉であれば信用せざるを得ない。
社会的に地位のある人ならば、相手が社会的に信用を失うリスクを冒してまで嘘や偽りを告げる意味や必要性や利益などを鑑みて、信用に値すると考える。
誰の言葉であっても自分の発言に責任を負わず、物的な証拠が無ければ、それは単なる無責任な噂や客観的な意見や主観的な感想や想像でしかない。
相手の発言の内容よりも受け止める側がどう受け止めるかが重要になる。
相手が単なる噂や悪口だと受け流すこともある。
南部辺境伯は私にそうさせないために自分の告げる真実に責任を負おうとしている。
南部辺境伯がそこまでしなくては信じてもらえないような話をしようとしている。
南部辺境伯はそこまでしてでも自分の言葉を私に信じて欲しいと望んでいる。
「自分の言葉を信じろ。信じて受け入れろ。そうするならば養子にして守ってやる」と言っている。
そういう意味だということは理解できた。
でも、南部辺境伯がそこまでして自分の言葉を私に信じてもらいたい理由が分からない。
南部辺境伯がなぜそこまでするのかが皆目見当がつかない。
どうして南部辺境伯が私にそんなことを望むのかが理解できない。
南部辺境伯の動機が不明だ。
結局のところ南部辺境伯のことをもっと知る必要がある。
「養子になることを了承しなければ真実は明かしてはもらえないのでしょうか?」
「いいや。其方が儂の提案を受ける受けないに関わらず話はさせてもらう。提案を受けるか受けないかは話をした後に決めれば良い」
またまた私に都合が良い提案だ。
「真実が知りたいならこの提案を受け入れろ」と有利に交渉することもできただろうに、私に先に真実を教えてくれる。
南部辺境伯がどうしてここまで私に良心的で友好的な提案をするのかが不思議だ。
態度や視線などは全く好意的ではないのに。
南部辺境伯のちぐはぐな対応に戸惑いながらも、私はひとまず南部辺境伯の話を聞くという提案を受け入れた。
南部辺境伯の語る真実がどんなものか分からなければこれ以上は何も判断できない。
南部辺境伯は書類をテーブルの上に置き、私に読むように促した。
私は促されるままに書類を手に取り、中を見る。
便箋の大きさの用紙にびっしりと一般文字が敷き詰めて書かれていて、それが30枚ほどある。
私は一刻も早くこの書類を読み終えることを目的にして目を通し始めた。
この書類はリース男爵夫妻の詳細な身元や経歴や素行調査などの報告書だ。
そこには信じ難い驚愕の事実が並んでいた。
南部辺境伯の目的が全く読めない。
南部辺境伯は何を考えて、何を望んで、何を得るために私にこのような提案を持ち掛けてきたのかが本当に分からずにお手上げ状態だ。
南部辺境伯は私の直接的で無礼な態度を全く気にした様子もなく泰然とした態度には一切揺るぎがない。
しかし、何も分からずに一人で勝手に焦って余裕のない私の姿を無視するでも馬鹿にするでもなく真っ直ぐ受け止めている。
そして、私のぶつけた不躾な質問に答えてくれた。
「……当然この提案には儂の利益もある。 この提案を其方が受けてくれたなら、其方と儂は無関係の赤の他人ではなくなる。 養子縁組を結べば儂は其方の養父になり其方との関係ができる。それにより 儂は無関係の赤の他人では得られないものが其方から得られるようになる」
思いの外、南部辺境伯は私の質問に真摯に答えてくれた。
しかし、少し回りくどい。
私との関係によって南部辺境伯が得られるもの?
必死に考えても答えは浮かんでこない。
南部辺境伯はそれが欲しくて私に都合の良い提案をしているみたいだがそれが何か全く見当がつかない。
学園都市への伝手?
商会の権益や売上?
理術の研究の成果?
それとも北部辺境伯へ抗議するために必要な建前?
