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11、クラン
しおりを挟むその日から、わたしと旬さんはそれぞれ自分の勉強や訓練に取り組んだ。
一番初めに貸し出された本、それがハナムン語と下町言葉の辞書で、これが意外にもすごく入りやすかった。
「なにこれ、てやんでぇとかある。ふふふ」
どうして下町言葉なのかわからないけれど、以前ハナムンに来た人が江戸時代の人だったとしたら、大将軍とか大名というのも説明がつく。
下町言葉というより、江戸言葉という方がいいのかもしれない。
そういえば、バケツの意味が伝わらなかったのもそのせいだったのかな?
辞書は、ゐとかゑとか、見慣れない昔の漢字もあって、その度戸惑うこともあったけれど、てやんでぇとべらんめぇの違いを説明していたり、それ、いつ使うの? みたいな単語まで載っていて、いちいちツッコミどころと、ディスカバー満載の辞書は、案外面白く読めてしまった。
単語のつながりや文法などは、クランさんに教えてもらった。文法は日本語と同じで主語、目的語、動詞の並び方だったので、これもまたなじみやすい。基本的にハナムン語は横書きで、左から右に向かって書く。というより、墨が擦れてしまうから右から左の横書きはないよね。これも違和感がないから助かる。
ハナムン文字は、アルファベットと同じように、三十二種類の限られた文字でなっている。英語と同じで、単語の成り立ちを考えると、だんだん意味が見えてくる。例えば、世界地図:ユージュラヌンは、ユー「世界・世の中・全体・ひとつ」と、ジュラ「地理・土地・大地・領地・広い」と、ヌン「絵・図表・絵画・図形」という言葉が一つになっている。だから、ユーファオーの樹は、ユー「世界」をファオーする「固める・定礎・創る・つなぐ」樹という意味。
うん、コツを掴めば、それほど難しくはない。
「オドロキマシタ。トテモ、オボエガ、ハヤイノデスネ」
「ありがとう、クランさんの教え方がうまいお陰です。そういえば、印帳の以心伝心のページにハナムン語が聞き取りやすい、読みやすいって書いたし、その効果もあるのかも」
いってはみたものの、わたしの印帳は相変わらず真っ白なままだ。最初は文字が浮かんでくるのを今か今かと期待していたけれど、書いたはずの字はおもしろいほどにチラとも光ってくれない。術用の白い筆、師筆は、術者を導いてくれるという話だったと思うけど、特別変わった様子はない。正直、書けない筆なんて、持っている意味がないような……。
「このままじゃ、なにを書いたか忘れちゃいそう」
「ジツハ、アタシャモ、インチョウトシヒツヲ、モッテイマス」
「クランさんも流者なの?」
「イイエ。ジツハ、アタシャモ、リューノチカラガ、スクナイノデス。チチニニタノハ、ガンコナ、セイカクダケデス」
クランさんはコルグさんの一人娘で、由緒あるこのお寺では、お嬢様のように大切にされている存在だとわかった。
クランさんは早くして亡くなった母親似で、見目も声も、立ち振る舞いも麗しい。けれど、流の少なさも母親に似たらしい。
父と同じ流者に憧れ、子どもの頃どうしてもと泣き続けて、やっとの思いで印帳と師筆を貰ったそうだ。修行の真似事らしいことにも精を出したそうだが、流者になれるほどのマヌーケルエンの輝きは得られず、結局あきらめたのだそう。
「イマデハ、ヤクソウテチョウニ、ナッテイマス」
「そっか……。わたしにも無理かも」
「スミマセン、サンコウニ、ナリマセンネ」
「でも、流者の修業をやめても、下町言葉の勉強は続けてこられたなんて、すごいですね。わたしだったら、一緒に手放しちゃったと思います」
「アタシャハ、コノテラヲツグ、オットヲ、ムカエシナクテハ、イケマセンカラ。ソウリョノナカカラ、エラバレルトオモイマスガ、デキルコトナラ、チュウオウノ、フーシャニ、ムコイリシテホシイノデス。ソレガ、アタシャノ、ヤクメデスカラ」
え、つまり、好きな人とは結婚できないの……?
