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第7章 私はただ自由に空が飛びたいだけなのに
41 誘拐③ 意地
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マルグリットという名前のメイドの少女に案内されて、私が寝かされていた部屋の下の階のある部屋の扉の前まで来た。
私が名前を聞いた後からマルグリットへどう接すれば良いのか分からなくなったので私からはマルグリットに話しかけなかった。そうしたら、マルグリットから私に話しかけてくることも無かったので、終始無言状態にだった。
マルグリットはちょっと抜けていて、少し受け身な性質のようだ。
指示されたことを真っ当しようとする真面目さと丁寧さはあるが、それをテキパキと熟す要領の良さは無い不器用な人間。
そんな自分に自信が持てず、失敗を恐れて率先して動くことができない、自分で考えて行動することができない気弱な人間。
どこか抜けているのは生来の大らかさとメイドとしての未熟さのせいだろう。生活に困ったことのない恵まれて育った人間特有の余裕を感じる。そして、メイドとしてきちんと先輩などから指導を受けていない見様見真似の小手先の技術で一生懸命やっているように見えた。
私は屋敷の様子をさり気なく観察しながらマルグリットについて分析しつつ無言でマルグリットの背後を付いて歩いた。
屋敷にはあまり人の気配が感じられず、誰ともすれ違わない。
それなのにどこも綺麗に掃除されて手入れが行き届いている。
このちぐはぐさに言いようのない違和感を感じてしまう。
この違和感の答えを見つける前にマルグリットが止まり、あっという間に目的地へ到着し、私は意識を切り替えた。
マルグリットが扉をノックして、「お客様をお連れ致しました」と中へ声を掛ける。
「入れ」と中から男の声が聞こえ、マルグリットは扉を開けた。
マルグリットはそこで扉を押さえたまま横に避けて私に部屋の中へ入るように促した。
私は逆らうことなく部屋の中へ足を踏み入れる。私が部屋に完全に入った瞬間、扉が閉められた。マルグリットは中には入って来なかった。
部屋の中には3人の人間がいる。
この部屋は応接室兼書斎のようで、窓際に大きな立派な執務机があり、その前に客との対談用のソファーと低い卓が置いてある。
ソファーは1人用と2人用が卓を挟んで向かい合わせに置かれている。
その1人用に男が一人、2人用に男女一人ずつが座っている。
私が部屋に入ると、ソファーに座っていた女が立ち上がり私に近寄って抱きついてきた。
「マルグリット‼会いたかったわ!」
「……リース男爵夫人…」
場違いに笑顔で明るい声を上げて私に抱きついてきた女は私がメイドの少女の名前が『マルグリット』だと知った時に予想した通りの人物だった。
「ブリジット、マルグリットに会えて嬉しいのは分かるけど立ったままでは話ができないよ。ひとまず座ろうか。マルグリットも座ってくれ」
リース男爵夫人と同じ場違いに穏やかな声で的外れなことを言う人物は2人用のソファーに座っているリース男爵だ。
ブリジットは夫に言われて渋々私から離れてソファーへ戻った。
私は言われた通りにはソファーに座らずにその場に立ったまま真正面の1人用のソファーに座っている男を見る。
この男が私を誘拐した犯人だ、と私の直感が告げる。
目の前の男は高位貴族であることが一目で分かる程に偉そうな雰囲気を醸し出している。
七三分けにした黒髪の男は赤褐色の瞳に余裕を湛えて私を品定めするように眺めている。
私と目が合うと男はわざとらしい偉そうな微笑みを浮かべて、
「どうぞ、座ってください」
と私に席を勧めた。
私が遠慮して座るのを躊躇っているのではなく、目の前の男を警戒して座らなかったことに気付いていながら、それに気付かないふりをして私に気を遣っている素振りをしている。
このまま私が立ったままで話をする気が無いようだ。
私が意地を張ってこのまま立ちっぱなしでいても何も状況は変わらない。何も分からないままだ。
今はできる限り多くの情報を収集して状況把握に努めなければならない。
私は自分の意地よりも情報収集を優先することにして、それ以上抵抗はせず自分が折れて勧められたリース男爵夫人の向かいの2人用のソファーに大人しく腰を下ろした。
男は満足そうに私を見下している。
リース男爵夫妻は何も気にせずに私に笑顔を向けている。
「マルグリット!やっとあなたを受け入れる準備が出来たのよ。それであたし達はね──」
