【完】左手だけの婚約者~Hanamun Life~一緒にワープした婚約者は、左手だけなのに最強です!?

国府知里

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1、さようなら、幸せな日々

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 左手の薬指に、キラリと光るプラチナのリング。
 思わず、顔が緩んでしまう。

「美波、なにニヤニヤしてるんだ?」

 向かい合ったテーブルの先に慌てて目をやった。
 旬さんが微笑んでいる。
 東京スカイツリーの夜景を背に、食後のデミダスコーヒーのカップを傾けていた。
 うわぁ、絵になりすぎ……。

「だ、だって……、なんだか夢を見ているみたいなんだもん」
「夢?」
「まさか、結婚なんて、本当に……」
「婚約者を前にそれを言うか? 俺って、指輪より存在感ない?」
 
 ち、ちがう、ちがうっ! 
 左右に首を振ると、旬さんはまた笑った。

「家庭に縁が薄かったわたしに、家族ができるなんて……。
 本当にうれしくて。
 この指輪がその絆の証なんだと思うと、すっごく尊くて、それで……」
「美波は大げさだな」

 そうかもしれないけどっ……。
 幼いころに母に死なれ、父とも疎遠に育ったわたし。
 指輪が素材以上に輝いて見えて本当にまぶしい。

「今夜、一緒に婚姻届を出せば、俺達は晴れて夫婦だ」
「うん……!」
「家族になれること、俺もうれしいよ」
「わたしも!」

 旬さんの優しくて大人っぽい微笑みに、自然とわたしの口角が上がる。
 ていうか、もうずっと上がりっぱなしなの。

「そうだいえば、何時だっけ? 先生との待ち合わせ」

 実は今夜、恩師に婚姻届の証人として署名をもらうことになっている。
 立花晴美先生。
 高校時代の担任で、家庭環境に恵まれなかったわたしを公私ともに助けてくれた大恩人。
 今は、栃木県で公立高校の校長先生をしている。
 婚約したことを報告したら、電話の向こうで涙ながらに喜んでくれて、思わずわたしももらい泣きしてしまった。
 署名をして欲しいとお願いしたら、ちょうど教育関係の会があるとかで、都内まで来てもらえることになったのだ。

「東京駅に九時だよ」
「じゃあ、そろそろ出ようか」
「うん、先生に久々に会えるの、すごく楽しみ!」
「美波の恩師だもんな。俺も会えるの楽しみにしていたんだ」

 レストランを出て、駅へ向かう。
 東京駅行きの二番ホームで、旬さんと肩を並べながら、手土産を確認する。
 紙袋の中には、お礼のカーネーションのアレンジメントと感謝の手紙。
 ちょっと値の張る花屋さんにお願いした。
 
「晴美先生に気に入ってもらえるといいんだけど、実はちょっと心配……。
 カーネーションって、やりすぎかなあ……」
「母親みたいに慕っているっていう美波の気持ちを、花で表したんだろ?」
「うん……。私にとっては本当の母親以上だよ」
「きっとうれしく思ってくれるよ」

 旬さんがわたしの手を取り、軽く握ってくれた。
 見上げると、暖かな微笑みがそこにある。
 それだけで、心地いいやすらぎが胸に広がる。

「うん、ありがとう、旬さん」
「俺は、母親に花なんて送ったことないけど」
「ええっ、そうなの?」
「だってあれは、企業の販売戦略かなんかだろ?」
「あはは! やだ、旬さんてば。バレンタインと母の日は違うよ~」
「ほんとか~?」

 早速スマホの音声認識に呼び掛けて、母の日の由来を検索する。
 ふたりで画面の前に顔を寄せ合った。
 恋人同士の距離が、これからは夫婦の、そして家族の距離に変わっていくのだ。
 呼び方が違うだけで、距離は同じだけど、その変化が愛おしい。

 ――変化と言えば、ふたりの時間の変化は割と早い方だと思う。
 わたしたちの付き合いは、初対面から数えると今月でちょうど一年半。
 お互いの心の距離が縮まってから、婚約までの期間は結構短くて、人にはちょっと驚かれる。
 始まりは職場、いわゆるオフィスラブ。
 