口の先まで出かかったけれど、押しとどめた。
これまでのクランさんを見ていて、ゼンジさんとよく一緒にいるし、すごく仲がよさそうだと感じていたから、なんとなくクランさんの想い人はゼンジさんなのでは、と思っていた。
直感が正しければなおのこと、これは聞かなくていいことだ。
「クランさんは若いのに、しっかりしてますね」
「ワカイ……? ミナミ・フーシャモ、ジュウナナ、クライ、デスヨネ?」
「十七……? わたし、二十三です! っていうか、そ、そんなに年下だったの? 大人っぽいから、同じ位かせめて下でも、十九くらいだと思っていたのに」
「スミマセン、コンヤクシテイルトキイタノデ、テッキリ、ジュウナナカト……。ハナムンデハ、ジュウナナサイデ、ケッコンスルノモノデスカラ」
「な、なるほど……、こちらの風習ではそうなんだね。……って、急にため口になっちゃった」
「タメグチ、トハナンデスカ?」
「えーっと……、友達とか親しい人に使う言葉っていうか」
「シタシイ、ウレシイデス」
思いもよらず、クランさんの表情が弾んだ。
でも、そっか。
緊張や戸惑い続きで今日まで過ごしてきたけれど、こうして腰を据えてハナムンで過ごすのなら、もっと周りに心を開いていいのかもしれない。
「クランさん、これからはクランって呼んでいいかな? わたしのことは美波って呼んで欲しい」
「アタボウヨ、デス。デモ、フーシャヲツケテオヨビスルノハ、ソンケイヲ、アラワスイミガアリマスノデ、ミナミ・フーシャト、ヨバセテクダサイ」
「それだと、あんまり親しみを感じないんだけど……。クランと友達になりたいと思うの。手始めに、お互いに名前で呼び合って、ため口を使うの。ハナムンで初めての友達になってくれない? だめかな?」
「シ、シカシ……、アタシャハ、リューシャデスラアリマセンシ……」
「それをいうなら、わたしだって浮のない浮者だよ。クラン、わたしの友達になってもらえない?」
「ウ、ウーン……」
悩めるクランの顔も麗しい。
美人て得だなぁ。
「クランが友達になってくれたら、わたし、クランの下町言葉のおかしいところ直してあげる」
「エッ、アタシャノ、シタマチコトバ、ヘンデスカ?」
「うーん、ちょっと、アップデートが必要かなと思うよ」
「アップデート、ソレハ、ナンデスカ?」
「じゃあ、友達ってことでいいのかな」
「ア……、ウゥ」
半ば強引だったかもしれないけど、クランは二人きりの時だけという条件で、呼び捨てとため口を了解してくれた。
気になっていた「あたしゃ」も訂正できたので、ほっとした。
「それと、あたぼうよ、は今あんまり使わないな~」
「ソウナノデスカ? アイテノハナシヲ、コウテイスル、キホンテキナ、コトバノ、ハズデスガ……」
「旬さんによると、あたぼうよの語源を調べると、当たり前だよバカ野郎、らしいよ」
「バ……⁉」
目を白黒させたあと、羞恥に袖で顔を隠す。
さすがはお育ちのよいクラン。
品がよくていらっしゃる……。
くだけたところで、少しずつわかってきたのは、ハナムンにおける身分階級のこと。
ときどき目にする女性たちは、檀家さんみたいなもので、食事や掃除などの身の回りのことを世話してくれる、通いのお手伝いさんなのだそう。わたしがいただいていた食事や、いつも清潔な洗い替えも、この檀家さんたちがやってくれていたものだった。
あとでお礼をいわなきゃ。
ハナムンには大小さまざまなお寺があり、その多くは流者が住職を務めている。冠婚葬祭や怪我病気の治療、五穀豊穣や大漁の祈りや占いだけでなく、治水工事や木材の切り出し、造船や建築、さらには、天候や気候を操作したり土や水を清めたりと、さまざな分野に力を貸すという。
ただのお寺というより、お寺と神社と病院といろんな企業サポートと行政サービス、あとついでに神様のお仕事? までも、もはやなにからなにまで全部やってのけちゃうみたい……。
どうゆうこと?
そんなのあり……?
こうしたさまざまなことを流術の担い手が一気に行えるようになったのは、今の大将軍が確立したという印帳と師筆を使った術式が広まったおかげなのだそうだ。おかげで、領民たちのお寺への信頼も尊敬も、親密性もとても高いという。
檀家さんたちのお給料が幾らなのかと聞いたら、彼らの奉仕によるものだという返事が返ってきた。
ボランティアなの? と正直驚いたけれど、領民の誰もが、流術によるいかなる対価も代償も求められないという。
なるほど、流の力は、独占するものじゃないんだね。
確かに、そんな神様みたいな万能な住職が近所のお寺にいたら、家族が病気になったときや災害が起こったときなんかは、きっとすっごく助かると思う。
自然からもらった不思議な力だから、みんなで分け合うもの、という感覚なのかな。
浮流が既得権益みたいなものじゃなくてほっとした、といったら、クランは少し眉をひそめた。
「コウイノ、リューシャノナカニハ、ミズカラノチカラヲ、タカクウルモノモイマス。リューシャノダレモガ、ソウリョニナレルワケデハアリマセンシ、リューノチカラガ、オオイモノガダレデモ、タダシイココロノモチヌハトハ、カギリマセン」
その筆頭というわけではないけれど、お坊さんたちよりも高い身分に、大名一族が存在している。
