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35、秘伝の術を
しおりを挟む翌日、朝から始まった準備が整い、トラントランのみんながクランを見送りに門に集まっていた。
わたしは泣かないようにちょっぴり気を引き締めていた。
昨日泣くだけ泣いた。
旬さんに甘えるだけ甘えた。
だから、今はちゃんとクランの門出を見届けよう。
クランがコルグさんに深く頭を下げている。
いつもは厳しさと冷静さでポーカーフェイスのコルグさんも、今は少し感情に揺れて見える。
大事な一人娘の手が離れる瞬間。
僧侶として達観はしてるのだろうけど、それでもきっと、わたしの寂しさの何十倍のはずだ。
「それでは、みなさん、長い間本当にありがとうございました」
今旅発つというそのとき、道の向こうから一頭の馬がかけてきた。
近づいてくるその馬に、乱れ髪でまたがっているのは、マッカリだった。
いつもは華やかできらびやかな装いのマッカリが、髪を振り乱し、着物も着崩れ、裾を汚しているその風体は明らかに奇妙だった。
それ以上に、マッカリの鬼気迫る表情と額に光る汗は異様だった。
「騙されている、みなは騙されておりますわ!」
マッカリが声を上げた。
誰もがぎょっとした。
マッカリの異様な目は、わたしを見、そしてその視線はぎろりとクランに移った。
「美波浮者あなたはすっかりとクランの手玉に取られております! クラン、虫も殺さぬようなきれいな顔をして、よくもまあその黒い腹を隠してきたものだわ。浮者をだませても、わたしを騙せはしないのよ! あなたの腹の中は知っている。わたしはあなたが美波浮者にしたことを知っているのよ! ここですべて話してあげましょうか? それとも、自分で話す? わたしはキリ家の娘、一族に代々伝わる腹心読破の術を持つ者。わたしはクラン、あなたの裏切りを知っているのよ!」
震えるような、絞り出すような声の迫力に、誰もが耳を疑った。
クランの裏切りって、どういうこと……?
誰もが一斉にクランを見た。
わたしも一拍遅れてクランを見ると、色を失ったクランの唇が震えていた。
「自分の口ではいえないみたいね。わたしが代わりにあなたが今腹の中で考えていることを今ここで美波浮者に話してあげる」
「や、やめて……」
「だったら、認めるってことよね? あなたが本当は、美波浮者からご温情もご寵愛も受けるべき人間ではないってことを」
「黙りなさい……」
「美波浮者がここから離れられないように、すべてはあなたが仕組んだのよね! それがあなたの素、本当のあなたでしょう!」
「黙って!」
ついにクランが大声を上げた。
クランが真っ蒼な顔でわたしを見つめた。
どうしてそんな顔をしているの、クラン……。
「だったらあなたが今この場でお話ししなさいよ。美波浮者にしたことを、今話しなさい!」
「……」
「いいわ、じゃあわたしが代わりに話してあげる」
わたしは思わず口をはさんでいた。
「待って」
クランの門出にこんなわけのわからない状況。
しかも突然クランがわたしを裏切っているなんていわれても、本当に訳が分からない。
いつものわたしならもうすでにパニックになっている。
でも、クランと過ごしたこれまでの時間や共有した想い。
マッカリがいうことか例え本当であっても、その時間のすべてが嘘だなんて到底思えない。
それに、先日の旬さんの脅しがマッカリにこんな常軌を逸したふるまいをさせているのかもしれない。
わたしの伝言がちゃんと伝わっているのならば、マッカリはもしかしたら……。
「クランの口から聞きたい」
「美波浮者……」
クランがわなわなと震え、がくっと膝を落とした。
ああ、折角の嫁入りの晴れ着が……。
でも、今手を貸すのは間違いだよね……。
「く、靴でございます……。美波浮者が初めてここを旅立つその日、わたしがお渡しした絹の靴……。わたしは父に旅の無事を祈る流術を施してもらいました。わたしの力だけでは効果が薄いと思ったのです。それから、靴にクランの香を焚き閉めました。匂い袋の代わりになるように、旅先でもわたしを思い出してくださるようにと。