 仕事場は、医療機器や介護機器を扱うリース会社。
 なにを隠そう、旬さんと知り合う前から、わたしはものっすごく体が弱かった。
 どれぐらいかというと、まともに学校に登校できるようになったのは中学一年生くらい。
 それまでは、ほとんどの時間を自宅の布団の中と病院と、その行き来に費やしていた。
 正直を言うと、今も体力にはぜんぜん自信がない。
 
 子どものころから、なんどもなんども入院したり通院した中で、自然とわたしは看護という仕事に興味を持つようになった。
 いつも親切で、優しくしてくれた看護師さん。
 わたしも看護師さんのように、人のために役に立てる人になりたい、と心から憧れた。
 だから、高校三年生のとき、わたしは思い切って看護学校を受けることにした。
 体力や気力が追い付かなくて、なんども心が折れそうになったけれど、奇跡が起きた。
 わたしは念願だった看護学校に合格したのだ。

 けれど、現実はそう甘くない。
 憧れとやる気だけでは、夢に手は届かなかった。
 無理がたたって体を壊し、結局卒業することができなかったのだ。
 これには心底がっくりときてしまった。
 当時のわたしにとっては、看護師になることは生きる希望みたいなもので、人生の中の輝く星と同じだった。
 その夢を叶えることができなくてすごくすごく落ち込んだ。
 自分の力のなさが本当に悔しかった。

 それでも、縁があって、医療業界の一端を担う今の会社に就職することになった。
 医療機器や介護機器を、大きな病院や個人医院、介護施設などにリースをする小さな会社。
 ありがたいことに、大手企業のグループ会社で、福利厚生は整っているし、残業はないし、職場もクリーン。
 体にも負担が少ないデスクワークで、わたしにとっては本当にありがたすぎる仕事場。
 ここで主に、お客様窓口として電話対応やデータの管理業務をするのがわたしの仕事だった。
 
 イレギュラーなことといえば、もともと社員が少数なので、ごくごく稀に人手がどうしても足りないというときには、営業の応援として駆り出されることだ。
 新規の施設などへの大口納品の業務の補助をしたり、顧客への商品説明や機器の取扱説明の補佐にも就くことも。
 内勤なのに、部署外の仕事に駆り出されて、辛そう?
 ううん。わたしにとっては、まったくそんなことなかった。
 
 むしろ、お客様に直に接すると、人のために役立っていると肌で感じられる。
 わたしにとっては、すごく刺激的でわくわくした。
 現場の生の声を直接聞かせていただくこと。
 安全に機器を使ってもらうために、扱い方を丁寧に説明すること。
 相手の立場に立ってこその場で働く人たちの意志や心をくみ取ろうとする真剣なやり取りや心配り。
 その一つ一つが、製品と人と人とをつないでいるのがわかる。
 力のないわたしでも、その橋渡しをしているんだと、実感できる。

 お客様が見せてくれる笑顔。
 ありがとうや、助かったよ、というその一言。
 ささやかな、そんなご褒美がもらえたときには、胸がじんわりと温まる。
 こんなわたしでも、誰かの役に立っていると感じられる。
 初めて営業に同行した時に見たもの聞いたものは、震えるほどにわたしに充実感をもたらした。
 目頭が熱くなるほどうれしかったのを、今もはっきり覚えている。
 わたしはこの仕事がすごくすごく好きだった。
 
 社会人生活三年目の春。
 リース会社に大倉旬さんが出向してきた。
 仕事を覚えて、ようやくこなれてきた頃だったけれど、親会社のことや、ましてその経営陣の派閥がどうだということは、わたしには全然わからなかったし興味もなかった。
 旬さんは、親会社から出世コースを外されて飛ばされてきた元エリート社員。
 幹部候補の有望株だったんだけど、上司と衝突したらしいという触れ込みだった。

 営業部に配属当初、旬さんはかなり持て余されていた。
 生き馬の目を抜くグループの本拠地で、大きな数字を動かして、重大な計画に携わってきた元精鋭。
 片や、既存顧客を相手に緩やかな成果で充足している、親会社におんぶにだっこの孫会社の営業マンたち。
 互いになじめないのは当たり前で、望まない軋轢が生じてしまうのは、どうにもしようもなかったらしい。
 当時のわたしには、そのあたりの詳しいところがよく分からなかった。
 いや、正直、今もよくわからないけど……。