サイシュエンの大名は、トラントランから東へ二百里ほど離れた首都にいる。彼らもまた流者である場合が多いけれど、流者としての位や流の量に関わらず、代々その大名を負っている、いわば上流階級なのだという。
首都には治政のための機関のほかに、文化や研究、教育の中枢があって、能力のある者は毎年秋に行われる登用試験に合格すれば、はれて都勤めができるらしい。その中にも、いわずもがな流者が多くいるという。
「シュッシヅトメノ、リューシャニハ、ソノヤクワリゴトニ、クライガアリマス。ワタシタチニ、モットモミジカナノハ、シュチョートイウ、ヤクショクノモノタチデス」
領地をいくつかの地域に分け、管理のために置かれた役職が守長だ。国がハナムンなら、領地は県、地域は市町村、というイメージでいいだろうか。守長は町長とか村長みたいな感じかな。
守長は領民の監督と保護を、領主である大名から任されており、戸籍の管理や徴税を行う。税は通貨で納める地域もあれば、作物や乾物、織物や紙、材木や金属、そして役務で納める地域もあるという。
地図を見る限り、面積は日本よりもたいぶ大きい感じがする。
地域の産業も当然違うんだろうな。
あ、方言もあるかも……。
流術の利便性が高くや応用分野が広すぎるがゆえに、流者の位や流の力の強さや量によって、階層社会ができているといっていいと思う。
それ以外はまだ目にしていないのではっきりわからないけれど、近代以前の日本みたいなイメージでいいんだろうか。
イメージが貧困で、ちょんまげと着物と刀しか頭に浮かんでこない。
士農工商、だっけ……。
でも、着ている服は中国風だから、昔の中国みたいな感じなのかも。
でも昔の中国なんて、もっと知らないよ。
はあ、世界史をもっと真剣に勉強しておくんだったなあ。
……あ、身分といえば……。
「ドレイ、デスカ? サイシュエンデハ、キイタコトガナイデスネ。ワタシハ、サイシュエンヲ、デタコトガナイノデ。ブシ、トイウノハ、ヘイエキニツクモノノ、コトデショウカ?」
「兵役、そうだね。兵があるってことは、領地同士で戦があったりするの?」
「ダイショウグンガ、ハナムンヲオサメテカラハ、イクサガオコッタコトハアリマセンガ、ソレイゼンハ、リョウチカンノ、コウボウガ、アッタトキキマス」
「大将軍が国を治めてからどれくらいたつの?」
「ゴジュウネンイジョウデス。ジュツノタイケイカヤ、クニノトウイツ、コクセイノミナオシ。ダイショウグンノコウセキハ、トテモオオキイトオモイマス。ホカノリョウチデハ、キビシカッタゼイノトリタテガ、ヒジョウニラクニナッタトモキキマシタ」
じゃあ大将軍って平和の使者なんだ!
しかも、もともとハナムンの人じゃないのに、国のトップにまで上り詰めるなんて、どれだけすごい人なんだろう。
想像もつかないよ……!
あれ、まさか本能寺で消えた織田信長本人だったりして?
まさか、それはないか。
四百年以上前の人は、さすがに生きてないよね。
「ヤハリ、ミナミモ、イスウエンニ、イッテシマウノデスネ……」
「え?」
「ダイショウグンニ、アイタイト、カオニカイテアリマス」
そ、そうだった……。
自分もまた浮者である大将軍が、浮者を手厚く保護するせいで、各地の浮者が少なくなっているんだ。
自分からいったこととはいえ、この世界でたったひとりの友達から、美波と呼ばれると、急にクランと離れがたい気持ちになる。
「……だとしても、まだ先だよ」
「キット、イスウエンホドノ、オセワハデキナイトオモイマスガ、コレカラモ、セイイッパイ、オセワサセテイタダキマス」
「そ、そんなふうにいわれるのはなんか、なんかやだな……」
「ヤダ? スミマセン、ナニカ、キニサワリマシタカ?」
「その、わたし、確かにクランには、ていうか、トラントランのみなさんにも、お世話になりっぱなしなんだけど、そのくせ、浮の力もないっていう、役立たずみたいなんだけど」
「コレカラシュギョウスレバ、ミナミノチカラハ、ツヨクナルカモシレマセン」
「だといいけど……。とにかく、友達のクランに、この世界で唯一の友達になってくれたクランに、わたしは友情を返したい。その、なにができるか全然わからなくて申し訳ないけど、お世話されるばっかりじゃなくて、対等に付き合えるようになりたいと思ってる」
「タイトウ……」
浮者と対等というのが、未だしっくりこない様子のクラン。
いろいろいっても、結局こういうことだ。
わたしは素直になって、眉を下げた。
「……本当は、せっかくクランと打ち解け始めたのに、離れると思うとさみしいよ……」
「アア! ワタシモ、ミナミトハナレルノハ、サミシイ、オモイマス!」
「ほんとう?」
「ホントウデス、ワタシ、テラダソダッタノデ、トモダチ、スクナイデス!」
「そうなの?」
そのときはクランのいっていることが本当かどうかよくわからなかったけれど、のちのち、本当にクランは友達が、特に女友達少ないとわかった。
寺で育ったからというのは、高位の流者である住職の愛娘であり、性格は父親に似て頑固なうえ、さらには美人がゆえに同性に目の敵にされがちだったからのようだ。
なるほど……、美人には美人の悩みがあるんだね。
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