旅立つ人に靴を贈るのは、靴がすり減るころにはまた尋ねてきてくださいという意味があるとも申します……。首都マローへ着いたら、美波浮者と旬浮者はきっとイスウエンに向かうことになるだろうと、父から聞いておりました。これが最後のお別れになるかもしれないと、覚悟しておりました。
だから、わたしは自分でも靴に流を贈ったのです。体の弱い美波浮者がご無事であるようにと……」
クランは肩を震わせて、手で顔を覆った。
「でも本当は……! 心のどこかで、美波浮者が戻ってきてくださればいいと思っていました。美波浮者がトラントランにずっといて下されはと、わたしは願っていたのです。そうして首都から早文が届きました。美波浮者が暴漢に襲われたという話です。しかも、あろうことか、足首を切られて……!」
クランの細い指の先から雫がこぼれた。
「わたしのせいです! わたしがあのようなよこしまな思いで流をかけたのがいけなかったのです! そのことで美波浮者はひどくお心をお痛めになり、トラントランを出ることにも躊躇されるようになりました。旬浮者のエレベーターができてからは外出もお出来になるようになりましたが、それでも、美波浮者のお心が、トラントランに縛られたのは、わたしの贈った靴のせいだったと考えます。すべては私の不徳の致すところです」
クランが伏せるようにして、手をついた。
「お許しください……! いつかはお話ししなければと思いながら、今日まで口にすることができませんでした。わたしの行った事実に反して、寺の内外では美波浮者のわたしへのご温情は周知のこととなり評判が高まりました。でもそれは、真実と印象は乖離するばかりでした。わたしはうしろめたさを抱きながらも、美波浮者のご温情に甘えて、今日まで過ごしてまいりました。心からお慕いする方を、その一方でわたしは裏切り続けていたのです。この身にどんな罰を受けても構いません。ですが、どうかこの寺のことだけはお見逃しください……! 悪いのはすべてわたしでございます……」
そうだったんだ……。
あの靴、そんなこと全然知らなかった。
記憶の中にあのときの痛みや怖さがふっと蘇る。
でも、それも今ではほとんど思い出すこともない。
旬さんが、トントンとわたしの肩を指でたたいた。
「あの靴、クランの香りがしたか?」
え……そういえば、したかなあ?
靴だったからわざわざ鼻に押し付けて匂いを嗅いだりはしなかった。
だけど、もらってすぐ下ろしたてのときですら、匂いはしなかったと思う……。
あれ、えっと、確か、あの靴ってふたつあったよね……。
「クラン、あの靴、ふたつ注文したっていってたよね?」
「え……」
クランが泣きはらした顔を上げた。
あーあ、もう、こんな顔の花嫁をゼンジさんに見せられるわけないよ……。
わたしはクランを立たせて、膝の汚れを払った。
「もしかして、靴を取り違えてることない?」
「ええっ……?」
わたしの疑問に、数名の僧侶と檀家さんが寺へ駆け戻っていった。
しばらくして息を切らせて戻ってきた僧侶の手には、一つの箱があった。
箱はコルグさんに渡され、コルグさんがその蓋を取る。
箱を手にして、コルグさんがゆっくりとクランの隣に立った。
白い靴の入った箱の中から立ち上るクランの香り。
一緒に寺へ駆け戻った檀家さんか慌てたように口走った。
「あの、わたし、あのとき、クラン様に一つは奉納品の倉に納めてといわれたとき、きっと間違えてしまったんだと思います……。あのとき急いでいたものですから……」
クランの足がふらついた。
コルグさんが娘の肩をしっかりと抱きとめた。
「わ……、わたしのせいじゃなかった……」
あたりから安堵の息が漏れた。
みんな息をつめてこの一連を聞いていたのだ。
そりゃそうだよね。
わたしには浮の力はないけど、もしもハインリヒさんのみたいな浮者だったら、トラントランを吹っ飛ばしていたかもしれない。
「しかし、クランが罪を自覚しながらこれまで黙っていたのも事実」
コルグさんがぐっと強くクランを立たせるように手に力を込めた。
クランがはっとしたように表情を再びこわばらせた。
「それはそうですね……」
わたしもそれは思っていた。
