【完】左手だけの婚約者~Hanamun Life~一緒にワープした婚約者は、左手だけなのに最強です!?

国府知里

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46、ガテハンの大滝へいく

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 翌日、ハインリヒさんと一緒にガハテンの大滝に向かった。
 みんな涼みに行きたいのはやまやまだったけれど、あんまり大人数だと落ち着かないだろうということで、ハインリヒさんと親しい顔ぶれと荷物や調理担当の数人に落ち着いた。

 旬さんがUFOを出してくれようとしたけれど、滝周辺に広い離着陸できる場所がないらしく、エレベーターで行くことになった。
 エレベーターには、わたしと旬さんとハインリヒさん、そしてマッカリとクランとゼンジさんが乗った。
 他のみんなは今朝方私たちより先に馬で出発している。
 女性であるマッカリとクランはわかるにしても、なぜ体力のあるゼンジがエレベーターなんだという不満も出なくもなかったけれど、ゼンジさんいわく我こそがハインリヒさんに滝を案内する役目だと張り切っている。

「ハインリヒ浮者、この度は結婚祝いに身に余るお品をちょうだいいたしまして、誠にありがとうございます」
「すばらしいガラスの工芸品でございました。我がクム家の家宝にいたします」

 ゼンジさんとクランが揃って頭を下げると、ハインリヒさんがほほ笑む。

「気に入ってもらえてよかった。マッカリの意見に間違いなかったな」
「クランの好みならすっかり把握していますから」
「本当にそのとおりね、ありがとう、マッカリ」

 マッカリが得意げに口角を上げたが、クランはもはや満面の笑みを返すだけだった。
 エレベーターが滝のそばに降り立つと、すでに先発隊が支度を整えていた。
 ゼンジさんが妙に目を輝かせている。

「さあ、ハインリヒ浮者、これをどうぞ!」

 ゼンジさんが手渡したのは釣り道具だった。

「この清流に住むリクという魚は今が旬です。
 どちらがたくさん釣れるか競い合いましょう!」
「おお、釣りか、いいな」

 ……ゼンジさん、それ釣り勝負っていうより、わたしにリクの肝を食べさせようっていう魂胆ですよね……。
 キラッと白い歯を見せて、ゼンジさんがわたしを見た。
 こ、怖わ~……。


 美波浮者はこちらへどうぞ」
「あっ、マシンくん、ムラークくん、ありがとう」

 二人は女性の休み処を作ってくれていた。
 滝つぼから少し離れたところに、日よけのテントと、程よい高さの石や丸太を並べて布が敷いてある。

「うわあ、涼しいねぇ」
「本当、しぶきでお肌が潤いますわ」
「子供のころはここで毎年泳いだわねぇ」

 見上げると遥か高みから白滝が豊かな恵みを放出している。
 鮮やかな緑と、雲一つない空。
 すがすがしい空気を胸いっぱいに吸って、肌には冷たい天然のミスト。
 渡る風の心地よさ。

「すごくいいところだね、ガハテンの大滝って」
「そうですよ、ですから昨年も美波をお誘いしましたのに」
「えへへ、やっぱり聞くとみるとじゃ大違いだね」
「美波浮者、あれをご覧下さいな」

 マッカリの指した方を見ると、ヒョロヒョロヒョロという鳴き声が聞こえてきた。
 スズメくらいの青い鳥がいる。

「ハナムン語であれはビエスルですわ。日本語では何というのでしょうか?」
「きれいな鳥だね。でも、わたしにはわからないなあ。
 青いからルリなんとか、とかじゃないかな……」
「ルリナントカ、ですわね」
「いや~……、今のはやっぱなし。ごめん」

 アウトドアに縁のなかったわたしに鳥の名前なんてわかるわけない。
 この前、マッカリに鳥の絵が描かれた本を見せられて、どれがヒバリがと聞かれたたけど、そのときになって初めて私は本物のヒバリを見たことがなかったことに気がついた。
 そういうものはさておき、そのほかの日本語の事なら、折々にマッカリの手助けをしている。
 もともとマッカリは飲み込みがいいのか、どんどん日本語を覚えていく。
 今では通訳なしでもハインリヒさんとほとんど意思疎通ができるほどだ。
 意思疎通といえば、ゼンジさんも生来持ち合わせている人懐こさを発揮して、ハインリヒさんとなんの苦労もなくコミュニケーションをとっているからすごい。
 そういえば、わたしがハナムンに来たばかりの時も、ゼンジさんは少しも臆することなくわたしと付き合ってくれたもんね。
 まあ、そのほとんどはKTフェチのなせるわざだったんだと思うけど。



***



 マシンくんとムラークくんが飲み物を持ってきてくれた。

「川の水で冷やしておきました。トクトクのしぼり汁を割ったものです」
「わあ、ありがとう」

 トクトクというのはこの季節だけ山で採れる果実のことで、旬さんに触らせてみたところ、多分ヤマモモみたいなものではないかといっていた。
 ヤマモモというものをそれまでわたしは見たことがなかった。
 けれど、パッと見の雰囲気はラズベリーとかマルベリーみたいな感じかなと思った。
 味は旬というだけあって、甘さと酸っぱさがちょうどよくて、しかも冷たさが体に染みて美味しい。