 けれど、旬さんにとってはそれが逆に心安かったらしい。
 旬さんとわたしは、どういうわけか不思議と顔を合わせる機会が多かった。
 配属されたばかりの、優秀すぎて使いどころのない、腫れものみたいな旬さん。
 組織の内情に疎く、良くも悪くも影響力のない、三年目のわたし。
 はたから見たら、奇妙な取り合わせだったのかもしれない。

 とにかく、わたしと旬さんは一緒に、営業部の補助の基本業務の確認をしたり、機器の扱い方に関する学習や資料の整理をしたりした。
 それらをお客様に説明するための共通認識の習得。営業業務というよりは、製品学習や庶務整理が主だった。
 すごいと思ったのは、頭のいい旬さんはわたしと違って、どれもすぐに理解してあっという間に覚えてしまったこと。
 こんなにできる人になぜこんな仕事をさせるんだろうと、当時のわたしは不思議に思っていた。
 でもあとから思えば、旬さんは営業部の仲間から爪はじきにされていて、遠巻きに干されていたのだと思う。
 でも、一緒に過ごしたのがなにも知らないわたしだったので、旬さんにとってはある意味一種の気休めになっていたらしかった。
 
 実はというと、つまらなそうに仕事をしている旬さんがわたしは少し気にはなっていた。
 旬さんにもっとリースの仕事の喜びを知ってもらえたらなあ、とも感じていた。
 恐れ知らず、というか世間知らずだったわたしは、学歴、能力ともに雲泥の差がある旬さんに対し、自分なりに感じていた仕事の意義や喜びを熱心に語ったこともあった。
 今改めて、旬さんの立場になって考えると、かなりおこがましかったと思う……。
 けれど、そのときのわたしはそれなりに真剣に考えてのことだった。
 
 そんな中で、旬さんは思ったそうだ。
 その時の言葉を借りると「美波は社会への貢献度と、仕事で得られる満足度のバランスが取れている」のだそう。
 ちょっと、難しくてぴんとこなかった……。
 初めての職場で、それ以外の仕事をしたことがなかったからよくわからなかった。
 でも、確かにわたしは職場も仕事も、働き方も職場の人間関係も気に入っていた。
 よくはわからないけど誉め言葉かな、と思って受け取った。

 そんなこんなで、業務で何度も顔を合わせるうちに、食堂や休憩中に会えば、お互いに自然と話しかけるようになっていた。
 いつの間にか、それぞれの趣味や休日の過ごし方を聞くようになり、そのうちどちらからともなく、家族や過去について打ち開け話をするようになっていた。
 ふたりで食事に行くようにもなり、互いの家を行き来するようになった。
 きっかけは、マリオカート。

 マリオカートは、わたしが子どものころからずうっと親しんでいる愛好ゲーム。
 旬さんはサーキットゲームに限らず、無類のゲーム好きだ。 
 お家デートではいつもふたりでマリオカートで遊ぶ。 
 旬さんみたいに頭のいい人は、総じてゲームプレーヤーとしてもハイスペックなのは当然で。
 だから、わたしが勝てることはめったにない……。
 いや、今のは噓をいいました。
 いつも負けてる。

 ……だからってわけじゃないけれど。
 旬さんが母の日の由来を知らなかったなんて、結構意外かも。

「ほら、企業戦略じゃないでしょ?」
「ふ~ん……。まあ、今となっては似たようなものだと思うけど。
 それより、今日うちに来るだろ?」
「あ、ごめん、晴美先生がひょっとしたらうちに泊まるかもしれない」
「えっ!? そうなのか?」
 
 あれ、そんなに驚かなくても……?
 乗り込んだ電車の中で、旬さんが形のいい目を大きく見開いた。
 目を見開くと、旬さんは少し若く見える。
 きれいな白目と黒目のコントラストがはっきりする。
 
「本当に先生と親しいんだな」
「……晴美先生はね、わたしが高校生のとき、熱を出して休むと必ずお見舞いに来てくれたの。
 一人暮らしだったし、体が弱かったから、先生が薬を飲ませてくれたり、おうどん作ってくれたりして。
 前にも話したけど、十七歳の冬なんか、先生が来てくれなきゃ、本当に低体温症で死んでたかもしれない。
 わたしにとって先生は、おおげさじゃなく本当の命の恩人なの」
「そう言ってたね」
「えへへ、久しぶりに晴美先生が泊ってくれたらうれしいな。
 話したいことがいっぱいあるんだもん。
 一晩中でも話したい。でも、きっと忙しいだろうし、無理はいえないなあ……」
「そっか……」