「ただ、さっきから考えているんですけど、もしあのとき受け取っていた靴がこれで、そのせいで足を切られたのだとしても、今までクランがわたしにしてくれたことや過ごした時間と天秤にかけると、どうしても、そっちのほうが勝っちゃうんですよね……。前もいったけど、クランになら騙されても許しちゃうよ。だって、それくらいわたしクランのこと好きだから。ほんとに、手放したくないくらい。昨日だって本当はさみしくて泣いちゃった」
クランが泣き崩れた。
わたしはクランを抱きしめて、またちょっぴり姉ぶってよしよしと頭をなでる。
昨日はわたしのほうが慰められていたのに。
わたしたちって、本当にいい姉妹だと思わない?
「あははははっ!」
空気を切り裂くような奇声に、皆の視線がまたマッカリの元へ向かった。
マッカリは馬の上で空に口を向けて笑っていた。
「なんで……、クラン、なぜいつも、あなたばかり……! いつもいつも、自分だけが正しいみたいな顔して、誰からも愛されて、浮者からも大切にされて、どうして、どうしていつもあなたばっかり……!」
キリキリと叫んだかと思うと、マッカリの体がぐらりと揺れ、頭から地面に落ちた。
「マッカリ!」
わたしは思わず駆け出していた。
倒れたマッカリの頬の涙の跡を見て、わたしは確信した。
やっぱり、マッカリは助けを求めに来たんだ。
そうでなきゃ、したたかで若いのに老獪さすら感じさせるマッカリが、こんなことをするはずがない。
でも、多分こうでもしなきゃ、ここへは来れなかったんだ。
ふとみると、マッカリの帯が赤黒く染まっていた。
うそ、なにこれ……。
「ク、クラン!」
「はい!」
わたしが呼ぶと、クランが一目散にかけてきた。
やっぱり、クランはわたしが思っていたとおりの人だ。
クランの出立は一時休止され、マッカリの治療が始まった。
帯を解くと、マッカリの脇腹に刺し傷があった。
帯に染みた血の跡からしても、かなりの出血のようだ。
「旬さん、治せる?」
「俺には無理だ。マッカリの流が特殊すぎる」
治療流術をできるすべての術者が集まったが、誰も傷を完治させることができなかった。
「とりあえず、体力を維持できるように流を送ることしか……。しかし、なかなか入っていきません」
「安息の香を焚いて、回復のクワンランを。あまり強すぎないように静かに、とにかく続けなさい」
「防腐活気湯を煎じなさい」
「新しい滅菌布をもっと!」
師父たちが僧侶たちに指示を出し、全員が一つの目的の元一心に動いた。
ひとまず怪我の手当ては終わったが、ムッタさんの見立てだと、内臓にも傷があるらしく、長くは持たないかもしれないという。
流れた血の量が多く、マッカリの唇は紫色になっている。
「あとは医者を呼んで、傷ついた内臓をみてもらうしか……」
「しかし、ここから一番近い医者は、ムネ町のキリ一族ですよ。その家のマッカリが傷を負ってここへ来たというのはどういうことでしょうか」
「しかし、いずれにしろ使いをやらないわけにいくまい」
「そうですね……」
コルグさんたちも状況の不可解さに頭をひねっている。
とりあえず、ムネ町のキリ家に使いが出されたが、医者が来るまでマッカリが持つかどうかわからない。
「旬さん、どうすればいいの?」
「ハナムンの外科的治療に頼るほかはないだろう。あとできるとすれば、流を送り続けることしか。だが、グアンさんと、シュトン、レンシュー、トンシャー、あとパトナンか。その五人はマッカリの流を構成する一部分に相当する流に似ているから、多分入りやすいと思う。ただ、入りやすいといってもマッカリの流が複雑すぎてゆっくりとしか入らない。それを念頭に五人で同じ量を少しずつ入れていったらどうだろうか。俺は全体的に浮を送ってみる」
そのことを伝えると、五人がすぐに流をマッカリに送った。
わたしにはその様子は見えないけれど、きっと、五種類の触りの流が少しずつマッカリの体に流れているはずだ。
クランがマッカリの汗を拭き、髪を整えながら寄り添っている。
こんなとき、流の弱いクランも、浮のないわたしもなにもできない。
わたしは、はっとして旬さんの手を握った。
「輸血だよ! 旬さんなら輸血の道具を具現化できる!」
「だめだ、血液型がわからないだろ」
ああっ、そうだ……!
