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第7章 私はただ自由に空が飛びたいだけなのに
84 記憶力
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ジルコニアスとマルグリットはゆっくりと遠慮がちに、しかし、私の下へ一直線に歩いて来ている。
私としては2人に伝えたいことは既に伝えてしまっているのでこれ以上何も話すことはない。
個人的になら話したいことは沢山あるが、社会的には話せることが何も無い。
私とジルコニアスとの間には公式的に何の関係も無いことが証明されている。だから、私的な会話を2人と公の場ですることはできない。
そんな事情が私の頭の中を駆け巡り2人の接近に私が身構えていると、私と彼等の間にアヤタが無言で割り込んで来た。
アヤタは私を背後に庇うようにして2人の前に立ちはだかっている。
2人はアヤタの前で立ち止まり、チラチラと私の方へ視線を向けている。
「……あ、あの!ルリエラ理術師と少し話しをしたいのだが、いいだろうか?」
ジルコニアスがアヤタに私との会話の許可を取ろうと意を決して話しかけた。
「ルリエラ理術師はお疲れです。後日、正式に面会の申し込みをしてください」
アヤタがジルコニアスの申し出をけんもほろろに断った。
アヤタは私を守るためにそのような威圧的で冷たい態度を取っているのだろう。
しかし、ジルコニアスはアヤタの態度にめげること無く必死に食い下がる。
「決して時間は掛けない!ただ一言謝りたいだけなんだ!!」
アヤタはそんな一生懸命なジルコニアスの態度に動じる様子もなく再び断ろうとしている。
そんなアヤタの背中に私は声を掛けた。
「アヤタ、2人を通して。話を伺います」
アヤタは振り返り私を見たが、私の決意が固いことを悟り黙って2人に道を開けた。
ジルコニアスとマルグリットは神妙な面持ちで並んで私の前まで来て頭を下げた。
「──この度はわたしの両親がルリエラ理術師へ多大なるご迷惑をお掛けしまして誠に申し訳ありませんでした!」
「……申し訳ありませんでした」
ジルコニアスの謝罪の言葉の後に続けてマルグリットも謝った。
「……私は親と子は別々の個別の独立した存在だと認識しています。ましてや、親は成人した人間なので子が親の代わりに謝罪する必要は無いと思います。だから、お二人の謝罪は不要です」
私は私的で感情的なことを言わないように言葉に気を付けながら2人に声をかけた。
そのため少し冷たい言い方になってしまったが仕方ない。
私の返答にジルコニアスはほんの少し安堵した表情を浮かべたが、それでも申し訳なさそうにしている。
「‥‥そのように言っていただけると有難いのですが、以前にわたしもルリエラ理術師にご迷惑をおかけしております。それなのに、再びこのような事件をわたしの家族が起こしてしまいました。本当にルリエラ理術師には謝っても謝りきれません」
「‥‥以前?何かありましたか?」
私の中にこれまでジルコニアスと会った記憶が無い。それなのにジルコニアスから「以前」と言われて首を傾げてしまう。
もしかしたら、私のことを自分と血の繋がりのある誘拐された妹のマルグリットと確信していてそのようなことが口から溢れてしまったのだろうか。
しかし、私の疑問にジルコニアスは逆に不思議そうな表情を浮かべた。
「約1年前の件です。あの時は第2王子と一緒にルリエラ理術師に大変な無礼を働いてしまいました。直接会うことができずに手紙で謝罪は致しましたが、この場を借りて謝罪いたします。一介の学生でありながら、ルリエラ理術師への数々の非礼をお詫び申し上げます」
「──ッ!!」
私は内心で冷や汗をかいた。
全く覚えていない。
いや、事件自体は覚えている。私の仲間内では「パンツ事件」と呼ばれている第2王子にとって不名誉な事件だ。
学園の学生である第2王子とその取り巻きが認定理術師である私に「空を飛べ」と強要してきて、私が「下着が見えるから無理です」と断った。その騒動が一人歩きして第2王子が私に「下着を見せろ」と強要したという噂が広まってしまったという私にとっては笑い話でしかない事件だ。
私はこの事件の対応は全て学園側に任せていたので、私がやったことはその後に謝罪の手紙という反省文を受け取っただけだ。
私にとってパンツ事件そのものよりもそれによって明るみになった学園の職員による私の個人情報の漏洩と偽情報の流布の方が大問題だった。
だから、第2王子の顔すら既にうろ覚えで、その背後にいた取り巻きの顔はきれいさっぱり忘れてしまっている。
残念ながら一年前に一度だけ会っただけの人間の顔を覚えていられるほど私の記憶力は優れていない。