 ふと見上げると、旬さんが斜を向いて小さく息を吐いた。
 あ……、すねてる……。
 細い鼻すじを横から見ると、まるで三日月を思わせるような横顔。
 旬さんは職場では誰にもこんな顔を見せない。
 わたしだけが知ってる。
 わずかに細めた目の泣き袋の緊張。
 少し甘えた口元。
 握った手にそっと力を込めた。

「旬さんとも話したい。
 これからは一晩中。毎晩でも、ずっと」

 旬さんの表情がふっと溶けた。
 電車の中にも関わらず、旬さんが顔を寄せた。
 この世にふたりだけしかいないみたいな顔をして、わたしの額に口付け。
 まさか、こんなところで……!
 うわ、他の乗客に見られた!
 かっ……顔が、熱い!
 恥ずかしさで顔を伏せたのに、旬さんは動揺しまくっているわたしの耳もとで低くささやいた。

「話すよりも、俺はもっといいことをしたいよ。
 一晩中、毎晩でもね……」
 
 こ、こ、こ、ここでそういうセリフは、ちょっと……!
 ちらりと見ると、旬さんは大人っぽい流し目で微笑んでいる。
 ちょっと待って! 
 いろいろ反則だよぉ……!
 いつもは優秀な企業戦士だったり優しい紳士だったりするのに、旬さんは突然揺さぶりかけてくる。
 こんなふうに急に年上の色気を出されたり、甘い言葉を囁かれたりしてしまうと、わたしはいつもひとりであたふたさせられてしまうの。
 どう返していいのかわからずに、熱くなった顔で抗議の目線を送ったけれど、旬さんは気にも留めていない。
 それどころか、わたしの反応を見て楽しんでいる。
 ううう……、恋愛経験値が違いすぎる……。
 旬さんが子どもっぽく歯を見せた。

「一緒に暮らすのが楽しみだな」
「っ……」

 こういう少年ぽい顔つきも、職場では絶対に見せない。
 うううう……、このドキドキどうすればいいの!?
 魅力が、キュンがありすぎる……!
 こんなとき大人な女性なら、上手く返したりたしなめたりできるんだろうけど、わたしには無理っ!
 旬さんの胸の影に顔を隠すしかできなかった。
 わたしの頭からきっと膨大なスチームが出てるんじゃなかろうか……。
 うん、きっと、出てるんだ。
 この車両の車窓が全部曇っててもぜんぜん驚かないよ……。

 幸いにも、東京駅に着いたのはそのときだった。
 急いで旬さんの袖を引っ張ってホームに降りる。
 ああもう~っ、恥ずかしくて、顔を上げられないよ~。

「誰も気にしてないって」
「だ、だけど……!」

 人々の波に背を向けて、ホームが空くのを待った。
 心臓の高鳴りがやばい。
 袖を掴むわたしの手を旬さんが取った。
 温かい温度が恋人つなぎを強いてくる。
 旬さんの左手に、滑らかな硬さを感じる。
 わたしと同じ、プラチナのリング。
 おそろいの婚約指輪。
 その感触がうれしくてたまらない。
 手のひらから鼓動が伝わりそう……。

 人々が掃けていくと、次第にわたしの動悸も少しずつ治まっていった。
 ようやくまともに顔を上げられるようになると、旬さんが待っていたかのように口にした。

「今夜はこれでお別れかもしれないから」
「お別れ……?」
「キスしよ」
 
 返事をする前に、旬さんの腕の中に引き込まれていた。
 柔らかな感触が唇に降ってくる。
 あ……、旬さん……。
 目を閉じると、甘くねっとりと絡みつくような愛撫に引き込まれる。
 さっきまでの羞恥は、流れ星のように遥か彼方に消える。
 ただ一点、この思いのみを残して。
 好き……、好き、旬さん……。
 頭の中がその一点でいっぱいになる。
 その熱に満たされていく。
 世界から、もうそれ以外、なにもないかのように。

 うっとりとした恍惚の中で、わたしはそのとき幸せに夢中で、考えもしなかった。
 ううん。
 例え、そうでなかったとしても、誰が予想できるだろう。
 これが、本当にお別れになるなんて……。
 

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