そのあと看護学校中退の美波に血管に注射針が刺せるのかといわれ、わたしは自分の考えの足らなさにうなだれた。
だけど、なにかできることはないの?
旬さんがネットで応急手当を調べて混乱する私に指示してくれた。
直接圧迫止血法、足を少し上げる、手足を保温する、声をかけて元気づける。
わたしがハナムン語に訳すと、お願いする前にみんなが動いていた。
クランがうつろな顔で小刻みに震えるマッカリに大声をかけた。
「よくもいいたいことをいってくれたわね!」
クランのセリフにみなぎょっとしてしまった。
「あなたはいつだってわたしを目の敵にしてたわね。一体なにが気に入らないの! わたしだってあなたのことが気に入らないわ。みんなの前であんな風にけなされて、あなたとは決着を付けないと腹の虫がおさまらないわ! 今度こそ逃がさないわよ! まさかこんなところで死ぬつもりじゃないでしょうね、マッカリ! 逃げたら許さないんだから!」
マッカリの眉間にしわが寄った。
「……大嫌いよ、クラン……。あなたが、大嫌い……」
「ええ、わたしもよ!」
「いつでもあなたは……、みんなの中心だった……。あなたの明るさ、正しさ、優しさ、賢さ……。あなたは全部持っていた……」
「……そ、そうよ、あなたとは違うの!」
「うらやましかったわ……。あなたはいつも、日のあたる道を歩いてた。まぶしかった……」
「あ、あなたこそ、いつも、金ぴかの着物に髪飾りをしてたわ。わたしがどれほどうらやんだことか」
「クラン……。わたしはあなたが持っているものが欲しかったわ。あなたになりたかった……」
「そ、そんなの無理に決まってるでしょ? でもお寺の娘って結構大変なのよ。わたしだってなりたくてなった訳じゃないのよ」
「そうね……」
マッカリがふっと目を閉じた。
「マッカリ! 起きて、目を開けて!」
クランが叫んだ。
わたしは思わず息を飲んだ。
うそ……!