「こちらの方は誰ですか?」
私は能天気に一方的に話しかけてきたブリジットの言葉をぶった切り、同席している初対面の男の説明を求める。
自分の言葉を遮られたブリジットはニコニコと浮かべていた能天気な笑顔を消して、不機嫌な表情に変わって黙り込んだ。
リース男爵はそんなブリジットを庇うように私に食って掛かってきた。
「話している人の言葉を遮るなんて失礼だぞ!一体どんな教育を受けてきたんだ。こんな常識も知らないなんて嘆かわしい──」
そんな的外れなことを言いながら私を叱りつけるリース男爵も私の問いに答える気は無いようだ。
私はリース男爵夫妻を無視して、初対面の男へ視線を向ける。
男はこの馬鹿馬鹿しいやり取りを面白そうに黙って眺めていたが、このままリース男爵夫妻の好きにさせていては話が進まないと思ったのだろう。
「まぁまぁ、マルコシアス落ち着いて。僕と彼女は初対面なのだからまずは互いに自己紹介するのが当然だろう?相手に何の紹介もせずに本題に入るなんてそれこそ非常識じゃないか!」
そうリース男爵を適当に宥めて男は私に改めて向き合う。
「初めまして、マルグリット。僕はヨルデン・ノールトン。北部辺境伯の次男だ」
ヨルデンはわざとらしく私のことを「マルグリット」と呼んだ。
この男も予想した通りの人間だった。南部辺境伯からの報告書に記されていた名前の人間だから、何の驚きも湧いてこない。
実物は想像していたよりも愚かで傲慢そうな男だったという意外性はあるが、それよりもこの男に対する不愉快さが上回る。
私は苛立ちを表に出さないように努めて平静さを装いながら貼り付けた笑顔で自己紹介をする。
「初めまして、ヨンデン・ノールトン様。私はルリエラと申します。カヘンドラ学園で認定理術師の地位を賜っております」
私の自己紹介を聞いて、ほんの一瞬だけヨルデンの表情が強張った。
私の拒絶と牽制はこの男には通じたようだ。
私は「ルリエラ」であり「マルグリット・リース」ではないという否定と、社会的地位のある認定理術師だという自己顕示。
ほんの少しだが意趣返しができた。
無駄な意地を張る気は無かったが、大人しく黙って言いなりになる気が無いことは通じただろう。
誘拐された被害者なのだから誘拐犯に対して従順でいるべきなのだろうが、つい我慢が出来なかった。
結局、無意識に意地を張って反抗してしまった。
これが吉と出るか凶と出るか。
私は内心で冷や汗をかきながら相手の出方を待った。
私が名前を聞いた後からマルグリットへどう接すれば良いのか分からなくなったので私からはマルグリットに話しかけなかった。そうしたら、マルグリットから私に話しかけてくることも無かったので、終始無言状態にだった。
マルグリットはちょっと抜けていて、少し受け身な性質のようだ。
指示されたことを真っ当しようとする真面目さと丁寧さはあるが、それをテキパキと熟す要領の良さは無い不器用な人間。
そんな自分に自信が持てず、失敗を恐れて率先して動くことができない、自分で考えて行動することができない気弱な人間。
どこか抜けているのは生来の大らかさとメイドとしての未熟さのせいだろう。生活に困ったことのない恵まれて育った人間特有の余裕を感じる。そして、メイドとしてきちんと先輩などから指導を受けていない見様見真似の小手先の技術で一生懸命やっているように見えた。
私は屋敷の様子をさり気なく観察しながらマルグリットについて分析しつつ無言でマルグリットの背後を付いて歩いた。
屋敷にはあまり人の気配が感じられず、誰ともすれ違わない。
それなのにどこも綺麗に掃除されて手入れが行き届いている。
このちぐはぐさに言いようのない違和感を感じてしまう。
この違和感の答えを見つける前にマルグリットが止まり、あっという間に目的地へ到着し、私は意識を切り替えた。
マルグリットが扉をノックして、「お客様をお連れ致しました」と中へ声を掛ける。
「入れ」と中から男の声が聞こえ、マルグリットは扉を開けた。
マルグリットはそこで扉を押さえたまま横に避けて私に部屋の中へ入るように促した。
私は逆らうことなく部屋の中へ足を踏み入れる。私が部屋に完全に入った瞬間、扉が閉められた。マルグリットは中には入って来なかった。
部屋の中には3人の人間がいる。
この部屋は応接室兼書斎のようで、窓際に大きな立派な執務机があり、その前に客との対談用のソファーと低い卓が置いてある。
ソファーは1人用と2人用が卓を挟んで向かい合わせに置かれている。
その1人用に男が一人、2人用に男女一人ずつが座っている。