そして、その取り巻きの名前も覚えていない。
一度も口に出して呼んだことも無い相手の名前など記憶のどこにも残っていない。
謝罪の手紙に名前が書いてあったと思うが、一度だけ流し読みした後にすぐにどこかに片付けてそれから一度も見ていない。私の研究室のどこにあるかも分からない。
どれだけ思い出そうとしても、第2王子の取り巻きが黒色と灰色と茶色でとても失礼な男だったことしか私の記憶には残っていない。
きっと多分ジルコニアスはあの時の取り巻きの中の黒色の男だったのだろう。
どうしても顔と名前を思い出せないので、研究室に帰って謝罪の手紙を探して名前を確認しなければ確証を得られない。
アヤタのジルコニアスへの強い警戒心はその事件の影響もあったのだと今更ながらに思い至った。
「‥‥‥謝罪の手紙は受け取っています。すでに終わっていることなので気にしなくて結構です」
私は背中に冷や汗を流しながら、覚えている振りをしてジルコニアスの謝罪に必要最小限で対応した。
幸いにもジルコニアスはそんな私の様子に気づくことはなく、感極まったような表情を浮かべている。
「ルリエラ理術師の寛大さに感謝いたします。‥‥その寛大さに免じて何卒マルグリットへ恩情を施していただけないでしょうか?」
ジルコニアスの謝罪の目的が判明した。
私への罪悪感や自分自身の贖罪からではなく、マルグリットの無罪放免の嘆願のためだったようだ。
過去のことまで持ち出してわざわざ今謝罪するなんて違和感があったが、全てはマルグリットのためか。
「先程も申し上げた通り、親と子は別々の個別の独立した存在だと認識しています。親の罪は親のものです。マルグリットも私と同じ彼らの被害者の一人だと私は考えています。それに、マルグリットには色々と助けてもらいました。だから、私からもマルグリットが罪に問われないように話しておきます」
私としては最初からマルグリットは保護してもらおうと思っていたので、そう伝えることに何の問題もない。
「──ありがとうございます!」
「‥‥ルリエラ…様、ありがとうございます」
私からマルグリットが無罪という確証が得られたことで、ジルコニアスは嬉しそうに感謝を伝え、マルグリットは後ろめたそうに感謝を伝えてきた。
そして、2人は何度も私に頭を下げながら兵士に保護されて部屋から出ていった。
疲れきっていた私は「これで私もやっと帰れる」と全く何の関係もないことを思いながら2人を見送った。
私としては2人に伝えたいことは既に伝えてしまっているのでこれ以上何も話すことはない。
個人的になら話したいことは沢山あるが、社会的には話せることが何も無い。
私とジルコニアスとの間には公式的に何の関係も無いことが証明されている。だから、私的な会話を2人と公の場ですることはできない。
そんな事情が私の頭の中を駆け巡り2人の接近に私が身構えていると、私と彼等の間にアヤタが無言で割り込んで来た。
アヤタは私を背後に庇うようにして2人の前に立ちはだかっている。
2人はアヤタの前で立ち止まり、チラチラと私の方へ視線を向けている。
「……あ、あの!ルリエラ理術師と少し話しをしたいのだが、いいだろうか?」
ジルコニアスがアヤタに私との会話の許可を取ろうと意を決して話しかけた。
「ルリエラ理術師はお疲れです。後日、正式に面会の申し込みをしてください」
アヤタがジルコニアスの申し出をけんもほろろに断った。
アヤタは私を守るためにそのような威圧的で冷たい態度を取っているのだろう。
しかし、ジルコニアスはアヤタの態度にめげること無く必死に食い下がる。
「決して時間は掛けない!ただ一言謝りたいだけなんだ!!」
アヤタはそんな一生懸命なジルコニアスの態度に動じる様子もなく再び断ろうとしている。
そんなアヤタの背中に私は声を掛けた。
「アヤタ、2人を通して。話を伺います」
アヤタは振り返り私を見たが、私の決意が固いことを悟り黙って2人に道を開けた。
ジルコニアスとマルグリットは神妙な面持ちで並んで私の前まで来て頭を下げた。
「──この度はわたしの両親がルリエラ理術師へ多大なるご迷惑をお掛けしまして誠に申し訳ありませんでした!」
「……申し訳ありませんでした」
ジルコニアスの謝罪の言葉の後に続けてマルグリットも謝った。
「……私は親と子は別々の個別の独立した存在だと認識しています。ましてや、親は成人した人間なので子が親の代わりに謝罪する必要は無いと思います。だから、お二人の謝罪は不要です」
私は私的で感情的なことを言わないように言葉に気を付けながら2人に声をかけた。
そのため少し冷たい言い方になってしまったが仕方ない。