どれも私との関係によって背負う負担とは釣り合っていない気がする。考えても考えても分からない。
「……申し訳ありません。私との関係によって南部辺境伯が得られるものとは何でしょうか?」
私は諦めて素直に馬鹿正直に南部辺境伯に答えを求めた。
南部辺境伯は呆れるでもなくすぐに答えをくれた。
「儂が得られるものは其方からの信用と資格だ」
「……信用と、資格?それは……?」
全く理解できていない様子の私に南部辺境伯は表情を変えずに淡々と説明を開始する。
「養父と養女という関係になれば相手に対してそれなりの責任関係が生まれる。儂はその責任を南部辺境伯の名に懸けて果たそう。儂は其方からの信用を得るために養父となるのだ。そうすれば儂から知る真実に重みが出るだろう。
其方には真実を知る義務がある。このまま何も知らずに生きていくことは許されない。儂はそう思う。
しかし、其方に何の責任も持たない無関係な赤の他人の言葉には何の意味も力も価値も無い。聞かないことも、聞かずに無かったことにすることも、聞き流して忘れることもできる。それくらい無責任な第三者の言葉は軽い。
しかし、儂の言葉を其方に聞いてもらいたい。其方に真実を知ってほしい。真実を背負って、これからもこれまでと同様に変わらずに生きていってほしい。
其方の人生に何の責任も負わない人間が其方にそんなことを望む資格は無い。其方がそんな望みに応える義務も無い。
しかし、養父となれば其方の人生にある程度の責任を負うことになる。儂は養父としての義務を果たし其方を守ろう。そうすれば儂が其方の生き方に関してある程度は望んでも許されるだろう」
再び私は思考停止に陥った。
南部辺境伯は私に信じてもらうため、そして、私に自分の望みを背負ってもらうためにわざわざ私と養子縁組して養子関係を持とうとしている。関係を持ち続けるために養子縁組解消後は後見人として私との関係を維持し続けようとしている。
南部辺境伯は自分の言葉に重みを持たせるためだけに、私の養父になろうとしている。
私にとって責任ある立場に立ち、私が無視できない存在になることで、自分の言葉を私に無視させないために。
はっきり言って、信じがたい。
南部辺境伯が信じられない。
私に信じてもらいたいと言う南部辺境伯の言葉が信じられない。
私の生き方に干渉したいと望む南部辺境伯が信じられない。
益々南部辺境伯の目的が分からなくなった。
南部辺境伯という人間が分からなくなった。
確かに、発言の信頼性と信ぴょう性は発言者によって決まると言っても過言ではない。
発言者がその発言を受け止める側にとって信用できる人間であるかどうかが大きな問題になる。
その人に対する発言力や影響力は関係性によって変わってくる。
親しい間柄や信頼している相手からの言葉であれば端から疑ってはかからない。その人が言うならばと無条件に信じてしまう。
自分よりも身分や地位が高い人からの言葉は簡単には無視できない強い影響力がある。
社会的に信用度が高い職業、国の騎士や治安を守っている兵士の言葉であれば信用せざるを得ない。
社会的に地位のある人ならば、相手が社会的に信用を失うリスクを冒してまで嘘や偽りを告げる意味や必要性や利益などを鑑みて、信用に値すると考える。
誰の言葉であっても自分の発言に責任を負わず、物的な証拠が無ければ、それは単なる無責任な噂や客観的な意見や主観的な感想や想像でしかない。
相手の発言の内容よりも受け止める側がどう受け止めるかが重要になる。
相手が単なる噂や悪口だと受け流すこともある。
南部辺境伯は私にそうさせないために自分の告げる真実に責任を負おうとしている。
南部辺境伯がそこまでしなくては信じてもらえないような話をしようとしている。
南部辺境伯はそこまでしてでも自分の言葉を私に信じて欲しいと望んでいる。
「自分の言葉を信じろ。信じて受け入れろ。そうするならば養子にして守ってやる」と言っている。
そういう意味だということは理解できた。
でも、南部辺境伯がそこまでして自分の言葉を私に信じてもらいたい理由が分からない。
南部辺境伯がなぜそこまでするのかが皆目見当がつかない。
どうして南部辺境伯が私にそんなことを望むのかが理解できない。
南部辺境伯の動機が不明だ。
結局のところ南部辺境伯のことをもっと知る必要がある。
「養子になることを了承しなければ真実は明かしてはもらえないのでしょうか?」
「いいや。其方が儂の提案を受ける受けないに関わらず話はさせてもらう。提案を受けるか受けないかは話をした後に決めれば良い」
またまた私に都合が良い提案だ。
「真実が知りたいならこの提案を受け入れろ」と有利に交渉することもできただろうに、私に先に真実を教えてくれる。
南部辺境伯がどうしてここまで私に良心的で友好的な提案をするのかが不思議だ。
態度や視線などは全く好意的ではないのに。
南部辺境伯のちぐはぐな対応に戸惑いながらも、私はひとまず南部辺境伯の話を聞くという提案を受け入れた。
南部辺境伯の語る真実がどんなものか分からなければこれ以上は何も判断できない。
南部辺境伯は書類をテーブルの上に置き、私に読むように促した。
私は促されるままに書類を手に取り、中を見る。
便箋の大きさの用紙にびっしりと一般文字が敷き詰めて書かれていて、それが30枚ほどある。
私は一刻も早くこの書類を読み終えることを目的にして目を通し始めた。
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