私が部屋に入ると、ソファーに座っていた女が立ち上がり私に近寄って抱きついてきた。
「マルグリット‼会いたかったわ!」
「……リース男爵夫人…」
場違いに笑顔で明るい声を上げて私に抱きついてきた女は私がメイドの少女の名前が『マルグリット』だと知った時に予想した通りの人物だった。
「ブリジット、マルグリットに会えて嬉しいのは分かるけど立ったままでは話ができないよ。ひとまず座ろうか。マルグリットも座ってくれ」
リース男爵夫人と同じ場違いに穏やかな声で的外れなことを言う人物は2人用のソファーに座っているリース男爵だ。
ブリジットは夫に言われて渋々私から離れてソファーへ戻った。
私は言われた通りにはソファーに座らずにその場に立ったまま真正面の1人用のソファーに座っている男を見る。
この男が私を誘拐した犯人だ、と私の直感が告げる。
目の前の男は高位貴族であることが一目で分かる程に偉そうな雰囲気を醸し出している。
七三分けにした黒髪の男は赤褐色の瞳に余裕を湛えて私を品定めするように眺めている。
私と目が合うと男はわざとらしい偉そうな微笑みを浮かべて、
「どうぞ、座ってください」
と私に席を勧めた。
私が遠慮して座るのを躊躇っているのではなく、目の前の男を警戒して座らなかったことに気付いていながら、それに気付かないふりをして私に気を遣っている素振りをしている。
このまま私が立ったままで話をする気が無いようだ。
私が意地を張ってこのまま立ちっぱなしでいても何も状況は変わらない。何も分からないままだ。
今はできる限り多くの情報を収集して状況把握に努めなければならない。
私は自分の意地よりも情報収集を優先することにして、それ以上抵抗はせず自分が折れて勧められたリース男爵夫人の向かいの2人用のソファーに大人しく腰を下ろした。
男は満足そうに私を見下している。
リース男爵夫妻は何も気にせずに私に笑顔を向けている。
「マルグリット!やっとあなたを受け入れる準備が出来たのよ。それであたし達はね──」
「こちらの方は誰ですか?」
私は能天気に一方的に話しかけてきたブリジットの言葉をぶった切り、同席している初対面の男の説明を求める。
自分の言葉を遮られたブリジットはニコニコと浮かべていた能天気な笑顔を消して、不機嫌な表情に変わって黙り込んだ。
リース男爵はそんなブリジットを庇うように私に食って掛かってきた。
「話している人の言葉を遮るなんて失礼だぞ!一体どんな教育を受けてきたんだ。こんな常識も知らないなんて嘆かわしい──」
そんな的外れなことを言いながら私を叱りつけるリース男爵も私の問いに答える気は無いようだ。
私はリース男爵夫妻を無視して、初対面の男へ視線を向ける。
男はこの馬鹿馬鹿しいやり取りを面白そうに黙って眺めていたが、このままリース男爵夫妻の好きにさせていては話が進まないと思ったのだろう。
「まぁまぁ、マルコシアス落ち着いて。僕と彼女は初対面なのだからまずは互いに自己紹介するのが当然だろう?相手に何の紹介もせずに本題に入るなんてそれこそ非常識じゃないか!」
そうリース男爵を適当に宥めて男は私に改めて向き合う。
「初めまして、マルグリット。僕はヨルデン・ノールトン。北部辺境伯の次男だ」
ヨルデンはわざとらしく私のことを「マルグリット」と呼んだ。
この男も予想した通りの人間だった。南部辺境伯からの報告書に記されていた名前の人間だから、何の驚きも湧いてこない。
実物は想像していたよりも愚かで傲慢そうな男だったという意外性はあるが、それよりもこの男に対する不愉快さが上回る。
私は苛立ちを表に出さないように努めて平静さを装いながら貼り付けた笑顔で自己紹介をする。
「初めまして、ヨンデン・ノールトン様。私はルリエラと申します。カヘンドラ学園で認定理術師の地位を賜っております」
私の自己紹介を聞いて、ほんの一瞬だけヨルデンの表情が強張った。
私の拒絶と牽制はこの男には通じたようだ。
私は「ルリエラ」であり「マルグリット・リース」ではないという否定と、社会的地位のある認定理術師だという自己顕示。
ほんの少しだが意趣返しができた。
無駄な意地を張る気は無かったが、大人しく黙って言いなりになる気が無いことは通じただろう。
誘拐された被害者なのだから誘拐犯に対して従順でいるべきなのだろうが、つい我慢が出来なかった。
結局、無意識に意地を張って反抗してしまった。
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