「すごくおいしいね、これ」
「お昼も楽しみにしていてくださいね。新鮮な山の幸をぼくたちが料理しますから!」
「えー、ありがとう、二人とも!」

 マシンくんとムラークくんがウキウキとしている。
 二人ともアウトドアが好きみたい。
 クランがぴしっと指を立てた。

「お米はちゃんと中まで火を通してね。美波浮者がお腹を壊すといけないから」
「はい」

 マッカリが手で首元を扇ぎながら悠々としている。

「ぐずぐすのごはんも勘弁してちょうだいね。わたし、こちらにお世話になってからだいぶ鍛えられたけれど、あまりにまずいものは喉を通らないのよ」
「は、はい……」

 マシンくんとムラークくんが二人して神妙な顔つきになった。

「もう、マッカリったら」
「こんな気持ちのいいところで食べたら何でもおいしいよ」
「美波浮者はわたしの料理の腕前をお忘れのようですわ。
 あんまりひどかったら、わたしがつくりなおして差し上げますから安心なさってくださいな」
「はいはい」

 少し離れたところでは、カーツさんとローワンさんが石積みして火起こしした場所で作業をしている。
 ハインリヒさんからもらったソーセージや、新鮮な野菜ももちろん準備されている。
 これに川魚の丸焼きとか、もう完璧じゃん!

「旬さん、ガテハンの大滝、すごくいいところだよ。
 大自然の中のキャンプ場みたい」
「そうか、よかったな」
「旬さんが来たら、絶対一緒に来ようね」
「ああ」

 旬さんは短く指で文を書いたけれど、あまり興味がないみたいだった。
 大人しくわたしの肩に留まったままで、滝の水に触れたり、辺りを調べようともしない。
 浮やその音でしか感じられない旬さんには、どんな綺麗な景色も滝の音や森の響きも限定的にしか伝わらないからしかたないかもしれない。
 いくらわたしが言葉で、すごいよとか、面白いよと伝えても、やはり伝わらないのだ。
 でも、伝わらなくてもどかしい今も、一緒にここに来れたその日には、あの時は全然わからなかったけど、想像していた以上にすごいなって、きっといい思い出になるはずだよね。
 わたしは印帳にガテハンの大滝のことを記した。
 ハナムンマップの記念すべき第一弾だ。

「ねえ、サイシュエンでこの場所のほかに有名な観光地ってあるの?」
「それなら、アマリ村にあるという白大岩はいかがですか?」
「サイシュエン限定なんですの? わたしは各地の有名なところをいくつも回っていますからご案内できますわ」
「差をつけてるわね、マッカリ」
「わたしは美波浮者のお役に立ちたいだけですわ」
「まあまあ、二人とも。
 実はね、旬さんがこっちに来たら、二人でハナムンを旅行しようと思っているの。
 だからその下調べをしておけたらなって思っているの」
「まあ、それは楽しそうですわね。旬浮者のユーフォウがあれば、どこへでもひとっとびですものね」
「でも、美波、未婚の男女が二人で旅行だなんて……。日本ではそれが普通なのですか?」

 そういわれて、わたしは少し照れた。

「あのね、旬さんがこっちに来たら、わたしたちハナムンで結婚しようと思っているの」
「まあ……っ!!」
「それはおめでたいことですわ!」
「い、いや、まだ、旬さんがこっちに来れる方法もわかってないのに、ちょっと先走っちゃってるかもなんだけど……」
「浮者同士の結婚式、どんな豪華なお式になるのかしら……!」

 斜め上を見たマッカリにはどんな景色が浮かんでいるのだろう。
 クランはすばやくわたしに詰め寄った。

「ぜひともわたしたちに美波と旬浮者のお式を手伝わせてくださいませ!」
「う、うん、その時はぜひお願いね」
「今から美波の結婚衣装を縫うのが楽しみですわ!」
「あ、それなんだけど……。浮者が洋服を着ているのって見たことない?」
「ヨウフク?」

 クランとマッカリが顔を見あわせた。

「わたしがここへ来た時に来ていたような服のことなんだけど」
「さあ……、サイシュエンでは見たことがないと思いますわ。マッカリはどう?」
「質の違いはあれど、着物の形はほとんど変わらないと思いますわ。浮者だけが特別変わったものをお召しになっているというのも、イスウエンでも見かけた覚えがありませんわねぇ……。
 あとでそのヨウフクとやらを見せていただければ、なにか思い出すこともあるかもしれませんが」
「そっか……。実はね、わたしも旬さんも西洋式の……洋服の結婚衣装を着たいなと思っていて、それがハナムンにもあればいいなと思っているの。
 ふたりとも白のドレスにタキシードのつもりなんだけど」
「ドレスに、タキシードですか……。耳慣れない言葉ですわね。父が生きていれば、なにかしら情報を探れたと思うのですが……」
「どんなものか絵に描いて下されば、わたしとマッカリでお作りすることができるかもしれませんわ」
「ううーん……。どうかなあ。着物と違って立体縫製だから結構勝手が違うと思うんだけど」

