【詩集】冴えない日々の真ん中で

椿英-syun_ei-

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2024年7月6日 渋谷Cafe del SONICA

猿みたいな君たちへ

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友達と喧嘩をした
後から考えても相手の方が悪いと思うけれど
許さないことと君を失うこと
天秤にかけたら 答えは決まっていた
そんな感じで
マイナスな感情を包み込むほどの
理解がそこにあればいいのに

友達が引っ越しをした
LINEのやり取りもそこそこに
そのうち音信不通になる
地元に帰ってきた君と偶々出くわした僕は
あの頃と変わらない調子で笑っていた
そんな感じで
積み重ねた時間がお互いの溝を埋める
きっかけになればいいのに

動物園の猿になったような気持ちで
僕は君の前に立っている
むしろ猿に見えていたら全然良くて
毛虫とかトカゲとかそういうものに見えているのかもしれない

例えば
「私、理解あるから全然大丈夫だよ」と言って
世界一無害と分かった男と友達になる女の子のように

例えば
「俺のこと、好きになったりするなよ」と言って
据え膳を食いたがる己を棚に上げて
確率がゼロとは言い切れない願いを口にする男の子のように

たった1つのアイデンティティが
僕らの関係を異質に歪めてしまう
そういうものなのだと思う
だからこそ傷付くのだけれど

自分と他人との間に線を引かれる瞬間
そこにあった温もりが そこにはなかったかのように
相手のいる方向に向かって サーッと霧になって溶けてゆく

その様子を僕は
天気予報士よりも正確に予報することができるよ

自分で引いた境界線の上に座って
ギリギリ手の届かない距離で
好奇心で溢れた言葉のエサを 僕らに投げ与える

言葉が通じなくても
これで僕らは友達だと言いたげな顔をして
もし腹が立って投げ返したらどんな顔をするんだろう

1つの失敗も許されない そんな告白があるのだとして
傷付く確率は7割8分
それでも君に伝えたいのは
本当の自分を知ってほしいからだ

猿なんかじゃない
猿なんかじゃないよ

さっきまで友達だったのに 僕を遠巻きにしないでくれ
檻の中に閉じ込めたりしないでくれよ

猿なんかじゃない
猿なんかじゃないんだ
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