ああ、もう、だめかもしれない……。
クランがマッカリの頬を叩いた。
マッカリは呻きながら目を開いた。
「痛いじゃないの……。本当に、あなたは遠慮がないのね……」
「あっ、あなたこそ、死んだふりをするなんて、本当に性格が悪いわ!」
クランの声が涙声になっていた。
マッカリが震えるように息を吸った。
頼りない腕が持ち上がり、クランの手を掴んだ。
「クラン、傷を開いて、中にあるものを取り出して……」
「え……なに?」
「脇腹のあたりに、腹印石があるの……。キリ家の秘伝の流術よ。キリ家が行ってきた腹心読破の術の証拠になる。わたしが死ぬ前に、取り出して……」
「な、なにいっているの……」
「取られる前に逃げて来たわ……。この石は何十年もキリ一族の腹の中で流と流術を貯めこんでいる。わたしの流が人と違うのも、一見術を使っていないように見えるのも、この石のお陰なの」
「そ、そんなことできないわ!」
「あなた……、わたしが決死の覚悟でいっているのに……。黙って聞きなさいよ……。キリ一族はもともと医療流術を得意とする一族。この術が初めて生まれたときは、流が少なすぎて死んでしまう子どもを助けるためだったというわ。でも、この術の創始者が死んだ後、一族はこの術をもっとうまく使う方法を編み出したの。キリ家にはその方法を記した秘伝の書がある。もしかしたら、もう焼き捨てたか、あるいは父が持ちさって今頃トング村当たりかも……」
「それじゃあ、その傷……、お父様に刺されたの……?」
「ふ……、わたしは母の連れ子だったから、全然ためらいがなかったわね……」
クランが言葉を失い、マッカリを見つめていた。
誰もがマッカリの言葉に心中をかき乱されていた。
「……それでも、幸いわたしは腹印石と相性がよくて、一族の誰よりうまく腹心読破ができるようになった。それからは、わたしは父のお気に入りになった……。どこへ行くにも私を連れて行くようになったわ。相手の欲しいものがわかれば、商談も取引もうまくいく……。キリ一族はそれで強い力と財産を手に入れてきたの……」
マッカリが小刻みに浅い呼吸を繰り返している。
唇からはさっきより白っぽくなり、冷や汗が額に浮き出している。
「……今回は失敗したわ……、大失敗……。今までみたいに、クランあなたから美波浮者を奪ってやろうと思っていたのに、全然だめ……。素のあなたで愛されるクランがうらやましい……。美波浮者を裏切っても、それでも許されるあなたが……。わたしにはなにもない、もうなにも……」
「ば、馬鹿なこといわないで……! なにもないですって? まだわたしとあなたの決着がついてないわ。 勝ち逃げなんて許さないわよ!」
「はじめから最後まで……あなたに勝てたことなんて一度もないわ……」
「マッカリ……だめよ……」
「お願い、石を取り出して……。死ぬ前に取り出さないと、石はただの石ころに変わる……」
わたしの頭の中はもうぐちゃぐちゃだ。
なんで、マッカリがこんなに傷つかなきゃいけなかったんだろう。
こんなとき、どうしてマッカリを助ける術がないんだろう。
わたしだって浮者なのに、ユーファオーの樹からつぼみを託されたのに、なぜ何もできないんだろう。
そのとき、クランが立ち上がった。
「ムッタ師父! 切ってください!」
「はい」
待って、そんなことしたら本当に死んじゃうよ……。
キリ家の医者が来てくれるかもしれない。
まだ望みを捨てちゃだめだよ……!
「だめだよ! お医者さんが来るのを待とうよ! クラン!」
「いいえ、ここで石を取り出さなければ、マッカリの決心が無駄になります」
そんな……!
駆け寄ろうとしたわたしの前にコルグさんが入った。
「死なせちゃだめ……!」
「美波浮者、お下がりください」
旬さんがわたしの目の前に指を走らせた。
「石を取れ」
「旬さん!」
旬さんまで……!
だめだよ、いくら術を使っていないように見える方法がこれでわかるとしても、命と引き換えにするようなことじゃない。
ここまでマッカリの本心がわかったのなら、命を助けて、それから考えればいいことだ。
「だめだよ、お願い、マッカリを助けて!」
わたしはパニックになった。
目の前で今、なにが起ころうとしているのか。
それを考えたら、わたしは目の前が暗くなりそうだった。
「やだ、やめて、やめて……!」
わたしが叫ぶと同時に、僧侶たちがわたしを後ろに引っ張った。
マッカリの悲鳴が聞こえた。
その瞬間、わたしの意識がぷつっと途切れた。
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