蔵と有坂

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お題/肩車 九年目 夏

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 祭の宵、急に袖を引くきみ。去年やったら泣きわめいて怖がったのに、他の子が羨ましくなったのかな。小さくて柔らかいひざを掴まえて歩いた。

「こらこら、おめめを隠しちゃ見えないよ」

 ドーン

 きみの心いっぱいに広がる大きな花火。
 願いはぜんぶ叶えてあげたいな。パパにできる全てを。
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