 衣裳のことはまた後に持ち越すことにして、わたしはクランとマッカリから、各地の有名な場所についていろいろと聞き、印帳に書き残した。
 今までわたしの中でハナムンの地図は人をランドマークにしたものだったけれど、それに加えて、観光地やその土地のグルメなんかも付け加えられている。
 このままいけば、わたしハナムンの観光ガイドになれそう。

 頃合いのいいところで、お昼になった。
 マシンくんやカーツさんたちが用意してくれた食事に舌鼓を打つ。
 ゼンジさんとハインリヒさんは大漁で、リクはみんなで食べても食べきれないくらい釣れたので、今食べる分だけ焼いて、残りは寺に持ち帰ることにした。

「さあ、美波浮者、リクが焼けましたよ!
 内臓からガブリといってください!」

 ゼンジさんがこれを待っていたというように、湯気の立つリクの串焼きを差し出してきた。
 香ばしくていい匂いなんだけど、川魚ってあんまり食べたことないんだよね……。
 なんか、コイとかフナとか?
 けっこうくせがあるとか聞くけど……。
 ゼンジさんにじっと見られながら、わたしはえいやっとリクのお腹に噛みついた。

「……ん? あれ……」

 川魚といっても、清流の魚だからだろうか、臭いや味に癖はなくて、程よい塩見が効いていて美味しい。
 そっか、アユとかイワナってこんな感じなのかな。
 内臓はほのかに香草っぽい風味がして、ぜんぜん苦くない。

「お、おいしいです、ゼンジさん」
「そうでしょう! たくさんありますから、どんどん食べてくださいね。内臓を!」

 な、内臓限定ですか……。
 でも、本当に予想をはるか上に行く美味しさだ。

「美波、わたしのリクの内臓も差し上げますわ」
「ではわたしのも」
「そ、そんなに食べられないよ……」

 いくら美味しくて体にいいからって、リクの内臓だけでお腹いっぱいにしたくない。
 目の前にはマシンくんたちが焚いてくれた山菜のおこわと、汁ものがある。
 それに、じゅわじゅわと肉汁を垂らすソーセージと香ばしく焼けているし新鮮な野菜もある。
 わたしたちは存分に大自然の中で美味しい料理を味わった。
 ハインリヒさんも美味しそうに自分で釣ったリクをほおばっていた。
 みんなのお腹が落ち着いてくると、話はハインリヒさんが派遣されるハイライエンのジョントランことになった。
 ローワンさんが思い出すように空を見つめた。

「ジョントランには一度修行に行ったことがあります。
 住職のラヌー様は土の流術が巧みで有名なのです。
 わたしは三カ月間、ラヌー様に土の流術と陶芸学びました」

 今日寺から持参している土鍋はローワンさんの手のものだというから、驚いてしまう。
 日本のお店で商品棚に並んでいても、全然見劣りしない出来栄えだ。

「基本的には気候のよい土地ですが、サイシュエンより雨季が長く、寒気もまた長いので、治水に苦労があります。
 人工的に作った湖や池がたくさんあり、その中でもキャロハランの大池という場所は風光明美で知られています。
 こうした土地柄、土の流術に巧みな者は重宝がられるのです」

 へー、そうなんだ……。
 わたしは早速印帳に記録した。

「陶芸ならわたしにもこだわりがある。
 そのラヌーとやらに会うのが楽しみだな」

 マイスター志向のハインリヒさんがうなづいた。
 マイセンみたいな西洋風の陶磁器を作らせちゃうくらいだもんね。

「わたしのいくサリランも陶器を作る工房があるそうですわ」

 マッカリが唐突に口を開いた。
 わたしは驚いて振り向いた。

「えっ、マッカリの行く尼寺って、もう場所が決まっているの?」
「はい。シュクラサリランという尼寺だそうです」
「シュクラサリラン? それは確かジョントランからさほど離れていないところだ」

 ハインリヒさんが少し眉をあげた。

「まあ、そうでしたか。寺同士なにかしらご縁があれば嬉しいですわ」
「そうだな」
「へーそうだったんだ……」

 まさかハインリヒさんとマッカリが同じハイライエン行きでしかもご近所になるとは知らなかった。
 でも、実をいうと、わたしと旬さんはすでにコルグさんにマッカリをひき受けられないかという相談を持ち掛けていた。
 コルグさんだけの判断では決められないらしく、先方の受入側と相談してみるという返事をもらっていた。
 旬さんのために各地へ赴いてハナムンマップを作るなら、マッカリはぜひ連れて行きたいところだけど、浮者の一声であんまりお寺の規範を破るようなことはしたくない。
 だから、わたしも今は大人しく返事を待っていて、マッカリにもまだなにも話していない。
 マッカリがそばにいてくれたらそれが一番ありがたいけれど、それができなかったとしても、ハイライエンに行けば、ハインリヒさんとマッカリが待ってると思えばそれはそれで……。
 
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