私の返答にジルコニアスはほんの少し安堵した表情を浮かべたが、それでも申し訳なさそうにしている。
「‥‥そのように言っていただけると有難いのですが、以前にわたしもルリエラ理術師にご迷惑をおかけしております。それなのに、再びこのような事件をわたしの家族が起こしてしまいました。本当にルリエラ理術師には謝っても謝りきれません」
「‥‥以前?何かありましたか?」
私の中にこれまでジルコニアスと会った記憶が無い。それなのにジルコニアスから「以前」と言われて首を傾げてしまう。
もしかしたら、私のことを自分と血の繋がりのある誘拐された妹のマルグリットと確信していてそのようなことが口から溢れてしまったのだろうか。
しかし、私の疑問にジルコニアスは逆に不思議そうな表情を浮かべた。
「約1年前の件です。あの時は第2王子と一緒にルリエラ理術師に大変な無礼を働いてしまいました。直接会うことができずに手紙で謝罪は致しましたが、この場を借りて謝罪いたします。一介の学生でありながら、ルリエラ理術師への数々の非礼をお詫び申し上げます」
「──ッ!!」
私は内心で冷や汗をかいた。
全く覚えていない。
いや、事件自体は覚えている。私の仲間内では「パンツ事件」と呼ばれている第2王子にとって不名誉な事件だ。
学園の学生である第2王子とその取り巻きが認定理術師である私に「空を飛べ」と強要してきて、私が「下着が見えるから無理です」と断った。その騒動が一人歩きして第2王子が私に「下着を見せろ」と強要したという噂が広まってしまったという私にとっては笑い話でしかない事件だ。
私はこの事件の対応は全て学園側に任せていたので、私がやったことはその後に謝罪の手紙という反省文を受け取っただけだ。
私にとってパンツ事件そのものよりもそれによって明るみになった学園の職員による私の個人情報の漏洩と偽情報の流布の方が大問題だった。
だから、第2王子の顔すら既にうろ覚えで、その背後にいた取り巻きの顔はきれいさっぱり忘れてしまっている。
残念ながら一年前に一度だけ会っただけの人間の顔を覚えていられるほど私の記憶力は優れていない。
そして、その取り巻きの名前も覚えていない。
一度も口に出して呼んだことも無い相手の名前など記憶のどこにも残っていない。
謝罪の手紙に名前が書いてあったと思うが、一度だけ流し読みした後にすぐにどこかに片付けてそれから一度も見ていない。私の研究室のどこにあるかも分からない。
どれだけ思い出そうとしても、第2王子の取り巻きが黒色と灰色と茶色でとても失礼な男だったことしか私の記憶には残っていない。
きっと多分ジルコニアスはあの時の取り巻きの中の黒色の男だったのだろう。
どうしても顔と名前を思い出せないので、研究室に帰って謝罪の手紙を探して名前を確認しなければ確証を得られない。
アヤタのジルコニアスへの強い警戒心はその事件の影響もあったのだと今更ながらに思い至った。
「‥‥‥謝罪の手紙は受け取っています。すでに終わっていることなので気にしなくて結構です」
私は背中に冷や汗を流しながら、覚えている振りをしてジルコニアスの謝罪に必要最小限で対応した。
幸いにもジルコニアスはそんな私の様子に気づくことはなく、感極まったような表情を浮かべている。
「ルリエラ理術師の寛大さに感謝いたします。‥‥その寛大さに免じて何卒マルグリットへ恩情を施していただけないでしょうか?」
ジルコニアスの謝罪の目的が判明した。
私への罪悪感や自分自身の贖罪からではなく、マルグリットの無罪放免の嘆願のためだったようだ。
過去のことまで持ち出してわざわざ今謝罪するなんて違和感があったが、全てはマルグリットのためか。
「先程も申し上げた通り、親と子は別々の個別の独立した存在だと認識しています。親の罪は親のものです。マルグリットも私と同じ彼らの被害者の一人だと私は考えています。それに、マルグリットには色々と助けてもらいました。だから、私からもマルグリットが罪に問われないように話しておきます」
私としては最初からマルグリットは保護してもらおうと思っていたので、そう伝えることに何の問題もない。
「──ありがとうございます!」
「‥‥ルリエラ…様、ありがとうございます」
私からマルグリットが無罪という確証が得られたことで、ジルコニアスは嬉しそうに感謝を伝え、マルグリットは後ろめたそうに感謝を伝えてきた。
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疲れきっていた私は「これで私もやっと帰れる」と全く何の関係もないことを思いながら2人を見送った。
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